はてなキーワード: マヨネーズとは
「同じ海藻だし、似たようなもんだろ」という安易な妥協が人間をどれほどの恐怖に突き落とすか。その記録をここに残す。
一昨日、俺は自宅でお好み焼きを焼いていた。
香ばしいソースの匂い。たっぷりのマヨネーズに踊る鰹節。まさに完璧だった。
わざわざそれだけ買いに行くのも面倒だ。そのとき、一瞬の閃きが生まれた。
俺は棚の奥に眠っていた乾燥わかめに手を伸ばした。この時の俺を殴り飛ばしたい。
そのまま躊躇なくカサカサに乾いた緑の破片を熱々のお好み焼きにダイレクトに振りかけた。
実食。見た目は少しトゲトゲしたが、味は悪くない。磯の香りを楽しみながら酒で一気に流し込み、すぐさま完食。
腹の中で、聞いたこともないギチギチという異音が響き始めた。
いや……音じゃない。内側から押し広げられる、圧倒的な質量の気配。
奴らは胃の中にあった水分と、俺が飲み干した酒を吸って、本来の姿を現し始めたのだ。
俺の胃袋の中で、一斉に増殖を開始した。
腹が、見たこともないラグビーボールのような形に膨れ上がった。
腹筋が内側から千切れるような圧迫感。
「う、動けねえ……」
リビングの床に崩れ落ちた。膨張した海苔状の物体は、逃げ場を失って逆流してくる。
口を開けば、そこには磯の香りが漂う緑の深淵が見えるほど。鏡越しにそれを見て絶望したのを覚えている。
……これが、海に抱かれるということか……
結局、一晩中トイレで激痛と格闘することになった。
だが一向に回復しない。出した分だけスッキリするはずなのに、胃の中にはまだ膨大な待機児童(わかめ)がいるという絶望感。
翌朝、這うようにして病院へ行ったら医者から「あと数グラム食べてたら、確実に緊急手術でしたね』と真顔で言われた。
お前ら、いいか。よく聞け。
昨夜から腹の調子が悪かった。原因はわかっている。昨日の昼、賞味期限が怪しいマヨネーズを「加熱すればいけるだろ」という謎の全能感とともに、安い鶏胸肉にドバドバかけて焼いて食ったからだ。
午前10時、川崎の狭いワンルームで目が覚めた瞬間、腸内が「非常事態宣言」を告げていた。冷や汗とともにトイレへ駆け込もうとしたが、無情にもあと数歩というところで括約筋が白旗を上げた。情けない話だが、40を過ぎた大人が自宅の廊下で大便をもらすという、人生の底が抜けるような経験をした。シャワーを浴びながら、俺は何をやってるんだろうと、タイルにへばりつく虚無を見つめるしかなかった。
洗濯機を回しながら、現実逃避のためにSNSを開く。タイムラインは相変わらず地獄だ。
今、ネットで最もホットな娯楽は、俺のような層をターゲットにした「キモくて金のないおじさんたたき」だ。若くて綺麗なアイコンたちが、容赦のない言葉で「社会のコスト」「不潔の権化」と、俺の存在そのものを否定してくる。
それに呼応するように、クリエイター界隈では熾烈な「AIたたき」が続いている。
「AIは盗作だ」「魂がない」という叫び声。かつては俺も絵を描いていたが、今やプロンプト一つで俺の10年分を凌駕する絵が出てくる。その残酷な効率の良さを叩かなければ、自分の存在価値を保てない彼らの気持ちもわかる。だが、AIを叩く側も、叩かれる側も、結局は「何者か」になりたいという執念に焼かれている。俺のように、すでに灰になった人間からすれば、それは遠い国の内戦を見ているような気分だ。
精神のザワつきを抑えるために、引き出しの奥からアンフェ(もちろん処方薬の類だ、誤解しないでほしい)を引っ張り出す。脳内に無理やりドーパミンの橋を架け、沈みゆく意識を水面に繋ぎ止める。集中力は上がるが、代わりに食欲は完全に消え去る。
それでも何かを腹に入れなければと、駅前の回転寿司へ向かった。
