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2015年7月30日木曜日

俺たちのコミケがそんなに悪いイベントなわけがない

■俺たちのコミケがそんなに悪いイベントなわけがない
OTAKU EXPO@幕張。
コミケットスペシャル6〜OTAKUサミット2015〜の特別企画。
コミケ40周年。行ってまいりました!
シンポ「俺たちのコミケがそんなに悪いイベントなわけがない」への登壇です。
熊谷俊人千葉市長、青木保国立新美術館館長、桶田大介弁護士、境真良さんと。

熊谷市長には初めてお目にかかりました。
「熊谷俊人千葉市長の語るOTAKU EXPO」
http://bit.ly/1BCsaR6
自治体による従来型の文化行政とは違う、市民のためのスタイルを追求している市長。
頼もしい。
コミケットスペシャルもニコ超会議も幕張=千葉市なんですよね。
これを暖かく迎える市長は大したものです。イベントだけでなく、これを100分割して100か所で開きたいとおっしゃる。そう、これを日常化する。ステキなアイディアです。

ぼくの発言をメモしておきます。

文化としては、もはや真ん中にあります。
かつて規制の対象だったマンガやアニメが今や国の宝になっています。
その力の源は、コミケが代表する「参加型文化」。
ファンも含めたみんなの参加が日本の特徴です。
ぼくが議長を務めた政府ポップカルチャー分科会の提言は「みんなで、つながって、そだてる。」
「みんな」がつながることが最重要課題です。
道を聞かれたら地図が描ける。一億人がタテ笛をふける。それが日本の特徴。
だからここから初音ミクが産まれるのです。
一部のトッププロが引っ張るハリウッド型とは異なる、「みんな」モデルで行きましょう。
それを維持するポイントは教育です。学校でもやろう。

産業としては成功していません。
コンテンツ立国の看板を掲げながら、コンテンツ産業は縮小気味。
コミケのもつソーシャルメディアっぽい力がヒントになるのではないでしょうか。
元文化庁長官(青木さん)を前に言うのもなんですが、政府は映画に年ン十億円も補助するぐらいなら、コミケに出したほうがいい。
だって、コミケは年数日の開催で500億円の売上を上げています。映画の年間興行収入の1/3をかせぐ産業。投資効果はうんと高い。
政府の支援なんて、関係者はいやがるかもしれませんが。

地域施策としても有益でしょ。
らき☆すたの聖地、鷲宮神社には初詣には数十万人のオタクが押し寄せます。これに対し、町は好意的になってきたと聞きます。
だって、悪い人いませんもんね。この会場だって実ににこやかで、整然としている。
これだけの若い衆が集まると、どの国でも暴動が懸念されますが、暴動、起きないじゃないですか。
他の自治体も躊躇していないで、町おこしに使えばいい。
ぼくは東京・竹芝で、コンテンツの国家戦略特区を作るプロジェクトを始めました。
町ができたら、毎日コミケを開きたい。そうすると千葉市のライバルになるかな?

2015年7月27日月曜日

教育改革と産官学融合

■教育改革と産官学融合

 元ITU事務総局長の内海善雄さんが主催する「情報・エレクトロニクス国際戦略研究会」なる集まりがあります。
 メンバーは、月尾嘉男さん、坂村健さん、千本倖生さん、立川敬二さん、藤原洋さん、関口和一さん、南場智子さんら、ヤバいかたがたです。
 IT系の集まりでは、ぼくは老人扱いされることが増えましたが、ここでは南場さんに次いで下から2番め。おまえも提言を出せと迫られ、であれば以下のとおり若手としての提案を致します。


◯提言
 強みを伸ばして、弱みをカバーする。
 日本の強みは、中間層・庶民の厚さによる、創造力☓技術力=文理融合の総合力。戦後を支えたハイテク企業群と近年人気のポップカルチャーはこれによるもの。これを伸ばす教育改革を求める。
 弱みは土地・天然資源の乏しさと人口減少、そしてトップ人材の薄さ。これをカバーするため、知財重視への構造転換、人材流入の強化と、トップ人材結集による戦略性の向上を図る。
 そこで、教育改革と産官学融合を提案する。

1 教育改革

 1) 創造性教育
・プログラミング教育の義務化
  プログラミング「で」創作する授業を義務教育に導入
・音楽図工の時間倍増
  日本文化を支える創造・表現教育を強化
・ 東大にマンガ・アニメ学科を創設
  ポップカルチャーの重要性を国として本気で示す
 
 2) 教育情報化
・全教科のデジタル学習実現
  OECD最下位の公教育投資から、世界一の先端学習環境へ転進

・BYOD/クラウド/SNS/ビッグデータ利用推進
  デジタル1人1台達成後のスマート学習を早期実現
・東大入試にPC/ネット利用を導入
  教育情報化の重要性を国として本気で示す

