2010/10/28(木)
11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/19(火) 08:37:46.58 ID:CP+5MZJd0
佐天「あっ、噂をすればあそこに見ゆるは上条さん」
佐天「そして前方には私と待ち合わせ中の初春、と」
佐天「……」キュピーン
佐天「能力発動っ!」
佐天「なーにがおっこるっかな~」
---
上条「あー、今日も補習とかマジ勘弁だぜ全く・・・あれ、あそこにいるのは確か・・・」
上条「おーい、初春さーん」
初春「えっ? あぁ、上条さ」フワッ
上条「……」
初春「……きゃ……ゃぁぁぁぁあっ!」ペタン
上条「(くまさん……)」ドキドキ
初春「み、見ましたか? 見ましたよね!?」
上条「う、あ、あはは……嫌だなぁ、この学園都市屈指の紳士上条さんがそんなくまさんパンツなんて……」
初春「ぃゃぁぁぁぁっ!////」
上条「しまったぁぁぁ!」
佐天「あっ、噂をすればあそこに見ゆるは上条さん」
佐天「そして前方には私と待ち合わせ中の初春、と」
佐天「……」キュピーン
佐天「能力発動っ!」
佐天「なーにがおっこるっかな~」
---
上条「あー、今日も補習とかマジ勘弁だぜ全く・・・あれ、あそこにいるのは確か・・・」
上条「おーい、初春さーん」
初春「えっ? あぁ、上条さ」フワッ
上条「……」
初春「……きゃ……ゃぁぁぁぁあっ!」ペタン
上条「(くまさん……)」ドキドキ
初春「み、見ましたか? 見ましたよね!?」
上条「う、あ、あはは……嫌だなぁ、この学園都市屈指の紳士上条さんがそんなくまさんパンツなんて……」
初春「ぃゃぁぁぁぁっ!////」
上条「しまったぁぁぁ!」
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/19(火) 08:42:44.70 ID:CP+5MZJd0
上条「い、いやほら、あのですね、とっても可愛くてお似合いでしたよ!?」
初春「慰められている気がしませんよぅ……」
上条「「(デスヨネー)」
---
佐天「……全然幸せになってないような気がする……」
---
美琴「ちょっとそこの! アタシの友達に何して……って、アンタ!」
上条「げぇっ、ビリビリ! 待て! 違うんだ! 誤解だ! 初春さんのパンツなんて見てない!」
美琴「……パンツ?」
上条「Oh...」
美琴「2回死ねぇぇぇぇぇっ!」バリバリ
上条「やめてー!」
黒子「……自業自得ですわね……」
---
佐天「あわわわ……幸せどころか不幸になっちゃったよ……」
おしまい
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/19(火) 09:04:01.15 ID:s5zuvGMZ0
えー
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/19(火) 09:04:11.96 ID:sJ5L/GuwO
続きまだー?
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:24:31.39 ID:B0UWlVyj0
上条「あーひどい目にあったぜ・・・」トボトボ
佐天「あのう・・・すみません」
上条「はいはい、なんでせう? って佐天さんか」
佐天「こ、コンニチハ・・・」
上条「はい、どーもこんちわ。こんなとこでどうかしたかい?」
佐天「いえ、あの、その・・・実は、上条さんに謝罪したくて」
上条「謝罪? 女子中学生に謝ってもらう事なんかあったかなぁ」
佐天「えーとですね。さっき御坂さんに電撃食らってましたよね?」
上条「うわ、見てたのか? お恥ずかしいところをお見せしちゃったな」
佐天「す、すみません! あれ、原因は私なんです!」
上条「・・・へ?」
86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:42:12.23 ID:B0UWlVyj0
ファミレス
上条「俺を幸せにする能力・・・?」
佐天「はい・・・なんか変な能力なんですけど・・・」
上条「変・・・」
佐天「あっ、いやその上条さんが変って訳じゃなくてですね」
上条「佐天さんがそういう意味で言ったんじゃないのは分かってますって」
佐天「うう・・・」
上条「でもなぁ、俺は自然発生的には幸せになれないらしいんですよね」
佐天「え、それどういうことですか?」
上条「んー、この右手のこと、知ってる?」
佐天「幻想殺し、イマジンブレーカーですよね。全ての異能を無効化するっていう」
上条「そう。幻想殺し。神の奇跡だってキャンセルしちまうっぽいんだけど
知人の見立てでは、神様からの祝福みたいなもんまでキャンセルされちまうらしい」
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:45:55.63 ID:B0UWlVyj0
佐天「・・・つまり?」
上条「例えば、財布が見つからない。運が良いと部屋の中から出てきたり
遺失物として届けられてたりして、戻ってきたりするんだろうけど
俺の場合、そういう幸運も全部キャンセル扱いされるんだよね」
佐天「・・・ということは?」
上条「この右手がある限り、偶然とか運が絡んだハッピーはありえないって事、らしい」
佐天「そんな、ひどいです!」
上条「まぁ理不尽っちゃ理不尽かもしれないけど、そういうもんだから仕方ないですよ」
佐天「そんな・・・」
上条「この右手がなければ幸せになれるのかもしれないけど、気軽に試そうとは思わないですしね」
佐天「それは・・・そうですけど・・・」
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:50:16.45 ID:B0UWlVyj0
上条「で、これは仮説なんですがね」
佐天「・・・はい」
上条「先ほどのように、初春さんの、そのえーとなんだ。
スカートの中身がチラッと顔を覗かせたりするような
いわゆる思春期の盛りであるところの男子高校生にとっては
とってもラッキー且つハッピーなイベントが例え起こったとしても
その後のビリビリみたいに更に大きな不幸で塗り潰されちまうんじゃないかと」
佐天「・・・それじゃあ」
上条「一時的には良い目を見れるかもしれないですが、
結局のところ、不幸になりそうって感じですね」
佐天「・・・」
上条「それじゃあ出ませうか。なんか付き合って頂いて申し訳なかったですね」
佐天「・・・」
上条「(やべえ、かえって傷つけちまったかな・・・上条さんには女の子は難しいぜ・・・)」
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:52:36.34 ID:B0UWlVyj0
道端
上条「(時間も遅くなったし、送って行くことになったのは良いとして)」
佐天「・・・」
上条「・・・」
佐天「・・・・・・」
上条「・・・・・・」
佐天「・・・・・・・・・」
上条「(気まずいぃぃぃぃ! な、なんとかして話題! 話題を!)」
佐天「・・・はぁ。アタシって、やっぱり無能なんだな」
上条「・・・え?」
91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:59:41.64 ID:B0UWlVyj0
佐天「せっかくレベル0から1に上がれて、結構嬉しかったんですよ。
ずっと無能力者ってことにコンプレックスがあったので」
上条「・・・」
佐天「正直言って、なんか変わった能力だなーって思いました。
御坂さんみたいに電気を操る訳じゃなく、白井さんみたいなテレポートが
できる訳でもない。発熱したり重力を操作したり・・・能力ってそういうものかなって
漠然と思っていたものですから」
上条「・・・まぁ、そういうのが分かりやすくてメジャーではあるな」
佐天「でしょう? だから、特定の個人を幸せにする・・・ってどういう能力なんだろうって」
佐天「それでも、良かった。何もできない訳じゃない。アタシにも能力がとうとう発現したんだって」
佐天「初春や御坂さん、白井さんに言ったらどんな顔するかなって」
佐天「1人でワクワクしながら考えたりして・・・」
上条「・・・」
佐天「でも、この能力を使えば、上条さんは結果的に不幸になっちゃう。
これじゃあ、無能なのと、何もできないのと変わりませんよね・・・」
上条「・・・おい」
佐天「えっ?」
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 16:04:59.00 ID:B0UWlVyj0
ずっと待ってたんだろ!?無能力者と蔑まされなくてもすむ、コンプレックスに唇を噛まず
にすむ・・・そんな誰もが笑って、誰もが望む最高なハッピーエンドってやつを。
今まで待ち焦がれてたんだろ?こんな展開を・・・何のためにここまで歯を食いしばってきた
んだ!?てめぇのその手でたった一人の人間を助けられるって喜んだんじゃねえのか
よ?佐天さんだって主人公の方がいいだろ!?脇役なんかで満足してんじゃねえ、命を懸け
てたった一人の人間を幸せにしてぇんじゃないのかよ!?だったら、それは全然終わってねぇ、
始まってすらいねぇ・・・ちょ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ っとくらい長いプロローグで絶望してんじ
ゃねぇよ!手を伸ばせば届| うるさい黙れ |くんだ!いい加減に始めようぜ、佐天さん!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\_______/ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∨ (゚д゚ )
<⌒/ヽ-、__ノヽノ |
/<_/____/ < <
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 16:27:16.97 ID:B0UWlVyj0
これじゃダメか・・・
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 16:42:40.71 ID:DcDWDmcH0
説教タイムか?
97 :>>91から:2010/10/20(水) 16:51:08.04 ID:B0UWlVyj0
上条「確かに、せっかく手に入れられたと思った能力が、使い道もなさそうじゃ
ガッカリしたくなる気持ちも分かるけどな。少なくとも今は無能力者じゃねえだろ?」
佐天「で、でも・・・」
上条「そりゃ小さなラッキーの後にバカデカい不幸をお見舞いされちまったが
恥も外聞も捨てて言わせてもらえりゃ、初春さんのくまさんパンツ見た時は
一瞬ラッキーついてるぜ!とか思っちまった!あーここ最近で一番幸せだなって思った!
佐天さんの能力は確かに俺を幸せにした!そこにはなんの間違いも、疑いの余地もねぇ!
