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昭和100年問題

AvatarAあと1か月ちょっとで2025年だ。
昭和通年でみると昭和100年になる。
もし和暦年を2桁で管理しているシステムがあれば、昭和100年は桁あふれする。
つまり25年前の西暦2000年問題と同じ問題が発生するのだ。

一般人は「そんなの2000年問題を対応した時に考慮しているはず」と思うだろう。
しかし、いまだに和暦2桁かつ昭和通年で管理しているシステムは存在するはず。
少なくとも5年前には存在していた。

2000年問題の対策は、大きく以下の2つだった。
(案1)西暦4桁に切り替え、日付判定/計算ロジックを修正
(案2)データを出入り口で昭和通年と変換する仕組みを追加

(案1)に比べ(案2)の方がプログラムの修正量が少ない。
ということは、(案2)の方がバグを埋め込むリスクが高い。
しかし(案2)は昭和100年になると桁あふれする。

この為小手先の修正である(案2)を選択するシステムが少なからずあった。
2000年以降の25年間に(案1)に切り替えたシステムが多いとは思うが、きっと残っているはずだ。
そういうシステムは大急ぎで改修中だろう。
どんな作業でも土壇場にあせって対応するとミスしやすい。
2025年1月に何かが起きるリスクは存在する。

マスコミは取り上げないけどね。


日本特有の問題だからね。してみると、2000年問題騒ぎは海外発の後追いだってってことかな。

AvatarA
プラス「ノストラダムスの大予言」かな

テーマ : プログラミング
ジャンル : コンピュータ

AI裁判

AvatarA少し前の話だが、ワイドショーで「東大の学園祭でAIによる模擬裁判が実施された」という話題が取り上げられた。
ワイドショーの司会者は、最後に視聴者にこう問いかけて終わった。

「あなたはAIの判決を受け入れますか?」

この質問は、AI裁判の仕組みを理解しないと答えられない。
もちろんワイドショーは、そんな面倒な議論をするつもりはない。
ただ問いかけて終りだ。

これは「あなたは神を信じますか?」と同じような非科学的な質問だ。

「2001年宇宙の旅」の原作者アーサー・C・クラークはこう言っている。
「十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない。」(クラークの第三法則)

最近のAIに対するマスコミのスタンスは、AI=魔法として扱っている気がする。
ちょっと危険な臭いがする。

テーマ : AI(人工知能)
ジャンル : コンピュータ

20世紀最大の詐欺

AvatarA1980年、アップルコンピュータの大ヒットを見た大型機メーカーのIBMは、パソコンを売り出そうと考えた。
ハードはIBMが作るが、ソフト(この場合はOS)まで手が回らないので、マイクロソフトのビル・ゲイツに相談した。
ビル・ゲイツの手元には適当なOSがなかったが、パソコン用OSを作ったメーカーを知っていた。
ビル・ゲイツはそのメーカーから、(IBMの話は伏せて)OSを買取り、IBMに売った。
買取りは定額だったが、IBMとはライセンス契約とし、1台当たりXXドルで契約した。
IBMPCは大ヒットし、ビル・ゲイツは大もうけした。

パソコン業界では、この時のビル・ゲイツの行為は「20世紀最大の詐欺」などと呼ばれていた。

後にビル・ゲイツが大金持ちになり、マスコミで彼の功績がしばしば報道されるようになった。
私は父に「20世紀最大の詐欺」の話をした。
そしたら、「普通の取引じゃないか、どこが詐欺なんだ?」と言われた。
闇屋から初めて貿易商社に勤め、アフリカや南米と取引してきた父には、この程度の事は日常茶飯事だったんだろう。

私は、「貿易商はこの程度の才覚が無ければ、やっていけない世界なんだな」と納得すると同時に、自分が生きているソフト業界はナイーブな人間が多いな、と思った。

テーマ : ソフトウェア
ジャンル : コンピュータ

ソフトウェア

AvatarA40年ほどSEやってきて気づいたこと。

ソフトウェアの機能は、時間を短縮し、空間を飛び越える事。
人間の何倍ものスピードで事務処理を行い、遠隔地からデータを収集して処理する。
昔なら何日もかかって郵送し集めた書類を何人もが手分けして事務処理していたのをソフトウェアはミスなく一瞬で終わらせる。
しかも何分の一かのコストで。
1980年代に通信に関する規制が緩和されてから、ソフト業界はずっとこれを繰り返してきた。
これは今までも誰かが言ってきたことだと思う。

