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 う……。
 めまぐるしく事態が展開していくような疾走感も、全てが明らかにされて事態が収束する瞬間の爽快感も(あまり)感じなかったのですけれど、なんでしょうか、この高揚感は……。

 思うに増えてきたキャラクターたちが多方面で動いていることで、全体として「なにかが起こる」ような期待を抱かせるのではないかとー。
 ザッピングシステムといいますかー。

 もちろん動くキャラクターのことを知らずにこれをやられていても、物語優先として作者の姑息な意図を感じてしまって鼻白むことに終わるのかもしれませんけれど、8巻まで続いているシリーズにおいてはそれも無くて。
 むしろ離れた場所にあっても息のあった行動をしている様を見せられると嬉しくなってしまうわ!(≧▽≦)


 そう思うと今回は白兎の団員のあいだの信頼感や絆のようなものを強調して描いていたような。
 伝令としてセリノスを送る場面でも、アスカに対する新雛小隊の評価にしても、そしていざ動くとなったレフレンシアの心中にしても。

 レフレンシア様が「熱血」なんて設定あったかな~とも思ったのですけれど、自分のモノが自分の意図しないところで弄ばれたとあっては、なるほど怒り出しそうだなぁ……とは思ったりして(笑)。
 身内と外を明確に別しているというか。
 そのことは今回の作戦での注意事項としても伝えられていましたし。

 作戦において目標を明確にすることはもちろん大切なことですけれど、そのために切り捨てられるモノを明確にしておくことも重要なことだと思うのです。
 成功のためへの覚悟を示すことになりますし。
 それは非情で冷徹なことと受け取られるかもしれませんけれど――実際、レフレンシア様はそう見られますし――、守るべき数少ないことを胸の内にたしかに持っているということは、やはり「熱い」人なのかも、ね。


 今回の作戦は戦術というより戦略で勝利を得るものなのでスッキリとした爽快感が無いのも無理からぬことかも。
 んでも、すぐに効果を表さないだろうことが予感できたので、こちらも読みながらガブリエラの意図を探ることができたので、そういう楽しみは十分に感じられました。
 最初の一手さえ見逃さなければ、戦略的には見通すことができました♪

 ガブリエラの作戦上、「あの場所」で起こることに対しては相手の出方に因る部分が大きかったので、普段のわたしならその都合の良さに眉をひそめるところかもしれないのですがー。
 そこでの状況が十分に成功へ傾く可能性を秘めていたことは、それまでにしっかりと説明されていたので納得納得。
 むしろあの世界に生きる人々の常識を逆手にとった作戦だと思えて、そういうところはガブリエラらしいなぁ……と思えもしました。
 もちろんそうした「非常識」な作戦も、同じように「非常識」な組織である白兎騎士団であるからこそ行えたものでしょうけれど(^_^;)。


 レフレンシア様がウェルネシアを連れて行ったところでは「彼女の特技を利用するんだろうなぁ」……と思いつつも、頭のどこかでは「彼女の胸の大きさを利用するのでは?」とか疑ってました(笑)。
 今巻の表紙、パネェっすよ、ウェルは!!
 デイレィだってそんなに貧乳ってわけでもないのに、並ばれると……なんだか可哀相な子みたいじゃないですか!(失礼な!)

 でも本編ではデイレィの描写がわりと多くて、彼女が好きなわたしとしては満足満足。
 アフレアと生い立ちのことを会話する描写もありましたし、そろそろebのサイトで公開されたものをまとめて短編集ですか~?(^-^)
 ……いや、でも、そろそろまとめてもらわないと、文庫のみの読者に悪いような気がするのですよーん。


 あ、アスカ姉さんも好きなので、幕間劇での展開は喝采をもって迎えましたよ!
 YEAH!(≧▽≦)


 

「久しぶりに十人全員が揃いましたわね」
 顔を見渡したドゥイエンヌがそう言うと、その言葉をセリノスが引き取った。
「本当だね。勢揃いしたみんなの顔を見ていると、なんだってできそうな気がする」

 まさにセリノスの言うとおり。
 ちうか正確には「なんだってできそう」ではなく「なんだってやりそう」なのかもしれません。
 それだけに読み手のわたしも、次はなにをやらかすのだろう……とドキドキするというか。
 セビリィノの件からしばらくは十人が揃わなくて、そして状況から急かされるようにして動いていたように思います。
 しかしここにきてついに仲間がそろった、いよいよ攻勢に出たのだと。
 さぁ、なにをしてくれるのかな、欠けること無い【元祖】雛小隊は!
 わたしが抱いた高揚感とは、じつはそういうことだったのかもしれません。


 ああ、そうか。
 10人が揃ったことが、わたしは嬉しかったのですね。
 今巻で描かれたいちばんの絆は、やぱしそういうトコロであったのでしょう。


 『聖剣のフェアリース』をプレイしているのですけれどー。
 騎士であるヒロインを成長させるために性行するという大義名分があるからって、主人公、あまりにエロ過ぎじゃーい!(≧△≦)
 教え子に手を出す背徳感などどこへやら、2回目以降で早くも楽しんじゃってる!
 タクシーの中とか映画館の中とか試着室でとか、あまつさえ深夜の公園調教とか!
 この、変態教師! 変態教師!(><)

 出会ってからの日数を考えて『Flyable Heart』の晶くんのスプリントぶりにも驚かされましたけれど、『聖剣』の成深先生の順応ぶり(というかエロ開花ぶり)にも呆れるくらいに驚いてます。


 でもあれかなーとも考えるのですよ。
 エロゲがエロゲであるのなら、世界設定やら日常描写などでワードを序盤から費やすのは主旨に反しているのかなーと。
 まずエロゲとしての要求を満たすためにも、早々にエッチな展開を見せておくことがユーザーへの約束を果たすことなのではないかとー。
 ユーザー、ブランドともに大作志向がいまや常態化しつつあるとしても、です。

 んもー、難解な説明描写やまどろっこしい観念論なんて後回しにして、序盤は勢いで初エッチになだれ込んでしまえ!とか思うのです(^-^;)。
 それが「ゲーム作品」ならではの引きとしてのスピード感にもつながってくると思うのですがー……。


 エロゲのエロ部分を楽しみにしていない人もいて、エロ要素よりも物語要素を重視しているブランドもいるのでしょうけれど。
 でもエロゲがエロゲである以上――
 「エロゲにエロなんて必要ない」
 ――なんて言いながら手にするのは、体面を保つための言い訳でしかないと思うのです。

 わたしとしては基本のコンポーネントが「恋愛モノ」であるところから、セックスもその流れで当然行われるものとして考えます。
 なのでそれを描くことから逃げないでほしいなぁ……と思ってます。
 もちろん「実用的」であるかどうかは、また別の問題ということで(^_^;)。
 F1 オーストラリアGP
 CXってば放送冒頭、変な演出入れないでよ~!!!!
 ホントになにかアクシデントあったのかと焦ったわ!

 だけれどもレース内容はまさに開幕戦らしいそんな演出同様の大荒れなものだったのでした。
 いやー、まさかブラウンGPが予選グリッドそのままのワン・ツーを決めるとは!
 スタートを失敗したバリチェロ選手も最後には2位までアップしてきてますからね。
 それもKERSとならんで今季の目玉であるリアディフューザーを失ってのこの結果ですから、現時点での潜在的な戦闘力は相当なものなのでしょう。

 実際、今GPでの安定感は他チームと比べて抜きん出ていたと思います。
 HONDA時代から今季に照準を合わせて開発を行っていたということですし、その結果が現れた……と言ってしまうのは現体制に対して失礼かもですがー。
 となるとマシンが熟成してくるであろう中盤以降でもこの戦闘力の差を維持できるのかが鍵かなぁ。
 このあとの開発力は資金との勝負でもありますし、伝統あるワークス勢から差を縮められずにいられるのか……。


 KERSについてはまだまだこれから……という部分がいろいろと明らかになったGPでした。
 単純な数値上昇だけをとらえればラップタイムが目に見えるカタチで結果として出てきているので疑うトコロではないのですけれど、やはり重量とそのバランス、さらにブーストON時の挙動などに大きな不安がありますねぇ。
 ルノーのピケjr選手はON時にトラブルがあってコースオフしたんでしたっけ?

 現状では大きな武器としての信頼性は無くて、たとえばマクラーレンのハミルトン選手のようにコーナー立ち上がりで軽く使うとか補助的なモノの扱いが無難……なのかな。
 んでもそのハミルトン選手にしたって高速コーナーでスリップにつくために攻めの使い方もしていましたし、そもそも使い方自体がまだ模索段階なのかもー。
 折良くそのときの映像がオンボードカメラで映されていましたけれど、「お!」と軽く目を見張るくらいにはスピードが出てましたね。
 諸々の欠点が直されていくことを願って、これからが楽しみな技術である片鱗は感じました。


 技術だけでなく世代交代が進みそうな印象を受けたのも今GPの感想。
 終盤、2位を争ったのがBMWザウバーのクビサ選手とレッドブルのベッテル選手というのが、もう、なんちうか。
 で、ベッテル選手の突っ込みすぎが原因で両者クラッシュというのも若さかな若さかな(^_^;)。
 古参チームが伸び悩む中、フォースインディアとか歴史の浅いチームが頑張ってる姿も見られましたし、これは今季楽しみなトコロです。

 ……もっとも、ウィングと左フロントタイヤを失い、ほぼ大破といってもいい状態で周回を続けたベッテル選手には「?」と思いながら見ていましたがー。
 破片をまき散らしながら走行しているのももちろんですけれど、制御できないまま走り続けるのは後続から来る車に対して危なすぎでした。
 SC導入で低速にはなっていましたけれど、見ていてハラハラしちゃいましたよ!(><)


 そんな中でTOYOTAのドタバタぶりにはなんと言って良いやら……。
 ウィング違反で予選記録除外に始まって、本選ではセーフティーカー導入時での追い越し違反と。
 走行自体はそれなりに良さげに見えたんですけれどー。
 なにか期待を抱かせる展開ではないですよねぇ、これ……。


 とまれ、今シーズンの波乱を予感させて興味深いGPでした。
 すぐの来週にはマレーシアGPです。
 ロングストレートが名物のセパンなら、KERSの真価が見えてくるかも!?
 たーのーしーみーっ!(≧▽≦)
 別名義ですけれど「夏見正隆」名義で刊行された『たたかう! ニュースキャスター』の姉妹版といって良いでしょう。
 水月センセ自身もそう仰っているので。

 んー、でもなぁ……。
 あちらに比べて今作の主人公である戸田夏子嬢の気質が合わないかなぁ。
 世の中を斜めに見すぎているというのももちろんですし、彼女自身に世界をどうしたいのか、あるいはどうあるべきなのかの信念が無いところが。
 そもそも斜に構えて見せているところですら受け売り感があって、彼女の言葉とは思えないという。


 オビのコピーでは「論客女子高生」とあるのですけれど、べつに論破するわけではなく場当たりの感情を押しつけているだけに思うのです。
 正しさとか理屈とか、そういう理性的なものではなくて相手の隙を見つけて壊すだけの舌鋒というかー。

 加えて言うなら「図書委員」であることに意味はなかったので、タイトルは「女子高生」にすべきだとも思いました。
 学校の中をイメージする「図書委員」なのに、活動の大半は学外ですし。


