「ハヤテのごとく!」アテネを略して、アーたん
やっぱりハヤテOPはKOTOKOだなーと思いつつ、「14話に間に合わなかったのかな」と思わずにはいられないOPでした。
EDはナギが可愛すぎる。これからのトレンドは「ぞ!」ですね。
さて、「ハヤテのごとく!」234話はアーたんとヒナギクのお話。まさかアーたんがらみのストーリーにヒナギクがこれほどまでに関わってくるとはなあ、というのが率直な感想。「正義の味方」と「悪の女王」の対立はどうやら無かったようですけど。
かつてハヤテが「昔の彼女」の話をしたとき、「アーたん」という呼称はあくまでハヤテの回想の中で出ただけで、ヒナギクたちには言ってなかったんですね。そしてその呼称が今回のキーワードです。
そんな訳で今週の記事タイトルはこれ一択だった。被りとか気にしない。
アーたんが自分のことを覚えていないことがショックだったハヤテ。
>何を期待していたんだろう。彼女が僕の事を覚えてくれていて…僕が間違っていたと話をして…誤解がとけて…仲直りをして…そして…
いきなりですが、今週のポイントはここですね。
ハヤテが望んでいたのは、「関係の修復」。アーたんにあの時のことを説明して、「二つの事」を伝えることで、あの時壊れてしまった二人の関係を修復したいと考えていた。しかし、アーたんとアテネで再会するとは思ってもいなかったハヤテは、その先について何も考えていなかった。
そもそもアーたんとハヤテの関係は主と執事の関係なのだから、アーたんとの関係を修復するということは、アーたんの執事に戻るということ。
それはつまり、ナギの執事をやめるということ。
これが今回のシリーズが「暫定最終回」たる所以ではないでしょうか。今回は、ハヤテが決断を迫られるであろう初めてのシリーズ。10年前とは状況が違う。ハヤテには今、三千院家という居場所がある。
今週も語られる「アテネが大富豪である」という事実は、借金がハヤテをナギの元に繋ぎ止める鎖として機能しないことを意味します。
客観的に見れば、ハヤテがナギの執事でいるのは、完全にはハヤテの自由意思ではありません。そこには「借金を返済する」という、達成しなければならない明確な目的があります。
だから、ハヤテの借金が無ければ、ハヤテがナギの元に「いなければならない」理由はない。アーたんが1億5千万を出してしまえば、ハヤテは自分の意思でアーたんの執事に戻ることができる。
アーたんの執事に戻るか、ナギの執事であり続けるか。
ハヤテは、自分の意思で選択、決断しなければならない。
色々と解決しなければならない問題もありますが、最終的にはこれが今回の「暫定最終回3」の核となるのではないでしょうか。「暫定最終回」の名を冠するからにはここまで行って欲しい。
そしてそれは、本人の意思に基づいた「契約」で決着がつけられて欲しいと思うのです。つまり、誓いのキス。ハヤテのGW旅行のプロローグは20巻4話「それはキスの記憶」でしたね。こういう観点でGW編を読み返してみるのも面白いんじゃないかなと思います。
あと気になるのは、「爆弾」は爆発するのかどうか。上に予想したような形で「決断」を迫られるのであれば、「爆弾」が爆発する可能性もあると思うのですが…。
さて。
生徒会3人娘の車に乗ったハヤテに朝風さんは言います。
「金髪か!? やっぱ金髪がいいのか!? ハヤ太君は!?」
何気に核心を突いてる気がする!
ナギもアーたんも金髪なのであった。
さておき、ヒナギクとアーたんの関係がここで語られます。
『天王州さん』というヒナギクからアテネへの呼び方は、親しくない訳ではなかったんですね。むしろ二人は親しかった。親しくなった。それが、あることをきっかけに疎遠になった。
ヒナギクに、アテネとの関係を尋ねるハヤテ。
白皇に入学したばかりの頃、湖のほとりで佇むアテネに見蕩れていたヒナギク(アテネ、蕩れ)。そこから始まった二人の関係。少しずつ話すようになって、仲良くなったといいます。
バックステージ(Vol.246)によれば、アテネは「マリアさんの卒業と入れ替わりで入学、ヒナギクの入学する直前で卒業」しているようです。アテネは戸籍上はヒナギクとも同学年なんですが、白皇には飛び級がありますからね。
マリアさんが卒業したのは13歳の時、2001年3月。ヒナギクが入学したのは15歳の時、2004年4月ということで、アテネが在学していたのは2001年4月~2004年3月の3年間ということになります。
「家庭の事とか。色々共感する事も多くて…」
家庭の事で共感することが多かった、とヒナギクは言います。つまり、アーたんの家庭のことをヒナギクは多少なりとも知っているということです。とはいえ、そこまでアーたんが多くのことを話したかはわかりませんし、アーたんの親が借金を残して失踪した訳ではないでしょうけども。
そして半年経って、ヒナギクはアテネにある提案をします。「お互いもっとフレンドリーな名前で呼びあうのはどうかしら」と。アテネがヒナギクのことを何と呼んでいたのかとか、初対面からフレンドリーに下の名前で呼ばれたハヤテのこととか色々書きたいことはあるけれども。
そう。
茶色のスズメだからチャー坊だったり、タヌキだからポコ吉だったり。「かっこいい名前」をつけようとしたらスーパーカーだったりと、ヒナギクには、ネーミングセンスがなかった。
「あ!だったら天王州アテネのアテネを略して…
「アーたん」って呼ぶのはどうかしら?」
それは、かつて自分が愛した人が、自分を呼ぶときに使った名前。
ヒナギクの口からその呼称が出たことにアテネは怒った。
「もうその名前で呼んでいい人はいないんだ」と。
アテネを略して、アーたん。
その呼び方は、世界でただ一人、ハヤテにのみ許されていた呼び方。
それはあるいは、正確な表現ではないかもしれない。
「アーたん」という呼び方は、
「天王州アテネの執事・綾崎ハヤテ」にのみ、許された呼び方。
アーたんは自分のことを覚えている。それなのに、彼女は覚えていないフリをした。そのことに気づいたハヤテが次回以降どのような行動を取るのか…注目です。
□「ハヤテのごとく!」なまえをよんでくれるひと(233話感想)
□「ハヤテのごとく!」明かされるアーたんの正体、そして二人の邂逅(232話感想)
□「ハヤテのごとく!」止まっていた時間が、動き出した(231話感想)
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| ハヤテのごとく! | 17:46 | comments:5 | trackbacks:1 | EDIT
確かにハヤテには酷な選択ですね。
ただ1つ大きな事を忘れていますよ。
確かにハヤテとナギの関係は
ハヤテの借金1億5000万というのもあります。
しかしもう1つハヤテとナギを結びつけている絆があります。
それはハヤテにとってナギは命の恩人という事です。
いろいろ誤解こそあるもののハヤテにとって
命を助けてもらったという事実は簡単に消えるものではないと思います。
だからこそハヤテはナギのピンチの時に駆けつけ
ナギのために命がけで戦えたり、
ナギを命がけで助けだしたりできるんだと思います。
とにかくハヤテがもしアテネのところに行こうとしたら
それを繋ぎ止める事ができるのはナギとの強い絆だと思います。
| 花月 | 2009/08/02 07:30 | URL | ≫ EDIT