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Author:人生まだまだ
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ファンファーレの鳴り響く朝

ファンファーレの鳴り響く音が、聞こえて来そうな夜明け、モクモクとした雲を、勢いよく撥ね退け、万物が待ちわびる中、厳かに現れ来る太陽は、広大な大地に設けられた、真っ青なスクリーンの下りた、丘陵舞台に立つ、まさに、朝のストーリーを演じる、主役であった。主役の登場に、欣喜雀躍して、気勢を上げる生ものたちは、霜や氷で締め付けられた、暗い闇の世界の呪縛から、解き放してくれる、光と、暖かさに、首を垂れ、感謝をしている様だった。

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天秤ばかりの分銅

冷たい雨、こんな日にと、後悔する気持ちと、こんな日だからと、向上心を燃やす気持の分銅を、天秤ばかりにかけると、どちらに傾くだろうなんて考えながら、高速道路の下を通っている、隧道の中で、雨宿りと、ちょっと一休み。トンネルに響いてくる雨音は、規則正しい、アンダンテのリズムを刻む、さあ、歩けと言う速度だ。腰を上げて、隧道を抜けると、道祖神たちが、迎えてくれた。

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筒から覗いた向うは

時々霧雨が、辺りの景色を滲ませる。こんな降り方が、一番嫌な降り方なのだ。体中じっとりと濡れるからだ。どうせ濡れるなら、ドバっと濡れた方が、諦めが付くと言うものだ。しかし、現実、自然が相手なので、どうしようもないことだ。そんな独り言を、ぶつぶつ言いながら、田圃へ出てくると、直径30cmくらいの塩ビの筒が、3ケ転がっていた。それを見て、悪戯心が湧いて、2ケ積み重ねその上に、残りの一つを置き、覗けるようにした。そして、その穴から、どんな景色が撮れるか、シャッターを切った。ちょっとした、オブジェの中の景色、中々の芸術作品になった。などと、自己満足に浸りながら、あぜ道を歩いてくると、一筋の煙が立ち上り、その先が、丘陵の裾に広がっていた。近づいて行くと、農家の夫人が、落ち葉を集めて、焚き火をしていた。ちょっと会釈をすると、人懐こい笑顔が返って来た。知らないもの同士、屈託のない挨拶が交わせると、気持の良いものだ。


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視点を変えると意外な発見

当たり前のことは、当たり前だけに、つい見ていても、実は、見ていなかった。ちょっと注意して、見上げると、そこに絵があった。しっかり足元を、観察すると、驚きがあった。それは、私が70年生きて来たよりずっと、何十年も多く、生き続けて来た先輩がいた。それは、堂々として、天を仰ぐ大木たちだ。そして、足元には、その大木を支えている一抱えも、二抱えもある程の、太い根元だった。また、大木を支えて来て、長年の役目を終え、大きく足を延ばして、休息している切り株だった。ちょっと、視点を変えてみると、普段見落としているものの中に、もっと発見が、あるかもしれない。


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青空天上

黒い影になった、森の先端が、のこぎりの刃のように見えた。その刃先が、きらりと光ったかと思った瞬間、太陽が顔を覗かせた。すると、今まで群青色だった空が、ブルーに変身、雲一つ探す事が出来ないほど、澄み切った天井が、目の前に出現した。その青空に向かって延びている耕運機がつけた、轍のあとが、道案内になった細道を辿って行くと、新しい注連縄が架けられた、道祖神が祭ってあった。土地の人が信仰している、神聖な場所なのだろう。ちょっと会釈してから、通り過ぎ、さらにその先へと、歩いて行くと、雑木林に囲まれた、開けた場所に出た。そこは、かつて人が住んでいたのだろう、朽ち果てて、傾いた家が残っていた。今は、すっかり、草に占領されていた。


