IBMコンパチブル

日本のメーカーはIBMを追いかけて進歩していった。
そこには2つのやり方があった。
まずは独自路線。
地力でハード・ソフトを1から開発するやり方。
インターフェイスも内部構造も独自だ。
NECがこの方式だった。
もう一つがIBMコンパチブルだ。
インターフェイスをIBMに合わせて、内部構造は独自で開発するやり方。
日立や富士通がこの方式だった。
IBMコンパチブルの利点は、IBM機で動いていたプログラムを移植して動かすことが出来る点だ。
独占状態にあるIBMの顧客を奪おうとするのに有効な作戦だ。
しかし一方で、インターフェースをIBMに合わせていることで、猿真似のそしりを受けた。
また、インターフェイスに合わせて内部構造を組み立てるので、どうしてもいびつな点があった。
その欠点はマニュアルの分かりにくさに顔を出していた。
NECの独自路線の強みは、全て自分たちで作り上げるので、統一性が取りやすい。
マニュアルも非常に分かりやすかった。
IBMコンパチブルの日立・富士通は、しばしば性能でIBMを上回った。
これはある意味凄い。
敵の決めたルール(インターフェイス)で勝負して勝っているのだからね。
1990年代以降、主役はPCに代わり、Microsoftの時代になった。
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