だから佐天さんが無能であるはずがねぇ!堂々と胸を張れよ、佐天涙子!」
佐天「上条さん・・・」
上条「それに、もしかしたら、その能力が成長すりゃ俺だけじゃない。
君の周りの人間を幸せにしたり、不幸から救ってやる事だってできるかもしれないだろ」
佐天「そ、それは・・・」
上条「だったら今はその小ささに絶望してないで、希望を持ってやってみようぜ、佐天さん」
佐天「は、はい!」
上条「おっし、良い返事だ。って、いきなり怒鳴っちまったりしてゴメンな。
たまにこう・・・なんつーかカッときて熱くなっちまう癖があるんだよ」
佐天「あ・・・」
上条「ん?」
佐天「上条さん、やっと敬語抜きで話してくれましたね」ニコッ
98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 16:56:16.53 ID:B0UWlVyj0
上条「え? あ、いや・・・(あ、あれ・・・?)」ドキドキ
佐天「上条さんってやっぱり凄いですね」
上条「えっ?」
佐天「アタシはいっつもできない事ばっか気にしてて
自分ができる事に対して全然目を向けてやれてなかったんだなって」
上条「佐天さん・・・」
佐天「でも上条さんのお陰で、目が覚めました。
これからは、もうちょっと自分のこと、褒めてやろっかなって思います!」
上条「そう、だな。佐天さんは無能なんかじゃない。すげえ素敵な女の子だと思う」
佐天「えっ////」
上条「え・・・あっ、いや、あー・・・////」
佐天「///」
上条「///」
佐天「「か、帰りましょっか!」
上条「そ、そうだな! 帰ろう!」
99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 16:58:55.43 ID:B0UWlVyj0
美琴「・・・あれは・・・佐天さんと・・・当麻・・・!?」
黒子「お姉様? どうかしましたの?」
美琴「う、ううん、なんでもない!」
美琴「(・・・見間違い・・・じゃないよね・・・?)」
100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:02:55.19 ID:B0UWlVyj0
翌日の放課後
黒子「お待たせですの」
初春「あ、白井さん、御坂さん。こんにちは」
佐天「こんちゃーっす!」ツヤツヤ
美琴「う、うん、2人ともこんにちは・・・(なんか佐天さんがキラキラしてる)」
佐天「あれー? 御坂さん、なんか元気なくないですか?」
美琴「へっ!? いや、そんな事は・・・ないと・・・思うけど・・・」
黒子「確かにちょっとおかしいですわね。お姉様、熱でもありますの?」
美琴「ないない! 全然そういうんじゃないから!」
黒子「では念のためワタクシがお姉様の慎ましい胸で触診をハブッ」
美琴「・・・ったく。いい加減にしなさい」
黒子「・・・もしやまさか、あの類人猿の事ですの?」キラーン
美琴「へっ!?」
初春「?」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:05:20.47 ID:B0UWlVyj0
美琴「(なんでこの子はいつもこういうところで鋭いかなあ・・・いや、でもこれはチャンス?)」
美琴「あ、あのさ、佐天さん」
佐天「はい?」
美琴「なんか、いい事あった?」
佐天「え? ・・・あー・・・あははは、やだなあ、顔に出てます?」
初春「えー? 私には分かりませんけど・・・?」
美琴「そ、それってもしかして・・・昨日、と・・・上条当麻と一緒にいたのは関係あるのかしら?」
黒子「!?」
初春「?」
佐天「?」
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:10:07.17 ID:B0UWlVyj0
佐天「んー? 御坂さん、見てたんですか?」
美琴「じゃ、じゃあやっぱりあれ・・・」
黒子「なんですの!? なんですの!? あの類人猿、佐天さんにまで・・・」
佐天「違いますよー。昨日ちょっと凹んでたんですが、
上条さんに叱ってもらったらなんだかスッキリしちゃって」
美琴「叱って・・・?」
佐天「ええ。ウジウジしてたら一喝されちゃいました。
なんかそれでふっきれたっていうか・・・。
あーでも、お説教されてるところを御坂さんに見られてたなんて恥っずかしいなぁ!」
美琴「え? いや、あれ?」
佐天「あんまりあの時の事は言わないでくださいよー。
アタシ、泣きそうなの我慢してたんで、多分変な顔してたでしょ?」
美琴「え、う、ううん・・・そんな事・・・なかった、よ?」
佐天「本当ですか? だったら良かったです」
黒子「全く。人騒がせですわねえ」
初春「??」
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:14:45.43 ID:B0UWlVyj0
ちょっと戻って学校 昼休み
初春「能力に目覚めた!? やったじゃないですか、佐天さん!」
佐天「あっはっは。ありがと、初春。あ、ちなみに今回は幻想御手使ってないよ?」
初春「もー茶化さないでくださいよ。真面目にお祝いしてるんですから」
佐天「ごめんごめん」
初春「それで、どんな能力なんですか?」
佐天「え?」
初春「佐天さんの能力ですよ! ベクトル操作ですか? 熱量操作ですか? それともー」
佐天「いや・・・そんな大層なもんじゃなくてさ・・・」
初春「えー?」
佐天「だって初春も自分の能力教えてくれてないじゃん」
初春「わ、私のはちょっと弱いから恥ずかしくて・・・」
佐天「アタシもそんなようなもんだから。あんま深く聞かないでやってよ。
御坂さんたちにも今のトコ言うつもりはないしね」
初春「はぁ・・・」
104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:20:06.98 ID:B0UWlVyj0
また戻って放課後
土御門「んじゃカミやーん、お先に失礼するぜい」
青ピ「補習頑張ってやー」
上条「裏切り者め・・・。あーあ。不幸だー・・・外は良い天気だってのなぁ」
小萌「なら赤点取らないでください、上条ちゃん」
上条「うっ、先生・・・」
小萌「なんですか、その態度! 早く帰りたいのを我慢して
上条ちゃんのために補習をやっているんですよ!
そんな教師心に感謝の一つ、あっても良いでしょう!?」
上条「なら見逃してください・・・」
小萌「それじゃ本末転倒じゃないですかっ!」
上条「くう・・・不幸だ・・・」
小萌「先生だって泣きたいです・・・」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:25:04.33 ID:B0UWlVyj0
上条「ったく、やっと補習終わりかよ・・・まーた腹空かして怒ってる
インデックスをなだめる作業が始まる・・・」トボトボ
佐天「あれ? あそこにいるの、上条さんじゃないですか?」
御坂「ホントだ・・・」
黒子「まーた相変わらず冴えない顔をしてますのねえ」
初春「声かけなくて良いんですか?」
美琴「えっ、あう・・・///」
黒子「(この分なら心配はなさそうですの)」
佐天「じゃあアタシが。上条さーーーん!」ブンブン
美琴「えっ」
上条「あれ? あそこにいるのは佐天さんと・・・いつものメンバーか」
美琴「(佐天さん・・・あっさり当麻に声かけるんだなぁ・・・)」
黒子「(これはもしや・・・)」
108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:32:58.05 ID:B0UWlVyj0
上条「どうも・・・えーと初春さん、昨日は大変申し訳ありませんデシタ」
初春「あっ、いえいえ、その節はこちらこそお見苦しいものを・・・」
上条「とんでもない! 可愛らしくて・・・あっ」
初春「うっ」ビクッ
美琴「アンタねぇ・・・」ビリビリ
上条「ま、待てビリビリ! 今のは・・・ちょっとした間違いだ!」
美琴「問答無用!」
佐天「(ヤバイ! 上条さんが!)」
フワッ
美琴「・・・?・・・ッ!!///」
黒子「・・・相変わらずの短パン・・・じゃ、ない・・・だと・・・」
初春「白のレース・・・」
上条「Oh...」
佐天「・・・」
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:37:57.84 ID:B0UWlVyj0
美琴「ちょ、なに!? 何が起こった訳!?」
黒子「お姉様の・・・白レースパンティー・・・ぐっ、いくら鼻血をテレポートさせても
止め処なく溢れてきますの!!」
初春「み、御坂さん、落ち着いてください!」
上条「(と、とんでもないものを見てしまった気がする・・・)///」
美琴「ななななんで? なんで!?」
黒子「し、しばらくはオカズに困りそうにありませんわ・・・」ハァハァ
初春「御坂さん! どうしたんですか、御坂さん!」
美琴「・・・のに・・・」
初春「え?」
美琴「短パン・・・穿いてきたはずなのに・・・」
上条「?」
美琴「ど、どこかで脱げちゃった? え? でも気づかないなんてありえる?」ワタワタ
初春「(御坂さんの狼狽っぷりがかつてない程に・・・!)
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:41:57.20 ID:B0UWlVyj0
美琴「黒子っ!」
黒子「まさかお姉様がキャラものプリント柄以外の下着を持っていらしたとは・・・
しかもその日に限って短パンを穿いておらず、更にはナイスな風の煽りで」
美琴「話を、聞けぇぇぇぇえっ!」バリバリ
黒子「あばばばばばばば」
上条「・・・し、白井っ!?」
初春「あ、大丈夫ですよ、上条さん。いつものことですから」
上条「(いつもって・・・)」
黒子「お姉様の電撃で・・・軽く・・・イキかけましたわ・・・」
美琴「もっぺん食らう?」
黒子「それで、お姉様、どうかなさいましたの?」
初春「(切り替え早っ)」
上条「(本当に無事だ・・・)」
111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:46:22.70 ID:B0UWlVyj0
美琴「アンタ、アタシの短パン、どこかにテレポートさせた?」
黒子「いえ? そのような事はしておりませんが」
美琴「本っ当に?」バチバチ
黒子「本当ですの! この黒子、やるなら真正面から堂々と!
しかも2人きりの状況でやりますのっ!」
美琴「そんな事で胸を張るな!」ゴチン
黒子「っ」
美琴「そんなぁ・・・じゃあ本当にどこかに置き忘れてきたとか・・・?」
初春「トイレとか・・・体育とかですか?」
美琴「今日は体育なかったのよ。あるとすればトイレかなあ」
初春「今から学校戻ります?」
美琴「うーん、仕方ないから明日で良いわ。寮に戻れば替えがあるしね」
黒子「チッ」
上条「(・・・なんだろう、すごくいたたまれない空気だ・・・)」
佐天「・・・」
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:51:22.79 ID:B0UWlVyj0
美琴「とりあえず今日は帰りましょ。こんなんじゃうかうか外出もできないわ」
黒子「お姉様。お言葉ですが世の女性は基本的に短パンなどという
無粋なものは身につけずに昼夜生活しているんですのよ」
美琴「それはそれ。これはこれ」
黒子「むぅ・・・自然なお姿ですのに・・・」
初春「それじゃあ帰りますか。・・・? 佐天さん?」
佐天「あ、うん。今行く! そ、それじゃ上条さん、また!」
上条「へ? あ、はい。また・・・」
初春「上条さん、さようならー」
黒子「御機嫌ようですの。できたら2度とお会いしたくありませんが」
美琴「じゃあね・・・って、あれ? アンタそういやアタシの下着・・・」
上条「・・・」
美琴「・・・」
上条「さらば!!」ダッ
美琴「あっ、待ちなさい! こらー!」バリバリ
113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:59:01.51 ID:B0UWlVyj0
上条「・・・追ってこない、か。はぁ、助かったぜえ」ゼェゼェ
上条「それにしても・・・ちょっと妙と言えば妙だよな」テクテク
上条「ビリビリはあの時、間違いなく俺を電撃で攻撃しようとしていた」テクテク
上条「でも急に風が吹いて、ビリビリのスカートが捲れて・・・」テクテク
上条「・・・ま、まぁ、見えたものの話はさて置いてだな///」テクテク
上条「例の短パンをアイツは穿いてなかった」テクテク
上条「でもそれはビリビリにとって異常だったらしい」テクテク
上条「毎日身につけているものが、例えば半日もなかったとして、気づかないもんだろうか?」カツカツ
上条「・・・もし俺がトイレにトランクス忘れて出てきたら・・・絶対気づくよな・・・」カツカツ
上条「・・・うーん。なんか引っかかるなぁっと、っただいまー」
イン「おかえりとうまー。おなかすいたー」
上条「へいへい。今ご飯準備しますよっと。あ、そうだ。なぁ、インデックス。
女の子って、例えばパンツ穿き忘れても気がつかないもんなのか?」
イン「れ、レディーに対してなんてこと聞いてるのかな!? とうまはデリカシーが欠けすぎなんだよっ!!」ガブッ
上条「い、いてぇ! 噛むなインデックス! あーもう不幸だぁぁぁ!」
115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:02:59.79 ID:B0UWlVyj0
佐天の部屋
佐天「あの時・・・」
---
上条「ま、待てビリビリ! 今のは・・・ちょっとした間違いだ!」
美琴「問答無用!」
佐天「(ヤバイ! 上条さんが!)」
---
佐天「上条さんが危ないって思って、そしたら風が吹いて
