「ピーチうたまつり2009春プチ"Peach Liner #01"」のチケット届いた~。 おととい申し込んで、昨日「発送しました」メールが来て、そして今日。 仕事、はやいな!(≧△≦)
なにか「ネタバレ可否論」みたいなのが最近の流行りですか?と思えたので、ちょっと乗っかってみます。
わたしは作品について語るとき、極力ネタバレについては避けるように心がけるほうです。 ウソ言うな!と仰るかたがおられましたら、そこはわたしの力不足ということで。 いちおう、スタンスや信条としてはそのつもりなんですよ、と。
どうしてネタバレを避けるように考えているのかといえば、やはり、未読のかたから「知る喜び」を奪うことを避けたいから……でしょうか。 その喜びを永遠に奪っておきながら―― 「ネタバレしたら面白くない作品はたいしたこと無い」 ――なんて言いようはわたしにはできませんし、したくもないです。 それは自分のしたことの責任を他者に預ける転嫁に他ならないと思いますし、一方的に(WEBの世界では通り魔的犯行の類かもしれません)奪っておきながらそれを省みないとは傲慢であると思うのです。
ただ「ネタバレはダメ」という人の中でも、「作品の楽しみを与えるような良いネタバレなら可」とする向きも今回は見かけます。 最近の傾向なのでしょうか。
たとえば「喧嘩していた幼馴染みが、ある事件をきっかけに意識し始めて、その事件を解決するうちに仲良くなる」という「ネタバレ」があったとします。 幼馴染み同士は魅力的なキャラクターに冒頭より描かれており、ふたりがいがみ合ったままでなく親密になる展開が待っているのか → 楽しそう!となる……らしいです。たぶん。
でも、わたしは思うのです。 これって「ネタバレ」じゃなくね?と。 しいていうなら「展開バレ」かなぁ。 「ネタバレ」というのは、ひとつには物語に仕掛けられた「ギミックバレ・ガジェットバレ」であって、そして最終的な落としどころを明らかにしてしまう「オチバレ」のことを言うのではないかと。 先述の例で言うと、「仲良くなる」という展開までは明らかであっても「どうやって・どのように・どこまで」「仲良くなる」のかは示されていません。
例えば……「事件を捜査するなかで幼馴染みは重傷を負うのだけれど、主人公の活躍で助かって最後に素直になって告白して終わる」と示してしまうと、これはもう物語の終わりを示す「オチバレ」だと思うのです。 そこまで明らかにしておいて「物語が楽しみなる『ネタバレ』」なるものがあるとは、わたしには思えません。
……もっとも、「どうやって・どのように」「告白するのか」まで踏み込まなければ「バレ」ではない!という人もいるでしょうから、ここは考えどころかもしれませんけれども。
もうひとつの「ギミックバレ・ガジェットバレ」のほうは、先述の例で挙げればその捜査における手段や推理手順などがあたると思います。 推理やトリックの答えを先に見せられてしまっては、先入観無しで読むことなどできないと思うのです。 そして、その答えを作中で見せられたときの驚きも、感動も、先入観無しであったときとは比べるまでもないでしょう。
……と、「ギミックバレ・ガジェットバレ」「オチバレ」を中心とする「ネタバレ」と、「ストーリー進行バレ」「展開バレ」を中心とする「ネタバレ」は明確に区分されるべきだとわたしは思います。
んで、ここから加えての主張。
先述のふたつに区分されるどちらの「ネタバレ」であろうと、それを記述した自らの責任をわきにおいて「ネタバレくらいでつまらなくなるような作品はもともと大した作品ではない」なんて言い放つのは間違いだと思います。 自分の行為は自分のなかで消化させるようにすべきだと思います。 それを言うならば――
「ネタバレしなければ書けないような感想や批評はもともと大した感想でも批評でも無い」
――であると思うのです。 面白さは「ネタ」のみにあらずです。
もし革新的なガジェットやギミックが存在していてそれが作品のキモであっても、そのガジェットの仕組みやギミックの内容までもつまびらかに子細明らかにする必要な無いはずです。 それを明らかにした上で感想や批評を行うというのであれば、それは読後の興奮がさせる無礼講であって、作品とは別個の極めて個人的な感情の発露でしかないと思います。 それなのに「大した作品だから大丈夫!」なんて、作品や、それを生み出した著者の努力、そして未読の読者に対して無神経ではないでしょうか。 自分さえ気持ちよければ良いのですか?……という。
偉大な「ネタ」に遭遇したときの興奮を誰かと分かち合いたいという気持ちはわかります。 でも、それを語るときには、この世界に対する遠慮が必要なのではないかと。 記載するときには極力「ネタバレ」を避けるわたしですけれど、巡回するサイト様で「ネタバレ危険」という警告を発してから「ネタ」について語るぶんには許容範囲です。 相応のマナーに気を払っているなと感じることができるので。
といった次第で、わたしは「ネタバレするにも礼儀あり」だと思っています。 「ネタバレはNO!」と思っているわたしですけれど、それが絶対だとは思ってません。 だから、できれば「ネタバレはOK!」と思っている人にも、自分とは違う価値観の人がいるんだな……という配慮をいただきたく思います。
先述のように、いきなり「ネタバレ」に出会うのは「通り魔的犯行」に思えるのですよ。 それもきっと悪意のない犯行。 だからこそ解決が難しいのかもしれませんけれど。 当人に傷つける意図が無くても、出くわした瞬間にココロが斬られることがWEBではあるのですよ……ってことで!(><)
言葉は、誰もが持っている抜き身のカタナです。 それは無邪気という鋭さを持っています。 それが必要でない場所では、思いやりという鞘に収めてくれませんか?
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