 斜に構えているのは主人公だけでなく、社会そのものを誇張して描くアクの強さはセンセらしいなーと思います。
 受益者の権利が尊重され、搾取される側の主張は風に飛ばされる理不尽さ。
 そういう社会をシニカルに描いてブラックな笑いを取るのは作風だと思いますけれど、そうした流れの中で読み手の視点となる主人公サイドにはあくまで一般的な感性が求められるのではないかと思うのです。
 主人公までもがそんな社会に染まって皮肉めいた感性の持ち主であっては、ただただ社会が壊れていると言うだけであってどこにも救いが無くなってしまいます。

 センセの既作ではそういう弱者の視点が活かされていたと思うのですけれどー……今作では違う、みたい、で。



 宇宙人ウィノアと組んで戦うことになるまでが今作ではとても時間かかっていますし、本格的なそれは今後……ということなのでしょうか。
 しかし仮に第1巻とするなら展開にまどろっこしい遅さを感じましたし、またウィノアとの絡みに描写不足でもあったように思います。

 なんちうか……いろいろとモヤモヤ感を抱いてしまった作品でした。


 あー! 思い出したーっ!
 真理絵さんのLIVEのセトリのなかで思い出せなかったのって「月陽炎」だわ!
 原曲はKIRIKOさんが歌われているものをドリパで歌ってから真理絵さんが惚れたとかなんとか。
 Alcotの人も、そのうちKIRIKOさんVer.と真理絵さんVer.でセットで録りたいとか言っているそうな。



 F1 今季開幕戦のオーストラリアGP予選。
 HON……だーっと、違う違う、ブラウンGP、ブラウンGP。
 いきなりのフロントローですよ!
 うーん、なんでしょか、この「歯車がかみあってる」感は。
 しかし、もしかしたらもしかして……というカンジはあっても、いまのF1は予選だけでは計りしれませんしねぇ。
 燃料の量とかタイヤの使い方とか、もう、ここから本選が始まっているようなものですし、まだまだ序盤も序盤という位置なわけで。
 とくに3Qに残った10台は本選を見通した戦略で動いていたと思いますしー。

 期待のKERSはよくわかりませんでした(笑)。
 ま、こちらも本選での働きを楽しみにしていましょー。



 サッカーW杯予選 日本 vs バーレーン戦。
 勝って良かったね……という感想、かなぁ。
 決して勝ちきったという感触を持てる試合展開ではなかったので。
 なにかが間違っていれば負けていた可能性も十分にあると感じていました。

 んでも勝負事とはおおよそそういうものかー。
 真理絵さんのLive 『MarieBirthdayLive~アルス・コンビナトリア~』へ行ってきた~。
 B.O.Gとのfeatアルバム『Ars Combinatoria』の全10曲と、PC主題歌から6曲?という構成。
 どの曲も聴き応えがあって満足度の高いLiveでしたなぁ~。
 もー、ほんとにボリュームあるソロライブですわ!

 真理絵さんはライブ慣れしているのか物怖じせずにトークを繰り広げるのですよね。
 それがまた観客との距離を近くカンジさせてくれるっちうかー。
 (一部常連さんのほうへ多く視線を送るという欠点?はありますけれど)
 そんな次第で聴いて楽しい、聞いてたのしいライブでした。

 PC主題歌からは「My Silly Days」「桜の木の下で」「toy memory」「ENGAGE LINKS」……うー、あと1曲あったと思うんですけれど、思い出せない~。
 願っていたように聞けたよ「ENGAGE LINKS」!
 やた!

 で、アンコールで真理絵さん「まだ歌ってない曲、あると思ってたでしょ~」と思いっきり煽ったところで「Clover Heart's」。
 「この曲はお客さんとわたしとの闘いだから!」と言うだけあって、お客さんもこの曲だけはガチ・オタ芸でしたね(笑)。
 そしてその煽りに負けずの名曲です。

 わたしとしては「ENGAGE LINKS」はもちろん「toy memory」が嬉しかった~。
 真理絵さん主導でしたけれどハンドクラップもできましたし!
 あーゆーの、大好き♪(≧▽≦)
 でも「Clover Heart's」でストリングス入れるなら、「ENGAGE LINKS」のイントロもやって!とか思ったわー。
 出だしのストリングスこそエレガの本領でしょう!みたいな!(笑)
 でも良し!

 それでもライブでバイオリンを聞いたりするのは良いモノですね~。
 それだけで引き締まる~!(≧▽≦)


 ところどころにライブならではのアレンジを組み入れて、こちらの意識を向けさせるのはさすがだと思いました。
 そしてそういうアレンジを聞くことが出来るのも、またライブの楽しみですし~。
 そいういった点でも楽しいライブでした。


 アンコール後はサプライズで真理絵さんへハッピーバースデーコールを。
 こういうやりとりもライブ感あって良いわ~。
 お客さんの入りは70前後ってところですけれど、ま、これくらいが適当でいいです。

 真理絵さんの楽曲は早すぎず遅すぎず、自然と口ずさめるようなテンポが心地よいですね。
 また行きたいなっと♪
 同僚となった人妻に懸想して、親しい時間を過ごすなかで思いを遂げることができて、その人の倖せを願うお話。

 ……だよなぁ、これ。
 どう綺麗にまとめられても「不倫」であり「浮気」であるわけで。
 うーん……。
 それを是としてしまって良いのかどうか悩みます。


 絶対に浮気も不倫もダメだと考えているワケではないです。
 ある一時期に出会った異性が人生最良のパートナーだと言い切れるとは思えないので、なにか不都合が生じたとき別の相手を見つけることは自然だと思います。
 でも、そこには「健やかなるときも病めるときも」共にすごすための契約があったワケで、その契約さえ解消するなりすればの話で。

 上京してきた人妻さんはそれを曖昧なままに主人公と関係を続け、主人公もそのことを強くは問わないでいる姿勢が問題なのかなーとか。

 この状況、性別が入れ替わっていたらとても気持ちの悪いお話になっているような気がします……。


 んでも、そうした倫理観?を飛び越えてしまうくらいに中村センセが綺麗な筆致でふたりを描いているんですよねぇ……。
 優しい悲劇というか。
 出会ってからしばらくはやはり悪しきことだとして気持ちを断つように動いているのですよね。
 しかし、それで断ち切れるほど弱い気持ちではなかったと示して。
 ここがなぁ……うまいんですよねぇ……(^_^;)。

 ただの不倫であれば非難もされるでしょうけれど、前提として悩んで悩んで、それでも離れられないという気持ちを描いているものだから、読み手のわたしもふたりを罰しきれないっちうかー。
 ふたりはもう罪を背負っていることを自覚しているのですよね。
 で、あるなら、いまさらわたしがどうこう言う部分でもないですし……。


 でもなぁ……。
 郷里でひとり、妻の帰りを待っている旦那様のことを思うと、どうにもやるせない気持ちになるのは仕方がないですか?
 旦那様がどんなお人柄なのかわからないトコロが、こう、もやもやとした気持ちにさせるのかもしれません。
 相手が分からないだけに、一方的に主人公と奥さんを応援できない心境に。

 物語としてそこまで肩入れするものでもないでしょうし、むしろふたりの深い愛を感じることができればそれで良いのだと思うのですけれども、ね。


 正しさと間違いは、シーソーの両端にあるわけじゃない。当たり前のことだけど、正しさを間違いを内包していたり、間違いの前提として正しさがあったりする。


 正しいことにだけ生きる意味があるわけでもなくて、間違ったことは全てが許されないことでもなくて。
 ○か×か判定されることが重要なのではなく、なにかを選び続けていくことが人生なのかなぁ……。
 答えには答えの意味しか無くて、選ぶ行為に価値がある、とか。
 考えちゃうわー(-_-)。


 『Flyable Heart』 クリア~♪
 過去に何本かUNISON SHIFTの作品はプレイしていますけれど、今作がいちばんわたしの波長に合ったかな~。
 なんといっても過去作品にあった――
 「クライマックスで主人公が傍観者になる」
 ――という点が無かっただけでもスゴイ進化だと思いました(^_^;)。

 『ALICE♥パレード』や『ユニティマリアージュ』などを積んでしまっているので構造の変化点がどの時期なのかわかりませんけれど、わたしにとってはこの変化は画期的でした。

 でも最初は「仲の良い or 因縁浅からぬヒロイン同士」の図式が描かれていたので不安はあったのですよねー。
 またこのヒロイン同士で問題を解決してしまうのではないかと……(^_^;)。

 んがしかし、今作の主人公 晶くんはヒロインの問題に身体張って飛び込んでいきました。
 その行為は必ずしも合理的ではなかったかもしれませんし、結果導かれたモノが必ずしも効果的な答えであったとも言い切れませんけれど、それでも問題を解決するため、最悪の事態を回避するために晶くんは走り出して、そして選択をしたのです。

 主人公を描くという点で、今作は過去のUNISONとは違うとカンジました。
 それがまた作品としても好感度を上げているかなー。


 もっとも「主人公視点」「ヒロイン視点」「(少なかったですけれど)神視点」が混在する仕様は相変わらず。
 これはねー、わたしは好きくないのですけれど、UNISONはこういう描き方なんだなーと納得も出来ました。
 つまるところUNISONは「主人公というインターフェースを介して強い感情移入をうながすゲーム作品」を作っているのではなく、「物語の構成をより平易に理解してもらいその世界を楽しんでもらうエンターテインメント作品」を作っているのだなーとわたしは感じます。
 ユーザー≠主人公、なんですよね。
 ぶっちゃけ、「UNISON SHIFT」という主人公が描く物語を、わたしたちに第三者的に観劇してもらうという。

 ユーザーの感情と主人公のそれをどこまでシンクロさせ重視するのかは好みだとは思いますけれど、UNISONの過去作品ではあまりにも主人公が当事者ではなく傍観者に落とし込まれてしまっていたので物語への意識も向けづらかったのですよ。
 しかし今作ではきちんと当事者であり続けましたから、物語としても「ダレる」ことがなかったのではないかとー。



 お話の展開としては
 「異界へ迷い込んだ主人公が冒険の果てに元の世界へもどる」というもので、『オズの魔法使い』をモチーフにしてる……っぽいのですけれど、集約されたところのラストシーンを思うと『ときをかける少女』のオマージュかなぁ、と。
 並列世界というより時間旅行の物語に思えたので。


 全てが前向きに終わるわけでは無いところは好みが分かれるかなー。
 主人公はそれで良かったとしても、その影になったところには救われない現実と絶対的な断絶があるんですもん。
 すくなくとも諸手を挙げてこの結果を喜ぶことはできません、わたしは。
 でも、それは「主人公≠ユーザー」であるからこその感情であり、だからこそまさしくUNISON SHIFTらしい物語であるとも言えるわけで。

 いや、むしろUNISON SHIFTにしか描けない物語と言うべきなのかも……。
 全てが満足いく結果にはならなくても目指す物語のあるべき姿のために感情の取捨選択をする。
 その合理性をわたしは必ずしも好意的には受け取れませんが、しかしクリエイターとして立派な姿勢だと感じます。