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朝の姿を

真っ白な霜に覆われた大地のむこう、朝霧に隠れていた、丘陵の扉が、光を背負った朝日によって開けられ、さらに奥に隠れていた扉が、次々と開けられて行き、朝がこちらに向かってやってきた。その姿は、誰も見たことはないが、感じることは出来る。それも四季によって、感じ方は、違っていた。今の季節の朝は、冷たく、身が引き締まる、いい加減な気持ちは、許さない、厳しい感じがした。必然と足取りも、一歩ずつ、しっかり踏みしめて、歩いている。長い板塀が、道路に沿って、延々と続いている。我が町にある、造り酒屋の工場を囲んでいるものである。早朝、食事を摂るスズメが数羽、道に飛び跳ねているだけで、人影は見えなかった。朝は、疲れてしまったのか、大きな切り株に座って、休んでいた。


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朝の姿を

JRのネックス(成田エキスプレス)が走る

我が町を走る、JRのネックス(成田エキスプレス)を、ウォーキング途中で、偶然に出会いカメラに撮る事が出来た。昔、生活道路だったのだろうが、新道が出来ると、今は、錆びれ薄暗く、気味悪がって、人があまり通らぬ細道があった。夏の頃は、蛇が出るので、敬遠しているのだが、冬枯れの今、チャンスだと思い、細道を下ってきた。そして、坂の一番底に、手を広げると、端から端まで、届いてしまうくらい、小さな踏切がある。その踏切の信号機がチンチンチンと、悲しそうな音を立てて、2m程の長さの遮断機が、下り始めた。電車が来るのだろうと思い、カメラを構えていた。すると、丘陵のトンネルを抜けて、現れたのは、ネックスだった。やった、こんなチャンスはないと、何枚か連射した。上手く撮れた。恐らくこの踏切は、一日誰も渡らないこともあるだろうと思えるほど、忘れられた存在なのだ。私が訪れたことに喜んで、こんなチャンスをくれたのだろう。列車が通り過ぎた後は、森閑とした、来た時と同じ、寂しい世界に戻った。。


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冷たいサファイア色をした空

家を出た時は、薄暗く、雲が大分厚く垂れさがっていたのだが、AM7:00を廻った頃から、青空がのぞき始めたかと思ったら、瞬く間に、雲が消えてなくなり、快晴の空が出来上がった。しかし、大気は、今シーズン最強の寒波の襲来で、日本列島がすっぽり包まれて、全国各地で、大雪、突風に見舞われ、大きな被害が出ていると報じられているニュースを見てきたが、我が町も、御多分に漏れず、非常に寒い。日向を選んで、歩いているのだが、ちっとも暖かく感じられないし、サファイア色をした空は、透明度の高い、深い湖のように映っていて、ぼんやり眺めていると、底に引き込まれそうな感じを受けた。目の前に、果てしなく広がる、田圃は、すでにトラクターが入り、土を掘り返していた。機械化されていく農作業は、早くも活動を開始したようだ。


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寒さに耐える菜の花

どんよりと曇った空から、今にも白いものが落ちて来そうな、寒い朝を迎えた。ことによると午後から、雨と言う予報が、雪になる可能性が高いと、テレビで報じていたからだ。日本の観測史上、最も温度の低い寒気が南下して、日本列島を覆い、ひょっとすると沖縄にも1770年以来の雪が、降るかもしれないと言う程底冷えのする冷たさに、空腹の腹が痛み出しそうな感じがする。一人として、人影のない、田んぼ道を歩いて来ると、まだ咲く時期には、早かったと、後悔している菜の花が、じっと寒さに耐えながら、寒風に晒されていた。サクラの花芽は、固く閉じていた。

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我が町並みを望む

昨日は、磨の上の大寒、とはいえ、本当に寒い日が続く、今朝も、ビュー、ビューと、肌を刺すような風の吹く中、丘の上から、我が町を望む。青く澄んだ、大空の下に、凍え、震えているような、街並みが見える。この町にやって来た33年前は、雑木林の丘陵だった。其れが今、沢山の家が建つ街並みが目の前にあった。そして、其の先に印旛沼、さらにその先、はるか向こうに、カメラには映っていなかったが、肉眼で、筑波山が、はっきりと見えていた。また、丘陵の上には、空港に電気を送る、沢山の送電線の鉄塔が、巨人のように立ち並んでいた。

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