そして最近もう一つ気づいたのは、ソフトウェア産業の周辺では仕事が増えないこと。

魅力的な産業は、その周りに仕事を生んできた。
自動車メーカは、部品工場やガソリンスタンドや駐車場を生み、運転手という職業を生んだ。
出版業は、本屋や卸や編集者や校閲などの職業を生み、印刷工場や図書館やAmazonを生んだ。
このようにひとつの産業がその周辺に多くの仕事を生み出してきた。
それが仕事の多様性を生み、社会の豊かさにもつながっている。
たとえば『重版出来』に描かれていた世界だ。

しかしソフトウェアは周辺産業を余り生んでいない。
製品は電気的に短時間でコピーできるので、流通産業は生み出さないし、大量生産の為の工場も必要ない。
多様性から来る豊かさとは無縁の産業だ。
何がとは言えないが、少々危険な感じ。


【A】しかしソフトウェアは周辺産業を余り生んでいない。

一つのソフトがまた別種のソフトを生むってことはあると思うのだが、それはあくまで同業の範囲内ってこと?

あまりに普遍的で最終的に使われる業種が多岐に渡るので、見えにくいってことじゃないの?

旧来の産業で言えば、文房具みたいなもんじゃない?

AvatarA 

【H】一つのソフトがまた別種のソフトを生むってことはあると思うのだが、それはあくまで同業の範囲内ってこと?

そう。
あくまで、その製品(自動車とか)が存在していることから、生み出された周辺の仕事(自動車工場や高速道路など)が、ないと言いたい訳。
巨大な市場の場合、たいてい周辺のサービスを生み出しているけど、ソフトの場合それが極端に少ない。

【H】旧来の産業で言えば、文房具みたいなもんじゃない?

確かに近いかな。
でも文房具でも、文房具店という新たな仕事を生み出している。
ソフトは、小売店を生み出さない。
厳密にはゲームショップやゲームセンターは生み出しているけど、ゲームショップはダウンロードサイトに、ゲームセンターは携帯電話のゲーム吸収されつつある。

ソフトは簡単にCOPYできて、ネットワークを通じて販売するので、流通コストがゼロに近いのが大きな特徴だ。

テーマ : ソフトウェア
ジャンル : コンピュータ

将棋AIの現在

AvatarA将棋タイトルを通算99期獲得している羽生善治。
もちろん群を抜いて歴代一位である。
しかし、2017年以降100期に到達できずに足踏み状態だという。
藤井聡太など若手に追い越されている状態のようだ。

その背景には将棋ソフトの進歩があるようだ。
若手棋士は将棋ソフトの編み出す戦法を研究し地力をアップさせている。
ベテラン羽生はそれについていけてないようだ。

2020年クリスマスの対局で象徴的なシーンがあった。
羽生が自ら負けを認めた場面、将棋ソフトは羽生の勝率を94%と判定していた。
これは、圧倒的有利を意味する。
しかし羽生は勝機を見いだせず投了した。
試合後にそれを知らされた羽生は愕然としていた。

将棋ソフトは5億手読んだ中に1つだけ勝利につながる好手があったとしても、高い勝率を示すという。
羽生はその一手が見いだせなかったのだ。
羽生が見いだせないのだから、ほとんどの棋士は見つけられないだろう。
だから、気にしても仕方がないと思うが、AIが棋士を凌駕したのを感じさせるエピソードではある。

2年後には名人(2020.3.2)
http://spacecowboys33.blog130.fc2.com/blog-entry-4180.html


生身の棋士が経験できることより、AIが学習できることの方がおそらくは断然多いだろうからね。

ただ、ふと思うのは羽生が投了することは残りの6%の中に折り込み済だったんだろうかということだ。投了では対局が終わってしまうからどうにもならないけど、そこまで行かずとも思わぬ手しかAIを凌駕できないんじゃないかと思ったりもするが、それも5億手の中に入ってるんだろうな?



AvatarA 

【H】ただ、ふと思うのは羽生が投了することは残りの6%の中に折り込み済だったんだろうかということだ。

進歩したAIだが、まだそこまでは行ってないんじゃないかな。
願望もあるけど。

【H】投了では対局が終わってしまうからどうにもならないけど、そこまで行かずとも思わぬ手しかAIを凌駕できないんじゃないかと思ったりもするが、それも5億手の中に入ってるんだろうな?

