バラの甘い香りを運んでくる微風を、顔に受けながら、ウォーキングロードを進んで行くと、頭上から、『ツッピー、ツッピー』と、朝の挨拶をして来る鳥がいた。見上げると、杉の木の梢に、山雀(ヤマガラ)が止まっていた。山雀で思い出すのは、町の祭礼などがあると、露天商が軒を連ね、いろんな商売を始めたものだった。その中の一つに、山雀に、おみくじを引かせる芸を見せるものがあった。『おみくじを引く鳥』と言う印象が今でも記憶に残っている。水辺まで下りて来ると、『ギョギョシー、ギョギョシー』と大葦切(オオヨシキリ)の、耳を塞ぎたいほど煩い合唱が聞こえて来た。ヨシキリの謂れは、嘴で、葦を切り裂いて、虫を捕食する所からそう呼ばれた。煩く鳴くわりには、中々姿を捉える事が難しい鳥である。木の梢近くに巣をつくったアオサギは、のんびりと、羽を広げ、身づくろいをしていた。
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