御坂さんのスカートをめくった」
佐天「そして短パンを穿いてないって状態」
佐天「後者はちょっと分からないけれど、前者は同じ、なんだよね」
佐天「・・・初春の時と・・・」
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:10:13.50 ID:B0UWlVyj0
佐天「・・・もし、あの風がアタシの能力によって起きた現象なら
あの風は上条さんに幸せをもたらすものでなければいけないはず」
佐天「そういう能力なんだから。スカートを捲れるくらいの弱い風を起こす能力、じゃなくて
アタシの能力は『上条当麻を幸せにする能力』」
佐天「あれで上条さんは、幸せになったのかな」
佐天「結果的には、確かに電撃を食らわずに済んだ」
佐天「そういう意味では確かに、間違いなく、『不幸は起きなかった』」
佐天「じゃあ、もしあの時、御坂さんがいつも通り短パンを穿いてたら?」
佐天「スカートの中身が見えようが、気にしない。気にしなければ多分あのまま電撃を撃ってたはず」
佐天「・・・上条さんなら幻想殺しがあるから、打ち消せるのかもしれないけど」
佐天「まぁ、それは置いといて。今大事なのは、もしあの時、御坂さんが短パンを穿いていれば
上条さんは不幸になったかどうか・・・」
佐天「もし、『御坂さんの短パンがない』事を前提として『スカートが捲れ』れば上条さんが不幸を回避できた?」
佐天「・・・アタシの能力が、風を起こしただけじゃなく、御坂さんの短パンも、どこかへやっちゃった・・・?」
佐天「・・・確証はないけど、だとしたら・・・?」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:13:05.20 ID:B0UWlVyj0
また次の日 風紀委員事務所
初春「こーんにちはー」
佐天「こーんちわー」
固法「あら、初春さんに佐天さん。いらっしゃい」
初春「固法さん、お疲れ様です」
佐天「お疲れ様です!」
固法「今日もよろしくね」
初春「はい!」
佐天「あの、白井さんたちは・・・?」
固法「彼女たちももうすぐ来ると思うわよ」
黒子「お疲れ様ですのー」
美琴「こんにちはー」
固法「ほらね」
黒子「?」
美琴「?」
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:18:08.30 ID:B0UWlVyj0
佐天「あ、御坂さん、ちょっとお聞きしたいんですけど」
美琴「ん? どうしたの?」
佐天「あの、昨日の短パンの事なんですけど・・・どこかにありました?」
美琴「あーそれねー。いやー寮の部屋に戻ったらさ、
ベッドの上に綺麗に折り畳まれて置いてあったのよ」
佐天「ベッドの上に・・・?」
美琴「そうなの。箪笥から出したまんまみたいに放置されてたの。
だから昨日、アタシ本当に忘れたまま外に出ちゃったみたい」
初春「そうだったんですかぁ。珍しいですねえ」
黒子「これを機に、短パンなどお止めになってくださいまし!」
美琴「今日はキチンと穿いてますー」
黒子「ううっ・・・黒子は悲しいですの」
佐天「(ホントに・・・そうなのかな・・・うーん、やっぱりハッキリしないなぁ)」
120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:25:21.69 ID:B0UWlVyj0
固法「なんの話?」
美琴「実はその、かくかくしかじかって事がありまして」
固法「へー。まるまるうまうまって訳だったのね。
うーん、でもおかしいわね」
美琴「え?」
固法「これ本当は黙ってるもりだったんだけどね?」
黒子「どうしましたの?」
固法「昨日、巡回でセブンスミストの辺りに行ったのよ。
で、私の能力で衣服の下を軽く透視して、危険物がないか確認してたの」
初春「固法先輩の能力ですもんね。透視能力」
黒子「そういえばワタクシたちも昨日セブンスミストへ・・・」
固法「ご明察。みんなの事も透視しちゃったのよ」
佐天「それってつまり・・・」
固法「みんなの服の下、見ちゃった」
美琴「!?」
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:29:01.54 ID:B0UWlVyj0
初春「ええー!」
固法「まぁこれは任務だし、一般人には公開していない機密だから
くれぐれも他言しちゃダメよ?」
美琴「そ、それはまぁ」
佐天「それで、固法先輩・・・」
固法「あ、うん。で、御坂さんのスカートの下も見てしまったんだけど
その時は多分、短パン穿いてたと思うのよね」
美琴「えっ」
初春「それって・・・どういう・・・」
固法「ちょっと一瞥しただけだから、ハッキリとは覚えてないけど・・・」
黒子「お姉様・・・これは・・・」
美琴「何が起きてるの・・・?」
佐天「・・・」
123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:34:34.73 ID:B0UWlVyj0
佐天「(やっぱり・・・アタシの能力・・・アタシの能力で・・・
御坂さんの短パンが消えちゃったんだ)」
初春「やっぱり白井さんが御坂さんの短パンをテレポートさせたんじゃないですかぁ?」
美琴「・・・現実的に考えてそれが一番理に適ってるわね」
黒子「で、ですから昨日も申し上げましたとおり、黒子ではないと!」
美琴「・・・本当かしら・・・」ジトー
黒子「お、お姉様! この黒子の真摯な心が届かないのですか!?」
美琴「アンタの前科と日頃の行いからしてそれはムリ」
黒子「ご無体な!」
美琴「ええい、吐けっ! 白状しなさいっ!」バリバリ
黒子「お姉様ぁぁっ!」ヒュンヒュン
固法「ちょっと貴方たち、事務所で騒がないの!」
初春「御坂さん本気ですねえ」カラカラ
佐天「・・・」
初春「・・・佐天さん?」
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:41:18.45 ID:B0UWlVyj0
佐天「ご、ごめん、初春。アタシなんだか急に具合悪くなったみたい。今日は帰るね」
初春「大丈夫ですか? 身体が辛いならちょっと横になってから帰ったほうが・・・」
固法「佐天さん、大丈夫?」
佐天「だ、大丈夫です。ちょっとここんとこ寝不足気味だったのが堪えたみたいで」
固法「そう? じゃあ家でしっかり寝た方が良いわね。1人で帰れる?」
佐天「はい・・・帰れます」
固法「分かったわ、気をつけてね」
初春「お大事に、佐天さん!」
佐天「ありがと、初春、固法先輩。後ろでじゃれ合ってる2人にもよろしく伝えてください」
固法「ふふ、伝えておくわ。じゃあお大事にね」
初春「また明日~」
佐天「また明日ね」バタン
佐天「・・・ふう」
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:43:23.89 ID:S/iUc4bq0
俺「ふう…」
126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:44:45.12 ID:B0UWlVyj0
上条「ふんふーん ふっふふーん」
上条「いやー今日は補習を免れたおかげで特売に間に合ったし
久しぶりに俺の分まで食事にありつけそうですよ」
上条「って、おーい、佐天さーん」
佐天「・・・あ・・・上条さん!」
上条「あれ? なんか具合でも悪いの? 顔色良くないよ?」
佐天「・・・」
上条「んー・・・ちょっとどこか、公園でも入ろうか?」
佐天「・・・」コクン
上条{(中学生の頃なんて悩み多い年頃だからなぁ)」
佐天「(上条さん・・・優しいなあ・・・)」
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:48:29.87 ID:B0UWlVyj0
公園
上条「ほい、チョコサイダーで良いかな?」
佐天「あ、ありがとうございます・・・」
上条「ジュース1本どうってことないですよ(いやホントはピンチだけど)」
佐天「また敬語に戻ってます・・・」
上条「え? そうだっけ?」
佐天「もう・・・」クスッ
上条「やっと笑ったな」
佐天「え・・・?」
上条「なんか青い顔してたからさ。やっぱ佐天さんは笑顔のほうが似合うよ」
佐天「あ・・・///」
上条「・・・何があったか、聞いて良いか?」
佐天「は、はい・・・。実は――――」
130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:32:29.52 ID:B0UWlVyj0
上条「・・・なるほどねえ」
佐天「やっぱり私の能力が成長してるんでしょうか?」
上条「うーん。俺は知っての通りレベル0の人間だからよく分かんないけど
最初のアレが全力じゃなかった、みたいな仮説は成り立たないのかな」
佐天「というと・・・?」
上条「『風を起こす事』は佐天さんの能力の本質ではない訳だろ?」
佐天「はい。あくまで『上条さんを幸せにする』のがこの能力です」
上条「って事は、自分で言うのもなんだけど、俺を幸せにするためなら、
結構大規模な事だってできちまうのかもしんねえってこと」
佐天「大規模・・・」
上条「聞いた事ない、要はレアな能力だから、他の能力とは比較できないけどさ。
佐天さんの能力がレベルアップすると、『幸せにできる人数が増える』のか
『大掛かりな事ができるようになる』のか、イマイチよく分かんないよな」
佐天「なるほど」
上条「まぁいくら大掛かりって言っても、やれる事には限度があるだろうけど・・・」
佐天「・・・」
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:37:56.85 ID:B0UWlVyj0
上条「でも、さっきはなんであんなに青い顔してたんだ?」
佐天「え?」
上条「いや、もし能力が成長したんなら、普通は喜ぶもんじゃないかなってさ」
佐天「うーん・・・そうかもしれないんですが、私は長い事レベル0だったので
能力が発現して、しかもレベルアップしちゃったのかも!
っていうのが不安だったのかもしれません」
上条「あー・・・貧乏人が宝くじ当てたけど金の使い道が分からない!みたいな?」
佐天「あはは。きっとそんな感じです」
上条「まぁもし不安なら俺の担任も紹介できるし、佐天さんの学校にも能力開発に
詳しい先生はいるだろうから、相談してみるのが早いよ」
佐天「そうですね、ありがとうございます。上条さんのおかげでまた楽になりました」
上条「いや・・・ジュース奢ったくらいしかしてないから・・・」
133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:42:14.25 ID:B0UWlVyj0
風紀委員事務所
美琴「ったく・・・折れないわね・・・」ハァハァ
黒子「今回の件に関しては黒子は潔白ですの」ゼェゼェ
固法「はいはい、そろそろ2人とも落ち着いて。白井さんは仕事でしょ」
美琴「むー、仕方ない。ついてきて邪魔してんじゃ本末転倒だもんね」
黒子「うう・・・まだ信じて頂けませんのね・・・」
美琴「あれ? 佐天さんは?」
初春「帰りましたよ。なんだか体調が優れないって」
美琴「あら大丈夫なの?」
初春「ええ。ちょっと寝不足気味だそうで・・・」
美琴「ふーん、なら平気か。それじゃどうしようかな」
黒子「どうかなさいまして?」
美琴「2人が仕事終わるまで、ファミレスかどこかでお話しでもしよっかなーって思ってたからさ」
初春「なるほど」
134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:47:36.51 ID:B0UWlVyj0
美琴「でも帰っちゃったんじゃ仕方ないわね。コンビニで立ち読みでもしてくるわ」
黒子「お姉様・・・常盤台のエースともあろう御方が・・・」
美琴「はいはい。んじゃ2人とも、それから固法先輩。仕事頑張ってください」
固法「ええ、ありがとう」
初春「お気をつけて~」
黒子「あの類人猿にはくれぐれもお気をつけて!」
美琴「はーい」パタン
美琴「全く、黒子はアイツのこと気にしすぎだし」
美琴「・・・アイツも黒子の半分くらいアタシのこと気にしてくれたって・・・///」ブツブツ
美琴「そういえば、いつものコンビニは顔覚えられてるかもしんないわよね」
美琴「もう1件遠くのコンビニにしようかな」スタスタ
美琴「・・・あれ? あそこにいるの、佐天さん?」スタスタ
美琴「(具合悪いから、もしかしてあそこに座って休んでるのかしら)」トコトコ
美琴「(家まで送ってってあげようかな)」トコトコ
135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:53:33.45 ID:B0UWlVyj0
美琴「(・・・嘘・・・)」グワン
上条「今日はこの後どうするんだ? そういやいつも一緒の初春さんたちは・・・」
佐天「あ、さっきまで一緒にいたんですけど、具合悪いから先に帰るって・・・」
美琴「(佐天さんが・・・アイツと・・・)」グワングワン
上条「今日はこの後どうするんだ? そういやいつも一緒の初春さんたちは・・・」
(2人きりになれたね)
佐天「あ、さっきまで一緒にいたんですけど、具合悪いから先に帰るって・・・」
(仮病ついてフけてきちゃった)
美琴「・・・によ、それ・・・」グワングワン
136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:55:26.49 ID:B0UWlVyj0
上条「大丈夫か? 家の近くまで送っていこうか?」
(おいおい、送り狼しちゃうぞ)
佐天「いやいや、昨日の今日で、いや、一昨日の今日、か?
