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「遠い世界に」

AvatarA1970年前後はフォークの時代だった。

フォークソング=反体制のイメージだった。
それが「戦争を知らない子供たち」(1970)のような反戦フォークから、「神田川」(1973)四畳半フォークを経由し、ニューミュージックと呼び名が変わり、歌謡曲に吸収されていった。

当時のフォークでは「遠い世界に」(1969)が好きだった。
あの歌の背景には、自分を含めた若い世代が日本を変えていくんだ、という確信がある。

「遠い世界に旅に出ようか」
「暗い霧を吹きとばしたい」
「力を合わせて生きる事さえ、今ではみんな忘れてしまった、だけどボク達若者がいる」
「みんなで歩こう長い道だが、一つの道を力のかぎり、明日の世界をさがしに行こう」

あの頃夢想した『理想の人生』はこうだった。
「革命的な変化が起きるなら、柔軟性のある若い時代がいいなあ。
年取ってからの急激な変化は、しんどそうだから」

就職する時(1982年)にIT業界を選んだ背景には、そんな『理想の人生』があった気がする。
おおむね思惑通りだったはずだが、終盤になって「AI」がクローズアップされてきた。
「AI」が人類を幸せにするのか、見通しは立っていない。

テーマ : 邦楽
ジャンル : 音楽

最近の歌番組

AvatarA最近のテレビの歌番組って、古い歌が歌われることが多いよね。

1970年代以降のヒットソングを最近の歌手が歌うパターンだ。
芸能人カラオケ大会の様相だ。
我々が若い頃のヒット曲がよく歌われるので、思わず見てしまう。

ジャンルや世代を超えてヒットする歌が無くなったせいだろうか?

そういう番組では、1960年代以前の歌(我々が若い頃のナツメロ)は、ほとんど取り上げられない。
なんでだろうね。

テーマ : 懐かしい歌謡曲
ジャンル : 音楽

モン・パパ

AvatarA朝の連ドラ「虎に翼」で主人公の虎子(ともこ=伊藤沙莉)は興が乗るとシャンソンの「モン・パパ」を歌う。
物語の舞台は昭和十年代で、エノケン(榎本健一)の全盛期だ。
「モン・パパ」は元々はシャンソンで、エノケンは日本語版を歌ってヒットした。

「うちのパパとうちのママと並んだ時、大きくて立派なはママ
 うちのパパとうちのママと喧嘩して、大きな声で怒鳴(どな)るは、いつもママ
 謝(あやま)るのは、いつもパパ~♪」

ところで伊藤沙莉のメロディを聴いていて、思い浮かんだのは映画「自由を我等に」(1932)の主題歌だ。
違う歌のようだが、前奏などよく似ている。

似ていると言えば、「自由を我等に」に出てくる機械化が進んだ工場風景と非人間性は、チャップリンの「モダン・タイムス」(1936)のものとそっくりだ。

当時「自由を我等に」を制作したトピス社が、チャップリンをパクリだと訴えたそうだ。
すると「自由を我等に」の監督兼脚本のルネクレールは「私のアイデアが偉大なる映画人であるチャップリンに使用されることは誠に光栄であります。」と声明を出した。

以前に紹介した「ライオンキング」のエピソードそっくりだ。

ライオンキング(2005.12.27)
htmlhttp://spacecowboys33.blog130.fc2.com/blog-entry-182.html

テーマ : 音楽
ジャンル : 音楽

八代亜紀が亡くなった

AvatarA八代亜紀が亡くなった。
我々が中学生の時にデビューしてずっと活躍していた。
ファンという訳じゃないけど、同世代の歌手の死は意外に寂しい。

デビュー当時、私は歌番組をほとんど観なかったので、八代亜紀はラジオから流れる歌声だけ認識していた。
彼女の歌をニュー演歌と呼ばれていた。
そのせいか、八代亜紀は、ジーパン&シートカットで演歌を歌うイメージだった。
後日テレビで観て真逆だったので笑ってしまった。

彼女の詩では「なみだ恋」が好きだな。

演技はしてないけど、映画『駅 STATION』で、高倉健と倍賞千恵子の出会いのシーンで「舟歌」が効果的に使われている。

客のいない居酒屋、倍賞千恵子が一人テレビを観ている。
高倉健が入ってくる。
ポツリポツリと話す二人。
テレビで八代亜紀が「舟歌」を歌い出す。
「私この歌好きなんだ」とボリュームを上げる。
歌の盛り上がりと、二人の芝居の盛り上がりがマッチした名シーンだ。

テーマ : 女性アーティスト
ジャンル : 音楽

エッジボイス

AvatarAYOASOBIのikuraがテレビで「エッジボイスを使っている」と言ってた。
エッジボイスってどんな声?