 システム面でもいろいろと凝った作りになっていて、目標の高さを感じました。
 立ち絵の縮尺の違いで遠近の位置関係を表すことはもちろん、ズームしながらフェードアウトさせることですれ違う様を表現したり、あるいはメッセージウィンドウの脇にバストアップショットをアイコン的に表示して「視野外」であることを示したり……。
 とにかく「主人公が見ている」ということに関して様々な手法を用いて表現しているのですよね。
 メッセージウィンドウにしても驚きの場面では枠を変化させてみたり、感情に合わせての表現が細かなところまで意識されていると感じました。


 またそうしたメッセージウィンドウも含めて、システムアイコンなどのデザインがまた秀逸。
 原画という大道具だけでなくこうした小道具にも力を注ぐことに対して、「作品」を超えて「商品」として求めるクオリティに妥協しない気概を感じるのです。



 てなところで、恒例の(ひさぶりの!)ヒロイン好感度です。

              茉百合 ≧ くるり > 天音 > 結衣 ≧ 桜子 > すずの

 うわー、今回は悩むわー。
 正直に言えば、みんな可愛い!(≧▽≦)
 そして「個別シナリオ」と「ヒロイン」の好感度が同列ではないトコロがまた悩むポイントでした。


 茉百合さんは「個別シナリオ」としては反対に最下位なんですよね。
 物語としてはなにも解決していないので。
 ユーザーの想像の余地を残しての手法かもしれませんけれど、それで誤魔化せるほどに材料があるとは思えません。
 ですがキャラクターの個性としては間違いなくTOPです!
 あのかたくななガードをくぐりぬけて見事にパンチをヒットさせたときの可愛らしさは凶悪ですよ、茉百合さん!(≧▽≦)
 晶くんは年下ですけれど、どこか鈍感なために打たれ強い彼ならば茉百合さんも意識せずに甘えられるように思います。

 あまりに説明が足りないお話でありましたので、最初に攻略するには不向きなシナリオだと思います。
 2番目か3番目、それも桜子のお話のあとのほうが良いかなー。


 くるりもギャップが愛らしいキャラでした。
 素直になれないところ彼女らしい誠実さが引き金として描かれていたシナリオについても、作中での完成度が高かったように思います。
 おおよそ先の読める展開ではありましたけれど、彼女の場合、複雑に展開される妙味よりは感情をどのように決着させるかがキモだと思うので、むしろ平易な展開であったことが良かったのだと思ってます。

 とまれ笹倉綾人センセのツンヒロインが攻略できるのは『Flyable Heart』だけ!ってことで(笑)


 天音は不器用で苦労人なところが好きー。
 シナリオについては彼女ほど「偶然の出会いで、そこから意識を始める仮定」が描かれていたヒロインはいなかったように思えます。
 特別な設定がなくても、少しずつ好きになっていく様子がわかるっちうか。
 だからこそ友人である結衣と同じ人を好きになって悩み、涙する姿が愛おしいワケで。
 ただそれ以外の部分では、ちょーっとひねりすぎなんじゃないかなーと思わずにはいられない展開でした。
 兄妹のすれ違いを描くにしても、ちょっと注力しすぎというか……。
 お兄ちゃんがシスコンなのはもちろん、天音も相当のブラコンですよねぇ……。
 そちらの感情が強すぎるため、晶くんに対しての感情の強さがかすんでしまったように思います。

 それにしても二度目のHシーンではかなり自暴自棄に見えていたのですけれど、そんな彼女に手を出してしまう晶くんは鈍感すぎると凹みます。
 ここだけは「主人公≠ユーザー」で良かったと本当に思いました。


 結衣はキービジュアルで大きく扱われるほどにメインヒロインなのですけれど、彼女1人では物語の全容には届かないというアンバランスさが欠点でしたでしょうか。
 それなりに核心を匂わせるところを描かれながらも、しかし最終的には彼女でなくても物語は成り立ってしまうという……。
 キャラクターとしては明るくて前向きな性格が好ましかったです。


 桜子は物語におけるターニングポイントなのではないかと。
 彼女のお話の展開こそに、物語を謎と感じる「矛盾点」が強く働くので。
 ただしそれ以外の展開、彼女の行動原理や抱えている背景などについては普遍的すぎるきらいがあるので、意外性には欠けるかも。
 ふわふわ病弱お嬢様……ということで『PEACE@PIECES』の小鳥遊誉ちゃんを思い浮かべてしまったところがわたしの敗因かも……。


 すずのはもっとも物語の核たるキャラクターなのですけれど、ヒロイン対象としては弱かったかなー……という印象が。
 いろいろあって盛り上がる展開ではあるのですけれど、個別シナリオの成果というより全物語の集約という部分にソースが割かれていて彼女自身の魅力があまり語られていないような……。
 そういった次第でむしろ「彼女のための物語」であるようにまとめられてしまったトコロに残念ながら反感をおぼえてしまうのかもしれません。

 個性だと思いますし可愛いとは思うんですけれど、コロコロ転んでパンツ見せすぎ!(><)と多少うんざりしたところもあってですね……。


 あ、パンツといえば今回のヒロインのみなさまが着用している下着のデザインはなんとなーく控えめだったような。
 目立ったデザインは茉百合さんくらいですし、天音は少し実際的すぎないかと。
 も少し可愛らしくても……ねぇ?
 結衣のフロントホックブラがちょっと意外ではありましたけれどー。



 そんな次第で、ボリュームはそれほどなくてもUNISONの変化を感じられた今作。
 いろいろと良い方向へ印象を抱いた作品でした。
 過去のBLOSSOM作品とのクロスオーバー展開もいよいよ多元化してきましたし、ブランド買いするなら安心感も出てきました。
 全体としては完成されていても、個々のヒロインの物語として不透明な部分は残されていますので、新作も期待していますけれど次はFDとかあったりすると嬉しいです。
 茉百合さんとのその後とかー、研究交流を目的に遊華総合学園とクロスオーバーするくるりシナリオとかー o(^-^)o
 第二文芸部ラストアルバム『HOT HEARTS』届いたーっ!
 「世界にジャンピングスマッシュキーーック!!」では一純悠人さんの振りが目に浮かびますた(笑)。

 どれもこれも3分台で、唯一「LIFE=LOVE=LIFE」だけギリギリ4分ジャストという駆け抜ける楽曲群なのはd2bらしさ溢れてます。
 しかしどれもが1stアルバムの『LOVE』の頃に比べて洗練されてるなーという印象を。
 いろいろと凝っている……というのでしょうか。
 それでいてメロディラインはしっかりとd2bしているんですからスゴイ。
 楽曲の好みは分かれるとしても、スタイルとしてのまさに集大成的作品だと思います。


 ラスト2曲はライブVerなので、「LIFE=LOVE=LIFE」が実質的にはd2bのラストソングになるのでしょうか。

 もっと高く もっと高くって手を伸ばしてみた
 ぶつかり合う音 嫌いじゃなかった
 いつまでも一緒に どこまでも一緒に
 サヨナラは言いたくない

 ここにきても歩むことをやめないんだなぁ……って。
 だったら、わたしたちも負けてられないって思います。
 ここがゴールじゃないし、終わりでもない。
 倒れるまで歩き続けるのが、這ってでも前へ進むのがロックンロールだよね。
 サイッコーにクソッタレだよ、どいつもこいつも!(≧▽≦)

 そんな世界を、どこまでも愛してるよ。



 『Volume7』に『スズノネセブン』に、今度は『77』(Whirlpool)ですか。
 セブンセンシズにでも目覚めたんでしょうか、エロゲ業界が。
 あ、『セブンスドラゴン』もありましたか(それエロゲ違う)。



 徳間書店の公式サイトで『魔王さんちの勇者さま』の壁紙が配布されているとはむばねセンセのとこで知って、さっそく落としてきましたよ。
 ピンクのほうの壁紙の姫さまがかわええ――っ!(≧▽≦)

 しかし、この可愛らしさを良きモノと愛でると、それにともなって作中での彼女が遭うことになるつらさが蘇ってくるですよ。
 あーうー……(T△T)。

 自分の感情の部分だけが障害となって「行動するかしないか」と思い悩む主人公や物語が少なくない昨今、今作の姫と勇者のシンプルな想いをもっと見習ってもいいんじゃないかなって思います。



 『CLANNAD AFTER STORY』の番外編について語られているのを巡回しているうちに――
 「『アスラクライン』の一周目と二周目の世界って、こういうことなのかも!?」
 ――とか別のことを考えてました(笑)。
 現実を許せなかった智春が、やりなおしを要求して奇跡を起こす物語なんですね。
 うん、すごくわかりやすくなりました(オイオイ)。


 番外編そのものの感想については、嫌い、かなー。
 春原のやることなすこと受け入れがたかったですし、なによりタライはイタズラだとしてもやりすぎだったと思ってしまって。
 気絶させるほどの衝撃を頭部へ与えることはかなり危険ではありませんか?
 それを渚相手にやったことには怒りさえおぼえたわ。

 もちろん春原は渚がそういう体調の子だということを知らないのでそこには更に加えるような罪はないかもですけれど、そうであるならむしろ罪はスタッフにあるのではないかなーと。
 渚相手に、それを、やるのですか?と。

 コメディだし、ギャグだし、そこでマジになるほうがバカ。
 そうかもしれませんが、それをわかったうえでもあの回はわたしの中の一線を越えてました。
 経営の危機に陥った下町の洋食店が新たなシェフを迎えたことで巻き起こる騒動。
 そこへチェーン店が近隣へ進出してきていよいよ存亡の危機に。
 内輪でごたごたしている場合でもないと、一致団結してこの危機に立ち向かっていく……という物語?


 主人公兼ヒロインのあきらは派遣社員で働いていたところ契約終了となって無職状態。
 セレクトショップ?のような店を持ちたいという夢を持ってはいるものの、その夢に対して実際的ななにかを動き出しているわけでもなし。
 こういう主人公像はワナビにも通じて苦々しい親しさ(笑)を覚えるのですけれど、しかし彼女は父から受け継いだ料理の才能があってそれをもとに洋食店を盛り上げていくことになるのですよね、結局は。

 なんちうか、人生は秘められた才能を誰かに認められて開花させる場所をもらわなければどうにもならないのですか?……というような寂寥感が。
 努力とかそういうものは全く役に立たないわけではないだろうけれど、それでも才能の前には無力に近いものでしかないのだなぁ……と。


 チェーン店の攻勢に対しても従業員みんなで一致団結して戦ったから勝てたというものでもないですしー。
 相手の内情を探って問題点を暴いたから自滅した……というだけのような。

 作品のタイトルからはペスカトーレのレシピをめぐって試行錯誤するような印象を持ったのですけれど、そのレシピも結局は天から降ってきたようなもので主人公たちはそれを手にするまでになにかを引き替えにしていないわけで。
 それではレシピに到達したとしても感慨はないわー。


 描き方として洋食店サイドの視点だけでなく、もうひとつ、チェーン店にも関わる謎?の部分からの視点もたびたび挟まれてくるのですが、これがまた物語を分断している印象を。
 ふたつの物語?が最後にひとつへ集約されるというような効果を狙ってのことかと思うのですが、物語の裏設定というか展開に対する理由付け以上の意味はなかったように思えたりして。
 「ペスカトーレ」が「逆転」するための言い訳、ちうか……。



 つまるところ、物語のガジェットとして以上の料理への愛を感じない……ということかもしれません。
 もちろんガジェットに対して物語を生み出す以上の愛を注ぐ必要も「常に」は無いことだとは思いますけれど、ね。


