今回は、この時期盛んになる夜間のイルミネーションを撮影をしてきたので、幾つか写真をあげていこうと思う。
使用したレンズは、
前にも紹介した旧ソ連時代のインダスターである。
変わった絞り羽根の形状を利用し、積極的に光源を捉えて星型のボケを出したいのだが案外難しい。
理由は、星型のボケを得る為には、ピントを外れた部分に光源が必要だからだ。
絞りの形が星形となるF5.6~F8.0の間では、合焦位置を工夫しなければ、ピントを外すこと事態が難しい。
1mくらいの位置に被写体を合焦させ、背後の光源が5m以上離れていれば星型の光源ボケを捉えることが出来る。
画角も含めて、こういったシチュエーションを探すのに苦労する事を考えると、単焦点である本レンズは少々扱いにくい。
ボケフィルターを使って、適当な標準域のズームレンズを使用した方が良いのかもしれない。
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慣れてきたら市販のボケフィルターを参考にして、オリジナルの物を作って見るのも楽しいだろう。
そのうち、ボケフィルターを使った撮影も紹介してみようと思うが、今回はインダスターでの写真をあげていこうと思う。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F8.0
後楽園のラクーアに来てみた。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
このイルミネーションは年を通しての常設の物だったと思う。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
早速、星形のボケを出す。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
こういった、写真では星形のボケを出すことはできない。
F5.6~F8.0ほどの程よく絞った写真になるだけだ。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
これもボケをだしているわけでも、光源を意識もしていない。
後楽園といえば、ドン・チャックということで撮っておいた。
ドン・チャックを見ていると、幼少の頃、父が後楽園に連れてきてくれた事を思い出す。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
今年のテーマのイルミネーションらしい、去年はウルトラマンだったように思う。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
こちらも、常設のピラミッド型イルミネーションだ。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
少し広い範囲で撮影したが、もちろん星型を出せるシチュエーションではない。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
星型を出すなら、このくらいピントが外れていなければならない。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
星型を出せたが、どうにも星が小さい。
もっと大きくボケないと、ハッキリした星を出すのは難しい。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
趣向を変えて、クリスマスイメージな飾りを撮影してみる。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
星型は出せているが、写真としては特に面白くはない。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
水面に浮いている光るボールを撮影するが、被写体が遠すぎる。
これでは、やはり星型のボケを写すことはできない。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F8.0
こちらも、常設のイルミネーションだが、F8.0まで絞り込んで星型を忘れて撮影する。
どちらにせよ、このイルミネーションの距離では星型を写す事は出来ないからだ。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
こういった比較的距離の近い被写体にピントを合わせ、背景に光源があれば星型を写すことができる。
とはいえ、自分としてはあまり気に入った写真とは言い難い。
ボール自体に傷が多く、あまり美しくない事と、背景の光源が少ないせいか星が少ない・・・
今回の撮影ではインダスターを使ってみたが、夜間でのF5.6~F8.0の絞りというのはどうしても暗い。
シャッタースピードが、遅くなり過ぎてしまう。
三脚まで出す気になれない自分としては、α7RⅡの手振れ補正にかなり助けられた。
とはいえ、手振れ補正にも限度はある。
RAWでの記録をしている自分は、アンダーな露出でシャッタースピードを稼ぎ、ライトルームでの現像時に好みの明るさを得る事にした。
ISO値を上げて増感させれば同じ事だが、感度を上げ過ぎてしまい、光源周りの情報が白飛びしてしまうのを避けるためだ。
更に言えば、現像時に増感した分のノイズを、現像ソフトのノイズリダクションで調整した方が自分の好みの画質を得られやすい。
結局は、自分の好みが優先されるのは、趣味なのだから当然だろう。
私的には、好みの仕上がりを求めて試行錯誤、現像ソフトを触っている時間も楽しいと思っている。
いつもどおりだが、趣味の写真なのだから楽しめればそれでいいのだ。
* 下に表示されている広告のアダプタは、今回の記事で紹介したレンズを使用できます。
(本文で、実際に使われていない物も表示されています)
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- 2015/12/18(金) 04:16:37|
- INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8-(M42)
