奈良県は10日、訪日外国人ら観光客によって奈良公園(奈良市)に持ち込まれるゴミを分析する実証実験を始めた。ゴミが捨てられた時間帯などを自動で記録できるゴミ箱を公園内に設けた。分析結果は、鹿の誤食を招くゴミのポイ捨てを減らす対策を考える参考にする。
奈良公園バスターミナルの屋内と屋外の計2カ所に「普通ごみ・もえるごみ」「ペットボトル・缶・びん」の2種類の計6個を設置。ゴミ箱はIoT(多様な機器を通信でつなぐモノのインターネット)を活用し、ゴミが捨てられる時間帯や量を常時記録できる。回収したゴミの種類については改めて人力で分析する。
ゴミ箱の側面には「プラゴミから奈良の鹿を守ろう」などと複数言語で表示。ポイ捨てをやめるよう呼び掛ける。
県はかつて奈良公園にゴミ箱を設置していた。公園各地へのポイ捨ての減少につながり、鹿の誤食も回避できそうだが、逆に鹿が箱をあさってゴミを誤食する事例が相次いだため1985年ごろに全て撤去した。以後、県は公園内にゴミ箱を設けてこなかった。
今回設置したゴミ箱は、鹿があされない形態になっている。ポイ捨てと鹿の誤食の双方を減らすことを目指す。
予算は総額約2000万円でゴミ箱には計約700万円費やした。観光庁の「オーバーツーリズムの未然防止・抑制のための持続可能な観光推進事業」で3分の2が補助される。【川畑岳志】
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