また送ってもらったりしちゃ悪いですって」
(いやーん、また食べられちゃう)
美琴「なんっじゃそりゃああああああああああああああ!!」
137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:56:13.96 ID:B0UWlVyj0
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138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:58:49.15 ID:B0UWlVyj0
上条「うおぉっ!?」
佐天「きゃぁぁぁっ!」
上条「爆発!? なんだなんだ!? 魔術師か!?」
佐天「えっ?」
上条「いや、こっちの話で・・・」
美琴「ちょっとアンタたち・・・」ユラリ
上条「ビリビリ!?」
佐天「御坂さん!?」
美琴「公共の面前で何してくれちゃってんのよぉぉぉおおお!!」バリバリ
上条「はぁ!? お前何言ってんだ! ていうか今の爆発はお前の仕業か!」
美琴「・・・それが何だって言うのよ」
上条「な・・・!」
139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:03:07.27 ID:B0UWlVyj0
上条「もし周りに一般人がいたらどうすんだ! 佐天さんは俺が守れたから良いけどよ」
美琴「佐天さん・・・?」
佐天「え・・・」
美琴「なんでアンタ、佐天さんと一緒にいる訳?」
上条「は?」
美琴「こないだも夜に佐天さんと2人で歩いてたわよねえ」
上条「あ、あれは」
美琴「言い訳なんて聞きたくないから」
上条「ちょっと待て、お前なんか勘違いしてるって!」
美琴「もういい」
上条「何が良いんだよ」
美琴「アンタは、ここで殺す」
上条「なっ・・・何言ってんだ」
美琴「・・・アタシのモノにならないなら、いらない」バチバチバチッ
141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:08:03.10 ID:B0UWlVyj0
上条「(・・・こりゃ本気だな・・・)」
上条「佐天さん、仕方ねえ。ちょっと離れてな」
佐天「で、でも・・・危ないですよ!」
上条「大丈夫大丈夫。これでも上条さんはビリビリとよく喧嘩してっから」
佐天「・・・」
上条「ただ、この右手が守れるのは基本的に自分だけだからな。
佐天さんを巻き添えにはしたくねえんだ」
佐天「わかりました・・・。あの、2人とも、あんまりひどい怪我しないでくださいね」
上条「ははっ、善処してみましょう」ニッ
佐天「はいっ!」タタッ
上条「・・・殺すとか言ってた割に待っててくれるたぁな。大層寛大じゃねえか」
美琴「最期だからね。アンタはすぐ殺す。佐天さんはすぐには殺してあげない」
上条「んだとテメェ」
美琴「当麻のことは、苦しまないように殺してあげるんだから、感謝しなさいよね」バチバチバチ
上条「誰が、するかっ!」ダッ
142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:10:07.04 ID:kKK2917KO
おいwwwwwwwwてめぇwwww
143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:14:09.54 ID:B0UWlVyj0
美琴「ふん!」バチッ
上条「食らうか!」キーン
美琴「・・・その右手・・・邪魔よね」バリバリ
上条「どうする? お前じゃ俺は殺せねぇぞ」
美琴「どうかしら?」バチィッ
上条「ぐおっ! こりゃ・・・砂鉄か! 砂鉄の煙幕!」
上条「だが、これくらいじゃこの右手は――」
佐天「上条さん、上――」
上条「なっ・・・」
美琴「これならアンタの右手が電撃を打ち消せても意味ないでしょ!」バリバリバリッ
佐天「ロードローラーッ!?」
上条「(こんな重いもんを電気で吊り上げたのかっ! この一瞬で!)」
佐天「上条さん!」
美琴「バイバイ、当麻」
144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:17:13.85 ID:zuRdyzHe0
どこから持ってきたwww
145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:18:42.92 ID:B0UWlVyj0
ロードローラーが、落下する
間に合わない
上条さんが、潰れて死んじゃう
あんないい人が
こんな死に方なんて
絶対に、幸せじゃないよ
不幸だ
なら、アタシはどうすれば良い
アタシの能力が及ぶ範囲で、できそうな事――
なんだ、そうか
146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:19:35.64 ID:B0UWlVyj0
アタシが、替われば良い
147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:19:50.98 ID:l1gDBAPcO
おいやめろ
149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:21:30.81 ID:B0UWlVyj0
上条「っ!?」ドンッ
美琴「っ!?」
佐天「あ、成功した」
上条「さ――」
グシャッ
150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:23:46.68 ID:kKK2917KO
どうしてこうなったどうしてこうなった
151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:25:20.50 ID:B0UWlVyj0
黒子「これは何事ですの! って、お、お姉様!?」ヒュン
初春「白井さん、早いです~」ハァハァ
美琴「あ、くろ・・・こ・・・」
黒子「これは・・・一体・・・」
美琴「さ、さてんさんが・・・とうまの、かわりに・・・」
初春「佐天さん!?」
黒子「くっ、イマイチ状況が飲み込めませんが、一刻を争うようですわね!」
上条「くそっ!重てぇっ・・・こんなの動かせねぇぞ」
初春「上条さん! 手伝います!」
黒子「さすがにワタクシのテレポートでも動かせませんの・・・増援を呼んで参ります!」
上条「チクショウ! チクショウ!」
初春「佐天さん! 佐天さん!」
152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:30:50.22 ID:B0UWlVyj0
――――、――――!!
(・・・? なんだろう・・・?)
――――、――――こ!!
(なにか、こえがきこえて――)
上条「涙子! 涙子!!」
佐天「・・・上条、さん・・・?」
上条「おま・・・生きて・・・」
佐天「なんで、笑ってるんですか?」
上条「そりゃ・・・お前が無事で・・・幸せだからに、決まってんだろうが・・・」
佐天「・・・上条、さん・・・」
初春「ざでん゙ざぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙あ゙ん゙!」
佐天「初春・・・」
美琴「さてん、さ・・・ごめ・・・ごめん・・・」
佐天「御坂さん・・・」
153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:34:22.67 ID:6Trvm6QbO
ロードローラーを浮かせる程の磁力とか周りに及ぼす影響もものすごいだろうな
154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:37:00.13 ID:B0UWlVyj0
翌日 とある病院
黒子「・・・一体、どういう奇跡ですの?」
医者「ロードローラーに完全に潰されてたら人間の熨斗死体が出来上がってたね」
黒子「状況を聞けば聞くほど、不可解ですわ」
黒子「公園整備のために近くに停めてあったロードローラーを強力な電気で吊り上げる」
黒子「それを上条当麻の上に放り落とした、と。ここまでは何の問題もありません」
上条「おい」
黒子「つまりこの時点で車はお姉様の制御を離れ、自然落下していた」
黒子「そこに佐天さんが飛び込んで、上条当麻を突き飛ばし、身代わりに」
佐天「・・・我ながら凄い事やったなあ」
黒子「計算では佐天さんは車の真下。普通ならそのままジ・エンドですわよ」
初春「本当ですよ。こうして生きてるから良かったようなものを・・・」
美琴「ごめん・・・」シュン
155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:41:21.75 ID:B0UWlVyj0
黒子「まぁ、お姉様の処分は連絡待ちです。
計算上、あり得ないエネルギー、座標で、佐天さんが無事という事実」
黒子「こんなの報告書にどう書けって言うんですの?」
上条「・・・白井、佐天さんの能力って知ってっか?」
黒子「はて? 佐天さんの能力とは・・・?」
佐天「実は私、つい先日とうとうレベル0から昇格したんです」
黒子「なんと、そうでしたの!? 水臭いですわ、教えてくだされば良かったのに・・・」
佐天「いや、ちょっと言いにくい能力でして・・・」
初春「そう言えば私にも教えてもらってませんよね、能力名」
佐天「実は、上条さんを幸せにする能力、なんだよね」
黒子「!?」
初春「!?」
美琴「!」
医者「へー」
156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:45:34.80 ID:OajW/zLI0
医者wwwww
158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:00:33.86 ID:B0UWlVyj0
佐天「でも、それがどうしたって言うんですか?」
上条「いや・・・だからさ、つまり、えーその、なんだ」
黒子「男ならハッキリなさい。キモいだけですわよ」
上条「えぇい、分かったよ! 言ってやりゃ良いんだろ!」
上条「佐天さんが死んだら、俺が幸せになれないだろ!!」
佐天「えっ」
佐天「・・・」
佐天「//////」カーッ
黒子「Oh...」
初春「Woo...」
美琴「・・・」
医者「ほー」ニヤニヤ
161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:05:13.99 ID:B0UWlVyj0
初春「えー、じゃああの時、私のスカートが捲れたのも・・・」
美琴「私のスカートが捲れたのも・・・」
黒子「ついでに短パンが消えたのも・・・」
佐天「・・・多分、ラストのも入れて、全部アタシです」
初春「も~! 何してんですかぁ!」ポカポカ
佐天「痛い痛い!」
黒子「はー、なんだか全部分かったらドッと疲れが出てきましたわ・・・」
初春「うー・・・理解できましたが納得できません・・・」
医者「まぁそろそろ患者の身体に障るから、良いかな?」
黒子「あ、はい。わかりましたの。それじゃ佐天さん、それから上条当麻。ご協力ありがとうですの」
美琴「・・・」ペコリ
初春「2人ともお幸せに~」
佐天「こ、コラ、初春!」
初春「えっへへ~」パタン
163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:13:07.05 ID:B0UWlVyj0
佐天「・・・」
上条「・・・」
佐天「で、もう下の名前で呼んでくれないんですかー?」
上条「さっきはみんないたから、ちと恥ずかしくてな・・・」
佐天「でも、今はもういませんよね」
上条「・・・涙子」
佐天「・・・へへっ」
上条「なんだよ・・・」
佐天「上条当麻を幸せにする能力かぁ・・・」
上条「ん?」
佐天「上条さん、今、幸せですか?」
上条「・・・あぁ。幸せだよ。涙子と一緒だからな」
トウマ ハ マタ ニュウイン ナンダヨー ニャー
上条「さて、同居人の紹介、しなくちゃな」ヤレヤレ
164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:14:47.21 ID:B0UWlVyj0
終わり。支援くれた人あんがと!
うまく書けなくてすまんこ
あと佐天さん可愛いよ佐天さん
165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:15:06.42 ID:S/iUc4bq0
おつんこ
166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:49:51.19 ID:I4VPvwDF0
乙
168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 22:20:18.58 ID:kKK2917KO
乙
佐天かわいいよ佐天
読み物:禁書目録
お絵かき掲示板
画像掲示板
上条「い、いやほら、あのですね、とっても可愛くてお似合いでしたよ!?」
初春「慰められている気がしませんよぅ……」
上条「「(デスヨネー)」
---
佐天「……全然幸せになってないような気がする……」
---
美琴「ちょっとそこの! アタシの友達に何して……って、アンタ!」
上条「げぇっ、ビリビリ! 待て! 違うんだ! 誤解だ! 初春さんのパンツなんて見てない!」
美琴「……パンツ?」
上条「Oh...」
美琴「2回死ねぇぇぇぇぇっ!」バリバリ
上条「やめてー!」
黒子「……自業自得ですわね……」
---
佐天「あわわわ……幸せどころか不幸になっちゃったよ……」
おしまい
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/19(火) 09:04:01.15 ID:s5zuvGMZ0
えー
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/19(火) 09:04:11.96 ID:sJ5L/GuwO
続きまだー?