エッジボイスでググると「あ゛あ゛あ゛という発声」とあった。
石川さゆりは『津軽海峡冬景色』のクライマックスで「あ゛あ゛あ゛あ゛、津軽海峡冬景色」歌うけど、ああいうやつ?

エッジボイスの例として、宇多田ヒカルの『Automatic』が挙げられてたが、良く分からなかった。

テーマ : 音楽
ジャンル : 音楽

大正浪漫2

AvatarA今年は関東大震災から100年になるとテレビが報じていた。

2年前にYOASOBIの「大正浪漫」の話をしたね。
100年の時空を超えた恋の歌だ。

令和の少年は、古びた少女の手紙を読み恋する。
だんだん彼女が100年前の時代を生きていることが分かってくる。
そして、100年前の今日(1923年9月1日)、彼女の住む東京が大震災に見舞われることに気づく。
少年はなんとか彼女を救おうとする、という話だ。

まさに今年(2023年)を舞台にした物語だったのだ。

大正浪漫(2021.12.19)
http://spacecowboys33.blog130.fc2.com/blog-entry-4897.html

テーマ : 邦楽
ジャンル : 音楽

続 ハラミちゃんの情熱

【A】Hはハラミちゃんって知ってる?

         《中略》

パリの人々がハラミちゃんを口々に讃える。
その中の何人かはこんなことを言っていた。

「あなたのピアノには情熱を感じる。」

どういうことだろう?
「激しい」演奏とか「楽しい」演奏とか「悲しい」演奏なら、想像できるんだが、「情熱を感じさせる」演奏ってどんなものだろう?
情熱を歌った歌詞や歌声がついているのなら分かる。
でもピアノの演奏だけで情熱を感じさせるていうのはどういうことなんだろう?
ピアノにはそういう表現技法があるのだろうか?


『ハラミちゃんの情熱』 (2022.4.26)

ハラミちゃんは知ってるよ。
一回聞いて即興でアレンジする人だよね?才能あるね。

ところで、ピアノのインターフェイスであるキーボードはある意味機械である。
何のためのものかと言えば、同時に複数の音を出すためだ。
和音が出せるからこそ鍵盤(キーボード)楽器は一台で伴奏をこなすことができる。

そこへ行くと管楽器や弦楽器は単音しか出せないので、叙情的なメロディは奏でられても単体で豊かな伴奏はできない。
少人数編成のバンドにおいて、鍵盤楽器と弦楽器でありながらフレットという発明のお陰で和音を手にしたギターが両巨頭になったのはそういうわけだ。

ちなみにそのインターフェイス故鍵盤楽器と括られているが、最終的な音の出し方から言えば、ピアノは打楽器に近いし、オルガンは笛に近い。

さて、和音が出せるという強みを得た鍵盤楽器だが、一方で遠くに追いやったものがある。中間音を出すことだ。シンセサイザーは別だけど。

歌を考えてもらえばわかると思うが、情感を込めるのに中間音は重要な要素である。その武器のないピアノで感情表現をするのはとても難しいことだと思う。

もっとも、その前身であるハープシコードに比べれば、強弱がつけられるという点で随分気持ちは乗せやすくはなったとは思う。
ちなみに、ピアノの本名は「ピアノ・フォルテ」でこの強弱がつけられることに由来している。

キーボードを介しながらも、ピアノ線をハンマーで叩くという打楽器的な機能のため強弱がつけられるわけだけど、それ故オルガンの様には音の長さはコントロールできない。せいぜいサスティンペダルを使うぐらい。いわば長さは演奏者の心の中にしかないのだ。

長々と書いてきたのは、ピアノという楽器はあまり感情表現には向いたものとは言えないということが言いたかったからだ。
なので、Aの聞いてきた「技法」というのはあまり具体的には思い当たらず、極めて精神的なものなのではないかと思う。

