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きしむ世界 国際秩序の行方

国際秩序の揺らぎがもたらす悲劇を私たちは日々、目にしています。秩序の再構築は可能なのか。岐路に立つ世界の現場を追います。

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きしむ世界 国際秩序の行方

ラオスでうごめく北朝鮮ビジネスの影 ハッキングや資金洗浄の指摘も

ラオスの首都ビエンチャンのショッピングモール=ビエンチャンで2024年7月28日、福岡静哉撮影
ラオスの首都ビエンチャンのショッピングモール=ビエンチャンで2024年7月28日、福岡静哉撮影

 国連安全保障理事会(安保理)による対北朝鮮制裁決議への違反の有無を調べる専門家パネルが4月末に活動を終了した中、ラオスで活発化している北朝鮮のビジネスは、レストランやカラオケだけとは限らない。

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「平壌から来た」と名乗った男性

 首都ビエンチャンのタクシー運転手、チョーイ氏(仮名)は2019年ごろ、空港で30代くらいの男性客を乗せた。

 「どこから来たのですか」と英語で問うと、男性は「コリア」と答えた。「コリアのお客さんはよく乗せます」。チョーイ氏が言うと、男性はこう応じた。「南じゃない。平壌から来た」。男性は北朝鮮出身で、英語名だと言って「ジョン」と名乗った。チョーイ氏はジョン氏を降ろす際、「必要な時は電話してください」と自身の連絡先を伝えた。

 その後、ジョン氏は何度かチョーイ氏のタクシーを使った。ある日のこと。「買い物に付き合ってほしい」と言われ、指示された電器店で降ろすと、大量のノートパソコンを抱えてタクシーに戻ってきた。ジョン氏は、市内の集合住宅の前にタクシーを止めるよう指示し、パソコンを室内に運んだ。チョーイ氏は「10台以上あり、運び込むのを手伝った」と振り返る。

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