 「おボク様が見てる?9」へ参加されたかたはお疲れ様でした。
 ひとの入りはいつも通り、サークル数は前回比で微増?
 定着した人が思い思いの枠内で楽しんでいる世界となった気がします。

 わたしのほうもなんとか間に合いまして、コピー誌を既刊と共に頒布させて頂きました。
 はたしてトーンどころかベタすらも処理していないやっつけ感ただよう仕上がりだったのですけれども、開場後30分くらいで無事完売となりました。
 お手にとって下さったかた、ありがとうございました。
 もう少し部数は多くても良かったかもしれませんが、中身が中身なだけに自分の良心との折り合いをはかった部数でした。

 いちおうお金を頂く前に中を広げて見て頂いて
 「こんな出来ですけれどよろしいですか?」
 と確認はしたので、そのことで怒られるかたはいらっしゃらない……とは思いますが(苦笑)。


 良くいえば「慣れ親しんだ」、悪くいえば「馴れ合った」
 そういう状態になったイベントに対して、思うところがなかったわけではありません。
 でも、たとえイヤなことがあったとしても楽しむことができたのであれば、イベントとしては正しい方向にはあるのだと思ってます。


 んがしかし。
 アフター用の色紙を描くのは
 「義務」
 じゃなかったと思うんだぜ? と。

 もちろん「慣れ親しんだ」なかでの言葉のアヤだとは思っていますけれども、だからこそそういう言葉の端々に気配りもできなくなった「馴れ合い」の状態になっているのだとも感じたのです。
 わたしが神経質なだけかもしれませんが、でも、それを思いやることができないということは非常に危ういものだと思います。


 はいはい、小姑小姑(´Д`)。



 帰宅後、月曜締切の作業があったのでビフォーアフター見ながら始めたのですけれど。
 前日まで製本作業に追われてイベント参加したあげく、夕飯にビールをあおってからの作業はとてもデンジャラスでした。
 気が付くと落ちてるときが何度もあって……。
 もう寝ちゃおうかな? 起きてからまた作業再開したほうが効率いいかも? と何度も思ったのですけれど、仮眠程度で起きられるかどうか確信が無かったので続行(笑)。

 その努力あって明け方まえには作業を終えることができました。
 せーふ!(≧▽≦)



 そんななかで視聴した『まりあ†ほりっく』最終話。
 オチで思わず吹き出してしまったわたしは負けたんでしょうね~。
 新房監督に(笑)。

 原作連載が続いているうえ、その原作でも物語としての着地点を匂わせていないくらいですので、アニメは投げっぱなしオチにならざるを得ないのだろうな~……と思っていましたが。
 そういう視聴者のヨミも予想した上で、変化球で空振り三振を取りに来たなー……というカンジ。
 やられたー(笑)。

 とくに物語や演出がどうのとかアニメシーンにおける位置付けとは無縁でしたけれど、新房監督、そしてシャフトらしい味が出ていた作品でした。
 ビジネスのくくりだけで考えられず、こういった個性を表現できる作品がこれからも生み出され続けることを願っています。

 ネタの斬新さとか作画の丁寧さを「売り」にするより表現方法で勝負してくる作品のほうが、アニメーションを芸術のひとつと考えたときに業界外へ発信しやすいとは思うのですけれど、ねー。
 お金を取れるかどうかは別に、ですけれどもー(だから一般的にならないのか)。



 WBC。
 先頭打者被弾とは、いかにもエンジンのかかりが悪い松坂投手らしい立ち上がりでした(笑)。
 でも、まぁ、これでWBCは閉幕かなー……という気分に。
 5回も韓国との試合を観るのは、さすがに食傷気味だわ。
 勝っても負けても気持ちの良さを感じるようなことは無さそうですし……(これはさすがに偏見?)。

 アジア決戦になったことで、第3回WBCってあるのかなー……とか思ってしまったりして(^_^;)。
 ぬぉぉ……。
 この忙しいときに下描きに使っているシャープペンが壊れたぁぁぁぁっ!
 高かったのに、なーんか初めから使い心地がいまひとつだったのですがー。
 以前に使っていたペンを使い出して難をしのいでいますけれども、重さが思いっきり違っていて戸惑う~。
 ……いえ、そこまで道具にこだわってどうにかなる腕前ではないと自覚していますが(苦笑)。



 作業の合間の気分転換に『クドリャフカの順番』を読み返したのですけれど。
 もしかして『秋期限定栗きんとん事件』って、米澤センセのセルフオマージュだったりするのでしょうか?
 いろいろと符合するトコロを感じられて。

 「ある法則性に基づく事件」という根幹部分はもちろん、ヒロインと探偵役の言動?みたいなトコロにも通じる部分があるような。
 といってもそれは<古典部>と<小市民>の両シリーズにおける類似性なだけかもしれませんがー。

 でも『クドリャフカ』では千反田さんが「自助せず他人に甘えて問題解決を図る」自己像に違和感をおぼえて、あげく「女帝」入須女史にまでも似合わないと評されるほどに無理をしています。
 これは『秋期限定』で小佐内さんが「マロングラッセ」を作ろうと無理をしていたことと同義なのではないかと。

 探偵と比されて自らの凡庸さを気付かされてしまう立場も、『クドリャフカ』では福部里志くんですし、『秋期限定』では瓜野くんがいます。
 里志くんは自ら限界を知ることで悲劇にはならなかっただけで。


 そのように「米澤文学」について思いを馳せていたのですけれど、しかし実は『クドリャフカ』より先に『遠まわりする雛』を読んでしまって、そのラストに改めて衝撃を受けていたとかあるのですがー。
 ちょっと奉太郎――っ!
 アンタ、やれば出来る子なんだからもっとがんばってよー!!(><)



 Jリーグ 横浜Fマリノス VS 柏レイソル をTV観戦。
 先制したマリノスが3-1で前半を折り返すも、後半になって選手交代を機に柏にペースを握られて、終了間際に3-3に追いつかれてのドロー。
 あの横浜の選手交代はいろいろとわかりません。
 タイミングといい、交代選手といい……。
 こういう試合展開をしているようでは、今季の上位戦線へ乗り込むのも難しいかと。
 戦術で勝っても戦略で負けてるんだもんなー。

 一方、柏はある程度は期待が持てる内容でした。
 ディフェンスが頼りにならないとしてもオフェンスは機能してましたし、攻撃陣が積極的に動けば弱点も埋められる気がします。
 肝心なのは、誰がピッチ上の全てを取り仕切るのかチーム内での指揮官が明白でないトコロでしょうか。
 ペースを握る人がいないので、全体の雰囲気で動いているような感触。
 それが良い方向へ働けば今日の後半のようになるのですけれど、悪くすれば前半のようにいつまでも方向性が定まらないままに陥りそうで。


 FC東京もようやく今季初白星!
 YEAH!(≧▽≦)
 高望みはしませんので、もう取りこぼしはしませんように……!



 昨日、F1のことを書いたら、今日は「最多勝利制の導入延期」とのニュースが。
 バタバタしてますなぁ……。
 わたしとしては、最多勝利制は好ましくなかったので、これは朗報。
 なんちうか、ポイントレースとしてはそれに見合ったドラマが演じられてしかるべきだと思うのです。



 作業進捗。
 PCへ取り込みは終わりましたが、どう考えてもトーンとかもろもろの処理が追いつきません。
 ですので、明日の「おボク様がみてる?9」での当サークルの注意点を。

A:イベント会場に当サークルのスペースが存在しなかった場合、お察し下さい
B:スペースは存在するのに誰もいなかった場合、いろいろとお察し下さい
C:参加が叶った場合、テーブル上には次のような頒布物があります。
 1:冬コミ発行の既刊 『Dream Puncher』
   【確実にあります。残部は簡単に手搬入できてしまう程度です】
 2:イベント合わせのコピー誌
   【いまのところ間に合えば頒布……という状況です】
   【いろいろと足りていない出来なので、内容をご確認のうえお求め下さい】

 なんかもー、不甲斐なくて申し訳ありません(TДT)。
 それでは、(わたしの)運が良ければ会場でお会いしましょう~。
 
 「定額給付金配布決定記念!萌えエログッズでGDPをアップ!キャンペーン!」
 ぱじゃまソフトほかぺんしるのブランドが催すキャンペーンですけれども。
 最近のコメンテーターの言を聞くに「たとえば消費財など『なにもなくても通常買うモノ』に使ってもGDPは上がらない……のだそうですが。
 つまり、エロゲオタがエロゲに使っても……ということ、ですか?(^_^;)
 もちろん「普段は月に2本だけど今月は3本いってみよー!」……ということもあるかもしれませんから一概には言えないとは思いますけれどー。

 ということは3~5月あたりの売上本数が3割くらい上昇してくれないと、給付金がエロゲに費やされたとは考えにくいですか?

 でもホントに上昇していたら日本オワタ!という気がしないでも(笑)。



 ルノーが開幕でKERS導入を宣言
 マジで!?
 ランキングシステムの変更などあって、今年序盤はどう観戦したらよいのか困っていたのですけれど、これは俄然盛り上がって参りました。
 ひさしぶりに導入される「わかりやすい新技術」じゃない!?
 これでアロンソ選手がホームストレートでマクラーレンやフェラーリをブッちぎってくれたりすると、もう、今年の波乱が約束されたようなもじゃないですか!(今季の導入を見送っているTOYOTAの停滞も……)

 ルノーが採用するバッテリー方式のKERSについてはこの辺りを参照。
 ベッテル選手が3D映像と一緒に説明してくれます!(笑)
 技術的には電車などで用いられているものと同様なカンジですね。

 にしても6.5秒のブーストかぁ~(ちょっと違う)。
 KERSを仕掛けるときは是非とも車載カメラを映して欲しいトコロです。
 なにか叫んだりしないのかしら(^-^)。



 作業は順調に低加速で推移してます。
 なんとかコピー誌くらいは……。
 東京アニメフェアが開催中なわけですが。
 まさか「センコロール」が進行中だとは思わなかったです!
 ブログが1年更新されなくて、もう終わった企画だとばかり……(^_^;)。



 あてゅ・わぁくすの新作 『夢みる恋の結びかた』が動き始めたようですけれども――。
 ごめんなさい。
 正直、「夏休み」も「桜の木」もおなかいっぱいです……(´Д`)。

 でも、あれか。
 先輩が正ヒロインっぽいというのは少し珍しいかも?
 おまけにヒロイン全員から告白されてのスタートというのも。
 好意的状態で始まる作品は少なくないですけれど、確定状態というのは、です。

 そうなると「誰を切り落としていくのか」という展開に……なるのかなぁ。
 とまれ、楽しみにしていきましょー!(結局そうなるのか)



 先日、「最悪、冬コミのまま」と言ったイベント参加についてですが、間違えました。
 本当に最悪というのは「イベント不参加」なのでした。
 書類不備なのですから、むべなるかな。

 そう考えると「不参加」という表現も正しくないですね。
 「参加」を受理されていないのですから。
 もともと許されていないことに対してそれを辞退したかのように記すのは間違いです、よね。

 いまは最悪の状況を考慮しつつも、少なくとも最悪を回避できたときへ向けて動いています。
 もっとも状況としては「最悪の一歩手前」にしか届かないと思いますけれどもー。
 物理的に、無理~(T▽T)。
 次のステップへ進むためにも、このままではイカン!と新しいことに着手してみました。
 これが完了したあかつきには
 「以前のわたしとはここが違うのだよ!」
 ――と、少なくとも言えるハズです。
 それが大切なことかどうかは別にして(笑)。

 ザクとは違うのだよ!

