前回、製作した改造というか流用したレンズの試写をしたので紹介しようと思う。
レンズの概要としては、FUJI HD-RのFUJINON 38mm F2.8というレンズをEマウントに改造したレンズなのだが、
一言で言えば非常に良く写る。
印象としては「パキン」という感じだ。
個人的な感想としてはボケもいいが、このレンズは絞ってカリカリした描写を楽しみたいと思わせる物を持っているようだ。
製作についても比較的、簡単に製作出来た。
製作編の参照はコチラ持ち出しやすさについては重量をかなり軽く作ることが出来たので、画角もさる事ながら気軽に持ち出せると思う。
普段、カメラを持ち出す際には素人である自分としては、持ち出し易さに重きを置いている。
職業ならいざ知らず、プライベートなスナップ撮影をするのにあまり重たいレンズは持って歩きたくない。
せっかく軽いα7Rに、重たいレンズを付けて歩くのは勿体無く感じてしまう。
それでも、「どうしても今日はコレがいい」という日があって、そんな時には重たいレンズを付けていくのだが・・・
いつも通り素人がゴチャゴチャ言ってもしかたないので、画像をあげていく事にしようと思う。
α7R+FUJINON 38mm F2.8改 開放
α7R+FUJINON 38mm F2.8改 約F5.6
α7R+FUJINON 38mm F2.8改 約F8
あまりボケがどうこうのレンズではなさそうだ。
カリっとした描写だが嫌いという事でもないのでこういうレンズを使うのもたまには面白い。
あまり気にならないが、若干の周辺の減光があるようだ。
明るい背景では少し気になる場合もあるのだが、そういう時は現像時に調整すればいい。
もっとも、素人の自分としては、そのままでも味だと思って割り切ってしまえばいいのかもしれないのだが・・・
α7R+FUJINON 38mm F2.8改 開放
α7R+FUJINON 38mm F2.8改 開放
α7R+FUJINON 38mm F2.8改 約F8
開放でも充分使える感じだろうか
周辺の減光が気になる場合は少し絞ってもいいかもしれない。
α7R+FUJINON 38mm F2.8改 約F5.6
α7R+FUJINON 38mm F2.8改 開放
α7R+FUJINON 38mm F2.8改 開放
少し使ってみただけだが感想としては、解像感もあるし問題ない。
自作流用レンズとしては、上出来だとも思える。
もっとも元のカメラ自体も、古いものではないのでそれなりの写りという事なのだろう。
歪曲についても、目くじら立てるほどの事でもなく。
レンズ遊びとしては、必要以上の写りだと思う。
そう、これはこういう遊びなのだ。
所詮、素人の趣味なのだから適当にスナップを撮る程度であれば充分なのである。
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- 2015/03/22(日) 14:05:11|
- FUJINON 38mm F2.8
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前回の改造レンズ製作から、コンパクトカメラのレンズを流用する、レンズ製作が楽しくなってしまったようだ。
この遊びの楽しいところはアレコレと、どうすれば精度の出せる組立が出来るか?とか、外観はどういう風にしようか?といった事をしばらく模索出来る事だろう。
なにせ素人がやる事なので、何が正しいのか考えても答えが出ないところが特に面白い。
こうなってくると、何かの確認作業のように思えてくる。
今回も、本業の仕事の合間に湧いてくる稚拙なアイデアに翻弄されながら、2個目の改造レンズを製作してみた。
今回のレンズは、フジのHD-Rというカメラに搭載されていたFUJINON 38mm F2.8というレンズである。
カメラ版のG-SHOCKといった外見の元カメラだ、そこそこに弾力のある外装の樹脂に纏われていて工事現場等で重宝されていたようだ。
もっとも工事現場では、HDシリーズの少し後にコニカから発売される「現場監督」という、そのものズバリの名前のカメラのシリーズに取って代わられる。
前置きは長くなったが要約すると、今回は無骨なハードプロテクタを外装に貼り付けてあるHDシリーズというカメラのレンズをどうにかしようという話しだ。
何故、このカメラのレンズを使うのか?と問われると、単純に安くて良く写るレンズだからである。
元カメラの値段は安くはなかった筈なのだが、ネットオークションで500円程度で入手する事が出来た、入手のしやすさは理由の一つとしてあげられるだろう。
写りに関しては、ネット上のブログ等で見た限りは悪くない、むしろカリカリした生真面目な写りに、好感を覚えた。
もう一つ、理由をあげるとすれば、ビハインドシャッター機ゆえに製作の簡略化が出来ると考えたからだ。