 3) エリート層拡大
・飛び級の大幅拡大
  20代前半で大学教員になる道を開く
・大学/大学院での留学プログラムの必修化
  留学促進への大学助成金傾斜配分
・アジア高度人材の流入促進
  米国大学志望層の日本の大学での受け入れ拡大とビザ発給の緩和
・ EU人材の流入促進
  英仏など旧植民地に力を持つ国の学生に対するプロモーション強化


2 産官学融合

 1) 大学プラットフォーム化
・プラットフォーム形成力強化
  産学コンソーシアム形成等を担う人材を官が派遣、
   MIT Media Lab、Stanford型のコミュニティを形成
・戦略的人材の集結
  ノーベル賞を獲得する人材の育成を目指すだけでなく、
  千本倖生氏、月尾嘉男氏、坂村健氏といった人材を生み、集める

 2) 官僚の開放
・国家公務員倫理法の撤廃
  内海善雄氏が電気通信事業法の策定、通信自由化を担当課長として主導したのは40代前半だった。新人の中村は委員会の運営を全部任されていた。今40代前半は課長補佐まっただ中で、パワポ作りばかりしており、新人はそのコピーをしている。もっと働いてもらいたい。だが、外に出て民間と交わり、政策をプロデュースしようにも、長い間、萎縮が続いている。空気を替えたい。
以上

2015年7月23日木曜日

第7回沖縄国際映画祭「島ぜんぶでおーきな祭」。

■第7回沖縄国際映画祭「島ぜんぶでおーきな祭」。

 今年はイベントのタイトルが「島ぜんぶでおーきな祭」に変更されました。

沖縄全島41市町村が参加。たいへんなことになっています。

昨年までのメモはこちらに。
 2014年 http://ichiyanakamura.blogspot.fr/2014/05/6.html
 2013年 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2013/07/2013.html
 2011年 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2011/05/blog-post_26.html
      http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2011/05/3_19.html
 

 2010年 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2010/04/blog-post.html




竹芝CiPと沖縄とを結びつけて、コンテンツ特区連合を作りたい。
今年はそう思って参加しました。
レッドカーペット後のオープニング。
スターたちが見守るなか大崎実行委員長ごあいさつ。
 

ぼくのゼミの博士課程にいるユン・イナンさん原作「Fashion King」が特別招待上映されます。スゴいでしょ!

http://oimf.jp/program/inv_fashion.php




今年もラフピータウン。

よしもと芸人がファミマ商品を作ったレシピを紹介するy'sキッチンのブース。
よしもとは実に多彩なことを仕掛けます。
映画祭であり、ビジネスを創生するマーケットである点がポイント。


ラフピータウン、ソフトバンクのブースでは、
KMDからよしもとに入ってPepperの中の人をやってる高橋氏がいました。
ユン・イナン氏と並び、KMD、がんばってます。










 





レセプションの司会はこのかたがた。


 



赤坂の焼肉屋にポスターが飾ってあるかたがた。
国際。


 


昨年より格段に進化していた、と思います。


 





シンポ「沖縄☓エンタテイメントの最前線」@よしもと沖縄花月。
司会をおおせつかりました。
ワーナー、GYAO、Twitter Japanのかたがた、ハーバード大学医学部根来先生らと。

 

 沖縄の魅力をITで発信する策について議論したんですが、
なぜかハーバード大学医学部の根来先生が参加。
健康をウリにするプランを進めましょうか!




沖縄おもろおばけ屋敷。
キム兄プロデュース。
やたら怖かった。
おばけ文化をプロデュースして、国際展開をねらうんですと!!
(久保さんから花。)

 






おばけ屋敷の下にはポップ&お笑いマーケット。
セーラームーンやベルばらのアニメコスメ。
うむ、外国人にささりそう。

さて、パーティーであいさつを振られたので、
「第7回映画祭。よしもと大崎社長は100年続けると言ったので、あと93年生きよう!」
と申し上げました。

 


 公設市場でめし@那覇。まいど。来年また来ます。

2015年7月22日水曜日

ドローン、規制より利活用を

■ドローン、規制より利活用を


 ドローンを規制する議員提出の法案が、あれよ。という間に成立しそうです。普段、議員立法は政府提出法案の後に回され、そう簡単に進まないものですが、さしたる対立もなく、やすやすと成立しそうです。