ゴールデンウィーク明けの、どこか投げやりな雰囲気の店内。流れてくるのは、乾燥してカピカピになったネタばかりだ。かつては「自分へのご褒美」だった寿司も、今や喉を通る単なる冷えた有機物でしかない。
隣の席では、大学生くらいの若者が「AIで生成したエロ画像で小銭を稼ぐ方法」を熱心に語っている。俺はガリを噛み締めながら、マヨネーズで腹を壊した自分の惨めさを噛み締めた。
「もらした」あの日から数時間、俺は誰かに触れてほしかったのかもしれない。金で買える優しさ、金で買える肯定。
呼び込みの男に促されるまま、雑居ビルの一室へ。
相手をしてくれた女性は、俺の加齢臭や薄くなった頭髪に嫌な顔一つせず、マニュアル通りの微笑みを浮かべてくれた。そのプロフェッショナリズムに救われ、同時に絶望する。彼女たちが売っているのはサービスだが、俺が買っているのは「俺がまだ人間として扱われる」という幻想だ。
懲りていないわけじゃない。ただ、これくらい強烈な味付けをしなければ、人生の味気なさに耐えられないのだ。
SNSを開けば、今日も誰かが誰かを叩き、AIが進化し、俺のような「キモ金」が透明化されていく。
明日も仕事だ。アンフェで覚醒させた脳を、安酒で無理やり眠らせる。
廊下の汚れは綺麗に拭き取ったはずだが、鼻の奥にはまだ、あの決定的な「敗北の臭い」がこびりついている気がしてならない。
・風俗(60分) 15,000円
・マヨネーズ 398円
残金:絶望的
プラントベースチーズはどれも食べていて「ちょっと違う」と思ってしまうものが多いが、これは誰が食べてもえっ、これ動物性のチーズじゃないの?と思うほど違いがわからない。二、三年前まではイオンでも時々みかけたが、多分今はどこにも売ってない。
ニップンのプラントベースシリーズの麻婆豆腐は辛いもの好きの私にはたまらない味。プラントベース麻婆豆腐はいろいろな所が出しているが、どれも辛さや味が物足りないものが多いのだがこれは店で食べる麻婆豆腐並においしい。残念ながら終売。
日本ハムのナチュミートシリーズはどれを食べてもハズレがない。特に感動的なのはディナーヴルストタイプというソーセージの商品だ。プラントベースソーセージは魚肉ソーセージのような食感のものが多いのだが、これはシャウエッセンのような食感と肉汁を感じることができる。さすが日本ハム。でもここ二年ぐらいソーセージは見かけてないので終売してるのかも。
手軽で安いプラントベースの冷凍ギョーザは何個かあるが、私の一番のお気に入りはこの商品。クセがなくて食べやすい。他のものは割と味にクセがあり、好みが分かれると思う。マックスバリュによく置いてあったが、ここ二年ぐらい見かけてない。
これはとにかくうまい!焼いただけでフライパンにあふれる油、これがうまくないわけがない。なんかハンバーグっぽく紹介されてるが、味は全然がんも。でもめっちゃうまいがんも。残念ながら終売。なんで?復活してほしい。
こちらは動物エキスが使用してあるためプラントベースではないのだが、ハンバーグつながりで紹介しておく。市販の大豆ミートハンバーグの中では頭ひとつ抜けてうまい。普通の極み焼ハンバーグシリーズと比較しても違いがわからないほど肉らしさを感じる。これを食べた時はさすが日本ハム、と唸った。でも終売。
ツナ商品はこれとNEXTツナとオーサワだったかな?のツナ缶しかないと思うのだが、その中では一番気に入って使っていた。でもどれもそこまで大差はない。プラントベースツナは単体で食べるとなんか紙っぽさがあるんだけど、マヨネーズ和えたりすれば全く気にならないよ。今挙げたもの多分全部終売してると思う。プラントベースのツナ缶はもう買えないのか?
