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2020年2月27日木曜日

デジタル十大ニュース2019、投票結果が発表されました

■デジタル十大ニュース2019、投票結果が発表されました
デジタル十大ニュース2019、投票結果が出ました。
投票総数19266。みなさまありがとうございました。

10位 テープ、まわしてるんちゃうん?
契約とガバナンス、反社対策など芸能界にとどまらない影響が広がった案件でした。
アナログですけどね。

9位 米韓5Gスタート
日本は今年です。今年の十大ニュースに入ってくるでしょう。

8位 NHK、ネット常時同時配信可能に
BBC12年遅れ。放送法改正でようやく。民放がどこまで追随するか。そしてNHK・民放の連携は進むのか。

7位 W杯ラグビーONE TEAM、瞬間視聴率49.1%!
国民も一つにしてくれました。そして今年はオリンピック。

6位 Pray for 京アニ
京都の現場に献花にまいりました。祈ります。

5位 消費税アップ、からのキャッシュレス・ポイント還元
2019年がキャッシュレス元年となるほど2020年は普及が進むでしょうか。

4位 量子コンピュータ実現
日本はプレゼンスを示せるでしょうか。

3位 eスポーツ、初の国体開催
茨城国体、お世話になりました。2018年が日本のeスポーツ元年、2019年は公的にも認知されました。
まもなく取りまとめる経産省+JeSUの検討会報告では、2025年に波及効果を含む市場規模を3000億円という目標が示されます。2020年を飛躍の年にしましょう。

2位 デジタル教育大驀進:推進法成立、NTT吉本100億円、一人一台予算
2018年はデジタル教科書が法制化。昨年は教育情報化推進法が成立し、補正予算2318億円を得てPC一人一台が進むことに。
民間でもNTT+吉本興業の教育プラットフォームにクールジャパン機構が100億円を出資。
大きく動きました。

1位 Yahoo!LINE経営統合
1位はこれが来ました。
GAFABATが世界を制する中、日韓がどう立ち回るか。一つのモデルです。


ちなみに11位~14位は以下のとおり。
11.日本のスマートシティ、始動
12.デジタル課税、EU著作権指令ーGAFAに圧力?
13.ファーウェイvsアメリカ
14.携帯電話分離プラン 総務省vs通信キャリア
今年は何が来ますかね!


過去8年の十大ニュースは以下のとおりです。

デジタル十大ニュース2018
1. eスポーツ元年。JeSU設立、吉本も参入。
2. VTuber爆誕
3. 海賊版対策、まとまらず。
4. 超教育協会設立、デジタル系業界団体オールスター
5. 4K8K放送開始
6. 携帯電話4割下げ攻防、楽天の参入も
7. TikTokなど中国アプリ大人気
8. CiPファンド設立
9. PAYPAY100億円、10日で終了
10. デジタルサイネージアワード10周年


◯デジタル十大ニュース2017
1. アツい!プログラミング教育
2. ビットコイン1年で20倍に
3. VRAR普及。施設ができたり、ゲームが増えたり。
4. AIスピーカー普及の兆し
5. チケキャン閉鎖
6. カール東日本撤退
7. DeNA vs. ソフトバンク ~楽天でもよかったんだけど~
8. 楽天、第4の携帯会社に名乗り。
9. ロボットもいろいろ~aiboがでたり、バク転したり、戦ったり~
10. Nintendo Switch発売

◯デジタル十大ニュース2016
1位 ポケモンGO 配信開始
2位 PS-VR発売 VR普及元年 
3位 PPAP YouTubeから大ヒット
4位 Google AI アルファ碁、人間に勝つ
5位 邦画大ヒット「シンゴジラ」「君の名は」
6位 プログラミング教育必修化へ 
7位 4K出揃う。リオ五輪8K生中継も。
8位 キュレーションサイトの閉鎖ドミノ。
9位 ソフトバンク、ARMを買収 IoT本番へ
10位 チケット転売問題勃発

◯デジタル十大ニュース2015
1位 ネットが暴いた五輪ロゴパクリ問題
2位 首相官邸にドローン落下ですぐ規制
3位  AIIoT狂想曲
4位 AppleGoogleAWALINE、サブスクリプション本格化
5位 マイナンバー制度開始
6位 DSWii、任天堂岩田社長が逝去
7位 自動運転、グーグル、アップルなどの覇者争い
8位  VW、不正ソフト利用で排ガス規制逃れ
9位  ペヤングvsゴキブリ、販売停止と復活劇
10位 オンライン学習サービス、いよいよ本格化

