1. USB メモリから Linux を起動するにはブートローダが必要
1 台の PC が突然壊れた。OS が起動しなくなり、リカバリをしなければならない。(+_+)その前にデータを救出するために、Linux の Live CD を作ることにした。しかし、ちょうど手持ちの DVD-R, CD-R が切れていたので、USB メモリを利用して Linux を起動することにした。
Live CD を DVD ドライブから起動する場合、特に何も考えることはない。OS の ISOイメージを DVD-R に焼き、BIOS で DVD ドライブからブートするように設定するだけ。
これに対して、USB メモリから Linux を起動する場合、ブートローダを設定する必要がある。
1CD LinuxをUSBメモリから起動するには - @IT によると、
まず、SYSLINUXというブートローダをhttp://syslinux.zytor.com/からダウンロードする。SYSLINUXは、フロッピーメディア用として開発されたブートローダだが、USBメモリにもインストール可能だ。
ブートローダとは、OS をメモリ上に読み込む役割を持つ小さなプログラムのこと。
ブートローダ – Wikipedia によると、
多くのコンピュータシステムでは、メモリ(ROMまたはRAM)上の実行コードだけを実行できる。しかし、最近のオペレーティングシステムはハードディスクドライブやLive CD、フラッシュメモリ(USBメモリなど)に格納されている。つまり、コンピュータの電源を入れた直後、メモリ上にはオペレーティングシステムは存在しない。
コンピュータのハードウェアだけではオペレーティングシステムがやっているような複雑なことはできないので、ディスクから任意のプログラムをロードするというようなことはできない。ここで『オペレーティングシステムをメモリにロードするためには、オペレーティングシステムがメモリに存在していなければならない』というパラドックスが生じる。
このパラドックスの解決法は、ブートローダ(またはブートストラップローダ)と呼ばれるROM上にある特殊な小さいプログラムを使うことである。このプログラムはオペレーティングシステムの全ての機能を持っているわけではないが、オペレーティングシステムをロードして起動するための別のプログラムをロードするには十分な機能を持っている。
ブートローダの一種である SYSLINUX – Wikipedia は、
HDDにインストールされたLinuxの起動にSYSLINUXを用いる例は少ない。なぜなら、Linuxは通常FATファイルシステムにはインストールされないからである。いっぽう、起動ディスクやレスキューディスク、Live USB、そのほか軽量システムのブートにはよく利用されている。
DVD-R で起動する方法と比べると面倒だなぁ。。 (@_@;
2. UNetbootin で USB メモリに OS をインストール
これに対して、UNetbootin は、OS のダウンロードから、ブートローダの設定まで一括で面倒を見てくれる。
窓の杜 - 【REVIEW】さまざまなOSのインストール“USBメモリ”を手軽に作成できる「UNetbootin」 によると、
「UNetbootin」は、さまざまなOSのインストールパッケージをWebから取得してUSBメモリなどの外部メディアに書き込み、起動可能なインストールメディアを作成できるソフト。 …
利用方法は簡単で、OSの種類とバージョンを指定するだけ。あとは本ソフトが自動でインストールパッケージをWebから取得し、USBメモリなどの外部メディアに書き込んで、起動可能なインストールメディアを作成してくれる。
cf. UNetbootinでUSBメモリから起動可能(ブータブル)なLinuxを簡単・手軽に作成できた記録 – WHOOMS
特徴は、UNetbootin – Wikipedia によると、
- クロスプラットフォーム(Windows、Linux、Mac OS X)である。
- SYSLINUXを用いた非破壊的な(デバイスをフォーマットしない)インストールが可能である。
- 主要なLinuxディストリビューションをサポート。例えばUbuntu、Fedora、openSUSE、CentOS、Debian、Gentoo、Linux Mint、Arch Linux、Mandriva、MEPIS、Slackwareをサポート。それ以外にもFreeDOS、FreeBSD、NetBSDにも対応している。
- Ophcrack(英語版)やBackTrack等のシステムユーティリティをロード可能。
- 他のOSでも、ダウンロードしたISOイメージやフロッピーディスク、ハードディスクのディスクイメージから起動可能。
- 全てのリムーバブルデバイスを自動的に認識。
- リブートしてもLive USB上で書きこまれたファイルを維持する機能に対応(この機能はUbuntuのみ)
最初に USB メモリを Windows 上でフォーマットした。形式は FAT32 。
もし、この後、上手く USB でブートできない場合、クイック フォーマットのオプションを外す。
UNetbootin より、Windows 用をダウロードして、実行。
今回、動作の軽い Lubuntu を選択。インストール先の USB メモリを選択して、OK ボタンを押す。
後は放っておけば、ブートローダまでインストールしてくれる。
準備が整ったので、データを救出したい PC に USB メモリを挿し、起動。
BIOS 画面で USB メモリからブートできるように設定。(USB メモリの選択は、ハードディスクの設定の中でプライオリティを変更した。)
Lubuntu の起動後は、別の USB メモリを挿し、データをコピーした。