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ИНДУСТАР-61Л/3-MC 50mm F2.8
今日は、このレンズのはなし
50mm F2.8の部分以外はキリル文字なのでよくわからないが、旧ソ連のレンズである。
一応、インダスター61 と言うマルチコーティングのレンズだそうだ。
見た目はあっさりしていて、旧ソ連の体制的な物を私的には感じてしまう。
カメラのレンズというよりは、筒?、ガラスの入った黒い筒である。
まあ、あくまで私的なイメージではあるのだが・・・
レンズの構成は、ツアイスのテッサーのコピーという事らしい。
前に紹介したソ連のジュピター8はゾナーのコピーで、今回のインダスター61はテッサーである。
コピーばかり作っているような気もするが、ツアイスのレンズは、日本のメーカーも存分にコピーしているのだから
ソ連だから、どうこうというわけでもないのだろう。
感想としては今回のインダスターは、身も蓋もない話だが、なんというか普通にテッサーである。
写りは、特に悪くない。
ジュピターの時も感じたが、自分は "made in USSR" というものに、多分いいイメージがないのだろう。
粗悪なコピー製品だろうと勝手に思い込んでいる節があるらしく、実際に使ってみると普通に使えるので不思議な気持ちになる。
寧ろ、使ってみると面白いとさえ思う事もあって新鮮だ。
今回のレンズは、ネットで検索すると絞り羽根の形状について頻繁に紹介されている。
どういうわけか、F5.6~F8の間の羽根の形状が星型になるのである。
ダビデの星と言うらしい。なぜ?星型?というのは、理由はわからないが、
この六芒星型の絞り形状は当然、撮影結果にも影響する。
光源のボケが、星型になるのである。
購入したきっかけも夜間のイルミネーションを撮影したら面白いかも?という、程度の考えで購入した。
値段も、そう高い物でもない。
現在のオークションでの相場は、12,000円前後だが、少し前なら数千円程度で買えたらしい。
使い勝手については最短撮影距離が30cmとなっていて、かなり被写体に寄れる部類のレンズであり悪くない。
いつものように、いくつか適当なスナップ画像をあげておこうと思うが、所詮は素人撮影である。
普通に撮影出来るんだなぁ、という程度で見てもらいたい。
いつもの事だが、画像は若干の修正を Photoshop Lightroom で行っている。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F2.8開放
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F4.0
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F8.0
印象としては、良く写ると思う。
テッサーらしく、濃い色味だ。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F2.8開放
最短撮影距離は短くかなり被写体に近接することが出来る。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F2.8開放
せっかく、接写機能のついたヘリコイド付きのマウントアダプタを使用しているので目いっぱい寄ってみた。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F8.0
そろそろ、星型を出してみたくなり強い光源(太陽)をファインダーに入れてみる。
が、結果は失敗・・・鋭い光軸が出るだけであった。
しかし、EVFファインダーとは便利なものである。
OVFファインダでは、直接太陽を見ることは出来ないだろう。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
木漏れ日の間の光源を撮影したところ、どうにか星型を出すことに成功した。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
上の写真をトリミングして星型を強調してみた。
昼間に星型を出すのは、やはりシチュエーションから難しい。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
すずめの飾りを夜間撮影してみたところ、金属の反射が星型になっている。
だんだん、扱いが分かってきた。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
40センチ先程度に、ダンボーを置いてレンズの近接部に合焦させ
遠景を程よくボカすと、簡単に星は現れた。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
無限遠に合焦させると、こんな感じになる。
INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8 F5.6~8.0
ようは、ボケさせればいいわけだ、なんの脈絡も無くシャッターを切ればいい。
使ってみた私的な感想としては、よく写るレンズだと思う。
発色も濃く、好みは分かれるが私的には好きな部類のレンズだ。
星型については、おまけ程度に考えるべきなのだが、せっかくなのでイルミネーションの撮影には是非持って行きたい。
ただ、星型の絞りになるのがF5.6~8.0の間なので、
それなりのシャッター速度を出すには、ISO値をかなり上げなくてはならないだろう。
高いISO値を使いたくなければ三脚が必須ともいえるが、カメラをテーブルや椅子に置いたり地面に転がして(笑
純正スマホアプリで、撮影すればなんとかなるのかもしれない。
* 下に表示されている広告のアダプタは、今回の記事で紹介したレンズを使用できます。
(本文で、実際に使われていない物も表示されています)
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- 2014/10/21(火) 02:45:13|
- INDUSTAR-61L/Z-MC-50mm-F2.8-(M42)
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