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Author:人生まだまだ
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ホトトギスの鳴き声を聞く

定期便のトラックが、忙しなく行き来する国道から逸れ、谷津田の奥深くまでやってくると、喧噪な世界と打って変わって、静寂な世界が待っていた。突然、澄んだ空気を、切り裂くように、「トウキョウ、トッキョ、キョカキョク」と、ホトトギスが鳴いた。今年、初めて耳にした鳴き声だった。やはり、卯の花と、ホトトギスは、歌詞に書かれた通り、初夏を告げる、風物詩のひとつになる風景であった。あぜ道に生えていた、ホタルブクロは、蕾を付けたなと、思っていたら、紫色の長い顔をした花が、開花していた。そして、ニワトコの木も、緑色の実を付けていたなと、思っていたところ、今朝、気が付くと、緑の実が、赤く色づき始めていた。日向に出てきた時、顔の周りを、執拗に飛んでいた、シオカラトンボが、カメラのシャッターを切ろうと、指を伸ばした瞬間、指先に遊びに来た。


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ホトトギスの鳴き声を聞く

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林の中は、賑やかに

今の季節、晴れると、日中は夏日になるほど気温が上がり、暑くなるが、早朝は、爽やかで気持ちがよい。青空に浮かぶ雲を追いかけるように、丘陵に沿った道を、谷津田の懐深く進んでゆく。豊かに生い茂った草々が、追い被さってくるように、迫りくる。さらに茅花の生えた斜面を、掻き分けながら登って行くと、ブタナ、ムラサキツメグサ、ヒメジオン、ニガナなどの花盛り、その花の蜜を求めて、蝶や虫たちが、忙しなく飛び回っていた。動物や、鳥などは、人の気配や、足音で身を隠したり、逃げたりするが、蝶や昆虫たちは、足音や、気配ではなく、人影を感じると、敏感に反応することが分かった。と言うことで、カメラを構えるには、影を作らぬ方角から近づくことを学んだ。林の中は、賑やかに活動するものたちの世界で、あふれていた。


林の中は、

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エゴの木

いつものように、丘陵に沿った農道を歩いていると、かすかに香る、甘い匂いが、風に運ばれてきた。歩いて行く先に、びっしりと白い花を付けた、エゴの木が見えてきた。木の真下に立ち、見上げると、ちょっと肉厚の花びらが、風もないのに、音も立てず、はらはらと散り始めた。それも、後から、後から、止めることも出来ず、散っていた。桜(ソメイヨシノ)は、枝の先端にある蕾まで、ひとつ残らず開花させる、恐ろしいまでの、花の執念を感じていたが、このエゴの木にも、鳥肌が立つほどの、妖麗さを感じていた。何かに、惹かれるような気持に落ちて、動くことさえできず、只、しづ心なく散りゆく様を見つめていた。時の過行く狭間にあって、すべてのものが、透き通って、溶けて行った。

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地上でも小宇宙 

天体望遠鏡で、宇宙観測をしようと、空を眺めることが正調かもしれないが、変調であろうが、地上でもちょっと視点を変えてみると、小宇宙を見つけることが出来る。ビッグバンした、森の中に広がる暗闇に、一条の光とともに現れた小宇宙(蜘蛛の糸に水滴が付着した)まるで、アンドロメダ星雲を眺めているようだった。また、地上に生え出たゼニゴケは、肉眼では、ただの苔としか見えないが、カメラで拡大してみると、流星群が流れている天の川に似ていた。そして、森の中に咲く花々は、色とりどりに煌めく、星のように見えた。想像は、果てしなく夢を膨らませる。短時間のうちに、遥か何万光年もの、宇宙の旅をした気分に浸れた。旅費は、ウォーキングの足代だけで済んだ。

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晴れやかな朝が戻って来た

晴れやかな朝が戻ってきた。長く伸びた丘陵に囲まれた、田んぼに沿った農道を歩いて行くと、地平線が見えるほど、遥か彼方まで見通せた。少し前までは、田んぼの水面は、鏡のように光り、辺りの景色を飲み込むようにして、映し出していたのだが、今は、早苗がすくすくと育ち、鏡というより、若草色のジュウタンが、敷かれているように見えた。すでに陽は、高く昇り、向かいの丘陵が、黒い影を落とし、青空の下で、くっきりと浮かび上がって見えた。田んぼの畔で、大きく育ったマムシグサを見つけた。いつも通っていた道だったのに、短期間のうちに、これほど大きく育つまで、気づかずにいたのも、驚きだったが、改めて、植物の生命力の強さに感動した

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春雨じゃ、濡れて行こう

シトシトと降る、やわらかな雨が、野山を濡らし、緑の世界が、さらに色を深める。雨に当たり、元気に育つ早苗は、水面から顔を出すほどに育った。灰色の空に押しつぶされそうになった竹林は、見上げるほどに伸びたタケノコが、つぶされまいと、しっかりと支えていた。林の中では、紙の原料となるコウゾが、イガグリの様な実を付けていた。やがて、熟すと、赤い野イチゴに似た実になる。線香花火が、勢いよく弾けたような形をして、咲いている、センニンソウ(仙人草)の純白な花が、雨にあたり、生き生きとしていた。冷たい冬の雨と違い、春雨は、濡れて歩いても、風情があって良い。『春雨じゃ、濡れて行こう』

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花がにぎやかに歌ってる

『卯の花の匂う垣根に・・・』と唱歌にあった。今、花は満開を迎えているが、『ホトトギス』は、まだ鳴き声が聞こえない。春に花が咲いたものは、今頃の季節に、実を結ぶ。特に、緑あふれる中で、真っ赤に色づいたベリー類は、とくに際立っていた。『蛇イチゴ』と聞くと、子供の頃、毒があるから、蛇がいるジメジメした場所に生るから、などとあまり深い意味も知らずに嫌っていたものだが、実際、食べても害はなく、ただほかのベリー類とは違って、何の味もない。野イチゴの中では、ナワシロイチゴや、黄色いモミジイチゴは、甘酸っぱくて美味しい。どれも、枝に棘があるので、摘み取るときに気をつけなければならない。歩いていると、甘い香りがしたので、立ち止まって見上げると、スイカズラ(忍冬)が咲いていた。顔を寄せ合って、両手を上げて、賑やかに歌っているように見えた。花をつまんで、吸ってみると、甘い味がした。昔、花の甘い蜜を吸った所から、名前が付けられたと言う。

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今朝はだいぶ涼しくなった

今朝は、昨日と比べて、だいぶ涼しくなった。晴天の続いた日は終わり、今日からぐずついた天気が続くという。今、丘陵の頂へ続く斜面は、ブタナの、明るい黄色の花で埋まっていた。道らしい道が付いて無いので、花を踏まずに行くには、どこから登って行こうかと、迷ってしまった。仕方ない、多少の犠牲が出てもと、決断して登って行った。今度は、下りでも、同じ場面にぶつかってしまった。つばな(茅花)の群生が、斜面を覆い尽くしていた。そして、風に揺れ、白い波が、打ち寄せてくるように見えた。桑の実が、赤く色づいていた。所々に、紫色に熟した実も見つかった。青臭く、むせ返る香りがしたので、見上げると、栗の花が咲いていた。そして、マテバシイは、ドングリになる、可愛い実を付けていた。

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