韓国戒厳令は「違憲」? 布告文の法的検討者は尹大統領か

韓国の国会の本会議場=ソウル市で2024年6月5日、福岡静哉撮影
韓国の国会の本会議場=ソウル市で2024年6月5日、福岡静哉撮影

 3日夜に「非常戒厳」を宣布した韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領に対し、韓国司法当局による内乱罪での捜査が本格化している。検察は10日逮捕した金龍顕(キム・ヨンヒョン)前国防相と尹氏が共謀したとみているが、捜査の一つの焦点が3日夜に出た戒厳令の布告の責任の所在だ。

 布告には「国会と地方議会、政党の活動を禁止する」と明記されている。戒厳令について定めた韓国憲法77条は「政府や裁判所の権限に関し特別な措置」を取ることができるとなっているが、戒厳令を出す正当な理由があったとしても、国会や地方議会は「特別措置」の対象外だ。布告そのものが違憲である可能性が高い。

 3日夜10時半の戒厳令宣布後、金前国防相は軍幹部を集めた「全軍指揮官会議」を開催した。…

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