 それで次のステップへ進めるかどうかはわかりませんが、違う自分になっていれば違うステージへ移動しているんじゃないかな~……と。
 とにかく、アクション!です。



 作業中のBGM用に、真理絵さんの曲を抜き出してお気に入りリスト作ってみたり。
 もちろんライブへ向けて中心は『Ars Combinatoria』。
 B.O.Gからが4割で、AXLとiyunalineが2割ずつ、その他が残り2割がAlcotにLittleWingに……というカンジ?

 いまさら言うことじゃ無いですけれど、「Clover Heart's」は名曲ですね……。
 すごく……オタ芸打ちやすそう(笑)。



 5月のコミティア、申込が3000サークル超えたとかマジか!?
 たしかに例年5月のそれは賑わってはいましたけれど……。

 同人関係でも閃いたことがあったので、夏へ向けて動き始めたいトコロです。
 がんばらねば。


 周囲にがんばっている人……というか、結果を出している人が多いので焦るのですよ。
 同じ結果を求めてはいないのですけれど、どうしても比べてしまう弱いわたし。
 とりあえず、結果というアウトプットを得るためには(も)、どんどんインプットしていかなければ。
 罪と罰、そして復讐について考えさせられました。

 「Aという条件をクリアできなければ、Bという結果が起こる」という呪いにも似た強制力を言葉に持った小学生のお話。
 これはたとえば
 「いま行かなければ、一生後悔する」といったもので、後悔をしたくない場合には「行く」という行為を選んでしまうのです。

 この条件付けゲームにはちょっと感嘆してしまいました。
 Aという条件もBという結果も相手の思考を予測して行わなければならないからです。

 作中では動物虐待を行った大学生に対してこの力を行使しようとするのですが、彼に対してどのような強制を課すことが効果的なのかを小学生は悩みます。
 彼がおこなったことで、大切な女の子が心を閉ざしてしまったから。
 彼女が負った心の傷の分だけ、大学生にもペナルティが与えられるべきだと。

 でも、その犯人たる大学生は今風のシニカルなネットユーザーらしく他者への関心が薄く、自らが犯した行為に対してもなにが悪いことなのか理解できていません。
 社会正義や倫理観といったものが通用しない相手にとって、動物虐待という犯罪を犯したことを後悔させるにはどうすれば良いのか。
 小学生の彼は真剣に悩むのです。


 小学生の視線を通して、復讐ということについて考えさせられます。
 刑法は犯罪者を罰しますけれど、それは加害者の側に立ったものであって、少しも被害者の気持ちを加味していないのですよね。
 動物虐待をしても、器物損壊。
 小さなウサギたちを可愛がっていた少女にとって、ウサギはモノではないのに。

 では、ウサギを殺した罪で加害者も死刑になればいいのかといえば、それは重すぎると小学生の彼は悩みます。
 ウサギの命と人間の命のあいだには明確に線引きがされているのですけれど、だからといってウサギの命を軽んじて良いわけではありません。
 両者のあいだにどれほどの違いがあるのかを量的に示すことはとても難しいことです。
 さらには加害者は自分のこと以外に関心をもっていないのです。
 周囲がどう変化しようとも、自分さえ無事であるならば問題ないのです。
 死刑を下せばもちろん彼は悔いるでしょうけれど、それは重すぎる刑として初めから除外されています。
 どうすれば彼は自分の行為を悔いるでしょうか。


 その行為を罪だと「いまさら」認識させる必要は無いのです。
 彼は彼の理由でそれを罪だとは考えないのでしょうから。
 しかし失われた命、閉ざされた心に対しての代償を支払うべきなのです。
 罪であろうとなかろうと、それを彼が奪ったことは確かなのですから、対価を支払うべきなのです。


 物語の最後に、小学生は見事本懐を遂げます。
 その答えが正しいのかどうかはわかりませんが、加害者はそれなりの対価を支払ったのではないかと思います。
 それをさせた小学生の彼も、読んでいたわたしも、気持ちよくすっきりとしたわけではありませんが、ひとつの答えに達したのだという感慨はありました。
 それは復讐の達成感ではありません。
 答えを見つけた達成感です。



 これは、復讐の物語です。
 そして社会が、法が、いかにいびつで不完全であるかを教えてくれます。
 復讐は、あらたな復讐の連鎖として繋がっていくモノなのかもしれないけれど、そんな不完全な社会で生きているわたしたちにとって、復讐することもそれをしないことも悲しい現実であることを受け入れるしかありません。
 わたしは、連鎖を生み出さない、連鎖を断ち切ることのできるほど強い人間ではないのです。


 それでも――。
 

「あなたのための非力なナイトは、一生懸命でしたよ。必死にあなたを守ろうとしていた。自分を傷つけ、ぼろぼろになりながら、それでもあなたのことだけを考えていた。そこで出した答えは決して正しいものではありませんでしたが、僕は彼のことが好きです。――自慢に思っていいですよ。あなたには、とても素晴らしい友達がいます」


 罪と罰、復讐、ルール、モラル……etc。
 いろいろと考えることはありましたけれど、行動原理は少しも揺らいでいません。
 オトコノコが、囚われのオンナノコを救う物語です。

 難しくてうまく伝えられていないと思います。
 でも、わたしはこの作品が好きです。


 うーあー……。
 でたよ、でたよ、進行形で作品が終わっているという……。

 前の彼のDVで負った心の傷のために対人恐怖症になってしまった主人公。
 カウセリングへ通うなかで異性と出会い、交際を申し込まれるのだけれど、相手のことが信じられなくて彼が望む答えを返してあげられないことに苦しんで。
 でも彼はそんな彼女の気持ちを理解してあげて、そばに居続けることを約束する。
 そんな彼の優しさが痛いような、嬉しいような……。


 ……って、うぉーい!
 そこで終わり? 終わりなのっ!?
 「無理をしなくていいんだよ。あなたはあなたのペースで生きていって」というような肯定を示していると思うのですけれどー。

 どうもこの手の作品と出会うと、著者に問題に対しての答えが見いだせていないのではないかとカンジてしまうー。
 ただ、こう、スキャンダラスな題材だから筆をとっただけで、かといって本当にその状況にある人への助けになろうとは思っていないのではないか……というような疑問を。


 実際にこの問題と直面している人はどうすれば良いのか。
 この本で得られることは、いまの状況から連れ出してくれる人を待つしかないということのような。
 それでいて、その人がアナタに対して優しく接してくれることは絶対なのだと。


 うーん……。
 時間が解決することはもちろんあると思いますし、実際にはそうした事例のほうが少なくないのかもしれませんけれど。
 物語がフィクションであるなら、現実では救えないようなことを描いてみたらどうなのかなー……と。


 う……やばい。
 「さよならのかわりに」を聞いたら、いろいろとフラッシュバックしてきた……。

 あの作品から思うのは「誰も止めることの出来ない移ろい変わりゆく寂しさから目を背けるな」ということなのですわ。
 ですから最後には前向きな気持ちになれはするのですけれど、その中には必ず寂しさが包まれているのですよね。



 そして、もうひとつのやばいが。
 オンリーイベントに申し込んだことを忘れていました。
 うっ、えっ? イベント、今度の日曜!?

 申し込んだとき忙しかったので、とりあえず申込手続きだけしてサークルカットすらも送っていなかったのですよね。
 いちおうその旨は申告してあって、不備で落選?でもいいですよ~、と。
 んで、その後むこうからも連絡なかったですし、わたしも連絡しなかったという。
 だもので思いっきり忘れていたわ!(><)


 これから取り掛かりますけれど、最悪、冬コミのまま……かなぁ。
 上記の理由で、カタログにもサークルカットは無い……と思われます(苦笑)。
 「帰りの」電車の中で中村航センセの本なんて読むもんじゃないですね。
 なんちうか、こう、胸がいっぱいになってしまう……(T▽T)。



 「ピーチうたまつり2009春プチ"Peach Liner #01"」へ行ってきた~。
 内容の出来不出来は全く別にして、わたしとしては「ま、こんなモノかな~」という感想に。
 やぱし知らない曲が多いと、どうしても淡泊な感想になりがちですよね~(><)。
 ソフトハウスキャラ作品からの曲はあまり多くは無かったですし。

 でもそんな中で聞くことになったソフトハウスキャラの作品曲は、なんちうか、ふにゃふにゃと脱力するカンジがして面白かったです。
 もともとエロゲ楽曲にしてはゆるゆるな雰囲気の曲ばかりですし、作品をストレートに表現した内容の歌詞が多いだけに非日常感を漂わせていると思うのですけれど、それがライブで聞くとまた一段と非日常的で(笑)。
 どうしてこの曲がライブハウスで歌われているんだろう……って、不思議に思ってしまうという。

 オープニングが「WizWiz経験中!」だったのですが、もう、これでふにゃふにゃしちゃいましたよ(笑)。
 あと「ロマンス・アカデミー」は生バンドで歌われたのは、プチラッキ?
 やぱし迫力が違いますしー。
 なーんだか『グリンスヴァールの森の中』を遊びたくなってしまいました。
 百年続く 恋など いままであったでしょうか♪
 なつかしー!(≧▽≦)


 お客さんの入りは70~80ってトコロでしょうか。
 LIVE GATE ですから、余裕をみた半分くらい……かなぁ。
 告知期間が短かったですし、むべなるかな?
 オタ芸打つ人もいましたし、これくらいが適当なのかも。
 んでもそのうちの半分くらいの人は常連さんっぽいカンジでしたし、告知期間がもう少し長くても関係無いかも~とか思いました。



 例によってライブ前は秋葉原で時間つぶしてました。
 『聖剣のフェアリース』のOP曲を気に入ってローテしているのですけれど、その影響でave;newのCDを買ってしまったりして。
 どのCDを買えば良いのか分からなかったので適当に店頭在庫のみとのPOPがあった『casket』を購入。
 「さよならのかわりに」が収録されていたのも決め手だったりして~。

 あまりにもOP曲が好きすぎて、本体の予約もしてきてしまいましたことよ!
 まぁ、嫌いじゃない内容ですし……(^_^;)。



 そんな音楽漬けの週末のなかで飛び込んできたサプライズ。

 このたび 私 naoは fripsideを卒業することとなりました。

 ……卒業って、なに?