◯デジタル十大ニュース2014
1位  LINEで決闘:「決闘罪」が適用される
2位  論文コピペ発覚で大問題~STAP細胞はあります~
3位 プログラミング教育 本格化
4位 ウェアラブル機器続々:GlassやらWatchやら
5位 非実在小4、どうして解散するんですか?を問う
6位 3Dプリンター事件:銃とかわいせつなものとか
7位 ベネッセ個人情報流出
8位 ロボットPepper登場。ロボットペットも復活。
9位 角川ドワンゴ統合
10位 mixi モンストで大復活!   

◯デジタル十大ニュース2013
1位 バルス祭り 14tweet 世界記録塗りかえる
2位 特定秘密保護法とNSA通信傍受
3位 3Dプリンター低価格化で身近に
4位 オープンデータ進展
5位 冷蔵庫に入る若者たち~炎上相次ぐ
6位 ホリエモン出所
7位 あまちゃん・半沢直樹、テレビの底力
8位 4K8K/Hybridcast次世代テレビに期待感
9位 大阪市・荒川区・武雄市が2015年度までに子どもにタブレット配布
10位 ウェアラブル・コンピュータ時代到来か

◯デジタル十大ニュース2012
1位 どないしてん日本家電産業
2位 LINE8000万人、無料通話ソーシャルサービス戦国時代へ
3位 違法ダウンロード刑罰化
4位 コンプガチャ問題
5位 炎上大国ニッポン:市長も社長も教育長も
6位 ソーシャルなデモ多発:原発やら反日やら
7位 遠隔操作ウィルスで警察手玉に取られる
8位 アノニマス大暴れ!ACTAとか霞ヶ浦とか
9位 スマートテレビ始動:放送、通信、メーカーの本格対応
10位 ビッグデータは宝の山?

◯デジタル十大ニュース2011
1位 スマートフォン急激に普及 上半期出荷台数は1000万台超
2位 スティーブジョブズ氏死去
3位 復旧作業や安否確認にソーシャルサービスが活躍
4位 通信・放送融合法制が施行
5位 震災後 TVのネット配信が一時実現
6位 facebookの加入者 日本で1000万人突破
7位 タブレット端末 各メーカーから出揃う
8  地デジ、被災三県除き整備完了
9位 DeNA野球参入に楽天が反対
10 サイバー攻撃相次ぐ

2020年2月24日月曜日

スマートシティCiP、その全貌

■スマートシティCiP、その全貌

KYOTO SMART CITY EXPOにて、ポップ・テック特区CiPのスマートシティについてプレゼンしてまいりました。
東京・港区・竹芝、ベイエリアに、デジタルとコンテンツの集積拠点を作るコンテンツ・イノベーション・プログラム構想。
プレゼン内容を共有しておきます。


2020年オリンピック直前に街開きするクールジャパン拠点CiP。
コンテンツ、IT、IoT、AIの先端を集め、デジタルのテストベッドを作ります。
この区域は国家戦略特区の認定を受けており、これまでできなかったような規制緩和を導入します。21世紀の出島を作りたい。


街開き前、既にいくつもプロジェクトが動いています。
アーカイブ特区を作ろう。
その土台として、アーティストにIDをつけてコンテンツやライブなどをひもつける「アーティストコモンズ」活動を進めています。
音楽業界が中心となり、経産省と連携。
先日、社団法人としてスピンアウトしました。



オタク研究の頂上「世界オタク研究所」を作りました。
仏ジャパンエキスポや米アニメエキスポなど日本ポップのイベントに参加する世界のオタクは2000万人。
主催者はハーバード、スタンフォード、オックスフォード、北京大学など各国の一流大学の連中。
その総本山を作ることにしたんです。


「超人スポーツ」。
先端技術を身にまとって、誰もが超人になれるスポーツを作る。
競技場も作る。
誰もがテクノロジーで超人になる。
AR空間でかめはめ波を出し合って戦うHADO。
VRのTOKYO空間を車いすで走るCYBER WHEEL。
50種の競技を開発中。
2020年には世界大会を開きたい。


竹芝CiPはテクノロジー全てを実装します。
ロボットやテレイグで仕事。
巨大8Kで試合観戦。
東京湾にドローンタクシー。
ワイヤレス給電。
AI駆使の学校。
それらデータを活用する情報銀行。
実験ではなく実装。
東京都、東大、慶應、Softbank 、アイシン精機、東急不動産、理研。
世界にない街を立ち上げたい。

