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続・昭和

AvatarA以前「昭和」の中で以下の様な疑問を呈した。

「私がもうひとつ承服しがたいのは、30年代の街並みがくすんでいることだ。
空襲からの復興過程で、新築が多いはずだから、もっとピカピカじゃないかと思う。
そういう記憶がある訳じゃないので、上の世代に確認しておかなくっちゃ。」

昭和(2019.5.14)
http://spacecowboys33.blog130.fc2.com/blog-entry-3870.html


自問自答。

『ゴジラ-1.0』を観て、思った。
主人公の神木隆之介や浜辺美波は、終戦直後、焼け跡にバラックを立てて暮らしている。
バラックはおそらく焼け残った建物の残骸で作っている。
泥や煤をかぶって薄汚れている。
戦後復興の中で、バラックは建て替えられていっただろう。

しかしそれは一気呵成に行われたのではない。
少しづつ時間をかけて、バラックの住人達が改築していったものが大半だろう。
だから昭和30年代には、新築とバラックが混在していたはずだ。
従って「街がピカピカ」なんてことは、まれだった気がする。

テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

続T先生の授業

【A】中高の先生の中で印象に残っているのが、歴史のT先生だ。

『T先生の授業』(24.03.19)http://spacecowboys33.blog130.fc2.com/blog-entry-5765.html

先生に厳しくて、私ならあの学校の先生は嫌だろうなと思わせるような生徒にも尊敬されてたのが、T先生だったよね。

そんなT先生だからと信じていたのが、香港は99年の租借だけど中国では疎その数字は永遠を意味するから返還されないと言う話。だから、返還のときは「エッ、返すの?」と思ったよ。

テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

T先生の授業

AvatarA中高の先生の中で印象に残っているのが、歴史のT先生だ。

ほとんど授業を聞いてなかったけど、以下の2つだけ記憶に残っている。

1つ目は元禄時代に開花した文化・芸術の説明。
「日本史上最も華やかな文化です。」と絶賛し
「最近”昭和元禄”という言葉を聞きますが、本物には比べることもできません」と吐き捨てるように言われた。
普段温厚なT先生の厳しい言葉が胸に残った。

第一次世界大戦の初期にヒンデンブルグ率いるドイツ軍がロシア軍を沼地に誘い込み包囲殲滅した。
厳粛な表情で「歴史上もっとも完璧な殲滅戦と言われています」と解説。

ふたつともT先生の感情が伝わって来た。
そういう授業は長く記憶に残る。
そして私の歴史認識の重要なピースとなっている。

そんな授業はこの2回だけではないはずだ。
もっと真面目に聴いとけば良かった。

テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

家康の死後

AvatarA徳川家康が最晩年のエピソード。

大坂冬の陣で豊臣を滅ぼし、天下統一を成し遂げた家康。
その晩年に側近とかわした会話。

家康「今ワシが死んだらどうなると思う?」
側近「天下を狙う者が出てきて、乱世に戻るでしょう。」
家康「そんなことは起きないよ」
その通りだった。

側近は信長や秀吉の死後、後継者争いが起きたことから、「乱世に戻る」と答えた。
しかし家康は、乱世に戻らないように手を打っていた。
具体的には、有力大名の移封・減封・改易(とり潰し)だ。
乱世を生き延びた戦国大名の力を削ぎ、天下を狙う気力体力を奪った。
側近との会話で、それを乱世防止策(又は徳川延命策)として意識的に実施していたことが伺える。

家康が賢いのは、それを豊臣との2戦(関ヶ原&大坂の陣)以外に戦をせずに成し遂げたことだ。
もし毛利伊達島津などの有力大名と戦っていたら、徳川政権は疲弊しただろう。
家康は権謀術数を駆使して古だぬきと呼ばれながら、有力大名を弱体化させた。
これが徳川260年の礎となった。

テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

原爆についての検閲

AvatarA先日NHKで原爆についての報道規制を取り上げていた。
原爆の惨状を朝日新聞が報道したら、GHQからクレームが入り、2日間の業務停止命令が出たという。
このクレームをきっかけとして、原爆についての報道や展示会が中止となった。
それらのほとんどは、米軍の命令ではなく、自主規制だったという。
我々日本人の得意な「忖度」というやつだ。

「忖度」は今も続いている。
先日広島市の平和教育の素材として使われてきた「はだしのゲン」が排除されたというニュースがあった。
現場の教師からは、廃止すべきという意見は一切なかったという。

教育委員会の議事録では、「はだしのゲン」に否定的な意見が長老格の委員からだされ、その後特に議論もなく排除という方針となったそうだ。
議事録の流れでは、長老格の委員に忖度したようにも読める。
NHKがその委員に発言の主旨を質問したところ、「覚えていない」という回答。
良くない傾向だ。
ジョン・ハーシーが言うように「これまで核兵器の新たな使用を防いできたのは、ヒロシマ・ナガサキに対する人類の記憶」なんだから。

戦争特集(4) (2018.8.22)
http://spacecowboys33.blog130.fc2.com/blog-entry-3596.html

テーマ : 歴史
ジャンル : 政治・経済

家康はなぜ独立を保てたのか?

