そんな日常の積み重ね - 「ハヤテのごとく!」32巻
「ハヤテのごとく!」の32巻、および0巻が発売されました。32巻と0巻が一緒になってお値段が変わらないお得なパッケージも発売されています。
今回からタイトルロゴを一新。表紙は上の方までイラストが見えるようになり、ロゴ以外にもあちこちがリニューアルされています。このブログもそろそろリニューアルしたいですね……。
タイトルロゴに関して言えば、実は変更されたのは今回が初めてではありません。単行本の26巻と27巻を並べてもらうと、「Hayate the combat butler」部分のフォントが変わっていたり、キラキラしている部分がなくなって代わりにグラデーションがかかっていたりと、微妙なマイナーチェンジに気がつくかと思います。
このマイナーチェンジが施されたのはサンデー2011年10号掲載の306話から。ひっそりと変更されたので自分もしばらく気づいていませんでしたが、おそらく劇場版に合わせての変更だったのかな。その号ではサンデーの表紙もハヤテだったりするんですが、表紙に載っているロゴは旧版という謎です。
今回の大胆に変更された新ロゴはサンデー2012年23号の361話から適用されています。個人的にはロゴ変更はまあいいんですが、単行本の背表紙のフォントベタ打ち感溢れるタイトルが大変気になります。今風に言うなら、わたし、気になります!(※気になるの意味が違う)
さて、32巻の表紙はアーたん(大)とハヤテ、そしてアーたんのボリューム感溢れる胸に劣等感感じまくりのヒナギクです。Twitterでの返答といい、畑先生はヒナギクの胸に対してドSすぎると思う!
ハヤテはなんでアーたんに背を向けているのでしょう。アーたんのナイスバディを見て下半身がなんでもありません次行きましょう。
4コマ漫画はハヤテの人畜無害っぷりがアパートの住人の無防備さを誘発している興味深い事例。これでも昔は少年誌的に行けるところまで行こうとしていた主人公ですが、時は人を変えるものなのですね(※作中ではまだ半年ちょいしか経ってません)
中扉は下田でお墓参りをするゆっきゅん。今はこのお墓に彼女も眠っていることになるわけですが、そういえば確かナギは父親のほうを先に亡くしていたんでしたっけ。その辺り細かいことは色々忘れかけているので、そろそろまとめ直したいところですね。
それでは本編振り返り。このブログのサイドバーには通算話数と単行本話数を変換してくれるスクリプトがあるので記事を書くのが楽ですね!(自画自賛
第339話「1円に泣いたり笑ったり」
ひたすらダラダラするナギと、それを諭すマリアさんの話。
このあたりは劇場版後ということで、劇場版への布石のようなものを仕込んでいるのが見て取れます。そして「命を表すお金」の話は自分も色々考えさせられるところがありました。ダラダラしていた本ブログですが、もう少し頑張っていきたいですね!
第340話「ヒナギクさんの願いは聖杯を使っても叶いそうにない」
何事もない日常の1日。しかしこの作品はこういう1日の積み重ねでできています。ハヤテに肩をもんでもらいたいヒナギクがあれこれ苦悶する話。
今回はネギま風に言えば「わずかな勇気」で一日を、そして見える世界を変えることができるよというお話だったのでしょう。ひとつ前の話といい、テーマ性のある話が続きますね。ともあれヒナギクは大変可愛いです。
第341話「伊澄さんのメイドさんは23世紀まで見つからない」
伊澄のメイド探し。日々野文は「(゚д゚)」顔じゃなければ可愛いのになあ、というお話。
この話はなんてことない話でありながら、ラスト2ページでその意味を変えてくる良い話だなあと思います。ナギにとってマリアさんがどういう存在なのか。そういえば咲夜も母親を亡くしており、ワタルも母親と離れて生活をしているんでした。
何気ない話の中にこういった物語性を散りばめてくる、この作品の鋭さが光った話だったように思いました。
第342話「剣野カユラ、かく語りき①」
第343話「剣野カユラ、かく語りき②」
第344話「剣野カユラ、かく語りき③」
劇場版で先に顔見せしていた剣野カユラとの出会いの話。何だか新鮮です。
カユラは劇場版も、そして今回の話を含めてもなかなかキャラがつかみにくく、親しみにくい印象ではあるのですが、しかし一本芯の通った哲学を持っているようなので、剣野カユラがどのようにして形成されてきたのか、という過程が気になるところではあります。
本編の方向性としてはルカサイドに技術を与えるヒナギクが、ナギサイドに哲学を与えるカユラが付いたということで、そこを対照しながら読んでいくのが面白いのかなと思います。
第345話「みんなも気をつけてね。気がつくと地雷踏んじゃってる事ってあるから。マジで。」
サキさんの誕生日ということで、ワタサキ話。ある意味彼女らしい誕生日エピソードでしたが、ちゃんと誕生日エピソードを描かれたことが嬉しいですね。日付がしっかりと作中で明示されているのにスルーされたのかと思っていたので!
第346話「そして執事はそれを作ったとさ」
本当に何気ない日常話。けれどこんな日常が微笑ましいお話。
いつぞやのナギが早起きした話同様特にコメントすることもないのですが、でもこういう話は割と好きだったりします。アリスちゃんかわいい。
第347話「お前、磁石かなんかなのかよっ!!」
太っている場合じゃない西沢さんの話。
西沢さん回はド安定だなーとひとつ前の記事でも書きましたが、本当にそんな感じ。この話に関しては個別記事を書いたので詳しくはそちらで。西沢さんかわいい。
第348話「シェフ・マリアの夏野菜スペシャル第1弾」
マリアさんがガーデニングを始めるお話。そして主を失った三千院の屋敷の今。
マリアさんの「人は手のかかった美味しい物を食べないと……長生きできませんわ」という台詞は、マリアさんの過去につながってくる台詞だったりするのでしょうか。
第349話「太るとかもう考えたくない」
ラーメンロシアの東京進出話。ヒナギクのラーメントークが大変可愛く、そして雪路がいいお姉ちゃんしているエピソードを知れて微笑ましい。
そしてマリアさんのガーデニングの明日はどっちだ。
今巻収録話の感想はこのあたり。少ないなオイ。これからはもうちょい頑張ります!
□「ハヤテのごとく!」残された時間の中で(339話)
□「ハヤテのごとく!」西沢さん増量中☆(347話)
おまけ漫画も今回から若干形式が変わり、作中キャラによる畑先生のエピソード。休載中にリフレッシュをしていた話と捉えていいのだろうか。
そしてこのおまけ漫画がたった3ページだというのに大変面白い。本編でよくある「゚д゚」ほどではないちょうどいいデフォルメ感のある絵に、密度の濃いコマ割り、おまけ漫画ならではのノリ、メタ発言。こういう感じで本編もやればいいんじゃないかなとか思ってしまいました。真面目に。
カバー下ではおなじみオルムズト・ナジャの新コーナーと、キャラの微笑ましいメールのやり取り。これはこれで好きなんですが、エンディング分岐みたいなおまけはなくなってしまったんだろうか。あれ結構好きだったんですが……。
そんな訳で何気に久々の単行本だった32巻の感想でした。
同時発売した0巻の感想もここで書くつもりだったんですが、思いのほか長くなってしまったので別記事を立てようかなと。また近々!
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