CiPが入居するビルにはソフトバンク本社も入居してテクノロジー実験場にする。
掃除や警備、コンビニやレストランも無人・ロボット・スマート化するそうです。
先日、竹芝で開いたまつりでも、ビールやたこ焼きをお出しするロボット、売り子ロボット、警備ロボットなどがたくさん活躍しました。


街にはパーソナルな乗り物を走らせよう。
東大川原教授とメルカリが開発する電動の乗り物poimo。
上の部分は空気でふくらませる。
ドラゴンボールのポイポイカプセル。
自分で設計して持ち運んで、ふくらませて乗る。
無線給電システムも敷き詰め、走ってたら充電される街。
規制を乗り越えて実装したい。

電子看板、デジタルサイネージ。
屋外表示規制などを緩めてもらい、大画面のディスプレイを街にしきつめる。
4K8Kの巨大パブリックビューイングも整備する。
デジタルサイネージコンソーシアム、4K8Kの映像配信高度化機構、どちらもぼくが代表を務めるので、そのパワーを集結します。




放送の電波で通信サービスを行うという、通信・放送融合ができる電波特区構想も動いています。
ロボット向けに電波を発射する世界初のIoT放送局ができないか、と。総務省と相談中です。
(※:その後これは実験局の免許をもらいました。)


それら地域から上がってくるデータを活用する仕組み、いわゆる情報銀行も実装したい。
ソフトバンク、東大、理研、東京都、総務省などと相談中。
どのテクノロジーもそれぞれ各地で実験などが行われていますが、まるごと集積した街はありません。
わたくしども、まるごとやろうと考えております。


教育・人材育成の拠点も作ります。
KMDが入居し、連携するシンガポールNUS、ロンドンのRCA、NYのPrattなどと提携。
ぼくの古巣、スタンフォード大学も誘致する。
もちろん春に開学するiUもサテライトとしてここを活用します。

子どもの教育も進めます。
デジタル創造・表現活動の草分けCANVASに陣取ってもらい、プログラミングWSやアニメ・ゲーム・ロボット創作WSなどを開催します。
大学、高校、中学など子どもから大人まで、学校の壁を取っ払った学習をデザインします。


東京は海を持つ首都。
米英仏独伊加、他のG7は首都に海はない。
中露にもない。
海洋国家ニッポンは海路を活かすため京都から江戸に首都を移した。
水が産業と文化の中心だった。
今、東京は海を活かしていない。
それを再開発しましょう。



スマートシティのモデルとなる海辺の都市はいくつかある。
米東海岸、MITやハーバードのあるボストン、スタンフォードのある西海岸サンフランシスコ。シンガポール。バルセロナ。
これらと連携していきたい。
バルセロナのあるカタルーニャ州とMOUを結ぶ運びです。
(※:既にカタルーニャ州文化大臣と協定を締結しました。)



羽田空港脇にイベントや研究開発を行う地域が開発され、竹芝と同時期、2020年の7月にオープン。
竹芝と直結して共同イベントを開いたり、ドローンで行き来できるようにしたりする計画。
秋葉原や池袋といったポップ街もある。
渋谷や品川でも大規模な再開発がある。
全部つながりたい。



CiPは初音ミクにしたい。
初音ミクの成り立ちは、ボーカロイドという技術と、かわいいアニメキャラの表現とが合体し、それをみんながニコ動というソーシャル空間に参加してみんなで育てた、みんな力。
このテックとポップとみんなの3つの力を集積した結晶が初音ミク。
そんな街。


竹芝でイベントを開催します。
2018年の夏、第一弾としてYouGoExというイベントを開いた。
音楽オタクeスポーツ超スポキッズビジネステクノロジーを集結。
吉本芸人にもたくさんお越しいただきネット配信も行ってもらいました。
闇営業じゃなくオモテの営業で来てもらったことを申し添えます。


2020年夏の街開きにポップとテックの集結したイベントを本格開催し、毎年実施したい。
ゆくゆくは米オースティンのSXSWやリンツのアルスエレクトロニカを超えたい。
名称を改め「ちょっと先のおもしろい未来」英語では「Change Tomorrow」とします。
略称「チョモロー」。
よろしく!

