「誰か止めて」ワンオペ育児の果て、乳児を殺害した母の告白
眠れない夜が明けた。生後7カ月の三女を抱いた母は冬の朝、部屋着のまま外へ出た。自宅から徒歩数分の市営住宅に着き、エレベーターで高層階へ上がる。外階段の踊り場に立ち、三女を抱いた腕を手すりの外へ突き出した。「誰か止めて」。心の中で叫んだが、どうにもならなかった。小さな体は、その手から落ちた。
大阪市平野区の市営住宅で2020年1月、三女を落として死なせたとして、殺人罪に問われた女性被告(37)。判決前に釈放されて毎日新聞の取材に応じ、「罪を一生背負っていく」と誓った。事件当時、4人の子育てを1人で背負い、心身は限界に達していた。悲劇はなぜ起きたのか。
平野区は大阪府八尾市に隣接し、大阪市の南東部にある。被告は当時、40代の夫と70代の義母、生後7カ月~11歳の子4人と一軒家で暮らしていた。
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