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2024年12月12日木曜日

名前のない仕事。

■名前のない仕事。


鎌田和樹著「名前のない仕事」。

UUUM創業者、来年からiU教授。

ぼくよりうんと年下だし、成功者でお金持ちだし、ずいぶん違う。

けれどラジオ番組で話したりすると、だよね!って一致したり教えられたりする。

で、読んで改めて思った。似てるわー。

 

鎌田さんの「まとめ」質問。


・「つらい体験が、あなたにはあるでしょうか?」

 鎌田さんは最初に入った会社がブラックで地獄だったという。ぼくもそう。1週間で睡眠10時間という黒体験が社会の入口。あのおかげで今がある。

 

・「スペシャリストとゼネラリストだったら、どっちになりたいでしょうか?」

 鎌田さんはゼネラリスト志向だったという。ぼくも強みがなかったので官僚=ゼネラリストを歩んだ。鎌田さんは「総務」を極めたという。ぼくも役所では「総務課」だった。今も「なんでもやります」が口ぐせです。

 

・「組織や集団に、一度でも染まったことがありますか?」

 なので、ぼくは「組織人」を自認している。ピンのように見せても常に組織仕事を心がけている。

 

・「知らない人や年下の人に、「教えてください」と言えますか?」

 得意技。なので鎌田さんにも教授になってくださいとお願いするわけ。毎日、学生に教えてもらっているし。

 

・「仕事への愛着が捨てられますか?」

 捨てられない。愛着を捨てていいような仕事はしない。

 

さらに本書に登場する鎌田さんの主義。似てるわー。

 

・「挨拶ができる人と仕事する。」

 挨拶、大事。

 むかしぼくは挨拶ができないやつだった。大事だとも思っていなかった。無駄だと思っていた。変わったのは2つきっかけがある。

 まず30歳のころ、郵便局長となりいきなり60人の部下ができた。全員年上で、歓迎されてはいない。まずできることは、全員の名前を覚えて、毎日、一人ひとりに挨拶すること。コミュニケーションをとりにいく。少しずつ、ほぐれる。無駄ではない。

 次に数年後、パリに赴任した。言葉のできない東洋人である。コミュニティに、街に、同化しないと、差別され排除され危害も加えられかねない。私は怪しくない。順応し従属する市民である。ことを示す。エレベーターでも公園でもメトロでも、知らない人にも子どもにも、ニコリとしてボンジュールと声を出す。無駄ではない。

 声を出す。バカにしてはいけない。あんがい大事な通行札なのだ。ということが大人になるとわかる。なので学生にも、挨拶は大事だよと伝えている。

(もう一つ大事だよと伝えるのは「食う」こと。これもパリで学んだ。なんでも食う、ことが、社会の中で、他者と生きるうえで、のしていくためにも、重い価値を持っていることを。挨拶とメシ。コミュニケーションと身体維持。他人との関わりと、自分のからだ。ぼくが教えられるのはこの程度なのだけれど。)

 

・「イヤなことをさっさとやる。」「感情を無にしてさっさと終わらせる。」

 これも似てる。困ったことが目の前に転がってきたら、四の五の抗ったり、理屈で勝ち誇ろうとしたりしない。自分でチャッチャとやったほうが時間的に効率的なことならば、ゴメンナサイ言ってすぐ収めたり、手を動かして終わらせたりする。で、さっさと次に行く。

 そして鎌田さんは、失礼で鬱陶しい相手、場面に出くわしたとき、カネ払って静かに手を切って、「この会社とは仕事しない」と決めたというエピソードを紹介している。あぁ、似てる。ぼくもそんなやりかた。黙って心で怒ってニコニコして、その相手とは絶対にもう一緒しない、という落とし前。

(そんなぼくの性格を知ってるひとは、「京都人」は怖いなぁ、という。でも鎌田さんは東京人だよねー)

 


 鎌田さんとご一緒したのは、大阪人・大﨑洋さんのラジオ番組。大﨑さんも吉本興業というかつてブラックだった会社に入って、ゼネラルに活躍した組織人。挨拶の達人。ずいぶん違う、ようで、似てるわー。

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