鳩山内閣と菅内閣は共に民主党中心の連立政権である。だが、しかし、同一政党とは思えないくらいに性格の違うものになっている。菅直人は無駄をなくすと言った舌の根も乾かぬうちに自民党を参考に消費税１０％と明言した。だから、ゴミ売りの一面トップのように「民主政権　初の審判」などと書かれると間違ってはいないが素直には受け取れなくなってくる。そのゴミ売りの１面はやはりゴミ売りらしいニュートラルなふりしてこき下ろすお得意の論調。

○拝啓　有権者の皆さんへ　「本気度」基準に選択　（以下、「」で記述。太字はオイラｗ）

　（中略）

　「衆参の『ねじれ』はよくないと考えれば、与党に過半数を取らせるのが『善』となります。反対に、民主党の政策を阻止したいと思えば、できるだけ過半数を割らせようということになります。
　判断する基準になるのが昨年９月からの民主党政権の評価です。やっかいなのはピッチャーが鳩山さんから菅さんに代わったことです。参院選は政権の『中間テスト』ですが、テストされる相手が変わってしまったのです。」

　（中略）

　「そこで問われるのは政策になります。菅首相は消費税の引き上げをあえて提起しました。このこと自体勇気があることです。増税で成功したためしはありません。死屍累々の歴史だからです。
　問題は、持ち出し方が稚拙ではなかったのか。万難を排して貫く覚悟があるのか。疑問がありますが、子や孫にこれ以上負担をかけないためにも、議論は避けて通れません。正面から立ち向かうべきです。」
　
　ここまではまだ許せる。ただその後にこう続く。

　「政策で投票先の政党、候補者を選ぶとなると、誰しも迷います。何が大切か自分なりの優先度で判断するしかありません。少子化対策を第一に考えるなら、一番自分の考えに合う政党を選ぶ。次は安全保障政策・・・という順に、政策を吟味しながら政党を選ぶしかないように思います。」

　・・・おいおい、少子化対策や安全保障も確かに大事だが財政規律や景気対策、福祉政策はどこいった？少子化対策と言えばあんたたちが散々バラマキと書いてきた子供手当てを想像させるだろう？安全保障といえばどうしたって普天間問題に触れないわけには行かないだろう？

　最初から民主叩きをしたいがための文章ってのがミエミエだぜ。

　こういうのをミスリードって言うんだよ。大体、あんたたちはこれまで少子化対策を最優先課題として論陣を張ったことがあるのかよ？今ごろになって「消費税の引き上げをあえて提起したのは勇気がある」なんて言うのは一体どういう了見なんだよ？このタイミングで菅を持ち上げる理由がどこにある？今まであんたたちから勇気ある提言だなんて聞いたことないぞ？いやしくも社会の木鐸を気取るなら一貫した論陣を張れよ！

　これだからゴミ売りは嫌なんだよ。
　いかにも社会の木鐸ってな顔してやることといえばこれなんだからな。

　ただ、困ったことに菅政権は１発レッドだが鳩山政権は普天間問題以外は自民党政権よりは遥かにましだった。菅政権にはさっさと退場願いたいが、自公政権には絶対に戻せない。だが、菅政権を潰すためには民主に大負けさせないとならない。

　矛盾を抱えた参院選の結果はどう転ぶのだろうか。