このカメラのレンズユニットは、後玉部と前玉部が一体化されたものであり後玉部以降のフィルム側に絞り兼シャッターユニットが付く構造になっている。
前回、製作したHI-MATIC Eのように前玉と後玉が分離されて、且つ、間に絞りユニットが入る構造だと後玉と前玉の間の距離や絞りの配置にかなり細かい精度や手間を要求される。
しかし、ビハインドシャッター機であれば、センサーの前で、なんらかのレンズユニットを前後させる機能を持たせながら、絞りユニットを後玉のセンサー側に取り付けるだけでオリジナルのカメラと同じ構造を再現する事が出来るのだ。
具体的には、近接撮影用の伸縮操作用ヘリコイドのついたマウントアダプタを使ってレンズユニットを前後させ、絞りユニットをMUKサービスさんの物を別途購入して使用すれば、簡単に製作出来ると考えられた。
(実際にはヘリコイド付アダプタを使用せず、元カメラのヘリコイド部を流用できた)
更に、もう一つ理由をあげると、このレンズはセンサー面から近接しているわけでもなく、焦点距離も38mmということでα7Rで使用してもケラれや周辺の減光も無いだろうと思い至ったからだ。
まとめてみると、
1.入手のしやすさ、価格も含む。
2.写り、カリカリした写りだが嫌いな描写ではない。
3.レンズ構造からくる製作のしやすさ。
4.ケラれや周辺減光の心配がなさそう。
となる、もっとも実際に製作して試写するまでは何一つわからないのだが・・・、
まずは、簡単な図面を作ってみた。
<画像のクリックで大きく見れます>
元のカメラのヘリコイドを使う事ができたのは幸いだった、精度を求めやすい。
早速、分解してみるがフラッシュ回路での感電には注意したい。
レンズユニットと言うべきかベースになっている部分を取り出す。
樹脂製のベース部分とレンズのみを使用する。
ニッパーにて新規鏡胴に収まるようにベースの樹脂を切り取る、ベースは樹脂になっているので容易に切り取る事が出来た。
今回の改造レンズ製作に使用する部材を並べてみた。
切り取ったベース部にレンズをセットして、板おもりでセンターを出しつつ
接着剤でステップダウンリング37ー28に貼り付ける。
レンズ先端部にステップアップリング24-37を接着する。
ステップアップリングとレンズの隙間にはスペーサーとして板おもりを使い、センター出しを行う。
この際、センターがうまく出ていないとヘリコイドを回転させた際にレンズのフェイス部分が偏心してしまう。
どうにかセンターに接着出来たようだ。
次は、絞りユニットを取り付ける。
慎重にセンターを出して接着する。
取り付け時にレンズの後玉サイズ程度に絞りを閉じるとセンターが出しやすい。
保護リング37ー37を、絞りユニットのレバー可動部に合わせてカットする。
ヤスリがけをして装着してみる。
仮組をしてみる、まあまあ形になってきた。
58mmの接写アダプタを用意した。
本来のこのアダプタの使用方法は、58mmのフィルターサイズのレンズを逆さに取り付けるアダプタである。
当然の事ながら、58mm径のネジが付いているのだがどうもみっともなく感じてしまう。
結局、ネジ部を削り取ってしまった。
製作過程での切断や削れなどを塗装する事にする。
スッテプアップリングなどの部材にも37ー37などというふうに文字が、書かれているので単純に見栄えを良くするためでもある。
塗装終了した状態。
削った接写アダプタもこれなら問題無い。
塗装後の仮組状態。
遮光板の取り付けをする。
このままの状態では、絞りレバーの切り込みから外光が入ってしまうので、
遮光板を絞りユニット下部に取り付ける。
プラ板を円形に切り出しステップアップリングに接着する。
絞りユニット側にモルトを貼り付ける事により絞りユニットとの隙間を完全に無くす。
モルトを貼り付けた。
この状態だと絞りユニット下部に程よく圧迫される状態になる。
レンズ先端部にフードを取り付けモルトを切り出し、表面の化粧板とした。
一応、これで完成だ。
見た目は、そんなに悪くない。
欠点といえば、今回のレンズの構造上ヘリコイドを回してレンズを繰り出していくと
レンズユニット自体が、ネジを通り越して外れてしまう事である。
何か、いいストッパー替わりになるものを、考えなくてはいけないようだ。
次回は、早速このレンズの試写を紹介しようと思う。
撮影編はコチラ* 下に表示されている広告の商品は、今回の記事で紹介した材料です。
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- 2015/03/12(木) 01:07:15|
- FUJINON 38mm F2.8
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