 さらに政府は、ドローンの夜間飛行を禁止すること等を盛り込んだ航空法改正案を国会提出し、これも今国会で成立させるとも聞きます。

 いいのかなぁ。

 先日、総務省「近未来ICTサービス諸課題展望セッション」に参加しました。


 日経新聞関口さん、東大森川教授、ATカーニー吉川さん、クアルコム山田さん、パナソニック秋山さんら旧知の委員多し。事務局は電気通信事業部データ通信課。ぼくは30年前の新人時代、その課にいました。



 テーマは「ドローンの展望と課題」。総務省が “ドローンで撮影した映像などをインターネットで公開する際の指針をとりまとめる"との方針を示した、と報じられた会合です。

  http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00293447.html

  http://bit.ly/1Ki0byp

 

 ぼくは規制より利活用、規制より支援というスタンスです。「ルール作り」自体は賛成なのですが、それにしても今回はあまりに国会も政府もバタついているので、ちょっと待っておにいさん、慎重姿勢を促すため、以下のように発言しました。


 ーーーーーーーーーーーーーー

 7年前、子どもにケータイを持たせないようにしようという動きが広がり、各地で条例が整備されていった。子どものセキュリティ対策として、学校をネットにつながせない条例も広がった。


 いま逆に総務省は子どもたちがタブレットとネットで学習できるように力を入れているが、以前のルールや考え方がネックになって苦しんでいる。



 安全安心のために規制を導入するのはたやすい。そこから利活用を促進するのはとてもとても大変でコストがかかる。



 資料配布された政府「小型無人機に関する当面の取組方針」をみると、官邸にドローンが1個落ちただけで国会も政府も規制するように書いてある。それぐらい、規制することは簡単だ。


 民間でガイドライン作りをするというアプローチは支持するが、そこに官の規制が入ってくると、いざ利活用して、産業振興しようとしてもたいへん。


 規制が1とすれば、利活用や振興に100ぐらい比重を置くバランスが大事だろう。



 政府の取組方針には規制ばかりが並んでおり、利活用の取組は最後に少し触れているだけだ。このバランスを逆転する努力、メッセージが大事。アメリカは規制するけど軍用に多額の投資もしていることに注意すべき。



 また、政府は「ドローン利用のガイドライン」を制定しようとしているが、安全・安心のためにという狙いや目的はどうあれ、国が国民の行動をしばる行為に映りかねない。その見え方には注意をして、慎重であるべき。



 一方、総務省はドローンやロボット向けの使用可能周波数の拡大、最大電力の増力に向けて検討するという。こうした利用拡大の措置に期待する。



 併せて、オリンピックというチャンスをどう活かすか、を考えたい。


 オリパラ前年の2019年に街開きする竹芝CiPをドローン特区にしたい。オリパラでの使い道を広げる実証をしてみたい。



 サッカーの会場に100個ぐらいドローンを飛ばして中継。どのカメラのどの視点で見るかは視聴者が自分で切り替えて選ぶ。マラソンも、2−3台の中継車じゃなくて、選手の数だけドローンで中継して、世界配信。応援したい選手をずっとみられる。



 オリンピックの来る日本にとってドローン振興はチャンス。2020年に向けたICTの検討が総務省の別の場で進められている。そちらとの政策連動も図ってもらいたい。(以上)
 ーーーーーーーーーーーーーー
 


 重ねて言います。ぼくはルール化は賛成です。でもルールと言ったって、公園やイベント管理者の決めごともあれば、業界の自主規制もあれば、自治体の条例もあります。現に民間ガイドライン作成や条例化の動きもあります。
 

 ところが、それら全部とっぱらってなぜ法規制、というのが疑問なのです。政府や党で場が作られて賛否の意見がたたかわされた、という痕跡もないし。

(なお、法規制とは別の「ドローン利用のガイドライン」はこの後、総務省が案を公表し、意見公募を経て制定されることになりました。この手続は慎重かつ妥当だと考えます。)

 今回の規制法に至るスピードは、腰の重たい行政対応に普段やきもきしている身からすれば、実にすばらしいダッシュ力です。なのにその力は、なぜこの成長領域に対してやすやすと発揮されるのか。

 知ってます。官庁のみなさんは、やみくもに規制したくなんかないんですよね。ホントは。危険性もバランスも分かっている。なのにそうした動きを見せざるを得ないのは、政治からのプレッシャー。昔ならはねのけられたプレッシャーも、政治主導とされる今は難しい。きっとそうですよね。




 役所から出て脳天気な意見を飛ばす先輩には困ったものだ。という役所の視線も受け止めつつ、とはいえぼくら民間側が逆のプレッシャーを与えねば、バランスが崩れるので、しばし与えてまいります。