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:24:31.39 ID:B0UWlVyj0
上条「あーひどい目にあったぜ・・・」トボトボ
佐天「あのう・・・すみません」
上条「はいはい、なんでせう? って佐天さんか」
佐天「こ、コンニチハ・・・」
上条「はい、どーもこんちわ。こんなとこでどうかしたかい?」
佐天「いえ、あの、その・・・実は、上条さんに謝罪したくて」
上条「謝罪? 女子中学生に謝ってもらう事なんかあったかなぁ」
佐天「えーとですね。さっき御坂さんに電撃食らってましたよね?」
上条「うわ、見てたのか? お恥ずかしいところをお見せしちゃったな」
佐天「す、すみません! あれ、原因は私なんです!」
上条「・・・へ?」
86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:42:12.23 ID:B0UWlVyj0
ファミレス
上条「俺を幸せにする能力・・・?」
佐天「はい・・・なんか変な能力なんですけど・・・」
上条「変・・・」
佐天「あっ、いやその上条さんが変って訳じゃなくてですね」
上条「佐天さんがそういう意味で言ったんじゃないのは分かってますって」
佐天「うう・・・」
上条「でもなぁ、俺は自然発生的には幸せになれないらしいんですよね」
佐天「え、それどういうことですか?」
上条「んー、この右手のこと、知ってる?」
佐天「幻想殺し、イマジンブレーカーですよね。全ての異能を無効化するっていう」
上条「そう。幻想殺し。神の奇跡だってキャンセルしちまうっぽいんだけど
知人の見立てでは、神様からの祝福みたいなもんまでキャンセルされちまうらしい」
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:45:55.63 ID:B0UWlVyj0
佐天「・・・つまり?」
上条「例えば、財布が見つからない。運が良いと部屋の中から出てきたり
遺失物として届けられてたりして、戻ってきたりするんだろうけど
俺の場合、そういう幸運も全部キャンセル扱いされるんだよね」
佐天「・・・ということは?」
上条「この右手がある限り、偶然とか運が絡んだハッピーはありえないって事、らしい」
佐天「そんな、ひどいです!」
上条「まぁ理不尽っちゃ理不尽かもしれないけど、そういうもんだから仕方ないですよ」
佐天「そんな・・・」
上条「この右手がなければ幸せになれるのかもしれないけど、気軽に試そうとは思わないですしね」
佐天「それは・・・そうですけど・・・」
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:50:16.45 ID:B0UWlVyj0
上条「で、これは仮説なんですがね」
佐天「・・・はい」
上条「先ほどのように、初春さんの、そのえーとなんだ。
スカートの中身がチラッと顔を覗かせたりするような
いわゆる思春期の盛りであるところの男子高校生にとっては
とってもラッキー且つハッピーなイベントが例え起こったとしても
その後のビリビリみたいに更に大きな不幸で塗り潰されちまうんじゃないかと」
佐天「・・・それじゃあ」
上条「一時的には良い目を見れるかもしれないですが、
結局のところ、不幸になりそうって感じですね」
佐天「・・・」
上条「それじゃあ出ませうか。なんか付き合って頂いて申し訳なかったですね」
佐天「・・・」
上条「(やべえ、かえって傷つけちまったかな・・・上条さんには女の子は難しいぜ・・・)」
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:52:36.34 ID:B0UWlVyj0
道端
上条「(時間も遅くなったし、送って行くことになったのは良いとして)」
佐天「・・・」
上条「・・・」
佐天「・・・・・・」
上条「・・・・・・」
佐天「・・・・・・・・・」
上条「(気まずいぃぃぃぃ! な、なんとかして話題! 話題を!)」
佐天「・・・はぁ。アタシって、やっぱり無能なんだな」
上条「・・・え?」
91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 15:59:41.64 ID:B0UWlVyj0
佐天「せっかくレベル0から1に上がれて、結構嬉しかったんですよ。
ずっと無能力者ってことにコンプレックスがあったので」
上条「・・・」
佐天「正直言って、なんか変わった能力だなーって思いました。
御坂さんみたいに電気を操る訳じゃなく、白井さんみたいなテレポートが
できる訳でもない。発熱したり重力を操作したり・・・能力ってそういうものかなって
漠然と思っていたものですから」
上条「・・・まぁ、そういうのが分かりやすくてメジャーではあるな」
佐天「でしょう? だから、特定の個人を幸せにする・・・ってどういう能力なんだろうって」
佐天「それでも、良かった。何もできない訳じゃない。アタシにも能力がとうとう発現したんだって」
佐天「初春や御坂さん、白井さんに言ったらどんな顔するかなって」
佐天「1人でワクワクしながら考えたりして・・・」
上条「・・・」
佐天「でも、この能力を使えば、上条さんは結果的に不幸になっちゃう。
これじゃあ、無能なのと、何もできないのと変わりませんよね・・・」
上条「・・・おい」
佐天「えっ?」
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 16:04:59.00 ID:B0UWlVyj0
ずっと待ってたんだろ!?無能力者と蔑まされなくてもすむ、コンプレックスに唇を噛まず
にすむ・・・そんな誰もが笑って、誰もが望む最高なハッピーエンドってやつを。
今まで待ち焦がれてたんだろ?こんな展開を・・・何のためにここまで歯を食いしばってきた
んだ!?てめぇのその手でたった一人の人間を助けられるって喜んだんじゃねえのか
よ?佐天さんだって主人公の方がいいだろ!?脇役なんかで満足してんじゃねえ、命を懸け
てたった一人の人間を幸せにしてぇんじゃないのかよ!?だったら、それは全然終わってねぇ、
始まってすらいねぇ・・・ちょ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\ っとくらい長いプロローグで絶望してんじ
ゃねぇよ!手を伸ばせば届| うるさい黙れ |くんだ!いい加減に始めようぜ、佐天さん!!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\_______/ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
∨ (゚д゚ )
<⌒/ヽ-、__ノヽノ |
/<_/____/ < <
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 16:27:16.97 ID:B0UWlVyj0
これじゃダメか・・・
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 16:42:40.71 ID:DcDWDmcH0
説教タイムか?
97 :>>91から:2010/10/20(水) 16:51:08.04 ID:B0UWlVyj0
上条「確かに、せっかく手に入れられたと思った能力が、使い道もなさそうじゃ
ガッカリしたくなる気持ちも分かるけどな。少なくとも今は無能力者じゃねえだろ?」
佐天「で、でも・・・」
上条「そりゃ小さなラッキーの後にバカデカい不幸をお見舞いされちまったが
恥も外聞も捨てて言わせてもらえりゃ、初春さんのくまさんパンツ見た時は
一瞬ラッキーついてるぜ!とか思っちまった!あーここ最近で一番幸せだなって思った!
佐天さんの能力は確かに俺を幸せにした!そこにはなんの間違いも、疑いの余地もねぇ!
だから佐天さんが無能であるはずがねぇ!堂々と胸を張れよ、佐天涙子!」
佐天「上条さん・・・」
上条「それに、もしかしたら、その能力が成長すりゃ俺だけじゃない。
君の周りの人間を幸せにしたり、不幸から救ってやる事だってできるかもしれないだろ」
佐天「そ、それは・・・」
上条「だったら今はその小ささに絶望してないで、希望を持ってやってみようぜ、佐天さん」
佐天「は、はい!」
上条「おっし、良い返事だ。って、いきなり怒鳴っちまったりしてゴメンな。
たまにこう・・・なんつーかカッときて熱くなっちまう癖があるんだよ」
佐天「あ・・・」
上条「ん?」
佐天「上条さん、やっと敬語抜きで話してくれましたね」ニコッ
98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 16:56:16.53 ID:B0UWlVyj0
上条「え? あ、いや・・・(あ、あれ・・・?)」ドキドキ
佐天「上条さんってやっぱり凄いですね」
上条「えっ?」
佐天「アタシはいっつもできない事ばっか気にしてて
自分ができる事に対して全然目を向けてやれてなかったんだなって」
上条「佐天さん・・・」
佐天「でも上条さんのお陰で、目が覚めました。
これからは、もうちょっと自分のこと、褒めてやろっかなって思います!」
上条「そう、だな。佐天さんは無能なんかじゃない。すげえ素敵な女の子だと思う」
佐天「えっ////」
上条「え・・・あっ、いや、あー・・・////」
佐天「///」
上条「///」
佐天「「か、帰りましょっか!」
上条「そ、そうだな! 帰ろう!」
99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 16:58:55.43 ID:B0UWlVyj0
美琴「・・・あれは・・・佐天さんと・・・当麻・・・!?」
黒子「お姉様? どうかしましたの?」
美琴「う、ううん、なんでもない!」
美琴「(・・・見間違い・・・じゃないよね・・・?)」
100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:02:55.19 ID:B0UWlVyj0
翌日の放課後
黒子「お待たせですの」
初春「あ、白井さん、御坂さん。こんにちは」
佐天「こんちゃーっす!」ツヤツヤ
美琴「う、うん、2人ともこんにちは・・・(なんか佐天さんがキラキラしてる)」
佐天「あれー? 御坂さん、なんか元気なくないですか?」
美琴「へっ!? いや、そんな事は・・・ないと・・・思うけど・・・」
黒子「確かにちょっとおかしいですわね。お姉様、熱でもありますの?」
美琴「ないない! 全然そういうんじゃないから!」
黒子「では念のためワタクシがお姉様の慎ましい胸で触診をハブッ」
美琴「・・・ったく。いい加減にしなさい」
黒子「・・・もしやまさか、あの類人猿の事ですの?」キラーン
美琴「へっ!?」
初春「?」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:05:20.47 ID:B0UWlVyj0
美琴「(なんでこの子はいつもこういうところで鋭いかなあ・・・いや、でもこれはチャンス?)」
美琴「あ、あのさ、佐天さん」
佐天「はい?」
美琴「なんか、いい事あった?」
佐天「え? ・・・あー・・・あははは、やだなあ、顔に出てます?」
初春「えー? 私には分かりませんけど・・・?」
美琴「そ、それってもしかして・・・昨日、と・・・上条当麻と一緒にいたのは関係あるのかしら?」
黒子「!?」
初春「?」
佐天「?」
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:10:07.17 ID:B0UWlVyj0
佐天「んー? 御坂さん、見てたんですか?」
美琴「じゃ、じゃあやっぱりあれ・・・」
黒子「なんですの!? なんですの!? あの類人猿、佐天さんにまで・・・」
佐天「違いますよー。昨日ちょっと凹んでたんですが、
上条さんに叱ってもらったらなんだかスッキリしちゃって」
美琴「叱って・・・?」
佐天「ええ。ウジウジしてたら一喝されちゃいました。
なんかそれでふっきれたっていうか・・・。
あーでも、お説教されてるところを御坂さんに見られてたなんて恥っずかしいなぁ!」
美琴「え? いや、あれ?」
佐天「あんまりあの時の事は言わないでくださいよー。
アタシ、泣きそうなの我慢してたんで、多分変な顔してたでしょ?」
美琴「え、う、ううん・・・そんな事・・・なかった、よ?」
佐天「本当ですか? だったら良かったです」
黒子「全く。人騒がせですわねえ」
初春「??」
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:14:45.43 ID:B0UWlVyj0
ちょっと戻って学校 昼休み
初春「能力に目覚めた!? やったじゃないですか、佐天さん!」
佐天「あっはっは。ありがと、初春。あ、ちなみに今回は幻想御手使ってないよ?」
初春「もー茶化さないでくださいよ。真面目にお祝いしてるんですから」
佐天「ごめんごめん」
初春「それで、どんな能力なんですか?」
佐天「え?」
初春「佐天さんの能力ですよ! ベクトル操作ですか? 熱量操作ですか? それともー」
佐天「いや・・・そんな大層なもんじゃなくてさ・・・」
初春「えー?」
佐天「だって初春も自分の能力教えてくれてないじゃん」
初春「わ、私のはちょっと弱いから恥ずかしくて・・・」
佐天「アタシもそんなようなもんだから。あんま深く聞かないでやってよ。
御坂さんたちにも今のトコ言うつもりはないしね」
初春「はぁ・・・」
104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:20:06.98 ID:B0UWlVyj0
また戻って放課後
土御門「んじゃカミやーん、お先に失礼するぜい」
青ピ「補習頑張ってやー」
上条「裏切り者め・・・。あーあ。不幸だー・・・外は良い天気だってのなぁ」
小萌「なら赤点取らないでください、上条ちゃん」
上条「うっ、先生・・・」
小萌「なんですか、その態度! 早く帰りたいのを我慢して
上条ちゃんのために補習をやっているんですよ!