AvatarA以前にも触れたが、弱小大名の徳川家康が、なぜ独立を保てたのか不思議だった。
普通だったら、桶狭間合戦の後、三河(家康)は尾張(織田)に吸収されてもおかしくなかったと思う。
その答えが大河ドラマ「どうする家康」で見えてくるのじゃないかと期待している。
第二回迄には、まだその答えは見えてこない。

しかし、ウクライナ情勢を観ていて、一つ思いついた。

ロシアはウクライナをNATOとの緩衝帯と見なしてきた。
もしもロシアがウクライナを併合してしまうと、NATOと直接国境を接することになる。
ロシアとしてはNATOと直接国境を接したくない。
第二次大戦である日突然ドイツ軍がロシアに侵入してきた悪夢を思い出すのだろう。
そのためウクライナの独立を保障し、ウクライナがNATOに接近するのを邪魔してきた。
中国が北朝鮮を独立させてておくのも同じ理由だと思う。

三河はウクライナや北朝鮮と同じように緩衝帯とするために存続を許されたんじゃないだろうか?
信長から見て三河の先には、武田・今川・北条といった強力な戦国大名がいる。
あくまで西(京都)を目指したい信長は、東の大国との直接衝突を避けたかったはずだ。
だから、緩衝帯として家康を残しておいたのだろう。
武田・今川・北条が攻めてきても小競り合い程度なら家康に任せておけばよい。
もし本気で攻めてきたのなら、家康が時間稼ぎをしてくれる。
その間に織田軍は迎え撃つ準備ができる。

このように考え家康を存続させたのだとしたら、信長はなかなかの知恵者だ。
竹中半兵衛あたりのアドバイスかも知れない。
大河ドラマでこの説の答え合わせができるかな・・・


どうする家康(2023.1.6)
http://spacecowboys33.blog130.fc2.com/blog-entry-5296.html

テーマ : 歴史雑学
ジャンル : 学問・文化・芸術

暇に任せて②院政の背景

AvatarA最近BSの『関口宏の一番新しい中世史』を良く見る。
9月は、政治の形態が藤原摂関家から院政に変わっていく時代の話だった。
教科書で読んでもちっとも面白く無くて、記憶に残ってない時代だ。

特に院政については、「天皇を譲位し上皇として実権を握る」という構造は知っていても、なぜそんなことをしたのかが全然分からなかった。
権力を二重構造にする原因が良く分からないのだ。
教科書には「自分の子供を天皇にする為」とか書いてあるが、いまいちピンとこなかった。

暇に任せて考えてみた。

さて『関口宏の一番新しい中世史』を観ていて良く思うのは、「昔の人はすぐ死ぬなあ」てこと。
藤原氏であろうが、天皇家の人々であろうが、十代・二十代・三十代でポロポロ亡くなっていく。
医学がまじないと同レベルだった時代だから、ちょっと病気になると治療法も薬もなく、すぐに死んでしまう。

天皇も例外ではない。
古代より天皇が死んだら、後継者争いで紛争が起きる。
皇太子を定めておいてもそれを無視して武力に訴えるやつが出てくる。
古代からさんざん行われた天皇の突然死による後継者争いを防止するための院政だったのではないか?

院政なら、
天皇が急死しても、上皇がいるから混乱はない。
上皇は後継者を見つけ、天皇に即位させる。
上皇が急死しても、天皇がいるから混乱はない。
天皇は後継者を見つけ譲位し、自身は上皇となり院政をひく。
このように上皇・天皇どちらが急死しても政治的混乱はない。
院政の背景には、天皇と言えども若死・急死する当時の状況があるのだ。

教科書には書いてなかったけど、短命が院政の最大の要因だと思う。

テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

戦国武将の強さ

AvatarAよく戦国最強の武将は誰だ?なんていう議論がある。
名前が上がるのが、織田信長・豊臣秀吉・上杉謙信・武田信玄などだ。
信長は光秀に暗殺され、信玄・謙信は、上洛前に病没している。
つまり直接対決での決着がついていないのだ。
だから「もし戦ったら誰が強い?」なんて話になる。