だからこそ、「あなたのピアノには情熱を感じる。」というのは最高の褒め言葉だと思える。
AvatarA

ハラミちゃんは感情表現の難しいピアノという楽器で、何らかの感情を伝えるのに成功しているってことだね。

ちなみに、ハラミちゃんが「情熱を感じる」と言われたのは、以下の3曲です。

ビリー・アイリッシュ : ラヴリー
マイケル・ジャクソン : ビリー・ジーン
クイーン        : ウィ・ウィル・ロック・ユー

テーマ : ピアノ
ジャンル : 音楽

女性シンガーソングライター

AvatarA1970年代をテーマにしたテレビ番組見てたら「1970年代になって女性シンガーソングライターが数多く登場した」と言ってた。
確かに、荒井由実・山崎ハコ・中島みゆき・小坂明子・八神純子・渡辺真知子・森田童子・矢野顕子・杏里・尾崎亜美・太田裕美・久保田早紀・・・・など大勢思いつく。
1960年以前となると加藤登紀子ぐらいしか思いつかない。

それにしても何でだろう?

疑問は2つ。

その1
なぜ1970年代にシンガーソングライターが急増したのか?
アメリカの影響かな?

その2
なぜその多くが女性なのか?
女性の社会進出はまだこれからという時代だったのに。

どう思う?

テーマ : 女性アーティスト
ジャンル : 音楽

ハラミちゃんの情熱

AvatarAHはハラミちゃんって知ってる?

ストリートピアノでの演奏をYouTubeにアップして人気が出たポップスピアニストだ。

私でも知っているようなポップスを演奏してくれるので、ついついYouTubeを見てしまう。
中島みゆき、ジブリの音楽、ビートルズや「ムーンリバー」のような映画音楽などが私の耳に心地良いんだ。
動画に挿入されるしゃべりも穏やかで優しい人柄が伝わってきて好ましい。

先日ハラミちゃんがNHKの「駅ピアノ」とコラボした番組を観た。
ハラミちゃんがパリを訪れ、パリの色んな駅に置いてあるストリートピアノで演奏し、集まってきた人々と短く言葉を交わす。
さすがはパリで、ハラミちゃんのピアノに合わせて踊ったり、歌ったりする人もいる。
もちろんハラミちゃんを知る人はいない。

パリの人々がハラミちゃんを口々に讃える。
その中の何人かはこんなことを言っていた。

「あなたのピアノには情熱を感じる。」

どういうことだろう?
「激しい」演奏とか「楽しい」演奏とか「悲しい」演奏なら、想像できるんだが、「情熱を感じさせる」演奏ってどんなものだろう?
情熱を歌った歌詞や歌声がついているのなら分かる。
でもピアノの演奏だけで情熱を感じさせるていうのはどういうことなんだろう?
ピアノにはそういう表現技法があるのだろうか?

テーマ : ピアノ
ジャンル : 音楽

坂本龍一

AvatarA坂本龍一が亡くなった。

テレビでは「偉大な音楽家の死」として報じられている。

そんなに凄い人だったの?

報じられる業績としては、主に2つ。
(1)YMOとしてテクノポップを流行らせた
(2)映画音楽でアカデミー賞を獲るなど活躍

(1)については、新し物好きの音楽家がコンピュータを使って遊んでいただけで、音楽的に優れたものを作った訳ではない、と思ってた。

(2)については「戦場のメリークリスマス」と「ラストエンペラー」の名前が挙がる。
これらは、才気煥発な作曲家が、西洋人の持つ日本や中国に対する薄っぺらなイメージを曲にして見せただけだと思ってた。
両作ともあまり好きな映画じゃないので、積極的に賞賛する気にはならない。
ただ、旋律は美しいと感じる。
それこそが、音楽家として評価すべきポイントということなのかな?
マスコミはそういう取り上げ方はしてないけどね。

Hは坂本龍一をどう思ってるの?


この亡くなった時ってタイミングでは言いにくいけど、正直あんまり興味がない。

活躍の分野、役割の幅広さは凄いとは思う。ただ、それって評価されにくいものだと思う。なのにポピュラーな存在になったのはやっぱりYMOと「戦場のメリークリスマス」が大きいんだろうな。

テーマ : 音楽
ジャンル : 音楽

プロフィール

spacecowboys A H

Author:spacecowboys A H
Space Cowboys は、2人の親父です
"A" システムエンジニア・
   中日ファン・世情に疎い
"H" 総務畑・てっちゃん・
   阪神ファン・雑学が得意
2人ともイーストウッド好きの還歴男

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