2015年7月20日月曜日

青木昌彦先生の思い出

■青木昌彦先生の思い出

 コノヤローッ。
 35年前のこと。ハンチング姿でうつむきかげんに吉田キャンパスを横切る男性に向かい、ヘルメットかぶった学生風が、そう怒鳴りました。
 なんなん?ギターを抱いたぼくは一緒にいた友人に聞きました。あの人が青木教授や。そうか、あのハンチングが、60年安保のブントを指導した、伝説の姫岡玲治か。
 その共産主義者はその後、ダイナミックなことに、近代経済学の権威となり、ぼくが入学した京都大学経済研究所の教授を務めていました。
 当時まだ残っていたヘルメット系にすれば、ヤジらなければすまない相手だったのでしょう。
 でも、初めて見かけたそのハンチングは、存在感がないヘルメット系より、うんと不良、いや、「引っくり返す」という意味での、正しいパンクに映りました。
 パンクには惹かれても、授業に赴くつもりなぞない単なる不良のギター小僧にすれば、何の縁もない、異次元のひとでした。大学で見かけたのもその時だけ。その後、その人はスタンフォード大学の教授に転じます。

 役所を飛び出して就いたMIT客員教授の契約が切れようとするころ、ぼくは池田信夫さんから経済産業研究所(RIETI)に来たらどう?と誘われました。
 時の所長が青木先生。退官したとはいえ通産・郵政戦争の最前線にいたぼくが入ることは霞ヶ関の論理ではあり得ません。
 おそるおそる面接に赴きました。ハンチングではなく、すっかりシルバーヘアでした。白髪にあこがれていたぼくは、ええなぁ、と見とれていて、やりとりは覚えていません。ニヤリとしながら、鋭い眼光。
 当時のRIETIは池田さんのこのブログにあるとおり、パンクなコミュニティでありました。パンクなボスをいただいたわけです。
「経済産業研究所という梁山泊」
 http://ikedanobuo.livedoor.biz/archives/51767276.html

 次にお目にかかったのは、西海岸のご自宅。スタンフォード日本センターの安延申研究所長から、オレの後任に入れ、手続としてスタンフォード大学の面接を受けてこい、との連絡。
 センターの創設者が青木先生であり、最終的にはその了解が必要です。その際、家族4人で西海岸に出向いたぼくらは、大学構内にある自宅に招かれ、先生の手料理をいただきました。
 先生がポンポン空けるワインで親父がベロンベロンになり、戸惑う小学生の息子たちを見て、先生は鋭い目つきでニヤニヤしていました。これは縁やな、と感じました。13年前のことです。

 以後、ぼくは西海岸で、京都で、東京で、ひんぱんに先生にお目にかかるようになりました。少しだけ、アカデミズムをかじることになりました。不良から、不肖ぐらいにはなろうと心がけました。
 ある日、先生がノーベル経済学賞を受賞するかも、という情報が入り、スタンフォード大学を代表してその業績を讃えた祝辞を用意し、プレスリリースとサイトも準備しました。その日に備え、ずっと手元に抱えています。
 前回お目にかかったのは、京都でした。1年半ほど前のこと。先生が主催するスタンフォード大学のラウンドテーブルに呼んでいただいたのです。
「ネットのもたらしたもの-京都での国際対話」
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2013/12/blog-post.html

 南禅寺で湯豆腐を食いながら聞きました。そないに西海岸と京都を往復して、時差ボケしませんの?「歳とるとね、寝てもスグ目が覚めてね、普段ずっと時差ボケみたいなんで、大丈夫なんだよ。」
 真顔でおっしゃる。むむ、どう応えてええかわからん。そしたらいつものようにニヤニヤしはじめた。冗談かい。先生、お元気でよろしいが、今度ぼくが西海岸行きますよ。「うん、そうしてよ。」
 すみませんでした。それが最後でした。

 アメリカの政治的ジャパン・パッシングと日本経済の弱体化を反映し、スタンフォード日本センターの研究部門は10年前にいったん休眠としました。それを再興するミッションをぼくは帯びています。
 霞ヶ関以外の政策立案の場を作ることもミッションです。経済産業研究所で青木先生が立ち向かい、梁山泊を作り上げたものの、政府にそれを支える度量はなく、宙に浮いたまま。
 ぼくがスタンフォード大学とIT政策研究会を開催しているのも、その両ミッションに向けた一歩です。不肖、ミッションを進めます。パンクは、その先にあります。
 安保法案で国会が荒れるさなかに急逝されました。日本の大学の存在が問われている中に世を去られました。どうなんでしょうね、先生。これからは、心の中で問いかけることとします。

2015年7月16日木曜日

ニコニコ超会議2015スケッチ

■ニコニコ超会議2015スケッチ
幕張メッセを1~11ホールまで使ったニコニコ超会議。ますます混沌としています。
今年はナゼかプレスとして参加しましたんで、メモをアップしておきます。
ちなみに、2013年のメモ。
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2013/05/blog-post_6.html
2014年のメモ。
 http://ichiyanakamura.blogspot.jp/2014/05/blog-post_29.html

