留学先の広島で被爆した後、インドネシアに戻って国会議員になった男性の娘が、父の伝記を出版する準備を進めている。原子野を生き抜いた父から当時の話を聞きながら育った娘は、「核の恐ろしさを伝えたい」と語る。
男性は2014年に91歳で亡くなったハッサン・ラハヤさん。インドネシア・ジャカルタ在住の長女デデン・ロフマワティさん(56)らがインドネシア語と英語でまとめた伝記の草稿によると、オランダ領東インド(現インドネシア)生まれで、旧日本軍に見いだされ、親日派の指導者を育成する「南方特別留学生」に選抜された。東京での研修後、教育学を学ぶため1945年4月に広島文理科大(現広島大)に入学した。
「広島の街がクラッカーが割れるように、大きなゾウに踏みにじられたかのように壊滅していた。全ては平らになっていた。あちこちに血まみれで衣服をはだけながら悲痛な叫び声を上げる人々。叫びは遠くこだまし、空に消えていった」
この記事は有料記事です。
残り650文字(全文1053文字)
【時系列で見る】
-
被爆者癒やした湯治湯 「同じ体験、孤独紛れた」 長崎・雲仙「新大和荘」閉鎖へ
1616日前 -
原爆開発の地で広がる平和へのメッセージ 禎子さんの折り鶴が訴えかけるものとは
1616日前 -
非核願ったタイムカプセル コロナで1年延期 23年前、太宰府の公園に埋設 /福岡
1616日前 -
「控訴したくない」 原告勝訴の「黒い雨」地裁判決に広島知事
1616日前 -
75回目の原爆の日を迎える広島へ、オバマ前米大統領やローマ教皇がメッセージ
1617日前 -
「あの日見た光景の証しを」 事実求め訴え続ける被爆者救護の87歳女性
1617日前 -
生かせなかった“原爆搭載機情報” 96歳「広島に空襲警報出せていたら」
1617日前 -
「原爆や戦争、あったらあかん」 被爆した革職人こつこつと働き平和願う 大阪
1618日前 -
弟みとった被爆イチョウ 翌春芽吹く姿に「生きる力もらった」 広島の90歳元住職
1618日前 -
「ゾウに踏まれたように広島壊滅」 インドネシア人被爆者の伝記を長女が出版準備
1619日前 -
原爆罹災者名簿 2万3039人分公開 広島市、6日まで /広島
1619日前 -
「被爆者運動」の歩み明らかに 被団協草創期の資料500点、初公開へ 広島大
1619日前 -
被爆者たちの心の叫びと熱気、鮮明に 広島被団協草創期の資料確認
1619日前 -
被爆者たちの活動の記録、どう引き継ぐか 保管場所の確保や費用…課題山積
1619日前 -
「原爆許すまじ」 女性たちが立ち上がった 悲しみ共有、国会に請願
1619日前 -
中沢啓治さん 平和こそ「最高の宝」 死してなお響く次世代へのメッセージ
1620日前 -
国連事務次長の「約束」と「原点」 中満泉さん、コロナ禍でも被爆地へ
1620日前 -
広島平和記念式典での「放鳩」中止 コロナで伝書バト訓練できず
1620日前 -
核兵器廃絶願い、ろうそく手に行進 22回目の「ヒロシマ平和の灯のつどい」
1620日前
関連記事
あわせて読みたい
' +
'
' +
'' + csvData[i][2] + '
' + '' +
'' + listDate + '' +
'
' +
'