NEXTツナを出して思い出した。さすがに「普通のカルビ・牛丼よりうまい」とまでは言わないが、これは全然アリだな、と思えるレベルなのがNEXT MEATSのこのふたつの商品。どっちも味付けがいいんだよね。全く大豆くささを感じないし、よく出来てる。コロナぐらいの時まではがんばってて、イオンで売ってたり焼肉ライクで食べられたりキッチンカー出してたりしてたんだけど、今はとんと見ない。ただ業者向けにはまだ販売してるみたいなので、終売というわけではないみたい。
惣菜に便利に使える伊藤ハムシリーズ。大豆ミート製品は食感が結構パサパサになりがちなので、こういう味付けの濃いものの方が相性がいい。日本ハムが撤退気味なので、伊藤ハムさんがんばってほしい。
プラントベースうなぎの中では最もうなぎに近いと思う。そこらへんの安いうなぎよりはこちらの方がよっぽど美味しい。オンラインショップで数量限定販売なので買うのは難しい。でも最初は即完してたけど去年は割と余裕があった。そのうちスーパーで買えるようにしてほしい。なお、日清は謎うなぎ丼というカップの商品を出しているが、こちらはあまりオススメしない。
日本のプラントベースの旗手(だと私が勝手に思っている)、不二製油のミンチタイプの大豆ミート。大豆ミート製品は大豆くささをなくすのがかなり難しく、結局味付けでなんとかするしかないことが多いのだが、こちらはそのまま使っても全く大豆くささがない。その上使いやすくておいしい。おかしくない?保存も効くので滅茶苦茶買ってる。多分通販でしか売ってないのが難点。不二製油はBtBでプラントベース商品を数多く開発しているのだけど、個人向けにはまーほとんど売ってない。頼むから売ってくれ!
こちらも通販以外で買うのは難しく、大手のものでもないのだが紹介したいので取り上げる。以前、東京のお店でヴィーガン海鮮丼を食べたのだが、イクラがどう考えてもイクラにしか思えない味で驚いて聞いてみたらこちらの商品だと教えてくれた。購入して自宅で醤油につけてみたらイクラが出来た。イクラって醤油だったのか?
自宅で食べられる商品じゃないけど、大手企業で外食で食べられるのも挙げておく。
外食はプラントベースでもおいしい店多いんだけど、個人店ばっかなのでそちらはさすがに書くのは気が引けるのでやめときます。
モスバーガーのソイパティもクセがなくてうまいんだわ~。テリヤキが好み。
フィッシュも出しててこれも感動したな~。タルタルソースももちろんプラントベース。期間限定なので今はない。通常メニューに入れてほしい。
実に肉々しい味でしかも味が濃くて最高かよ……って味だった。一時期だけど、パンズがプラントベースワッパーになったものも販売してておいおいおい最高の上の最高か?と思って何度か通った。もちろん終売。
そもそもカレーってプラントベースのものが多いからわざわココイチで食べなくてもいいんだけど、ココイチのカレーが食べたいってことあるじゃん?ベジカレーはポークカレーよりもあっさりしてるなってカンジなんだけど、トッピングの大豆ミートのメンチカツはすごいよく出来てたね!これ単体で売ってくれよ!って思った。大豆ミートのハンバーグもあったけど、そちらは獣くさくてちょっと私はちょっといまいちだった。今はメンチカツもハンバーグもどっちも終売。ベジカレーはあります。
一風堂のプラントベースラーメンは完全に一風堂です。チャーシューはやや改良の余地ありかな?と思うけど、スープは言うことなし。このスープの開発に協力してるのがたしか不二製油なんだよね~。不二製油さすが。提供店舗は限られるけど、食べたいならインスタントでも売ってます。ヨドバシでも買える。