2020年2月17日月曜日

■教育情報化、日本はフロントランナーに立てるか?

■教育情報化、日本はフロントランナーに立てるか?
 「教育情報化推進法」成立記念シンポジウム、続編です。

主催の2018年5月に発足した超教育協会は、31団体が参画、傘下に8000社の企業があります。石戸理事長から、AI、クラウド、著作権、ブロックチェーン、VR、プログラミングのWGチームの報告と、高校・大学といった枠を超えて学校のあり方を考える超学校WGの説明がありました。

 議論には超党派議連の衆参両議員、文科省、経産省、総務省の代表に加え、横尾俊彦佐賀県多久市、光村図書出版森下耕治さん、COMPASS神野元基CEO、Google for Education Japan代表小出泰久 さん、アマゾンウェブサービスジャパン大富部貴彦さんに参加いただきました。

 長年この分野に携わってきた教科書会社と、振興テクノロジー企業の代表、そしてGAFAのGAが揃い、政官産学の意見交換が行われたわけです。刺激的です。
 しかも冒頭、法律成立を祝う鏡開きが盛大に行われ、振る舞い酒をいただきながらの議論。
 否応なく盛り上がりました。

 横尾市長は全国ICT教育首協議会の会でもあり「自治体の整備財源不足、人材不足などの解決策を提示してきた」と言います。「今後の課題は、低価格デバイスなど全国一斉普及を促す国としての支援策であり、調達、規制、クラウド活用に向けての改革が必要」とします。

 光村図書の森下さんは「デジタル教科書とデジタル教材(動画・朗読・ワーク・QR等)の一体活用が有効」としつつ、グループでの利用実態を紹介しました。いま教材として扱われている動画などの部分を正規の教科書にしていくべきことは、国会議員からも指摘されていましたね。

 COMPASSの神野さんは、AI型タブレット型教材Qubenaによる麹町中学校での経済産業省「未来の教室」事業について説明。
「中学校1年生の単元62時間が38時間に短縮でき、残りの28時間でSTEM学習や2年生の単元も実施できる。」
目覚ましい成果を見せています。教育もテックの時代です。

 昨年の夏、Googleは教育へのICT投資に向け日本で組織を作り、廉価な端末に取り組んでいるそうです。
「Chromebookは米教育現場の70%は、世界の教育現場50%で採用されていて、低価格でセキュリティを担保したプラットフォームを提供していきたい」と意気込みを示しました。
 
 AWSからはクラウドの説明。
「全世界の教育機関で活用されていることに加え、米国の教育系スタートアップのトップ20社の内19社がAWSを使用している」とのこと。
クラウドの仮想化技術でネット接続を分離してセキュリティを高めること、クラウドスキル習得のためのプログラムを提供していることも紹介されました。

 登壇者は日本の教育情報化は遅れているが伸びしろはあるとの認識で一致。光村図書森下さんは「デジタル教科書の普及率が50%を超えた一方、生徒1167万人にPCが217万台」という現状を報告。BYOD導入の必要性と、前提としてのクラウド活用について討議されました。

 COMPASS神野さんは「中国・インドが人口増と教育の低品質のためEdtech企業が急速に生まれている一方、日本・アメリカは教育の質が高いのでEdtech企業の求められている点が異なり、中国・インドに比較し難しい」と指摘しました。産業としては世界市場をどうみるかの視点が重要です。これまでこうした議論が不足していました。

 この法律で日本はフロントランナーに立てるか?
 神野さん「今なら立てるが5年たったら遅い」。
 大富部さん「生徒が使いたい物を使いたい時に使えて、民間が参入できる環境を作ることが重要。」
 小出さん「この3年が勝負。1兆3000億円投資すれば、1300万人の生徒に一人一台PCが普及する。」
 歯切れよし。

 経産省・浅野課長「テクノロジーを使って、なぜ?どうして?と言える子供を育てることが重要。」
 森下さん「学校・家庭・塾などが教科書・教材と教育サービスの学習履歴データを共有したサービスと連携していくことになっていく。」
 AI・ビッグデータの新技術にも期待します。

 盛山議員「熱い、痛い、など実際に経験することの重要性と、ICTを活用した教育とのバランスを取っていくことが大事。」
 中川議員「現場の人材育成とICT機器を使いこなす環境づくりを行いながら、進めていく我々の意思が重要だ。」
 御意。民間はがんばります。政官のご支援も期待します。よろしくどうぞ。