そんな教師心に感謝の一つ、あっても良いでしょう!?」
上条「なら見逃してください・・・」
小萌「それじゃ本末転倒じゃないですかっ!」
上条「くう・・・不幸だ・・・」
小萌「先生だって泣きたいです・・・」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:25:04.33 ID:B0UWlVyj0
上条「ったく、やっと補習終わりかよ・・・まーた腹空かして怒ってる
インデックスをなだめる作業が始まる・・・」トボトボ
佐天「あれ? あそこにいるの、上条さんじゃないですか?」
御坂「ホントだ・・・」
黒子「まーた相変わらず冴えない顔をしてますのねえ」
初春「声かけなくて良いんですか?」
美琴「えっ、あう・・・///」
黒子「(この分なら心配はなさそうですの)」
佐天「じゃあアタシが。上条さーーーん!」ブンブン
美琴「えっ」
上条「あれ? あそこにいるのは佐天さんと・・・いつものメンバーか」
美琴「(佐天さん・・・あっさり当麻に声かけるんだなぁ・・・)」
黒子「(これはもしや・・・)」
108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:32:58.05 ID:B0UWlVyj0
上条「どうも・・・えーと初春さん、昨日は大変申し訳ありませんデシタ」
初春「あっ、いえいえ、その節はこちらこそお見苦しいものを・・・」
上条「とんでもない! 可愛らしくて・・・あっ」
初春「うっ」ビクッ
美琴「アンタねぇ・・・」ビリビリ
上条「ま、待てビリビリ! 今のは・・・ちょっとした間違いだ!」
美琴「問答無用!」
佐天「(ヤバイ! 上条さんが!)」
フワッ
美琴「・・・?・・・ッ!!///」
黒子「・・・相変わらずの短パン・・・じゃ、ない・・・だと・・・」
初春「白のレース・・・」
上条「Oh...」
佐天「・・・」
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:37:57.84 ID:B0UWlVyj0
美琴「ちょ、なに!? 何が起こった訳!?」
黒子「お姉様の・・・白レースパンティー・・・ぐっ、いくら鼻血をテレポートさせても
止め処なく溢れてきますの!!」
初春「み、御坂さん、落ち着いてください!」
上条「(と、とんでもないものを見てしまった気がする・・・)///」
美琴「ななななんで? なんで!?」
黒子「し、しばらくはオカズに困りそうにありませんわ・・・」ハァハァ
初春「御坂さん! どうしたんですか、御坂さん!」
美琴「・・・のに・・・」
初春「え?」
美琴「短パン・・・穿いてきたはずなのに・・・」
上条「?」
美琴「ど、どこかで脱げちゃった? え? でも気づかないなんてありえる?」ワタワタ
初春「(御坂さんの狼狽っぷりがかつてない程に・・・!)
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:41:57.20 ID:B0UWlVyj0
美琴「黒子っ!」
黒子「まさかお姉様がキャラものプリント柄以外の下着を持っていらしたとは・・・
しかもその日に限って短パンを穿いておらず、更にはナイスな風の煽りで」
美琴「話を、聞けぇぇぇぇえっ!」バリバリ
黒子「あばばばばばばば」
上条「・・・し、白井っ!?」
初春「あ、大丈夫ですよ、上条さん。いつものことですから」
上条「(いつもって・・・)」
黒子「お姉様の電撃で・・・軽く・・・イキかけましたわ・・・」
美琴「もっぺん食らう?」
黒子「それで、お姉様、どうかなさいましたの?」
初春「(切り替え早っ)」
上条「(本当に無事だ・・・)」
111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:46:22.70 ID:B0UWlVyj0
美琴「アンタ、アタシの短パン、どこかにテレポートさせた?」
黒子「いえ? そのような事はしておりませんが」
美琴「本っ当に?」バチバチ
黒子「本当ですの! この黒子、やるなら真正面から堂々と!
しかも2人きりの状況でやりますのっ!」
美琴「そんな事で胸を張るな!」ゴチン
黒子「っ」
美琴「そんなぁ・・・じゃあ本当にどこかに置き忘れてきたとか・・・?」
初春「トイレとか・・・体育とかですか?」
美琴「今日は体育なかったのよ。あるとすればトイレかなあ」
初春「今から学校戻ります?」
美琴「うーん、仕方ないから明日で良いわ。寮に戻れば替えがあるしね」
黒子「チッ」
上条「(・・・なんだろう、すごくいたたまれない空気だ・・・)」
佐天「・・・」
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:51:22.79 ID:B0UWlVyj0
美琴「とりあえず今日は帰りましょ。こんなんじゃうかうか外出もできないわ」
黒子「お姉様。お言葉ですが世の女性は基本的に短パンなどという
無粋なものは身につけずに昼夜生活しているんですのよ」
美琴「それはそれ。これはこれ」
黒子「むぅ・・・自然なお姿ですのに・・・」
初春「それじゃあ帰りますか。・・・? 佐天さん?」
佐天「あ、うん。今行く! そ、それじゃ上条さん、また!」
上条「へ? あ、はい。また・・・」
初春「上条さん、さようならー」
黒子「御機嫌ようですの。できたら2度とお会いしたくありませんが」
美琴「じゃあね・・・って、あれ? アンタそういやアタシの下着・・・」
上条「・・・」
美琴「・・・」
上条「さらば!!」ダッ
美琴「あっ、待ちなさい! こらー!」バリバリ
113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 17:59:01.51 ID:B0UWlVyj0
上条「・・・追ってこない、か。はぁ、助かったぜえ」ゼェゼェ
上条「それにしても・・・ちょっと妙と言えば妙だよな」テクテク
上条「ビリビリはあの時、間違いなく俺を電撃で攻撃しようとしていた」テクテク
上条「でも急に風が吹いて、ビリビリのスカートが捲れて・・・」テクテク
上条「・・・ま、まぁ、見えたものの話はさて置いてだな///」テクテク
上条「例の短パンをアイツは穿いてなかった」テクテク
上条「でもそれはビリビリにとって異常だったらしい」テクテク
上条「毎日身につけているものが、例えば半日もなかったとして、気づかないもんだろうか?」カツカツ
上条「・・・もし俺がトイレにトランクス忘れて出てきたら・・・絶対気づくよな・・・」カツカツ
上条「・・・うーん。なんか引っかかるなぁっと、っただいまー」
イン「おかえりとうまー。おなかすいたー」
上条「へいへい。今ご飯準備しますよっと。あ、そうだ。なぁ、インデックス。
女の子って、例えばパンツ穿き忘れても気がつかないもんなのか?」
イン「れ、レディーに対してなんてこと聞いてるのかな!? とうまはデリカシーが欠けすぎなんだよっ!!」ガブッ
上条「い、いてぇ! 噛むなインデックス! あーもう不幸だぁぁぁ!」
115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:02:59.79 ID:B0UWlVyj0
佐天の部屋
佐天「あの時・・・」
---
上条「ま、待てビリビリ! 今のは・・・ちょっとした間違いだ!」
美琴「問答無用!」
佐天「(ヤバイ! 上条さんが!)」
---
佐天「上条さんが危ないって思って、そしたら風が吹いて
御坂さんのスカートをめくった」
佐天「そして短パンを穿いてないって状態」
佐天「後者はちょっと分からないけれど、前者は同じ、なんだよね」
佐天「・・・初春の時と・・・」
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:10:13.50 ID:B0UWlVyj0
佐天「・・・もし、あの風がアタシの能力によって起きた現象なら
あの風は上条さんに幸せをもたらすものでなければいけないはず」
佐天「そういう能力なんだから。スカートを捲れるくらいの弱い風を起こす能力、じゃなくて
アタシの能力は『上条当麻を幸せにする能力』」
佐天「あれで上条さんは、幸せになったのかな」
佐天「結果的には、確かに電撃を食らわずに済んだ」
佐天「そういう意味では確かに、間違いなく、『不幸は起きなかった』」
佐天「じゃあ、もしあの時、御坂さんがいつも通り短パンを穿いてたら?」
佐天「スカートの中身が見えようが、気にしない。気にしなければ多分あのまま電撃を撃ってたはず」
佐天「・・・上条さんなら幻想殺しがあるから、打ち消せるのかもしれないけど」
佐天「まぁ、それは置いといて。今大事なのは、もしあの時、御坂さんが短パンを穿いていれば
上条さんは不幸になったかどうか・・・」
佐天「もし、『御坂さんの短パンがない』事を前提として『スカートが捲れ』れば上条さんが不幸を回避できた?」
佐天「・・・アタシの能力が、風を起こしただけじゃなく、御坂さんの短パンも、どこかへやっちゃった・・・?」
佐天「・・・確証はないけど、だとしたら・・・?」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:13:05.20 ID:B0UWlVyj0
また次の日 風紀委員事務所
初春「こーんにちはー」
佐天「こーんちわー」
固法「あら、初春さんに佐天さん。いらっしゃい」
初春「固法さん、お疲れ様です」
佐天「お疲れ様です!」
固法「今日もよろしくね」
初春「はい!」
佐天「あの、白井さんたちは・・・?」
固法「彼女たちももうすぐ来ると思うわよ」
黒子「お疲れ様ですのー」
美琴「こんにちはー」
固法「ほらね」
黒子「?」
美琴「?」
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:18:08.30 ID:B0UWlVyj0
佐天「あ、御坂さん、ちょっとお聞きしたいんですけど」
美琴「ん? どうしたの?」
佐天「あの、昨日の短パンの事なんですけど・・・どこかにありました?」
美琴「あーそれねー。いやー寮の部屋に戻ったらさ、
ベッドの上に綺麗に折り畳まれて置いてあったのよ」
佐天「ベッドの上に・・・?」
美琴「そうなの。箪笥から出したまんまみたいに放置されてたの。
だから昨日、アタシ本当に忘れたまま外に出ちゃったみたい」
初春「そうだったんですかぁ。珍しいですねえ」
黒子「これを機に、短パンなどお止めになってくださいまし!」
美琴「今日はキチンと穿いてますー」
黒子「ううっ・・・黒子は悲しいですの」
佐天「(ホントに・・・そうなのかな・・・うーん、やっぱりハッキリしないなぁ)」
120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:25:21.69 ID:B0UWlVyj0
固法「なんの話?」
美琴「実はその、かくかくしかじかって事がありまして」
固法「へー。まるまるうまうまって訳だったのね。
うーん、でもおかしいわね」
美琴「え?」
固法「これ本当は黙ってるもりだったんだけどね?」
黒子「どうしましたの?」
固法「昨日、巡回でセブンスミストの辺りに行ったのよ。
で、私の能力で衣服の下を軽く透視して、危険物がないか確認してたの」
初春「固法先輩の能力ですもんね。透視能力」
黒子「そういえばワタクシたちも昨日セブンスミストへ・・・」
固法「ご明察。みんなの事も透視しちゃったのよ」
佐天「それってつまり・・・」
固法「みんなの服の下、見ちゃった」
美琴「!?」
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:29:01.54 ID:B0UWlVyj0
初春「ええー!」
固法「まぁこれは任務だし、一般人には公開していない機密だから
くれぐれも他言しちゃダメよ?」
美琴「そ、それはまぁ」
佐天「それで、固法先輩・・・」
固法「あ、うん。で、御坂さんのスカートの下も見てしまったんだけど
その時は多分、短パン穿いてたと思うのよね」
美琴「えっ」
初春「それって・・・どういう・・・」
固法「ちょっと一瞥しただけだから、ハッキリとは覚えてないけど・・・」
黒子「お姉様・・・これは・・・」
美琴「何が起きてるの・・・?」
佐天「・・・」
123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:34:34.73 ID:B0UWlVyj0
佐天「(やっぱり・・・アタシの能力・・・アタシの能力で・・・
御坂さんの短パンが消えちゃったんだ)」
初春「やっぱり白井さんが御坂さんの短パンをテレポートさせたんじゃないですかぁ?」
美琴「・・・現実的に考えてそれが一番理に適ってるわね」
黒子「で、ですから昨日も申し上げましたとおり、黒子ではないと!」
美琴「・・・本当かしら・・・」ジトー
黒子「お、お姉様! この黒子の真摯な心が届かないのですか!?」
美琴「アンタの前科と日頃の行いからしてそれはムリ」
黒子「ご無体な!」
美琴「ええい、吐けっ! 白状しなさいっ!」バリバリ
黒子「お姉様ぁぁっ!」ヒュンヒュン
固法「ちょっと貴方たち、事務所で騒がないの!」
初春「御坂さん本気ですねえ」カラカラ
佐天「・・・」
初春「・・・佐天さん?」
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:41:18.45 ID:B0UWlVyj0
佐天「ご、ごめん、初春。アタシなんだか急に具合悪くなったみたい。今日は帰るね」
初春「大丈夫ですか? 身体が辛いならちょっと横になってから帰ったほうが・・・」
固法「佐天さん、大丈夫?」
佐天「だ、大丈夫です。ちょっとここんとこ寝不足気味だったのが堪えたみたいで」
固法「そう? じゃあ家でしっかり寝た方が良いわね。1人で帰れる?」
佐天「はい・・・帰れます」
固法「分かったわ、気をつけてね」