不二製油が心斎橋の地下で出してたプラントベースの惣菜屋さん。持ち帰りもできるし中でも食べられる。どれも非常にクオリティが高い!そして閉店!おい~。
コメダ珈琲が銀座に出してるプラントベース店舗。一度だけ行ったけど、どれ食べても美味しかった~。コメダだけあって量が結構多めなので、そんなにたくさんの種類食べられなかったのでまた行きたい。でも東京はおいしいプラントベースのお店が多いからなかなか行く機会がない。普通のコメダでも置いてほしい~。確か一時期普通のコメダにもプラントベースメニューが期間限定であった気もするけどうろ覚え。
思い出したら書き足します。
マヨネーズかけると美味しいよね。
マヨネーズが入っているようなポテトサラダよりもジャーマンポテトの方が好きなんだが。
dorawiiより
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なんだかエキゾチックなようでいてコーラのような親しみやすさもあり、スパイスとも薬草めいた味ともつかない、ガラナエキスの滾りそうな癖ある風味を炭酸が爽やかに覆う
そんなものを勝手に想像しつつ中々手に取る機会もなかったけれど、意を決してヨドの通販で買ってみた
試しもせず4本買った
ダンボールを開けてすぐさま飲みたい気持ちを抑え、しっかり冷やして感動の初体験、と呷ってみたら炭酸の有無を除き寸分違わずリポDで肩透かしを食らった
これ何の味だっけ、と思い出す間もなくリポDだった
昔初めてコンビーフ食った時のことを思い出した
小遣いも限られた中で決して安くはないそれを買ってみて、いそいそと缶をキリキリやって
かぶりついてみてマッズ!と思った
ジャンキーでいかにも保存食ながらもしっかりと「肉」を感じられる旨味が……
みたい想定で待ち構えていたら、全く別角度からの味がした
リポビタンフィールは美味しいけど
あくまでキワモノとしての興味であってガラナみたいに幻想は膨らまないが
もしおれ好みの味だったとて、気持ちのピークはやはり変わらず家に届いた辺りだったのかもしれない
しかし、なんかコアップとかいう聞いたこともない所のやつだし、瓶のデザインも妙にクラシックだし、これはガラナではなくメーカーがいかんのでは……
おにぎりの主役である「お米」や「海苔」の価格高騰は、日常の食卓やランチ選びに響きますね。おにぎりのような「片手で食べられる」「持ち運びしやすい」「満足感がある」という利点を維持しつつ、比較的価格が安定している小麦粉(粉もん)や、ボリュームを出しやすい旬の野菜・加工肉を活用した、コストパフォーマンスの高い代用メニューをいくつか提案します。
具材の多くが「小麦粉」「キャベツ」「天かす」のため、原価を極めて低く抑えられます。
割り箸に巻き付いているため、歩きながらでも手が汚れず、おにぎりに近い感覚で食べられます。
お肉を入れなくても、紅生姜や青のりの風味で十分満足感が出ます。
パンは比較的価格が安定しており、卵も一時期よりは落ち着いてきています。
凝った具材を挟む代わりに、だしを効かせた「厚焼き玉子」をドーンと挟みます。マヨネーズに少し辛味のある調味料を混ぜると、飽きない味になります。
サンドイッチ用の食パン(8枚切りなど)を使えば、耳まで柔らかく、ラップで包むだけで持ち運びも簡単です。
ニラや玉ねぎ、人参などの安い野菜をメインにし、小麦粉と片栗粉で焼き上げます。
大きく焼いてから細長くカットしてラップで巻けば、スティック状で食べやすくなります。冷めてもモチモチした食感が続くのが強みです。
ホットケーキミックスや薄力粉がベース。具材にコーンやウィンナー、あるいは前日の残りのきんぴらごぼうなどを混ぜ込みます。
カップで作れば形が崩れず、海苔を巻く手間もありません。腹持ちも非常に良いです。