私も考えてみた。

信長は三方ヶ原の戦いで信玄に敗れ、手取川の戦いで謙信に敗れている。
ただ、両方ともがっぷり四つに組んだ戦いではない。

信長秀吉は、合戦で獲得した領土や兵士をすぐに自軍に組み込み戦力化している。
信長は、配下の武士団に獲得した領土・兵士を振り分け、戦わせるのが得意だ。
光秀や秀吉が凄いのは、急に割り当てられた軍隊でちゃんと戦に勝つところだ。
また、姉川の戦いのように、緒戦で負けてもすぐに盛り返し、逆襲して勝っている。
合戦で負けても致命傷は負わないのだ。

謙信信玄は、すぐに自軍に吸収したりはしていないようだ。
なので、合戦に勝っても急に軍団が大きくなったりしない。
その代わり、古参の武士団を徹底的に鍛え上げているようだ。

なので、同程度の軍勢で激突すると、兵の質が高い信玄謙信が勝つ。
三方ヶ原の戦い、手取川の戦いは、このケースだ。

ただ、信長は新兵器の導入に長ける。
長篠の合戦では鉄砲を活用し、武田騎馬軍団を壊滅させた。
謙信信玄の軍団は、兵を練るのに時間がかかるので、武田は巻き返せず、滅ぼされてしまう。
まあ、信玄が生きてたらどうなったか分からないけどね。

さて、戦国最強の武将についての私の結論だが、瞬発力では謙信信玄、長期戦では信長秀吉といったところだろう。
160Km/sのボールを投げるのは、謙信信玄だが、20勝するのは信長秀吉、という感じかな。

テーマ : 歴史
ジャンル : 学問・文化・芸術

続 ポアロの第一次世界大戦

【A】第一次世界大戦は、一般人も標的となる総力戦のはしりだと言われている。

「ポアロの第一次世界大戦」 (2022.5.1)

武器の発達によるところが大きいと思うが、それは同時に標的だけでなく一般人を兵士にすることも可能にした。

また、戦争が長期化が始まったのも第一次世界大戦で、当初は多くの人が兵士は数ヶ月で帰って来るもんだと思ってたそうだ。

この辺りには2013.8.9の「ホッチキス」でも触れている。

AvatarA

【H】戦争が長期化が始まったのも第一次世界大戦で、当初は多くの人が兵士は数ヶ月で帰って来るもんだと思ってたそうだ。

第一次世界大戦が出てくる映画にも「クリスマスには帰ってくるよ」と恋人に言い残して出征する兵士が描かれていたりする。

テーマ : ロシア・ウクライナ・CIS関連情報
ジャンル : 政治・経済

中国の正義

AvatarA中国の政府高官から性的被害を受けたとSNSに書き込んだテニスプレーヤーが行方不明になったり、台湾との外交窓口を設置したリトアニアに圧力をかけたり、中国政府の横暴は続いている。
正義・公平・羞恥心などを無視した中国の行為のニュースが頻繁に配信されている。
私だけでなく日本人の多くは「昔からそんな国だ」という印象を持っていると思う。

最近AmazonPrimeで山口淑子主演のアメリカ映画を観た。
そこで山口淑子=李香蘭についてWikipediaを参照してみたら、こんな記事があった。
山口淑子は、日中戦争中に中国人李香蘭として多くの映画に出演し大スターとなった。
その多くは日本映画であり、中国を侮蔑するものだった。
その為、1946年に中国で行われた、売国奴を裁く法廷に引っ張り出された。
日本人も中国人もほとんどの人が彼女は中国人だと信じていたのだ。
反逆者として裁かれる寸前に日本人であることが証明でき、無罪となった。
その判決を言い渡した裁判官は、こう付け加えた。

「この裁判の目的は、中国人でありながら中国を裏切った漢奸を裁くことにあるのだから、日本国籍を完全に立証したあなたは無罪だ。
しかし一つだけ倫理上、道義上の問題が残っている。
それは、中国人の名前で 『支那の夜』 など一連の映画に出演したことだ。
法律上、漢奸裁判には関係ないが、遺憾なことだと本法廷は考える」

この頃の中国(国民党政府かな)では、裁判官がまともな判断ができたようだ。
現在の中国なら、きっと処罰されているだろう。
ちなみに山口淑子は自らの非を素直に認め、謝罪したそうだ

テーマ : 中国問題
ジャンル : 政治・経済

プロフィール

spacecowboys A H

Author:spacecowboys A H
Space Cowboys は、2人の親父です
"A" システムエンジニア・
   中日ファン・世情に疎い
"H" 総務畑・てっちゃん・
   阪神ファン・雑学が得意
2人ともイーストウッド好きの還歴男

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