入ったところに夏野さんがいた。香山さんも。
超盛況ですね。
すると夏野さんが超案内してくれました。

今年は、超コミケットスペシャルとして、コミケが参加。
同人誌ナマ制作。
ニコ超会議とコミケ、この日本を、いや世界を代表する参加型ポップイベントの合体がどう進化していくか、注目です。


 



ピカソの本物の絵画作品(写真禁止)と、
ニコニコ絵師の作品とを一緒に置いて、共存。
史上一番の絵師と、みんなの絵心とをかけあわせた空間。
実に素敵な企画です。
ピカソの絵はフジテレビが提供したそうで。
みなさん、いいしごとです。

超アニメ。
弱虫ペダル。
6人vs6人の自転車レースです。
アニメ世界を実空間に落として、
参加させて体を動かせる。
このたてつけ、実にニコニコ超会議。

超ボカロプラネタリウム。直径10mのバーチャルリアリティーボカロライブ。
80人が同時鑑賞できる。
というのですが、長蛇すぎて断念。
ごめん。


 



昨年から始まった大相撲超会議場所。
白鵬、日馬富士、鶴竜三横綱そろい踏み。
今年はmixiがスポンサー。
GW開けに本場所を見に行こう。と思いました。




あ、mixiのモンストコーナーも。
人、多すぎ。
ま、そりゃそうか。
あ、一応ちゃんと見ましたからね。
(mixi社への業務報告)




プロレス
超プロレスリング。
プロレスも参戦なのですね。
レスラーの壁ドン、床ドンが人気。
でもぼくはアイドルプロレスを見学。

国立科学館が恐竜の化石「タルボサウルス」を展示。
9m。
白亜紀後期。
本物、実物にこだわってるところがスキです。
超会議は。

そういう意味では、自衛隊がいつもガチで参加しているのが好ましい。
ネットのコミュニティと自衛隊との親和性が高いことは、
足を運んでこの空間に身をおいて、
確かめるに値する大事なことがらだと感じます。
PAC-3。




警視庁初見参。
評価します。
DJポリス。


 






民主党。
蓮舫さんががんばってました。
去年は自民党から共産党まで同居してましたが、
今年は民主党だけですね。
総選挙終わりましたからね。
民主党たいへんですからね。
論評は避けますね。

今年は自治体の出展が目立ちました。
地方創生!
パリのJapan Expoでも自治体の出展が目立つようになりましたが、そう、各地域が発信を強めることからですよ。
まだまだまだまだ中味はツッコミネタの宝庫ですが、ひるまず10年続けていただきたい。


小中学生が目立つようになりました。
もうぼくは年齢制限に引っかかる。
と思って歩いていたら、おともだち。
ニコニコ学会βに登壇とかで。
えらいなぁ。東大名誉教授なのになぁ。

向かいのステージには、
田原総一朗師匠と、池田信夫先輩と、
同年同月生まれの江川達也さんと、
その他ともだちが憲法論でケンカしてた。
まだ年齢制限セーフなんだな。
と思いました。

気を取り直して超ロボットコーナー。
The Next Generation パトレイバー首都決戦。
98式AVイングラム。10m。


 





人機一体のロボット操縦。
この翌日がぼくらの「超人スポーツ」説明会だったので、
食い入ってしまいました。
人機一体で誰もが超人になり、スポーツする大プロジェクト、
超人スポーツ、やりますよ〜。

でも超ロボットコーナーの見どころは、
技術力低めのロボット大会「ヘボコン」。
ガチのテクノロジーと、ヘボい創造力とが
地続きで世界観を共有している、
ニコニコ超会議の魅力は、ここです。


 




Pepper神社。
いみわからん。
それを仕切るITmediaの太田智美記者。
ぼくが最も尊敬するひとの一人です。
KMDの卒業生です。


 




太田智美師匠と、twitchのひと。
ゲーム実況世界最大手のtwicthが日本市場に本格参入。
どうするニコ生。
波乱の予感!
その日本人初社員。
長男です。



 直前のCiP設立イベントでご登壇いただいた夏野さんに、赤字でもコレを続けるのはエラい、という話をしたところです。自己増殖して止まらなくなってますね。
 これも夏野さんとご一緒している政府・クールジャパン推進会議で、日本をどう発信するかを議論してるんですが、ニコ超会議を毎日やる、ってのがアウトプットじゃないですか?竹芝のCiPで引き受けられたらと思います。