初春「お大事に、佐天さん!」
佐天「ありがと、初春、固法先輩。後ろでじゃれ合ってる2人にもよろしく伝えてください」
固法「ふふ、伝えておくわ。じゃあお大事にね」
初春「また明日~」
佐天「また明日ね」バタン
佐天「・・・ふう」
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:43:23.89 ID:S/iUc4bq0
俺「ふう…」
126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:44:45.12 ID:B0UWlVyj0
上条「ふんふーん ふっふふーん」
上条「いやー今日は補習を免れたおかげで特売に間に合ったし
久しぶりに俺の分まで食事にありつけそうですよ」
上条「って、おーい、佐天さーん」
佐天「・・・あ・・・上条さん!」
上条「あれ? なんか具合でも悪いの? 顔色良くないよ?」
佐天「・・・」
上条「んー・・・ちょっとどこか、公園でも入ろうか?」
佐天「・・・」コクン
上条{(中学生の頃なんて悩み多い年頃だからなぁ)」
佐天「(上条さん・・・優しいなあ・・・)」
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 18:48:29.87 ID:B0UWlVyj0
公園
上条「ほい、チョコサイダーで良いかな?」
佐天「あ、ありがとうございます・・・」
上条「ジュース1本どうってことないですよ(いやホントはピンチだけど)」
佐天「また敬語に戻ってます・・・」
上条「え? そうだっけ?」
佐天「もう・・・」クスッ
上条「やっと笑ったな」
佐天「え・・・?」
上条「なんか青い顔してたからさ。やっぱ佐天さんは笑顔のほうが似合うよ」
佐天「あ・・・///」
上条「・・・何があったか、聞いて良いか?」
佐天「は、はい・・・。実は――――」
130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:32:29.52 ID:B0UWlVyj0
上条「・・・なるほどねえ」
佐天「やっぱり私の能力が成長してるんでしょうか?」
上条「うーん。俺は知っての通りレベル0の人間だからよく分かんないけど
最初のアレが全力じゃなかった、みたいな仮説は成り立たないのかな」
佐天「というと・・・?」
上条「『風を起こす事』は佐天さんの能力の本質ではない訳だろ?」
佐天「はい。あくまで『上条さんを幸せにする』のがこの能力です」
上条「って事は、自分で言うのもなんだけど、俺を幸せにするためなら、
結構大規模な事だってできちまうのかもしんねえってこと」
佐天「大規模・・・」
上条「聞いた事ない、要はレアな能力だから、他の能力とは比較できないけどさ。
佐天さんの能力がレベルアップすると、『幸せにできる人数が増える』のか
『大掛かりな事ができるようになる』のか、イマイチよく分かんないよな」
佐天「なるほど」
上条「まぁいくら大掛かりって言っても、やれる事には限度があるだろうけど・・・」
佐天「・・・」
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:37:56.85 ID:B0UWlVyj0
上条「でも、さっきはなんであんなに青い顔してたんだ?」
佐天「え?」
上条「いや、もし能力が成長したんなら、普通は喜ぶもんじゃないかなってさ」
佐天「うーん・・・そうかもしれないんですが、私は長い事レベル0だったので
能力が発現して、しかもレベルアップしちゃったのかも!
っていうのが不安だったのかもしれません」
上条「あー・・・貧乏人が宝くじ当てたけど金の使い道が分からない!みたいな?」
佐天「あはは。きっとそんな感じです」
上条「まぁもし不安なら俺の担任も紹介できるし、佐天さんの学校にも能力開発に
詳しい先生はいるだろうから、相談してみるのが早いよ」
佐天「そうですね、ありがとうございます。上条さんのおかげでまた楽になりました」
上条「いや・・・ジュース奢ったくらいしかしてないから・・・」
133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:42:14.25 ID:B0UWlVyj0
風紀委員事務所
美琴「ったく・・・折れないわね・・・」ハァハァ
黒子「今回の件に関しては黒子は潔白ですの」ゼェゼェ
固法「はいはい、そろそろ2人とも落ち着いて。白井さんは仕事でしょ」
美琴「むー、仕方ない。ついてきて邪魔してんじゃ本末転倒だもんね」
黒子「うう・・・まだ信じて頂けませんのね・・・」
美琴「あれ? 佐天さんは?」
初春「帰りましたよ。なんだか体調が優れないって」
美琴「あら大丈夫なの?」
初春「ええ。ちょっと寝不足気味だそうで・・・」
美琴「ふーん、なら平気か。それじゃどうしようかな」
黒子「どうかなさいまして?」
美琴「2人が仕事終わるまで、ファミレスかどこかでお話しでもしよっかなーって思ってたからさ」
初春「なるほど」
134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:47:36.51 ID:B0UWlVyj0
美琴「でも帰っちゃったんじゃ仕方ないわね。コンビニで立ち読みでもしてくるわ」
黒子「お姉様・・・常盤台のエースともあろう御方が・・・」
美琴「はいはい。んじゃ2人とも、それから固法先輩。仕事頑張ってください」
固法「ええ、ありがとう」
初春「お気をつけて~」
黒子「あの類人猿にはくれぐれもお気をつけて!」
美琴「はーい」パタン
美琴「全く、黒子はアイツのこと気にしすぎだし」
美琴「・・・アイツも黒子の半分くらいアタシのこと気にしてくれたって・・・///」ブツブツ
美琴「そういえば、いつものコンビニは顔覚えられてるかもしんないわよね」
美琴「もう1件遠くのコンビニにしようかな」スタスタ
美琴「・・・あれ? あそこにいるの、佐天さん?」スタスタ
美琴「(具合悪いから、もしかしてあそこに座って休んでるのかしら)」トコトコ
美琴「(家まで送ってってあげようかな)」トコトコ
135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:53:33.45 ID:B0UWlVyj0
美琴「(・・・嘘・・・)」グワン
上条「今日はこの後どうするんだ? そういやいつも一緒の初春さんたちは・・・」
佐天「あ、さっきまで一緒にいたんですけど、具合悪いから先に帰るって・・・」
美琴「(佐天さんが・・・アイツと・・・)」グワングワン
上条「今日はこの後どうするんだ? そういやいつも一緒の初春さんたちは・・・」
(2人きりになれたね)
佐天「あ、さっきまで一緒にいたんですけど、具合悪いから先に帰るって・・・」
(仮病ついてフけてきちゃった)
美琴「・・・によ、それ・・・」グワングワン
136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:55:26.49 ID:B0UWlVyj0
上条「大丈夫か? 家の近くまで送っていこうか?」
(おいおい、送り狼しちゃうぞ)
佐天「いやいや、昨日の今日で、いや、一昨日の今日、か?
また送ってもらったりしちゃ悪いですって」
(いやーん、また食べられちゃう)
美琴「なんっじゃそりゃああああああああああああああ!!」
137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:56:13.96 ID:B0UWlVyj0
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138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 19:58:49.15 ID:B0UWlVyj0
上条「うおぉっ!?」
佐天「きゃぁぁぁっ!」
上条「爆発!? なんだなんだ!? 魔術師か!?」
佐天「えっ?」
上条「いや、こっちの話で・・・」
美琴「ちょっとアンタたち・・・」ユラリ
上条「ビリビリ!?」
佐天「御坂さん!?」
美琴「公共の面前で何してくれちゃってんのよぉぉぉおおお!!」バリバリ
上条「はぁ!? お前何言ってんだ! ていうか今の爆発はお前の仕業か!」
美琴「・・・それが何だって言うのよ」
上条「な・・・!」
139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:03:07.27 ID:B0UWlVyj0
上条「もし周りに一般人がいたらどうすんだ! 佐天さんは俺が守れたから良いけどよ」
美琴「佐天さん・・・?」
佐天「え・・・」
美琴「なんでアンタ、佐天さんと一緒にいる訳?」
上条「は?」
美琴「こないだも夜に佐天さんと2人で歩いてたわよねえ」
上条「あ、あれは」
美琴「言い訳なんて聞きたくないから」
上条「ちょっと待て、お前なんか勘違いしてるって!」
美琴「もういい」
上条「何が良いんだよ」
美琴「アンタは、ここで殺す」
上条「なっ・・・何言ってんだ」
美琴「・・・アタシのモノにならないなら、いらない」バチバチバチッ
141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:08:03.10 ID:B0UWlVyj0
上条「(・・・こりゃ本気だな・・・)」
上条「佐天さん、仕方ねえ。ちょっと離れてな」
佐天「で、でも・・・危ないですよ!」
上条「大丈夫大丈夫。これでも上条さんはビリビリとよく喧嘩してっから」
佐天「・・・」
上条「ただ、この右手が守れるのは基本的に自分だけだからな。
佐天さんを巻き添えにはしたくねえんだ」
佐天「わかりました・・・。あの、2人とも、あんまりひどい怪我しないでくださいね」
上条「ははっ、善処してみましょう」ニッ
佐天「はいっ!」タタッ
上条「・・・殺すとか言ってた割に待っててくれるたぁな。大層寛大じゃねえか」
美琴「最期だからね。アンタはすぐ殺す。佐天さんはすぐには殺してあげない」
上条「んだとテメェ」
美琴「当麻のことは、苦しまないように殺してあげるんだから、感謝しなさいよね」バチバチバチ
上条「誰が、するかっ!」ダッ
142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:10:07.04 ID:kKK2917KO
おいwwwwwwwwてめぇwwww
143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:14:09.54 ID:B0UWlVyj0
美琴「ふん!」バチッ
上条「食らうか!」キーン
美琴「・・・その右手・・・邪魔よね」バリバリ
上条「どうする? お前じゃ俺は殺せねぇぞ」
美琴「どうかしら?」バチィッ
上条「ぐおっ! こりゃ・・・砂鉄か! 砂鉄の煙幕!」
上条「だが、これくらいじゃこの右手は――」
佐天「上条さん、上――」
上条「なっ・・・」
美琴「これならアンタの右手が電撃を打ち消せても意味ないでしょ!」バリバリバリッ
佐天「ロードローラーッ!?」
上条「(こんな重いもんを電気で吊り上げたのかっ! この一瞬で!)」
佐天「上条さん!」
美琴「バイバイ、当麻」
144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:17:13.85 ID:zuRdyzHe0
どこから持ってきたwww
145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:18:42.92 ID:B0UWlVyj0
ロードローラーが、落下する
間に合わない
上条さんが、潰れて死んじゃう
あんないい人が
こんな死に方なんて
絶対に、幸せじゃないよ
不幸だ
なら、アタシはどうすれば良い
アタシの能力が及ぶ範囲で、できそうな事――
なんだ、そうか
146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:19:35.64 ID:B0UWlVyj0
アタシが、替われば良い
147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:19:50.98 ID:l1gDBAPcO
おいやめろ
149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:21:30.81 ID:B0UWlVyj0
上条「っ!?」ドンッ
美琴「っ!?」
佐天「あ、成功した」
上条「さ――」
グシャッ
150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:23:46.68 ID:kKK2917KO
どうしてこうなったどうしてこうなった
151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:25:20.50 ID:B0UWlVyj0
黒子「これは何事ですの! って、お、お姉様!?」ヒュン
初春「白井さん、早いです~」ハァハァ
美琴「あ、くろ・・・こ・・・」
黒子「これは・・・一体・・・」
美琴「さ、さてんさんが・・・とうまの、かわりに・・・」
初春「佐天さん!?」
黒子「くっ、イマイチ状況が飲み込めませんが、一刻を争うようですわね!」
上条「くそっ!重てぇっ・・・こんなの動かせねぇぞ」
初春「上条さん! 手伝います!」
黒子「さすがにワタクシのテレポートでも動かせませんの・・・増援を呼んで参ります!」
上条「チクショウ! チクショウ!」
初春「佐天さん! 佐天さん!」
152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:30:50.22 ID:B0UWlVyj0
――――、――――!!