多分ね。AIは最善手を探し求め、しらみつぶしに読んでいくから。

もしAIが相手の癖や戦法まで織り込んで指し手を考え出したら、人間には勝機がますますなくなるだろうな。
責められたら弱いタイプには攻撃的に、守られたら弱いタイプには守備を固めミスを待つなんてことをされたら、負けた時の敗北感は大きい。

テーマ : 文明・文化&思想
ジャンル : 学問・文化・芸術

中国でのソフト開発

AvatarA15年ほど前、中国にソフト開発の下請けを発注することが流行った。
優秀な人材が多かったみたいで、こっちが知らないプログラミング技術を使ったり、日本語の仕様書にも対応してくれた。
日本語理解は素晴らしく、問題が生じたのは、「及び」を「OR」ではなく「AND」と解釈したことぐらいだ。
そのあたりの話は、
andとor(2008.10.15)
http://spacecowboys33.blog130.fc2.com/blog-entry-63.html
で話したよね。

中国に発注する利点の第一は人件費の安さにあったが、その後の中国の経済成長で、そのうま味はだいぶ薄れてしまった。
それに加えて、最近のLINEの個人情報の中国への流出問題があったりしたので、中国への発注のハードルは、ますます限定されるだろうな。


テーマ : プログラミング
ジャンル : コンピュータ

IBMコンパチブル

AvatarA1980年代まで、大型コンピュータの世界は、IBMが圧倒的なシェアを誇っていた。
日本のメーカーはIBMを追いかけて進歩していった。
そこには2つのやり方があった。

まずは独自路線。
地力でハード・ソフトを1から開発するやり方。
インターフェイスも内部構造も独自だ。
NECがこの方式だった。

もう一つがIBMコンパチブルだ。
インターフェイスをIBMに合わせて、内部構造は独自で開発するやり方。
日立や富士通がこの方式だった。

IBMコンパチブルの利点は、IBM機で動いていたプログラムを移植して動かすことが出来る点だ。
独占状態にあるIBMの顧客を奪おうとするのに有効な作戦だ。
しかし一方で、インターフェースをIBMに合わせていることで、猿真似のそしりを受けた。
また、インターフェイスに合わせて内部構造を組み立てるので、どうしてもいびつな点があった。
その欠点はマニュアルの分かりにくさに顔を出していた。

NECの独自路線の強みは、全て自分たちで作り上げるので、統一性が取りやすい。
マニュアルも非常に分かりやすかった。

IBMコンパチブルの日立・富士通は、しばしば性能でIBMを上回った。
これはある意味凄い。
敵の決めたルール(インターフェイス)で勝負して勝っているのだからね。

1990年代以降、主役はPCに代わり、Microsoftの時代になった。

テーマ : コンピュータ
ジャンル : コンピュータ

2年後には名人

AvatarA最近も将棋ソフトは進歩し続けているらしい。

ある棋士によると、同じソフトの1年前のバージョンと戦わせたら、7~8割勝つそうだ。
数年前プロのA級棋士と将棋ソフトは良い勝負だったが、今はソフトが上を行っているんだろう。
それにしてもこの進歩率はすさまじい。
2年前のバージョンと戦ったら、9割以上勝つだろう。
平均的なA級棋士が2年後に名人になっているようなもんだ。

今は多くの棋士が将棋ソフトの戦術を研究しているらしい。
何か寂しいが、10年経ったら、そんな寂しさもどっかへ飛んじゃうだろうな。

テーマ : AI(人工知能)
ジャンル : コンピュータ

エクセル 切り取り

エクセルでコピーする場合、貼り付ける時文字だけを選択できるけど、 切り取る場合は線やなんかついてくるのが面倒くさいなあ。

まあ、何か方法あるんやろけど。

テーマ : エクセル
ジャンル : コンピュータ

AI兵器の規制

AvatarA今国連ではAI兵器を規制しようという動きがあるというニュースを見た。
しかし、中国アメリカロシアの反対により先に進んでいないようだ。
中国ロシアにしてみれば、AI兵器の技術革新はアメリカ1強時代を崩す突破口になると考えているだろうから、少々のことでは規制に応じないだろう。
冷戦時代の核開発競争と同じことがまた起きようとしている。

さて、AI兵器規制の理由だが、簡単に言うと「AIに人間を殺すことを許すべきではない」ということらしい。
しかし、この理屈は言い換えると、「AIに人殺しをさせない=人殺しは人間がすべきだ」ということになる。

これはおかしな話だ。
人間も人殺しをすべきではないのだから。
これはもっと深く議論し考察すべきテーマのようだ。
AI兵器が戦争に投入される前に。

テーマ : AI(人工知能)
ジャンル : コンピュータ

プロフィール

spacecowboys A H

Author:spacecowboys A H
Space Cowboys は、2人の親父です
"A" システムエンジニア・
   中日ファン・世情に疎い
"H" 総務畑・てっちゃん・
   阪神ファン・雑学が得意
2人ともイーストウッド好きの還歴男

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