2015年7月13日月曜日

知財本部、悩ましいコンテンツ論議

■知財本部、悩ましいコンテンツ論議

 知財本部コンテンツ会議、取りまとめに向けた議論。アーカイブと海外展開の2大テーマの総括です。

 まず、アーカイブは、基盤ポータル構築、分野別アグリゲータ明確化、制度整備という3本柱。これでOKかという議論。

 久夛良木さん「ゲームのアーカイブ、目録作りは進んでいる。実機でゲームする環境をどうアーカイブ化するか、CESAを中心に進める。」
 →政府の支援なく、民間主導で構築が進んでいます。頭が下がります。これを政策がどう後押しできるか。ぼくも役立ちたいです。

 写真著作権協会 瀬尾さん「ポータルを作っても人は来ない。民間との協力を思い切って進めるべき。」
 →官製サイトなんて、誰も見ませんよね。民間が作るものを応援するアプローチに全部切り替えましょう。

 ニッポン放送 重村さん「放送番組センターを規定する放送法53条の「公衆に見せる」条件が番組提供を躊躇する原因。収集を増やすにはその見直しが必要。」
 →これは新しい論点。法見直し議論に発展しますか。

 もう1つの柱、海外展開。aRma、J-LOP、BEAJ、CJ機構など、施策は積み上がってきました。これを続けろ、そして成果を出せ、がテーマ。そのために、作る、広める、ヨコ連携、というのがとりまとめの方向です。

 そこで議論が政策「目標」に集中しました。コンテンツ産業や海外輸出の拡大を目標に据えるかどうかです。座長として意見は控えますが、過去、コンテンツ市場拡大の数値目標が機能しなかったことは共有しておきたい。

 コンテンツ市場や輸出の数値拡大策が失敗したため、産業のヨコ展開を主軸にして、外部効果を最大化しようとしたのが「クールジャパン」政策。その文脈を外すと、10年逆戻りしますよ。


 さて。東京大学 喜連川さんが、学術論文検索クラウドが日本製ではなく海外のものばかり利用していることについて、クラウドサービスを巡る著作権制度の議論を進める文化庁に対し、鋭い追求を浴びせました。それをよしとするのかどうか。
 ご指摘のとおりです。それは学術だけでなく、コンテンツ全般について、同様に強くて長い問題意識があります。
 同じクラウドサービスも、アメリカはフェアユースで立ち上がるが、日本は著作権法のせいで進まない、それを問うのが議論の出発点です。知財本部の場でも議論し、それを文化庁の審議会に投げたという経緯があります。
 が、文化庁の審議会では法律論がたたかわされ、産業政策の視点は薄い。ではどうする、が元に戻って知財本部の役割となります。

 喜連川さんが教育情報化の取組が遅いことにも苦言を呈しました。
 これはぼくからも補足しました。デジタル教科書の正規化は、3年前に知財計画で「検討」を明記したが、まだ検討が始まらないという状況です。その遅さは致命的です。不作為の典型だと考えます。
 Google 野口さん「著作権制度は利害関係者のコンセンサスを得るために時間がかかってしまっている。教育情報化もやるかどうかの入口で止まっている。」
 →そうなんです。著作権制度は、コンセンサスがなければ制度が動かないというたてつけになっていて、利害が対立する問題は決着しません。悩ましい。
 関係者のコンセンサスを越えて、政治判断で前に進めるのは、ある種の横暴が必要です。それを政治と言う。そのためには、それが政治的に重要事項でなければなりません。そうならないということは、あまり大事な問題ではない、ということじゃないかと。悩ましい。

2015年7月9日木曜日

もしもしにっぽん:ハンバーガー

■もしもしにっぽん:ハンバーガー

 きゃりーぱみゅぱみゅさん主演の「もしもしにっぽん」。
 http://www.jibtv.com/programs/moshimoshinippon/
 ICHIYA’s POP EYE、「ハンバーガー」の巻。

 日本はハンバーガーの国です。
 間違っているだろうって?いえ、いまハンバーガーは日本で生み出されているのです。

 ハンバーガーの勉強をしましょう。ハンバーグ・ステーキは、18世紀にアメリカに移住したドイツ人がひき肉料理を「ハンブルグ風ステーキ」と呼んだことが始まりとされます。
 20世紀の初め、丸いパンではさんだハンバーガーの原型がアメリカで誕生しました。1904年のアメリカ・セントルイスバンコク博覧会では、ハンバーガーという名前で売られていたといいます。
 他にもいろいろなハンバーガーの起源の説がありますが、アメリカで発達したことは間違いない。1940年にはマクドナルド兄弟がカリフォルニアで店を開きました。
 ぼくも小さいころ、白黒のテレビで見たアニメ「ポパイ」で、ウィンピーがいつも食べているハンバーガーを、いつか食べたいと思っていました。マクドナルドを初めて食べたのは中学生になってからです。

