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第3回脱原発兵庫フォーラム 核燃サイクル廃止へ決意を固める

第3回フォーラム 
第3回脱原発兵庫フォーラムは、会場ほぼ満席160名余の参加で成功しました。原子力資料情報室共同代表で原子力市民委員会の委員でもある伴英幸さん、青森県で核施設廃止運動の先頭に立ち、県知事選挙への挑戦を続ける大竹進さん、放射線ヒバク、とりわけ軽視されているトリチウムの重大さを訴え、大竹さんを応援する医師遠藤順子さん、さらに廃炉の時代の最前線で地域再生に取り組む松下照幸さんと、欲張りすぎた中身の濃い集会となりました。

★当日はIWJさんが中継配信してくださいました。録画はこちらで閲覧できます
★集会プログラム、主催者挨拶、報告者紹介、集会決議など資料は<続きを読む>をクリック
■■集会プログラム■■ 
まず、もんじゅ廃炉からとりかかろう!核燃料サイクル全廃に向けて
 原発ゼロ社会への道 第3回兵庫フォーラム 
(本日のタイムテーブル)
 13:30 開会あいさつ 司会(田中章子)
 13:35 主催者あいさつ(高橋秀典)
 13:40 講演「もんじゅ廃炉からとりかかろう 核燃料サイクル全廃に向けて」伴英幸さん
 14:40 休憩(質問票回収)
 14:50 講演「青森から核燃料サイクルを止める」大竹進さん
 15:50 報告「被ばく被害について」 遠藤順子さん 
 16:00 休憩(質問票回収)
 16:10 質疑(質問まとめ􀃜広畑貞明)
 16:30 アピール「美浜から廃炉の時代を切り開く」松下照幸さん
 16:50 決議文の提案(北川諭)
 16:53 閉会あいさつ(司会)
 16:55 後片付け
 17:20~懇親会 県立業高校レストラン
■■ 報告者紹介■■
 ・伴英幸さん 原子力情報室共同代表、原子力市民委員会核廃棄物部会コーディネーター。共著書 原子力市民年鑑(七ツ森書館)検証東電トラブル隠し(岩波ブックレット)ほか多数。
 ・大竹進さん なくそう原発・核燃あおもりネットワーク共同代表 前青森県保険医協会会長 2015 年青森県知事選挙で原発核燃サイクル反対を掲げて127525 票を得る。整形外科医。
 ・遠藤順子さん 内科医 放射線医療に関わり311 後、低線量被ばくについて活発に発言されて いる。 ・松下照幸さん 森と暮らすどんぐり倶楽部代表 元美浜町町会議員 美浜町で公然と脱原発を主 張。議員退職後も原発に頼らないまちづくりを実践し発信されている。
 (お願い)
 ・フォーラムの内容は市民メディアIWJ によって録画後配信されます。配慮を希望される方は司 会までお申し出ください。
 ・会場内でブースを設けております。ご協力ください。
 はりまアクション(コーヒー&書籍販売)豊作野菜を送る会(CD 販売など)こども脱ひばく裁判 の会(グッズ販売など)美浜とつながる会(米の共同購入&「森の国から」折込カンパのよびかけ) 原発の危険性を考える宝塚の会(グッズ販売)原子力資料情報室の書籍販売 

 主催:兵庫フォーラム実行委員会(構成団体 原発の危険性を考える宝塚の会/さいなら原発尼崎住民の会/原発 なくそう芦屋連絡会/さよなら原発神戸アクション/脱原発明石・たこの会/脱原発はりまアクション) 協力:原子力市民委員会 
問合せ先:高橋秀典 090-3652-8652 [email protected]