 一定の段階を体験して通りこすこと (旺文社 国語辞典)

 てことは、あれです。
 「一定の段階」が当然そこには無ければならず、また、それを「通りこした」と明示されないといけないワケで。
 なんちうか、グループから脱退することを「卒業」と言い換えて、そこにある不明瞭で不穏な空気を綺麗なモノへと変えようというイヤらしい意図があるようなカンジがして この表現はイヤ。

 「音楽性の違い」というモノで語られることが多い理由ですけれども(satさんのblogでは「音楽的な目標の違い」となってます)。
 目指す目的やスタンスが異なっていては一緒に活動をしていくことは苦痛でしょうし無理なことだとはわかります。
 でも、それを理由にしての共同作業契約?を解消することを「卒業」と呼び表すのは、どこかおためごかしな雰囲気をカンジるのですよー。

 たとえば。
 学校の経営理念が性に合わずに学校を去る人を「卒業」とは言わないでしょう?と。
 理由はどうあれ、それは目標を放棄したことには変わらないと思うのです。

 学校という機関は教育を大目的にして、その下に目標とすべき学習内容を単位という数値で表して、それを一定以上に習得した人に対して「卒業」させるものでしょう?
 「卒業」した人には一定の段階を経ていると学校が保証するという。

 音楽ではそうした明確な「単位」はもちろん、そもそも大目的たるものもわたしたちには明らかにされないことが多いと思います。
 んでも、一緒に活動してきた人同士なら、あるいはそんな一緒に活動してきた人同士だからこそ、ユニットやグループを組んだ当初の目的というものがあるはずです。
 ライブをやろう!とか、CDを出そう!とか、メジャーデビューしよう!とか。
 そうした目的を達したので、ここで区切りとして「卒業」します……というのであれば快く理解できるのですけれども……。


 目的を中途半端なままに去ることへの無責任さと、主義主張が合わないからといって追い出すことになる傲慢さを、「卒業」ということで呼び表して綺麗ななにかのように見せてやいませんか?……ということで。
 もはや犯人が誰であるかなどということは物語において瑣末なことになっているところがすごい……。
 むしろ本来は味方であるハズの小佐内さんのホワイダニットな推理小説になっている倒錯状態(!?)が面白いわー(笑)。
 ある意味、フーダニットからホワイダニットへ変化していく推理小説の歴史において、自陣営?である側の人物の行動理由を探るというさらに一歩進んだ革新的作品なのかも!?……なんちて。


 で、そんな小佐内さん。
 さすがと言うべきかやっぱりと言うべきか、人を操るその手腕に衰え無し……というところでしょうか。
 結局、登場人物のほとんど(すべて?)が彼女の影響を受けて動いているんですもん。
 その気になれば高校のひとつくらい掌握できるんじゃないかしら、この女傑(笑)。


 対する小鳩くんは今回も名推理を披露してくれますが(本人としては遺憾かもしれませんけれどー)、その推理にも一分の隙があるところがまたなんというか。
 その甘さ?が中学時代に彼の鼻っ柱を折ってくれたのでしょうけれど。

 推理の全体像から細部まで把握しているにもかかわらず、しかし解決に関係ない部分のひとつやふたつが謎のまま。
 それを小鳩くんは「自分のミス」とか言って曖昧に済ませてしまうんですよねー。
 その甘さから小佐内さんには一枚上を行かれているのではないかって気が。


 しかし小佐内さんが「恐い」だとすると、小鳩くんは「酷い」かもですなー。
 フリをするなら徹底的に!
 相手に一分の隙も見せてはいけないのに、その努力を怠るんですもん。
 相手が仲丸さんでなければ、一方的にオトコの株を下げていたところですよ。
 とりあえず今回の裁定はドローってトコロでしょうか。

 小佐内さんと瓜野くんは、最終ラウンドまでもつれこんだところで見事KO勝ちというカンジ。
 もちろん小佐内さんが!
 しかもその最終ラウンドまでもつれ込んだのだって、小佐内さんが手を抜いてくれたから……というかワザとそこまで接戦にしたワケですし。


 「この子、他愛ないなって」


 ヒロインの台詞じゃないーっ!(><)



 ところで。
 今作を読み終えてから『春期限定』と『夏期限定』を読み直したのですけれども。
 堂島健吾くんと瓜野くんの違いがまさに描かれていたので驚きですよ。
 健吾くんは小鳩くんが堂々として推理を披露しても、その裏付けを取る手間を惜しまなかったのですよね(『春季限定』の最後の事件で)。
 これでは「迂闊」と言われてしまっても仕方がないです。
 すぐそこに学ぶべき師匠がいるのに、彼はそれに気づきもしなかったのですから。

 あと、見たいモノしか見ない、という瓜野くんの姿勢は

 「『当然ナントカだ』と言うとき、それは大抵当然ではない」

 と主張したあと同じクチですぐさま――

 「誰の台詞だよそれ、ありきたりで通俗的な、つまらない警句だね」

 と言ってのける小鳩くんには影すらも追いついていないなーという印象(笑)。
 聡明さも狡猾さも人の動かし方も猜疑心も、足りていないという証明が。
 それでいて行動力だけあるのですから、興味のあることだけ騒ぎ立てるという、まさに<小市民>……ということなのかなぁ。


 今作のラストで小鳩くんは、埋もれている「ように見える」人の中にも才能ある人が居ることを知りましたけれども。
 シリーズの終わりには、やぱし、<小市民>に生きることと<小市民>になることが別だと知ることになるのかなー。



 ところで、これも読み返していて気付いたんですけれど。
 小鳩くんってば、高校の一年生から三年生まで、その夏を彼女持ちで過ごしたことになるんですよね!
 なんてリア充!!(≧△≦)
 もう、<小市民>とか言えるレベルじゃない気が……。


 脳内に響いた声が平野綾なのか横山智佐なのか区別が付きませんでした。
 ダメ絶対音感も衰えたということですか……(脳内は範疇外?)。

 その後反芻しているうちに、おふたりは似ているようで似ていないという結論に(あたりまえ)。



 『さくらさくら』が予想通り期待通りに3末→5末へ延期に。
 まぁ、昨年の暮れ(12月3日)に述べたように、わたしの本命は5月22日か6月19日だったので今回の延期は織り込み済みです(´Д`)。
 さらに――
 「4月末の段階にてマスターアップが出来ればと考えております」
 ――なんてクチにしているあたりが信用ならないといいますかー。


 内容において市場のトレンドには1年という歳月では変化があるでしょうし、企画立案から想定すると2年前の嗜好である今作で反響を得るのは簡単では無いよなぁ……とか思ったり。
 むしろ諦めて「2009年のいま」に求められる作品を生み出したほうが苦労は少なかったのかも……と。

 まぁ、でも、しかし。
 一度取り掛かった「作品」をスッパリキッパリあきらめることは、クリエイターには断腸の思いなんですよねぇ……。
 それも、わかります。

 ところで。
 初め「団長の思い」とか誤変換してしまったのですが、スッパリキッパリあきらめないところなどはあながち誤ってもいないのかなぁ……とか思ってしまいましたDC。



 ブルートレインの「富士」と「はやぶさ」が最後の走行となるとかでニュースになってました。
 「思い出のある列車なので、なんとか残す方法はなかったんですかねぇ……」
 ……とインタビューに答えている人を見て思ったのですが。
 こういう人はこれまでの数年間で、どれくらいブルートレインを利用していたのかなぁ……と。
 「最後」というところで価値が生まれての今回の祭りっぷりなわけで。
 必要とされているなら、そんな「最後」という価値がなくても残されていた……と思うのですけれど、それはわたしのほうが鈍い感性ということなのでしょうか。

 使っている人にしても「年に一回、帰省のときに使ってます」という程度では、経営側としては期待できる層ではないと思いますしー。
 「年に一回、利用している」という回数でも、利用者ランキングでは上位にきてしまうような雰囲気を感じられてしまうトコロが悲しい現実なんですよねぇ……。


 教訓としては
 「今日あるモノが、明日もあるとは限らない」という緊張感を持つことと、
 「大切なモノを守るなら、自ら行動で示せ」という実践論でしょうか。

 わたしたちは消費者なのですから、購入すること、お金を落とすことがなによりの応援になる……と思うのですよー。
 それも初動が決め手とされる市場においては、商品をみた瞬間に衝動買いするのがサイコーってことじゃね?(笑)
 昨日『仙魔道』のクローズドβに応募しようと思ったら、もう締め切られてました……。
 11日中だったのね……。
 応募しようとしたの、26時くらいでした……(T▽T)。



 ソフトハウスキャラの新作『DAISOUNAN』もマスターアップ。
 さーて、今月は手堅いですよー……というところで、一気に『さくらさくら』の存在が危うくなってまいりました!(笑)
 今週末で発売予定日より2週間前ですから、ここで告知が無いとかなりアレな雰囲気が!

 最近『巣作りドラゴン』をまたプレイしたいなー……という気分になっているのですけれど、新作を待ったほうがいいのかなー。
(それ以前に『王賊』や『ウィザーズクライマー』をプレイしなさいよ……というハナシ?)

 現在、周囲では『Like a Butler!』が賑わっているなかで、ひっそりと『ENGAGE LINKS』を進めています。
 あともう少し!

 最終的に評価したとき、高得点は無理だろうけれどそれなりに整っていてわたしは好きかなー。



 またこの時期がきたので『秒速5センチメートル』を見てます。
 (先日はTVで放送されたとか?)

 ……あー、うん。
 第3章のタカキの気持ち、なんとなく以前とは違った意味で感じたりわかったり。
 それほどイヤな気持ちにならないというかー。
 凹むことは凹みますけれどね!


 同じように『ToHeart2 X RATED』のささらシナリオについても、いま思い返すとなんとなくわかったような……。
 きっとふたりはもう会えないけれど、ふたりの人生はそこで終わりではないということが。

 「いいえ、運命と人生は、絶対に違う」(『ナイチンゲールの沈黙』より、水落冴子)

 ――でしょうか。


 にしてもささらは、シナリオはあまり評価されないのにフィギュアでは大人気ですね!(笑)
 supercell のTVCMがあるんですね。
 TVからミクの声、「メルト」が聞こえてきたのでプチ驚き。


 『秋期限定栗きんとん事件 下』 が今日発売で、我慢できずに買いに走ってしまいました。

 (読了)

 ……うはは!
 我々の小佐内さんが帰ってきたぞ――ッ!
 そう喝采をせずにはいられない下巻でした(笑)。
 思わず上巻を読み返しちゃったゼ。

 それがより良き明日へつながると信じて歩んだ小鳩くんと小佐内さんの1年?でしたけれど、誰かに歩みを合わせるような生き方ではふたりは倖せにはなれないと気付く1年でもありました。
 でも、そんな遠回りも、じつは意外と「普通の高校生」なのかもしれないなー……と思ったりして。

 いや、普通の高校生は放火犯を追いかけたりしませんか(^_^;)。


 感想は明日にでも。
 「ピーチうたまつり2009春プチ"Peach Liner #01"」のチケット届いた~。
 おととい申し込んで、昨日「発送しました」メールが来て、そして今日。
 仕事、はやいな!(≧△≦)



 なにか「ネタバレ可否論」みたいなのが最近の流行りですか?と思えたので、ちょっと乗っかってみます。

 わたしは作品について語るとき、極力ネタバレについては避けるように心がけるほうです。
 ウソ言うな!と仰るかたがおられましたら、そこはわたしの力不足ということで。
 いちおう、スタンスや信条としてはそのつもりなんですよ、と。

 どうしてネタバレを避けるように考えているのかといえば、やはり、未読のかたから「知る喜び」を奪うことを避けたいから……でしょうか。
 その喜びを永遠に奪っておきながら――
 「ネタバレしたら面白くない作品はたいしたこと無い」
 ――なんて言いようはわたしにはできませんし、したくもないです。
 それは自分のしたことの責任を他者に預ける転嫁に他ならないと思いますし、一方的に(WEBの世界では通り魔的犯行の類かもしれません)奪っておきながらそれを省みないとは傲慢であると思うのです。