 マクドナルドが日本に広がり始めた1973年、日本的なハンバーガーが誕生します。モスバーガーが作った「てりやきバーガー」です。醤油ベースで味付けした斬新なハンバーガーは、全国に広がっていきました。
 モスバーガーの創業者は、証券会社の社員でした。ロスアンジェルスの支店に派遣されたとき、現地の食事が口に合わなかったが、唯一、ハンバーガーが食べられました。そこで、日本に帰ってから、ハンバーガー店を開業。日本風のハンバーガーを開発しました。
 最初は売れなかったといいます。しかし、近所の女子高生たちに、英語の勉強を教えてあげていたところ、そこから女子高生たちの口コミでテリヤキバーガーが売れていったそうです。
 外国生まれのものを、日本風にアレンジして、女子高生たちが広げていく。ロリータ・ファッションのようですね。

 モスバーガーは87年に「ライスバーガー」を開発しました。パンの代わりにライスを焼き固めたものではさむ。低カロリーでヘルシーな点が人気を呼んでいます。
 ぽろぽろとこぼれる米つぶを固めて、だが中はやわらかく温かいように、しかもおいしく保つ。これは大変な技術開発の成果でもあります。
 具も進化しています。40種類のライスバーガーが販売されています。
 最近では「さば味噌」が発売されました。サバを、骨まで柔らかく食べられるほど、味噌で煮込む。伝統的な日本食で、お年寄りも好む食べ物。それをコメではさむ。実に日本的なハンバーガー。いや、もうハンバーガーを超えてますよね。

 そんな独特のハンバーガーが日本各地に存在します。
 北の町、北海道函館では、名物のイカをフライにした「いか踊りバーガー」。
 ラーメンで有名な町「喜多方」には、ラーメンの麺を固めた「ラーメンバーガー」。
 豊川稲荷では、いなりずしに使われる油揚げではさんだ「きつねバーガー」。
 大阪には、大阪名物お好み焼きではさんだ「大阪バーガー」。
 そこに行かないと食べられない名物のハンバーガーがたくさんあります。

 旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」が調べた、外国人に人気の飲食店ランキングで全国2位に輝いたのが、高山のハンバーガー店。
 高山は日本の中部に位置する、江戸時代からの古い町。東京から電車で4時間以上かかります。
 飛騨牛という名前の牛肉が有名で、それを使ったハンバーガーが人気を博しています。外国人が客の7割を占めるといいます。
 全国1位は大阪市の焼肉店で、3位は東京の寿司屋。どちらも大都市の真ん中の店なのですが、それに対抗して、堂々の2位を、遠くの小さな町のハンバーガー店が獲得している。面白いですね。

2015年7月6日月曜日

知財本部、コンテンツ海外展開論議

■知財本部、コンテンツ海外展開論議

 知財本部コンテンツ会議。テーマは海外展開策。
 冒頭、平副大臣から、クールジャパン機構がKADOKAWAの人材育成事業に資金提供したこと、海外展開支援策として「J-LOP+」が始まったことについて報告がありました。政府側の施策、あれこれ動いています。
 いくつか議論を紹介します。

 松竹 迫本さん「民間の自助努力が第一。マーケットメカニズムが働くところはその仕組みづくりに止め、政府は税制や会計制度での誘導策を。寄付税制を考えるべき。」
 →賛成です。迫本さんは産業人ですが、民間への安易な支援に強く反対される正論者。政府のこういう会議は放っとくとすぐ陳情合戦になりますんで、ありがたい。

 CPRA椎名さん「aRma:映像コンテンツ権利処理機構の働きにより、二次利用の権利処理は作業時間が37%削減された。」
 →成果が上がっています。が、さらなる高速化・効率化も求められています。よろしくお願いします。

 写真著作権協会 瀬尾さん「JAPACONは44万いいね!がついている。ただ、元々はデータベース作りが目的だったのだが、資金面の問題があり、頓挫している。それが教訓。」
 →これは引き続き知財本部のテーマです。

 ニッポン放送 重村さん「2007年に始まった国際ドラマフェスティバルのポイントは、民間資金が中心であること、各社がエース級を出したこと、アウォードは海外で"売れる”作品に与えること、そしてNHK/民放が協力したこと。」
 →実に参考になります。こうした民間の働きをサポートする政策でありたい。

 迫本さん「五輪に向け、自国文化の主張をし過ぎるのではなく、国際共同コンテンツ制作を進め、日本が"多様な文化の尊重"を示すべき。」
 →「双方向性」ですね。今回の重要な論点です。

