テロ非難決議でたった一人だけ棄権した山本太郎。蛮勇とはこういうことを言うのだろう。だが、蛮勇を奮えたのは山本太郎の置かれたポジションだからこそとも言える。国会の中でも鼻つまみ者の生活の党と山本太郎となかまたちの面々（オイラとしては政党要件を満たすためのやむにやまれぬ合流とはいえ、このネーミングはいかにも子供っぽく映るし、長ったらしくて覚えにくい、浸透しにくいから党名に関してはあまり受け入れたくないけどね）。国会議員個人としても鼻つまみ者の最たる存在にされていて失う物は議席だけというある意味開き直ることができるからこその棄権。もともとこの法案には党議拘束など必要ないが、小沢一郎率いる政党であればこそ党議拘束にこだわることなく彼自身の信義や信念に基づいて行動が出来るということでもある。鼻つまみ者であるからして、ゴミ売りあたりは下手に触って焼けぼっくいに火がつくことを恐れて見事にスルーしているが、３Ｋはわざわざ名前をあげつらってバッシングに走るのもお約束であり流石のマヌケぶりｗｗｗ。

　テロはいけない、許してはならないというのは誰にでも言えること。問題はその中身。
　ちょっと考えれば「なぜ棄権したのだ？」と思い至るわけだが、相変わらずヤホーにはアホな文面だったりＹＥＳかＮＯかの二項対立でしか物を考えられない脳筋なコメントが氾濫しているのだろう。既に多くの方が本人のブログを引用しているが（http://ameblo.jp/yamamototaro1124/archive1-201502.html）棄権の理由は

①今回の事件の検証、イラク戦争の総括も含む
②特定の国名の明記を避けた関係各国への謝辞
③英文訳を同時に用意する事　

　とされている。エジプトやイスラエルがアメリカ側についているのはオイラでも知っている。ヨルダンは親日国だからと思いがちだがヨルダンはパイロットが殺された事への報復的な意味合いで死刑執行をした。これで否応なしにＩＳに面と向かって敵対する、喧嘩上等と宣戦布告をしたことになる。そのヨルダンの国名をストレートに出すことはヨルダンの仲間（＝アメリカの仲間、アメリカ様に従う）という受け取られ方をするリスクを抱える、それでいいのか？と危惧することには理がある。謝意を示すことは大事だと言っているし、「今は」と但し書きをしていることからも時機を見計らうべきだろうというのには納得がいく。

　いずれにしても、抑制的ながらも今回の失態は安倍晋三のアホさ加減からもたらされたものだ、総理大臣としての言葉の重み、総理大臣の職務の重さがわかっていないというのを理路整然としてまとめたものだ。オイラとしてはイラク戦争を含む総括というところに、「そういえばそうだった！」と目を開かされたような思い。２人が殺されてそれでおしまいという話では決してない、むしろこれからが恐怖の始まりとさえ言える（その恐怖ってのが地理的に遠く離れているからあまりにも漠然としていて目に見える形で現れないのが逆に安心できてしまう、平和ボケをもたらすところでもあるのだが）。
　ましてや、自己責任云々のレベルで片づけられる話ではない。湯川某や後藤氏が危険なところに自ら飛び込んだから殺されたってのが仮に正しかったとしても、じゃ今中東をはじめとして国外で働いている人がごく普通の生活をしていたのに誘拐されたり身代金を要求されたり、あるいは見せしめとして殺されたりしたらそれは全てその人の自己責任になるのか？そこで働いてたお前が悪い、諦めろと突き放せってことなのか？安倍晋三はそうしたリスクを急拡大させた、もっと露骨に言うならば安倍晋三がノコノコ大名行列したせいで日本や日本人はそれまでと違って色眼鏡で見られるってことなんだぞ？

　もうね、安倍晋三は湯川某や後藤氏が殺されたことは終わったこと、過去のことにしたいんだよ。
　これを契機に有事法制だとかほざいて日本を軍国化一直線に持っていくハラなんだよ。賭けてもいい、悪目立ちの最たるミヤネ屋は週明けから刺殺事件一色で人質事件のことなどきれいさっぱりスルーするに決まってるからｗｗｗｗｗ。

　人道支援（実際は軍事支援）、人質殺害と２つ晒してあとは海外派兵が揃えば徴兵制に一直線だ。気に入らない奴は強制的に兵隊にしちまおう、口も塞げるし一石二鳥だ。何この悪夢の大三元？しかも白は公明党が１枚握ってて早く出せと安倍晋三がせっついているときたもんだ。 公明党も困ってるだろうな。鳴かせてツモられた日にゃ包（責任払い）だもんな。平和を謳う党が聞いて呆れるよ！

　安倍晋三のことだから「そん時は自衛隊出して助け出すからダイジョービ！」とか後付けの屁理屈で押し切るつもりだろう。ヨルダンは国民の間に戦うのも辞さないという空気があるかも知れないが、日本はそれすらない（メディア洗脳で押し通せるとタカをくくっているだろうがね）。実働部隊の自衛隊だって米軍と比べりゃ月とスッポン。作戦立案すら出来ない総司令部、諜報もろくすっぽできない日本版ＮＳＣ（笑）の機能を強化するのは言論統制のためだってのは既にバレバレ。これで戦争に勝てると思う方がおかしい。少なくても負け戦原因や分析無しには死んだ人間が浮かばれない。役牌バックで一鳴きする下手くそな麻雀打ちの思考と変わらないっての。大体だな、安倍晋三はテロには屈しないとか罪を償わせるとか大見得切っといて、国内じゃ何の罪もない少年が何カ所も刺されて殺されている。これだって十分テロといえるだろう？国内ですらまともに治められないのに何を偉そうにってなもんだ。いわんやアンダーコントロールとほざいた福島をや。

　もしかしたら生活の党の中でも抜け駆けしやがってみたいな嫉妬心があるかもしれないが、それはお門違いというものだ。これほどきちんと思うところを述べた山本太郎に嫉妬する暇があるなら１人の国会議員としての骨太さを身につけろと言いたいね。逆張りだろ？っていうやっかみもどこ吹く風の山本太郎。こんな「悪目立ち」なら悪くない。