 ただ「ネタバレはダメ」という人の中でも、「作品の楽しみを与えるような良いネタバレなら可」とする向きも今回は見かけます。
 最近の傾向なのでしょうか。

 たとえば「喧嘩していた幼馴染みが、ある事件をきっかけに意識し始めて、その事件を解決するうちに仲良くなる」という「ネタバレ」があったとします。
 幼馴染み同士は魅力的なキャラクターに冒頭より描かれており、ふたりがいがみ合ったままでなく親密になる展開が待っているのか → 楽しそう!となる……らしいです。たぶん。

 でも、わたしは思うのです。
 これって「ネタバレ」じゃなくね?と。
 しいていうなら「展開バレ」かなぁ。
 「ネタバレ」というのは、ひとつには物語に仕掛けられた「ギミックバレ・ガジェットバレ」であって、そして最終的な落としどころを明らかにしてしまう「オチバレ」のことを言うのではないかと。
 先述の例で言うと、「仲良くなる」という展開までは明らかであっても「どうやって・どのように・どこまで」「仲良くなる」のかは示されていません。

 例えば……「事件を捜査するなかで幼馴染みは重傷を負うのだけれど、主人公の活躍で助かって最後に素直になって告白して終わる」と示してしまうと、これはもう物語の終わりを示す「オチバレ」だと思うのです。
 そこまで明らかにしておいて「物語が楽しみなる『ネタバレ』」なるものがあるとは、わたしには思えません。

 ……もっとも、「どうやって・どのように」「告白するのか」まで踏み込まなければ「バレ」ではない!という人もいるでしょうから、ここは考えどころかもしれませんけれども。


 もうひとつの「ギミックバレ・ガジェットバレ」のほうは、先述の例で挙げればその捜査における手段や推理手順などがあたると思います。
 推理やトリックの答えを先に見せられてしまっては、先入観無しで読むことなどできないと思うのです。
 そして、その答えを作中で見せられたときの驚きも、感動も、先入観無しであったときとは比べるまでもないでしょう。


 ……と、「ギミックバレ・ガジェットバレ」「オチバレ」を中心とする「ネタバレ」と、「ストーリー進行バレ」「展開バレ」を中心とする「ネタバレ」は明確に区分されるべきだとわたしは思います。


 んで、ここから加えての主張。

 先述のふたつに区分されるどちらの「ネタバレ」であろうと、それを記述した自らの責任をわきにおいて「ネタバレくらいでつまらなくなるような作品はもともと大した作品ではない」なんて言い放つのは間違いだと思います。
 自分の行為は自分のなかで消化させるようにすべきだと思います。
 それを言うならば――

「ネタバレしなければ書けないような感想や批評はもともと大した感想でも批評でも無い」

 ――であると思うのです。
 面白さは「ネタ」のみにあらずです。

 もし革新的なガジェットやギミックが存在していてそれが作品のキモであっても、そのガジェットの仕組みやギミックの内容までもつまびらかに子細明らかにする必要な無いはずです。
 それを明らかにした上で感想や批評を行うというのであれば、それは読後の興奮がさせる無礼講であって、作品とは別個の極めて個人的な感情の発露でしかないと思います。
 それなのに「大した作品だから大丈夫!」なんて、作品や、それを生み出した著者の努力、そして未読の読者に対して無神経ではないでしょうか。
 自分さえ気持ちよければ良いのですか?……という。


 偉大な「ネタ」に遭遇したときの興奮を誰かと分かち合いたいという気持ちはわかります。
 でも、それを語るときには、この世界に対する遠慮が必要なのではないかと。
 記載するときには極力「ネタバレ」を避けるわたしですけれど、巡回するサイト様で「ネタバレ危険」という警告を発してから「ネタ」について語るぶんには許容範囲です。
 相応のマナーに気を払っているなと感じることができるので。


 といった次第で、わたしは「ネタバレするにも礼儀あり」だと思っています。
 「ネタバレはNO!」と思っているわたしですけれど、それが絶対だとは思ってません。
 だから、できれば「ネタバレはOK!」と思っている人にも、自分とは違う価値観の人がいるんだな……という配慮をいただきたく思います。

 先述のように、いきなり「ネタバレ」に出会うのは「通り魔的犯行」に思えるのですよ。
 それもきっと悪意のない犯行。
 だからこそ解決が難しいのかもしれませんけれど。
 当人に傷つける意図が無くても、出くわした瞬間にココロが斬られることがWEBではあるのですよ……ってことで!(><)


 言葉は、誰もが持っている抜き身のカタナです。
 それは無邪気という鋭さを持っています。
 それが必要でない場所では、思いやりという鞘に収めてくれませんか?
 なになになに?
 もしかして「ジャンル:剣道」な小説にハズレはないの?……と思ってしまうわ。
 最近読んだそれらのなかにはホント、ハズレ無しですもん。
 ちうわけで、今作もアタリ!なのでした。


 『ジェネラル・ルージュの凱旋』では救急センター長として辣腕を振るっていた速水の学生時代のお話。
 それも医学に没頭していたのではなく、学生剣道に熱中していたというのですから。
 あの速水が!ですよ?(笑)
 意外と言えば意外でもありましたけれど、責任感に厚いところとか、それでその責任に押しつぶされそうになるところとか、のちの速水へと通じていくモノはありましたね。


 もちろん剣道ばかりではなく高階や渡海とはじめとする先達の教えを受けていくなかで、医学に対するスタンスも形成されていったんだなぁ……と感じられたりして。
 医療のジャンルではまったくないのですけれど、きちんとその後のお話に繋がっているという。


 ああ、それと今作では速水のほかにもうひとりの視点を立ててダブル主人公としているのですけれど、そのもう一方の主人公が『ジーン・ワルツ』に登場した清川吾郎なんですよね!
 てことはのちに曾根崎理恵さんと、ごにょごにょ……なわけで!

 うーん……。
 清川は意外とモテるタイプなんでしょうか?
 でも当人がそれを気付かないで居るから、チャンスを棒に振っているタイプなのかもしれません。
 今作でも女子剣道部の責任者である塚本さんとか、剣の才能に惚れ込んだ朝比奈さんとか、清川のことを気にしていたんじゃないかなーって思うんですけれど。
 でも清川は「面倒な剣道部を率いることになった」戦友としか塚本を見ていなかったようですし、朝比奈に対しては同門の兄弟弟子という親しさでしかなかったように見えて……。
 あのふたり、同じ剣の道を往く友人への信頼以上の気持ちがあったと思うー。



 そんなふたりの視点を交錯して描いているうえに、さらには今作中で2年の月日を描いているところがスゴイ!
 そこまで複雑にしているのに内容から急いだ雰囲気がまったく感じられなかったのデスヨ。
 速水と清川が互いをライバルと認め、それぞれの剣道部を率いて戦った1年。
 そこから教訓として得た自分に足りないモノを補うべく切磋琢磨し、再び互いの前に立ちはだかった2年目。
 クライマックスでの興奮は、再び相見舞えるというカタチでこそのモノだな~と。
 1度きりの勝負で終わらせないというのは、なかなか物語で描けるものではないですよ。
 それも間延びした感も、冗長である感も無いような筆致で!というのは、やはり海堂センセのセンスなのかなー。
 もちろん、ご自身も学生剣道をやられていたということもあるでしょうけれど(^_^;)。


 1年目の勝負はなるべくしてなったなー、というカンジがあって予想もできましたけれど、2年目はどう決着するのかまったく読めませんでした。
 速水と清川、どちらが勝っても納得できる展開だったので。
 それだけふたりの努力と成長がすさまじかった~。

 あ、でも速水が壁を越えるために行ったことを読んで『六三四の剣』を思い出したわたしは古い人間(笑)。
 ……火の位である上段を構えるのは速水も六三四も同じか。
 やぱし剣道少年にとっては少なからず影響があるのでしょうか(^_^;)。



 一連のシリーズとしてはもちろん、競い合うライバルを描いた青春剣道小説としても面白い作品でした。


 「ソフトハウスキャラベストボーカル&亜美AMIピノレ子アルバム発売記念・ピーチうたまつり2009春プチ"Peach Liner #01"」が開催されるとか!
 脊髄反射で申し込んでました(笑)。

 べ、べつにELISAさんの一般販売を取れなかったからじゃないんだからね!!!(><)

 ……キャンセル待ちにかすかな望みを(-_-;)。


 今日は確定申告の書類を作成してました。
 今年は早めに作ろうと思っていたのですけれど、終わってみれば1週間前ですか。
 これだからっ!(><)
 とはいえ経費の類は「家計簿」(笑)をつけているのでいまさら慌てませんし、国税庁のサイトで入力していくだけだったのですけれども。
 還付金楽しみ~。
 3月危機の波を見事にくらっているわたしなので、還付金も給付金も、もらえるものは藁でももらうわ!(ワラ



 ちまたで話題の『CREATIVE メモリプレーヤー ZEN STONE 2GB スピーカー内蔵モデル ブラック ZN-STK2G-BK 』を購入してみました。
 購入を決めたのは水曜日あたりなのですけれど、Amazonの週末価格を期待して土曜日に注文したりして(笑)。
 まだ使用の感触とかつっこんだところはわからないのですが、でもおおむね問題は無いかな~。
 どちらにしてもこれで2,100円であるなら、多少の問題は超えてしまうかもです。
 もはや消耗品の域だわ、これ……(^_^;)。

 そういえば以前使っていたプレイヤーもCREATIVEですね、わたし。
 とまれヒサブリのメモリプレイヤーを手に入れたので、これで遠出が楽しみになりました。
 あー、こんど新しいイヤホンを見に行こう!

 ……じつは家で使っているヘッドホン?は『エーデルワイス限定版』に付属していたものだったりして。
 ほら、去年の恵比寿のライブで来場者プレゼントにもらったじゃないですか。
 だから2個あるので、1個くらい使ってもいいかな~なんて(笑)。
 こ、これは……今年デビューする幾人ものライトノベル作家の方々には非常に厳しい年になってしまったなぁ、という絶対的な印象を抱かせるほどの完成度。
 卑屈にならざるを得ない少年が、その卑屈さ故に少女を傷つけてしまうのだけれど、しかしその過ちに気付いて少女を守りぬくことを誓うお話。
 まっさっに! ビルドゥングス・ロマンのはじまりを予感させる今作です。


 主人公のハルユキを陰性の気質の持ち主にしたことで、スタートの位置が低くなっているのですよね。
 なので「這い上がる物語」としては、もう舞台が整っている、と。
 しかしそこでいつまでもウジウジしていると物語のテンポも悪くなりますし、読み手の興味も薄れていってしまいますし、それどころか動かない状況に嫌悪すら覚えるかもしれません。
 んでも今作では「社会における下層民」ということを必要条件だけ提示したあとは、誰もがうらやむヒロイン≪黒雪姫≫との出会い、興奮をかき立てる仮想世界≪加速世界≫との接触、さらに意味もわからぬままに始まる初陣……と、めまぐるしく状況が変化していくのですよね~。
 この仕掛けの速さがとても好感!