(・・・? なんだろう・・・?)
――――、――――こ!!
(なにか、こえがきこえて――)
上条「涙子! 涙子!!」
佐天「・・・上条、さん・・・?」
上条「おま・・・生きて・・・」
佐天「なんで、笑ってるんですか?」
上条「そりゃ・・・お前が無事で・・・幸せだからに、決まってんだろうが・・・」
佐天「・・・上条、さん・・・」
初春「ざでん゙ざぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙あ゙ん゙!」
佐天「初春・・・」
美琴「さてん、さ・・・ごめ・・・ごめん・・・」
佐天「御坂さん・・・」
153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:34:22.67 ID:6Trvm6QbO
ロードローラーを浮かせる程の磁力とか周りに及ぼす影響もものすごいだろうな
154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:37:00.13 ID:B0UWlVyj0
翌日 とある病院
黒子「・・・一体、どういう奇跡ですの?」
医者「ロードローラーに完全に潰されてたら人間の熨斗死体が出来上がってたね」
黒子「状況を聞けば聞くほど、不可解ですわ」
黒子「公園整備のために近くに停めてあったロードローラーを強力な電気で吊り上げる」
黒子「それを上条当麻の上に放り落とした、と。ここまでは何の問題もありません」
上条「おい」
黒子「つまりこの時点で車はお姉様の制御を離れ、自然落下していた」
黒子「そこに佐天さんが飛び込んで、上条当麻を突き飛ばし、身代わりに」
佐天「・・・我ながら凄い事やったなあ」
黒子「計算では佐天さんは車の真下。普通ならそのままジ・エンドですわよ」
初春「本当ですよ。こうして生きてるから良かったようなものを・・・」
美琴「ごめん・・・」シュン
155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:41:21.75 ID:B0UWlVyj0
黒子「まぁ、お姉様の処分は連絡待ちです。
計算上、あり得ないエネルギー、座標で、佐天さんが無事という事実」
黒子「こんなの報告書にどう書けって言うんですの?」
上条「・・・白井、佐天さんの能力って知ってっか?」
黒子「はて? 佐天さんの能力とは・・・?」
佐天「実は私、つい先日とうとうレベル0から昇格したんです」
黒子「なんと、そうでしたの!? 水臭いですわ、教えてくだされば良かったのに・・・」
佐天「いや、ちょっと言いにくい能力でして・・・」
初春「そう言えば私にも教えてもらってませんよね、能力名」
佐天「実は、上条さんを幸せにする能力、なんだよね」
黒子「!?」
初春「!?」
美琴「!」
医者「へー」
156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 20:45:34.80 ID:OajW/zLI0
医者wwwww
158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:00:33.86 ID:B0UWlVyj0
佐天「でも、それがどうしたって言うんですか?」
上条「いや・・・だからさ、つまり、えーその、なんだ」
黒子「男ならハッキリなさい。キモいだけですわよ」
上条「えぇい、分かったよ! 言ってやりゃ良いんだろ!」
上条「佐天さんが死んだら、俺が幸せになれないだろ!!」
佐天「えっ」
佐天「・・・」
佐天「//////」カーッ
黒子「Oh...」
初春「Woo...」
美琴「・・・」
医者「ほー」ニヤニヤ
161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:05:13.99 ID:B0UWlVyj0
初春「えー、じゃああの時、私のスカートが捲れたのも・・・」
美琴「私のスカートが捲れたのも・・・」
黒子「ついでに短パンが消えたのも・・・」
佐天「・・・多分、ラストのも入れて、全部アタシです」
初春「も~! 何してんですかぁ!」ポカポカ
佐天「痛い痛い!」
黒子「はー、なんだか全部分かったらドッと疲れが出てきましたわ・・・」
初春「うー・・・理解できましたが納得できません・・・」
医者「まぁそろそろ患者の身体に障るから、良いかな?」
黒子「あ、はい。わかりましたの。それじゃ佐天さん、それから上条当麻。ご協力ありがとうですの」
美琴「・・・」ペコリ
初春「2人ともお幸せに~」
佐天「こ、コラ、初春!」
初春「えっへへ~」パタン
163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:13:07.05 ID:B0UWlVyj0
佐天「・・・」
上条「・・・」
佐天「で、もう下の名前で呼んでくれないんですかー?」
上条「さっきはみんないたから、ちと恥ずかしくてな・・・」
佐天「でも、今はもういませんよね」
上条「・・・涙子」
佐天「・・・へへっ」
上条「なんだよ・・・」
佐天「上条当麻を幸せにする能力かぁ・・・」
上条「ん?」
佐天「上条さん、今、幸せですか?」
上条「・・・あぁ。幸せだよ。涙子と一緒だからな」
トウマ ハ マタ ニュウイン ナンダヨー ニャー
上条「さて、同居人の紹介、しなくちゃな」ヤレヤレ
164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:14:47.21 ID:B0UWlVyj0
終わり。支援くれた人あんがと!
うまく書けなくてすまんこ
あと佐天さん可愛いよ佐天さん
165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:15:06.42 ID:S/iUc4bq0
おつんこ
166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 21:49:51.19 ID:I4VPvwDF0
乙
168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2010/10/20(水) 22:20:18.58 ID:kKK2917KO
乙
佐天かわいいよ佐天
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この記事へのコメント
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/28(木) 23:58: :editこれから読むずぇ
-
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 00:01: :edit02getだぜ!
-
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 00:04: :edit3とな
-
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 00:07: :edit今日も私の学園都市はへいわです
ばいばい -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 00:11: :edit5get
まぁ、面白かったか? -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 00:16: :edit佐天さんのふとももにおにんにんはさみたいよぉ
-
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 00:21: :edit※6
さてんさんのもふもふ?
ひとけた -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 00:29: :editうーん、何かもやもやする話だ
-
名前: 通常のナナシ #bNc.PH5s: 2010/10/29(金) 00:37: :editどんな手を使おうがな……
生き残った奴の勝ちなんだよ! -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 00:42: :edit美琴が急に黒子じゃない黒化したこと以外はほのぼのだなあ
-
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 00:42: :editひとけた?
美琴が軽くヤンデレってた -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 00:59: :editスレタイはときめいた
内容は糞以下 -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 01:13: :editどんな右手を使おうがな……
生き残った奴は上条なんだよ! -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 01:26: :edit美琴は一度捕まれwww
黒子のコネでいままで免除になってばっかりじゃねぇか -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 01:42: :editロードローラーだッ!!!
-
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 01:49: :editあばばばば
-
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 01:51: :edit美琴のあり得ん挙動以外は面白かったよw
-
名前: 通常のナナシ #pBoZlR9Y: 2010/10/29(金) 01:52: :edit全部ほのぼので通した方が面白かったんじゃないか?
-
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 01:57: :edit綺麗にまとめたし悪くはなかった
御坂がぶっ飛んでた以外は -
名前: 通常のナナシ #cWKxWiaI: 2010/10/29(金) 02:31: :edit佐天さんマジ天使
-
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 02:35: :edit佐天さんマジ佐天
御坂さんマジキチ -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 02:54: :edit佐天さんが無意識に能力を使ってる可能性もある
上条さんが幸せになるには
↓
美琴と縁を切らせる必要がある
↓
マジキチ化させて非を作る
↓
以下略 -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 02:58: :editこの美琴はかわいくない
バイバイ -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 03:05: :editま、本編の美琴ならこんなもんだよな
お幸せに -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 04:58: :edit美琴は能力で操られてたんだなw
まあでも、美琴は間接的な要因で、でっかい貯水タンクでも落ちてきた、みたいな展開の方が無難でしっくりきたような気もする。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 06:13: :edit美琴がものすごく普通に犯罪者なこと以外はよかった。
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名前: #-: 2010/10/29(金) 07:36: :edit上条は年上じゃないと反応しないからなぁw
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 07:52: :edit美琴こえええ
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 08:03: :edit原作知らないんですが、美琴って人怖すぎでしょ、本当に人気あるの?キチガイじゃん
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 08:35: :edit美琴のクソっぷりと二人がデキる過程が早すぎる気がする事以外はよかったよ
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 08:36: :editヤンデレハァハァ
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 10:08: :edit病ンデレールガン
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 10:37: :edit>黒子「公園整備のために近くに停めてあったロードローラーを強力な電気で吊り上げる」
>黒子「それを上条当麻の上に放り落とした、と。ここまでは何の問題もありません」
の黒子といい、美琴といい、このSSの常盤台組、黒過ぎだろw -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 10:41: :edit時は止められなかったか…
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 10:44: :edit※29
安心しろ。確かに素行不良だけどこのSSほどキチガイではない。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 10:57: :edit黒歴史が晒されて俺涙目/(^o^)\
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 11:25: :editおまえが書いたのかよwww
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名前: #-: 2010/10/29(金) 11:41: :editこれ美琴じゃなくて番外個体じゃね?
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 12:31: :editミコトwwwwwwwwwwwww
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名前: #-: 2010/10/29(金) 12:32: :editよく最初の設定で話しまとめたな
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 12:32: :edit俺だよ
まさかこんなのがまとめられるなんて思わなかった
とあるとハルヒは冗談でも手を出さない事にするよ
美琴好きな人たちマジごめん -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 13:27: :editまあ本編の美琴も大差ないけどな
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 14:20: :editこのスレの派生かとおもった↓
佐天「宇宙の初期状態を作りだしそれを爆発的に膨張させる能力かぁ」
まあ、SSスレじゃなかったけど -
名前: 名無しヤンデレ #-: 2010/10/29(金) 14:31: :edit※6
そのふざけた幻想をぶっ壊す!!!!
佐天さん可愛いよおおおおお
ばいばい -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 14:34: :edit>佐天「宇宙の初期状態を作りだしそれを爆発的に膨張させる能力かぁ」
佐天さんの能力が900個くらい目覚めてたな。
まあ、SSスレじゃないけど -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 14:38: :editある意味
>佐天「宇宙の初期状態を作りだしそれを爆発的に膨張させる能力かぁ」
の>>55の佐天さんの能力そのものだよなぁ -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 20:07: :edit鼻血のテレポートに吹いたwww
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名前: 名無しさん #-: 2010/10/29(金) 20:39: :editさてんさんまじ天使
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 21:09: :edit1GET
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/29(金) 22:14: :edit余裕の50ゲットなんだけど
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/30(土) 00:32: :edit佐天「上条当麻のフラグ乱立能力を爆発的に増幅させる能力かぁ…」
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/30(土) 01:59: :edit※51
もうどうしようもなくなるだろ・・ -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/30(土) 02:59: :edit美琴のマジキチ行動に何のフォローも無しで終わったから、
何かスッキリしない終わり方だな。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/30(土) 09:30: :edit佐天「爆発的なラッシュ力と機械のような精密な動きをする能力かあ・・・」
-
名前: 通常のナナシ #-: 2010/10/31(日) 17:39: :edit※54
美琴「上条当麻がこの『止まった時間』の世界に入門してこようとはな・・・」
イソ「だがそれも『覚えた』」 -
名前: ※55 #-: 2010/10/31(日) 17:41: :edit当麻じゃなくてサテンだったお ◎ω◎
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/11/02(火) 08:44: :edit佐天「そんな能力で大丈夫か?」
初春「大丈夫だ、問題ない」 -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/11/03(水) 00:18: :editこんなの御坂じゃないやいジタバタ
面白かったけど -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/11/03(水) 15:33: :editまーた都合よくDQN化かよ……
そんな事しないとSS書けないなら筆折っちまえよ -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/11/03(水) 17:52: :edit佐天「御坂さんをキチガイ化する能力か・・・」
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫 白猫Ver.