 重村さん「ドラフェスも海外の制作者が日本市場に参加できる道を設定し、押し付けでないようにしている。」
 →双方向性がキーワードに。外にどう持っていくか、から一歩前進した政策が必要になっているようです。

CROONER 宮野さん「海外の日本オタクで発信力ある人を把握し、支援すべき。」
→賛成。政策ダマになりますね。

 瀬尾さん「プロデューサやクリエイターの育成策はあるが、留学生を参加させる事業も有効。参加してもらい、クールジャパンを盛り上げてもらうべき。」
 →賛成。

 竹宮恵子さん「日本ファンのコミュニティ作りが不足している。」
 →SNSを活用した施策を考えましょう。

 さて、これらを踏まえた政策の方向性は、1 作る、2 売る、3 ヨコ連携が重点です。
 プレーヤーは経産省、総務省、外務省などの省庁に加え、クールジャパン機構、J-LOP、BEAJ、VIPO、JETRO、国際交流基金など多様になってきました。
 施策としては、権利処理、双方向、放送枠確保、人材育成等が柱となります。
 次は、これを知財計画2015に落としこむ作業です。

2015年7月2日木曜日

もしもしにっぽん:筆記具

■もしもしにっぽん:筆記具

 きゃりーぱみゅぱみゅさん主演の「もしもしにっぽん」。
 http://www.jibtv.com/programs/moshimoshinippon/
 ICHIYA’s POP EYE、「筆記具」の巻。

 ボールペン、シャープペンシル。日本はペン作りが得意。
 みなさんの国でも日本のペンがよく使われてるんじゃない?
 日本の筆記具はずっと筆でした。近代に入り、西洋のペンや鉛筆が普及するようになりました。すると日本は、ペンを改良し、開発し、進化させてきました。
 国内で生産されているボールペンの7割近くか海外に輸出されています。海外のものを改良して、独自の多様な文化を生んでいく。まさにクールジャパンです。

 もともと日本の筆記具は、100円ボールペンに代表されるように、「安い」のが特徴でした。でも今は、いろんな工夫が加えられて、付加価値のついたものが主流になっています。
 従来のペンにグリップをつけたり、たくさんの色の出るペンを作ったり、ボールペンとシャープペンを合体したり。高い機能のものに人気があります。

 例えば、2007年に登場した「フリクションボール」。文字を消せるボールペン。
 書いた文字をペンの後ろのゴムでこすると、摩擦熱を発生させ、書いた文字が消える。すごい技術です。100か国以上で売られて、大ヒットになっています。累計で4億5千万本が売られているといいます。

 2008年に登場したシャープペンシル「クルトガ」。
 文字を書くときの筆圧で、内部のギアが少しずつ回り、各たびに芯が少しずつ回転する。だから、いつもとがった芯で書くことができる。すごい技術です。

 ぼくが愛用しているのが、「ジェットストリーム」。
 4色ボールペンとシャープペンのドッキングしたものですが、それ以上に気に入っているのが、「なめらかな油性ボールペン」という点です。
 油性のボールペンは耐水性に優れていますが、水性インキのペンに比べてなめらかさが劣っていました。でもこのペンは、水性のようにとてもなめらかで、サラサラ書ける。

 海外のみなさんは、なぜそんなことにこだわるのかと思うかもしれません。でも、このペンは、世界で年間1億本も売れていて、特にアジアでの評価が高いそうです。
 それは、西洋では太い字のペンが好まれるのに対して、アジア、特に漢字文化の国では、細い線でなめらかに書くことが好まれるから。
 例えば英語では「complicated」と書けばよいところを、漢字では「複雑」と書かなければならないからです。

 日本の筆記具の特徴は、高付加価値。そのさきがけとなったのは「サインペン」です。
 50年前、アメリカのジョンソン大統領が愛用したことをキッカケに、全米でブームが起きて、日本でも流行が逆輸入される形で人気商品になりました。これまで21億本が売られています。
 それまで使われていた油性のフエルトペンは、インクが紙の裏まで染みてしまうという難点がありました。また、ペン先が乾燥しやすくて、長時間書くことが難しかった。トルエンという薬品の独特な匂いも課題でした。
 サインペンはイノベーションでした。裏に写らないように油性を水性インクにする。ペン先が乾かないようにする。匂いもしない。たいへんな技術開発の成果なのです。
 
 実はペンには高度な技術が使われてます。ペン先のミクロ単位の金属を加工する技術、インクの技術など、長年にわたる研究が不可欠になっています。「フリクションペン」には、30年にわたり研究開発の投資が続けられたといいます。
 シンプルで簡単に見える日用品のペンに、先端の技術が詰め込まれる。そして、さまざまな種類のものが生まれていく。
 とてもクールジャパンでしょ?