■■主催者挨拶■■
2013 年4 月、東京電力福島原発事故後を踏まえて国民の声にそって原発ゼロ社会をめざそう
と「原子力市民委員会」が発足し、翌年4 月、「脱原子力政策大綱」を発表しました。「大綱」は、
原発ゼロをめざすべき理由、福島事故の検証、再稼働すべきでない技術的根拠、さらに原発ゼロ社
会へ向けた行程や課題、整備すべき法体系など、詳細かつ具体的に検討、提言し、何よりも国民各
界、各層の広範な民主的議論による「公論形成」を経て脱原子力政策を確立する必要性を訴えまし
た。
私たち兵庫県下の6つの脱原発市民グループは、この訴えに共感し、微力ながら脱原発の公論形
成に寄与するべく「脱原発兵庫フォーラム」を結成しました。2014 年6 月の第1 回フォーラム
は、「原発ゼロ社会への行程」をテーマに大島堅一さん、上原公子さんの講演を受けて開催し、原
発ゼロ社会を求めるアピールを発しました。2015 年5 月には第2 回を、「これからのエネルギ
ーは市民が決める」をテーマに松原弘道さん、三上元湖西市長の講演を受けて開催しました。脱原
発首長会議との連携を打ち出し、法曹界・医療界・農業漁業関係・消費者団体からのアピールを受
けました。
そして本日、「まず、もんじゅ廃炉から取りかかろう!核燃料サイクル全廃に向けて」をテーマ
に第3 回フォーラムを開催いたします。今回このテーマにした理由は、現在の原子力政策の問題
点が集中的に表れていて、政府自身が今後の方向を模索しているのでぜひ市民の声を反映させよう
ということです。そして原子力政策の問題点が明らかになったこの時期に、脱原発社会を広くアピ
ールしたいと私たちは考えています。今年になって鹿児島と新潟という原発立地県において脱原発
を掲げる首長が当選しました。311以降の根強い脱原発世論が示されたわけで、私たちが脱原発
の世論を政策決定に反映させていくチャンスです。
政府は9月21日の原子力関係閣僚会議でもんじゅ廃炉の方向を打ち出しました。この決定自身
は脱原発世論に対する政府の対応として歓迎しますが一方で、「高速炉の開発と核燃料サイクルは
維持する」として年内にその方策を決定するとしています。しかし、もんじゅが破たんした理由を
明らかにせず、「資源の有効活用や技術の継承のために必要」という理由で開発を続けることを、
私たちはとうてい認めるわけにはいきません。
今日は、原子力市民委員会で核廃棄物部会を担当されている伴英彦さんに、政府の対応の問題点
や核燃料サイクルとは何か?やめさせるにはどうしたらよいのかを明らかにしていただきます。ま
た、青森の大竹進さんと遠藤順子さんには、再処理工場をはじめ核燃料サイクルの施設が集中して
いる青森県でどういう問題が起きているのか?そして核燃サイクルをやめさせるための取り組み
について発言していただきます。また、世界一の原発集中地帯若狭で原発に頼らないまちづくりを
されている松下さんから、美浜町から廃炉の時代を切り開こうという報告をしていただきます。
現在この関西では、大津地裁の仮所分決定によって原発が止まっています。しかし来年2月にも
それが覆るかもしれません。再稼働反対の世論を示すため、来年1月22日(日)の1時半に大阪
の中之島公園に集まり関西電力本店を包囲する行動に参加しましょう。
集会の最後には決議文も採択しますが、参加されたみなさんが今日の内容を各方面に伝えていた
だき、原発ゼロ社会の実現に向けて前に進むことをお願いして、主催者からのあいさつとさせてい
ただきます。

■■集会決議■■
政府は、9 月21 日の原子力関係閣僚会議において高速増殖炉「もんじゅ」について廃炉
を含めて抜本的見直しを行うことを確認しました。これは遅きに失したとはいえ当然の決定
ですが、同時に政府は「高速炉」開発は進めるとしており、依然として原子力政策の抜本的
な転換を回避、先送りしています。このような矛盾した政府の姿勢は、その背後に核兵器関
連技術への野心があるためではないかとの疑念を深めざるを得ません。
「もんじゅ」を廃炉とする以上、「もんじゅ」を要として進めてきた「核燃料サイクル」
計画もその根拠を完全に失います。もともと「核燃料サイクル」には実現見込みはなく、行
き場がなくなった原発の使用済み核燃料や放射性廃棄物問題の先送りのためのつじつま合
わせの構想であり、「もんじゅ」を廃炉とする以上当然「核燃料サイクル」計画も放棄すべ
きです。トラブル続きで23回に及ぶ操業延期を重ねている六ケ所再処理工場は、本格操業
すれば1 日で原発1 年分の放射性物質を放出し、万一重大事故を起こせば被害は原発事故
をはるかに超えると言われています。プルトニウム利用の道が絶たれた以上、大きな危険を
冒し莫大な費用をかけて操業する意味はなく、ただちに計画を中止すべきです。
日本の原子力政策の基軸であった「もんじゅ」、「核燃料サイクル」構想は破綻しました。
原子力は夢のエネルギーどころか、その利用の全過程で生み出した膨大な放射性物質、人々
の被ばく被害、深刻な環境破壊、事故による甚大な被害、さらに半永久的に未来世代にツケ
送りせざるを得ない核のゴミ等々の問題を抱えています。政府は一刻も早く、その後始末に
とりかからなければなりません。原子力は、人類にとって最大の負の遺産となったと言って
過言ではありません。
私たちは、東電福島第一原発事故の教訓を胸に刻み、全面的に政策を転換し、「もんじゅ」
廃炉は勿論、核燃料サイクル計画からの全面撤退、既存原発の運転停止、廃炉、新増設中止
を決断し、国の総力を挙げて脱原発社会の実現に取り組むことを求めます。
勿論、この政策転換には多くの困難な課題も伴います。膨大な核のゴミの処理、原発依存
を強いられてきた立地自治体・地域の再生、国策民営の結果でもある原発放棄による電力会
社の負担緩和策、運転停止・廃炉作業の安全・着実な推進、さらに何よりも福島第一原発事
故の処理と被害者救済、人間と地域の復興等々。こうした課題に政府はもちろん、私たち国
民もまた責任ある当事者として向き合っていかねばなりません。
そのためにまず政府が脱原発政策への転換をゆるぎないものとして示した上で、民主的
(原子力推進勢力から独立した形)で開かれた国民的議論に基づいて粘り強く合意形成を進
め、原子力からの秩序ある撤退を実現しようではありませんか。
以上、集会参加者の総意として決議します。
2016 年11 月6 日
「まず、もんじゅ廃炉からとりかかろう!核燃料サイクル全廃に向けて 原発ゼロ社会へ
の道 第3 回兵庫フォーラム」参加者一同
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