東日本の土壌汚染MAP
福島第一原発事故による放射能汚染の実態は直後も今も十分に把握されていません。それどころか今やオリンピックを前に放射能を語ることはタブーであるかのごとく、不安を口にすれば「風評」だと攻撃されるありさまです。
そんな中で、さよなら原発神戸アクションのお仲間でもある三原翠さんは、個人でコツコツと土壌汚染の調査を続け、データを蓄積、公開するという貴重な活動を続けてこられました。
以下に、三原さんのコメントを紹介し、当ブログ右のリンク集に土壌汚染地図へのリンクを追加しました。
■空間線量だけでなく土壌汚染が重要・・・・三原 翠
3.11以降の東日本は、放射能に汚染されました。当時から今まで、政府は空間線量しか測定しようとしていません。しかし、チェルノブイリでは、空間線量だけでなく土壌汚染も測定しています。そして30年以上経っても、汚染地への帰還などはなく、それは避難先にしっかりした住宅を確保させ、定住している事と土壌汚染を測定しているからと思います。
明らかに放射能汚染された東京を、私は逃げ出し神戸に引っ越しましたが、知人でそんな事をした人はいません。なぜ私が逃げ出したのかの理由を明確にしたくて、東日本の土壌の放射能汚染調査を2013年から開始しました。現在、全部で260ヵ所近くの土地を測定し、原則1カ所2検体採取しています。福島県内の高濃度汚染地域では、2検体採るほどゆっくりしたくなくて、1検体だけで早々に立ち去った場所もありました。
土壌検査の結果で痛感したのが、ちょっと場所が離れただけで、値が大きく異なる場合もあった事です。土壌の採取は、目分量での5㎝深さで1㎏近くを採取して、測定依頼をしています。放射能管理区域である4万ベクレル/m2は、615Bq/kgに相当すると仮定しています。風船をクリックして、詳細をご覧ください。
「放射能汚染防止法」を制定させよう!
福島第一原発事故で、なぜ東電の経営者たちが罰せられないのか? 被害者たちへの補償が、なぜうやむやなのか? あるいは、東電がばらまいた放射能について「無主物」だから回収義務はないなどという無責任極まりない主張を司法までが追認したのはなぜか?年間5ミリシーベルト以上になると放射線管理区域として関係者以外立ち入り禁止とされるのに、福島ではその数倍の汚染があっても何の規制もされず、それどころか政府は20ミリシーベルト以下ならOKとして帰還政策を強行している。
おかしいと思いませんか?
原発など放射性物質を扱う施設では放射性物質の取り扱いや環境基準などの詳細な規制がかけられている一方、施設外には放射性物質は存在しないという前提で、廃棄物規制からも環境規制からも放射性物質は除外されています。
つまり、現状は放射性物質が本来の取扱施設を出たとたんに何の規制もない「無法状態」となっています。そのために冒頭のようなことが「合法的」にまかり通ってしまうのです。
この無法状態を解消するために、放射能を公害物質として規制する「放射能汚染防止法」の制定を呼びかけている「放射能汚染防止法を制定する岡山の会」上田三起さんのお話をお聴きして学び、共に考えたいと思います。
まだまだ耳慣れず十分認識されていない、しかし非常に重要な課題です。ぜひ多数ご参加ください。
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