有吉佐和子が愛した輪島塗 単行本未収録の取材ルポが豆本に
毎日新聞
2024/12/26 06:45(最終更新 12/26 06:45)
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「紀ノ川」や「華岡青洲の妻」などで知られる作家、有吉佐和子(1931~84年)が「輪島塗」を愛していた――。日本の伝統文化をたどるルポルタージュ執筆のため、58年に石川県輪島市を訪ねたことがきっかけとされる。元日の発生から1年を迎える能登半島地震で、甚大な被害を受けた輪島塗。「もし彼女が存命だったら、何を考えるだろう」。有吉の出身地、和歌山市の近代文学研究者、岡本和宜(かずのり)さん(49)が動き出した。
ルポルタージュの原題は「輪島の漆器 日本の陰影」。58年6月に『別冊文芸春秋』に掲載されたもので、その存在を知る人は少ない。27歳だった有吉が輪島を訪れた当時は、高度経済成長期の序盤。国内でプラスチックの大量生産が始まった頃で、生活様式の変化を受け、伝統工芸の直面する問題を考えるといった背景があった。そこには、輪島塗の伝統を守ろうと懸命に生きる、職人たちの姿が描かれている。
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