 ≪加速世界≫という魅力的な設定を擁しても、それに筆致が追いついていかないような速度では困ります、が。
 んでも今作では設定をなぞるような勢いが筆致から感じられるのです。

 またオンラインゲームを舞台として用意した作品はこれまでもありましたけれど、オンととオフの相関性を活かした作品って少ないのではないかなーと。
 あるいはどちらかが従属するような関係だけであったような。
 アバターとリアルの差を物語の中に仕掛けたのは珍しいように思います。



 ハルユキという少年の成長譚としても見応えが。
 先述のようにハルユキの立場は社会の低いところにあったわけですけれど、ヒロインに見出されるというきっかけが彼を高みへと引き上げていくのです。
 きっかけがあるのは当然です。
 そこから物語が始まるのですから。
 でも、そのきっかけが偶然であったか否かで、物語への心象は変わってくるのではないかなーと。
 そのきっかけは、ハルユキが、社会に抑圧されながら鬱積していく想いをただぶちまけていたモノでしかないです。
 んでも、それはハルユキが行動していたから示すことが出来たわけで。
 ただただ不満と不平を自身のウチに溜め込んでいただけでは、≪黒雪姫≫の目に付くこともなく、彼女との邂逅も無かった。

 少年の行動が未来への扉を開けた。
 これほど真っ当な物語の始まりは無いと思います。
 それは偶然などではなく、少年が起こした、少女が願った奇跡なのです。


 そして動き出した物語のなかで少年は過ちを犯して少女を傷つけてしまうワケですけれど、そのことを自戒し、省みて、次になにをすればいいのか、なにをしなければいけないのかを彼自身が考えて辿り着くところが素敵なのです。
 傷つけてしまった少女への贖罪だとしても、少年はそこでひとつ大人になったと感じることができるのです。

 しかし少年が成長することを安易に達せられることも今作はしていません。
 願っただけで叶うのでは興醒めです。
 そんなの、物語じゃない!とも言えます。

 願いを叶えるための通過儀礼。
 叫び、駆け、拳を振り上げて邪魔するモノを打ち破る。
 血を流し、その身をどれほど痛めようとも、叶えたい願い――少女のためなら、少年は諦めない。
 いくつもの代償を払うことになっても、少年は少女のために戦うのです。
 それが、願うということだと。



 まだ13~14歳の中学生だからこそ思える甘酸っぱーなやりとりも面白くて。
 素直でいられる時代は過ぎてしまって、かといって気持ちを伝えるすべをまだ巧くはできないでいるもどかしい世代。
 気付いて欲しいんだけれど、自分から伝えることを恥ずかしく思ってしまうワケで。
 そこにすれ違いが起こって、物語が始まり、動くのですよね~。
 理性的、理知的にふるまっている≪黒雪姫≫とはいっても、所詮は14歳の女の子なワケで。
彼女が見せた情緒不安定さは、いわゆる「デレ」とかいうこととは違って年相応の愛らしさだと思うのです。
 で、ハルユキよりも一足飛びに思考が達してしまうのは、オトコノコよりもオンナノコの方が成熟が早い……ということなのでしょうか?
 ≪黒雪姫≫もチユリも(笑)。


 しっかし、表紙&カラー口絵の≪黒雪姫≫は見事ですねぇ……。
 大丈夫?と掲載を不安に思うくらいの扇情さですよ。
 すごく……14歳らしい……ふくらみが……(えー)。


 さて、物語は始まったばかりで、今後の展開に激しく期待せざるを得ません。
 久しぶりに大賞らしい存在感を持った作品でした。


 いろいろとdisられることがあってプチ凹み気味になったので、気分転換に映画なぞ。
 見てきたのは今日が公開初日の『ジェネラル・ルージュの凱旋』。
 いやー、ね? 昨日、『ひかりの剣』(“ジェネラル”速水の学生時代を描いた作品)を読み終えたトコで、しかも『ダ・ヴィンチ』に掲載された短編(今回の事件から1年後(だっけ?)の救急センターを描いた作品)も読んじゃったものだから気分的には初日に行っちゃってもいいかなー、ってカンジに(^ω^)。


 んー、で、感想なんですがー。
 「医療ドラマ」としては○、「原作付き映画」としては△、そして「桜宮レジェンド」としては×……かなぁ。
 経営難にあえぐ医療の現場や、そこに影響を受けて遅々として進まない改革、院内の権力闘争……etc。
 いま医療が置かれている厳しい立場を「少しだけ」描いているところは、ドラマとして巧く見せているなーとか思います。
 クライマックスでの災害対応はそれなりに緊迫感あって描かれてましたし。


 んでも、そこまでの運び方には溜めがあまり無くて「なんかスゴイことやってるな~」ってカンジでしかなくって、個々のキャラクターの「確執を超えた使命感」みたいなものを感じなかったりして。
 ……うん、そうかなー。
 とにかくキャラクターの色付けが薄かったです。
 副センター長の佐藤さんとか、看護師の如月さんとか、もっと前に出さなきゃダメだと思うー。
 花房師長なんて猫田さんとの総師長争いが抜けちゃってますし、なにより彼女がその気質から「ハヤブサ」と呼ばれているという設定?が無くなっているのが納得いかないっちうかー。
 だからこそ――
 「将軍のお供はハヤブサにしかつとまらない」
 ――という台詞も消えてしまっているワケで。
 それだけにラストシーンの重みも減ってしまったわ!(><)

 そういったキャラクターの立ち位置を証明する部分をばっさばっさ削ぎ落としているものだから、個々人の振る舞いや立場が軽い軽い。


 そういうトコロにも関係あるのかもしれませんけれど、この作品が「桜宮市」を舞台にした一連のレジェンドのひとつであるということへの関係性も削がれてしまっているのですよねー。
 田口と速水が大学の同期であったことも無かったことになってますし、高階院長が速水の恩師だったことも無かったみたいですし、如月看護師の友人である浜田小夜さんのことが無ければ「『現在』の東城大付属病院」の外に物語がつながっていく可能性も減りますし……etc。

 パンフでは竹内結子さんas田口へインタビュアーが「シリーズ三作目」への期待を尋ねられていますけれど、現状の「田口&白鳥」をメインで動かすなら、もう作品が限られているような。
 『イノセント・ゲリラの祝祭』くらいしかふたりがそろって活躍する話は無いですし……。


 原作者の海堂センセが導入を唱えられているAIとか、医療現場の危機を警鐘していることを考えると『螺鈿迷宮』とか『ジーン・ワルツ』とかが相応しいと思うのですけれど、これらの作品に繋がる部分をこれまでの映画で否定してしまっていますからねぇ……。
 それら作品が単発の映画として作られるには、ちょっと荷が重い……。

 であるならキャストを一新して……とも考えるのですけれど、今日の劇場のお客さんを見ていると「竹内さん&阿部寛さん」の「田口&白鳥」を期待している、評価しているムキを強く感じたモノで。
 たとえ一連のシリーズだと謳っても、キャストが違えば関心を集めるのも難しいかなーと。

 ……だいたい、白鳥があんなに格好良かったら、“氷姫”姫宮を誰が演じても不自然に思えてしまうわ!(`Д´)


 まー、そんな次第なので、キャストを見に行く分には満足、でも原作を期待していくとガッカリするかも……という具合でした。
 竹内さん演じられる田口を初めとする各人の「この映画としての演技」は面白かったのですけれど、ねー。
 LittleWing ワークスアルバム「Thanksgiving」が届いたのですがー。
 うーん……。
 LittleWingもMANYOさんも好きなのですけれど、今作のまとめかたはあまり好きじゃないかも。
 どうも曲調っちうか雰囲気が似通ってしまっている、偏ってしまっているような気がするのです。
 収録されている歌い手さんたちを考えれば、それもある程度はやむなし……とも思うのですがー。
 いやでも、それでももう少し異なる曲調もあるのでは……とか考えてしまうわ。
 1枚のアルバムとしても、また、歌い手さんへの印象としても難しい気分。
 ぬーん……。


 そんな歌い手さんの中のひとり、真理絵さんのライブのチケット、取れた!
 『Ars Combinatoria』全曲ってことなので、勉強しなきゃ!
 ほかにもPC曲から数曲とのことですけれども……。
 「eternal smile」とか「約束の場所」とかないかしらかしら?(ゴクリ……)
 いや、だから「ENGAGE LINKS」をライブで聞きたいんだってば! う゛ぁ!

 ……そういえば『ENGAGE LINKS』はフィアナをクリアしたっきり積みしちゃってるなぁ(´Д`)。



 『とらドラ!』#21 をいまさら視聴したのですけれど……。
 大河プチ遭難の現場となったネット下ですが、亜美ちゃんとみのりんの喧嘩の場所からそう離れた場所に見えない……っちうか、すごく近く!に思えたのですが。
 どうしてネットの乱れや、そこから滑り落ちるようにして付けられた雪上の跡などを早くに見つけられなかったのか不思議で……。
 状況として説得力があるようには思えなかったデス。

 そして#22は岡田さん脚本ですかいっ!
 うあぁ……理性でまとめられるとは思えてこないんですけれど……。
 見るのが恐い……。

 残り3話のうち、もう1回、樋口さんが担当脚本の回がまわってこないかなぁ……(切望!)。
 どこにあるか定かではない『楽園』を目指す忌み子たちと、彼らを「悪魔」と呼び追い立てる教会の尖兵である狩人のお話。

 胸に迫るお話でしたなぁ……。
 共同体からはじかれた存在が安住の地を探し求めるロードムービー。
 しかも居場所を探して旅をするだけならまだ救いがあるのに、彼らを共同体から追い出しておきながら利用しようとする輩がいるというトコロがキツイ皮肉で。

 わたしたち人間はさー、自分たちがどこにもいけない閉塞感を、そうした突出した存在を攻撃することで心の平衡を保とうとするのですよね。

 あいつらはわたしたちとは違う。
 違うということはわたしたちを脅かすモノだ。
 だからあいつらはわたしたちと一緒に生きていてはいけない。
 わたしたちがあいつらを罰するのは当然のことなんだ。
 仕方がないことなんだ。


 許されないほどの弱さなんて無いとは思いますけれど、弱さを理由に権利を正当化することは醜いことだと思います。


 そんな弱くて醜い人間たちに追い立てられ「楽園」を探し求める悪魔――人間より特別なことができるだけの存在、のハルカとユキジ。
 世界に何年ものあいだ雪が降り続けるということまでも自分たち悪魔のせいにされ狩り続けられ、それから逃げ続けていく幼いふたりの姿が痛々しくって、もうねもうね……(T△T)。


 作品外から見てみると、これがただの旅であったりしたらそれほど思いこみも無かったのかなー、とか思います。
 この逃亡と願いの旅が、雪に閉ざされた世界で進んでいくということが鮮烈な印象を残しているのではないかと。
 降り続く雪は人々から希望を奪っていき、温かい心を凍てつかせる。
 愚かで醜い人々の心と、残酷なまでの雪の真白さが、強いコントラストを残すのです。



 カバー&本文デザインの百足屋ユウコさんがまたイイ仕事をしてくれているんですよね~。
 章タイトルのページでの挿絵の見せ方に気付いたときはゾワワッとキましたよ!
 まさにこの作品ならではのデザインです。
 ハルカとユキジの旅を暗示しているデザイン。
 本編をきちんと理解していないと、こうはデザインできないと思いました。
 スゴイ。



 著者の張間センセは今作を執筆されたときは17歳とのことですけれど、次回作が楽しみ&勝負ですね。
 いままで温めていた今作で受賞を果たして、さあ次の引き出しを見せてもらいましょう!という。
 ただ、今作で感じられたセンスはとても惹かれるモノがありましたので、次回作を期待していようかと思います。


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