| メニュー | 主な安価な食材 | 食べやすさ | 満足感 |
|---|---|---|---|
| はし巻き | 小麦粉、キャベツ | ★★★ | ★★★ |
| 卵サンド | 食パン、卵 | ★★★ | ★★☆ |
| チヂミ棒 | 余り野菜、粉類 | ★★☆ | ★★★ |
| 惣菜蒸しパン | 粉類、コーン等 | ★★★ | ★★★ |
夏の終わりの、湿り気を帯びたアスファルトの上だった。
「……あ、」
その短い、糸が切れたような声が最後だった。
さっきまで「今日の夕飯、納豆スパゲティにマヨネーズかけるか、シラチャーソースにするか究極の選択じゃない?」などと、いつものようにどうでもいい議論をふっかけていたれめくんが、膝から崩れ落ちた。
あなぴーが隣で足を止める。最初は、れめくんが得意の質の悪い冗談を始めたのだと思った。だが、地面に叩きつけられた彼の体は、受け身一つ取っていなかった。鈍い音が響き、そのまま動かなくなる。
「嘘……れめくん! れめくん!!」
あなぴーの顔から血の気が引いた。しゃがみ込み、彼の肩を激しく揺さぶる。返事はない。呼吸が浅いのか、それとも止まっているのか、パニックに陥ったあなぴーには判断がつかない。
「誰か! 誰か呼んで! 救急車! 誰か……っ!」
あなぴーの声が裏返り、周囲の風景がぐにゃりと歪む。視界の端に、いつも通り無機質な顔をして立ち尽くすリュックサック野郎の姿が映った。彼は、れめくんが倒れた瞬間から、一歩も動いていなかった。
「ちょっと! 何してるのよ、リュックサック野郎! 突っ立ってないで助けてよ!」
あなぴーの叫びに、リュックサック野郎はようやく視線を落とした。しかし、その目は倒れている友人を見ているようには見えなかった。彼は、どこか遠く、地平線の先にある「目に見えない何か」を見つめているような、ひどく虚ろで、それでいて奇妙に澄んだ表情を浮かべていた。
「……運命のサイクルが、少し早まっただけだ」
リュックサック野郎は、あなぴーのパニックを無視して、ゆっくりと背中の巨大なリュックサックを下ろした。その動作は、まるで行き届いた儀式のようであり、周囲の緊迫した空気とは完全に断絶されていた。
彼は重いジッパーを開くと、中からオレンジ色の平たいケースを取り出した。
「それは……AED?」
あなぴーが目を見開く。なぜ、彼がそんなものを持っているのか。
リュックサック野郎は相変わらず遠くを見たままの表情で、慣れた手つきで電源を入れた。機械的な音声が、静まり返った路上に響き渡る。
『電源が入りました。衣服を取り除いてください』
「あなぴー、離れろ」
リュックサック野郎の声は、冷徹なほどに落ち着いていた。彼はれめくんの胸元をはだけさせ、電極パッドを貼っていく。あなぴーは、ただ震えながらその光景を見守るしかなかった。
『体に触れないでください。解析中です』
沈黙が訪れる。リュックサック野郎は、れめくんの顔を見ることなく、ただ空の一点を見つめていた。まるで、そこから誰かの指示を仰いでいるかのように。
『ショックが必要です。充電しています。ボタンを押してください』
「……再起動だ」
ドン、とれめくんの体が大きく跳ねた。
あなぴーは、その場にへたり込んだ。目の前で起きていることが現実なのか、それとも質の悪い映画の一場面なのか、もう分からなかった。ただ、リュックサックを背負い直し、再び「遠くを見る目」に戻ったリュックサック野郎の背中だけが、やけに鮮明に網膜に焼き付いていた。
「助かるのか……? れめくんは……」
あなぴーの問いかけに、リュックサック野郎は答えなかった。彼はただ、これから来る嵐を予見している預言者のような顔で、夕闇に染まり始めた街並みを眺めていた。