2009/12/25(金)
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:31:28.10 ID:eSqq+0Sn0
俺は谷口調査員。クラスの女どもはもちろん、学年のトップクラスはすべてピックアップしてある。
谷口「それでだ。朝倉なき今、このクラスには性格はともかくとして一応容姿や成績のみがAランクに入る涼宮がお前と付き合ってるわけだが…どうなんだ?」
キョン「『どう』とは?」
谷口「ふざけんな。どこまでいったんだよって言ってんだ」
キョン「別に。今まで通りだが?」
谷口「今まで通り~?そんなわけあるか。お前らがやってたSOS団だっけ?あれもAランクマイナーの長門有希が転校してから活動も減ったろ」
キョン「んなこたない。活動はほぼ毎日だ(もっとも、内容はほぼ古泉とのボードゲームだがな)」
国木田「でも、付き合いだしてもう1か月でしょ?僕も気になるなぁ」
谷口「そうだぜ、隠すとためにならんぞ」
キョン「何のためにならんのやら…(むぐむぐ」ヒョイ
谷口「あっ、てめっ!俺のタコさんウィンナーを!」
俺は谷口調査員。クラスの女どもはもちろん、学年のトップクラスはすべてピックアップしてある。
谷口「それでだ。朝倉なき今、このクラスには性格はともかくとして一応容姿や成績のみがAランクに入る涼宮がお前と付き合ってるわけだが…どうなんだ?」
キョン「『どう』とは?」
谷口「ふざけんな。どこまでいったんだよって言ってんだ」
キョン「別に。今まで通りだが?」
谷口「今まで通り~?そんなわけあるか。お前らがやってたSOS団だっけ?あれもAランクマイナーの長門有希が転校してから活動も減ったろ」
キョン「んなこたない。活動はほぼ毎日だ(もっとも、内容はほぼ古泉とのボードゲームだがな)」
国木田「でも、付き合いだしてもう1か月でしょ?僕も気になるなぁ」
谷口「そうだぜ、隠すとためにならんぞ」
キョン「何のためにならんのやら…(むぐむぐ」ヒョイ
谷口「あっ、てめっ!俺のタコさんウィンナーを!」
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:36:12.03 ID:eSqq+0Sn0
放課後
谷口「ったく、最近あいつ冷てぇよなー。涼宮と付き合ってきっとやりまくってるに決まってんぜ」
国木田「まぁまぁ」
谷口「詳しく聞かせてほしいもんだ」
国木田「僕でよければ相手してあげるよ?」
谷口「うほっ」
国木田「冗談だよ」
谷口「おっ、ラブホ発見」
国木田「行かないよ」
谷口「公園発見」
国木田「行かないって」
谷口「朝比奈さん発見」
国木田「行こっか」
谷口「おっ、やる気満々だねぇ」
国木田「あはっ、ちょっと歯ぁ食い縛って?」
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:38:20.06 ID:eSqq+0Sn0
谷口「いてぇ…」
国木田「ベンチに座って何してんだろ?まだみんな集まってる時間だよね?」
谷口「集まってるって、SOS団か?」
国木田「うん。長門さんいないから今団活は4人でしょ?」
谷口「だなー。涼宮とキョンが付き合い始めて、朝比奈さんと古泉…だっけ?肩身狭いだろうなぁ。…もしやこの二人も付き合っているとか」
国木田「なくはないだろうねー」
谷口「ちょっと古泉殺してくる」
国木田「僕はそういうことが言いたいんじゃなくて、前からあの部活って何やってんのかなーって。人数減ってやることなくなってるんじゃないかな」
谷口「待てよ!?団活中に公園にいるってことは…まさか別れたとか。くふふっ!俺にも春がキター!」
国木田「聞いてねー」
谷口「おっ、立ち上がったぞ」
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:39:12.42 ID:eSqq+0Sn0
国木田「うーん、何してるのかちょっと気になるんだけど…僕、用事があるから帰るね」
谷口「えっ、ホテルいかねぇの?」パグシャ
国木田「それじゃ、また明日」
谷口「うぃ~…」ぼたぼた
谷口(顔面がめり込んだ…戻らねぇ)
谷口(しかし何してんだろう。また座った。あっ、立った。って、こけた!?パンツMA-X!)
谷口(って待て待て、俺はどうするべきだ?予想すればいいんだな)
谷口(こけた→失恋中→「大丈夫ですか?」→やさしさアピール⇒付き合う!)
谷口「完璧だ。行くしかないな」ビシッ
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:40:00.31 ID:eSqq+0Sn0
ガサッ バキバキ フニュッ
谷口「朝比奈さん」
朝比奈「ふぇっ?」
谷口「大丈夫ですか?」
朝比奈「ひえぇ!…見てました?」
谷口「えぇ、苺100%でした」
みくる「///」
谷口「どうしたんですか?こんな公園に」
みくる「えっと…ごめんなさい、どちら様ですか?」
谷口「あなたのナイト、谷口と申します」
みくる「なにそれこわい」
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:41:44.43 ID:eSqq+0Sn0
谷口「まぁ、キョンの親友ですよ」
みくる「あぁ、映画の時の」
谷口「覚えてくれてましたか!」
谷口(覚えている→俺のことを気にかけている→脈あり⇒付き合う!)
谷口「これっきゃないぜ」
みくる「え?」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:42:40.57 ID:eSqq+0Sn0
谷口「それよりどうしたんです?今は団活にいってるんじゃないんですか?」
みくる「えぇと…ちょっと色々あって…」
谷口「もしよかったら話してもらえないっすか?」
みくる「えっ…その…ごめんなさい、ちょっと話せないの…」
谷口(話せない→古泉と付き合っている可能性がなくはない→奴にイヤらしいことされた→調教済み→私をみて⇒やる!)
谷口「っっっああぁぁぁぁあ!!」
みくる「!?」
みくる(なにこいつきもい)
谷口「安心してください、奴から俺が守りますから」
みくる「奴って誰ですか?」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:43:36.97 ID:eSqq+0Sn0
谷口「隣いいですか?」
みくる「あ、はい。どうぞ」
谷口「ふぅ…こうやって話すのって初めてですね」
みくる「そ、そうですね」
谷口「団活どうですか?キョンのやつ、涼宮と付き合い始めて雰囲気とか変わったんじゃないですか?」
みくる「そんなことないですよ。今まで通りです」
谷口「そうなんですか?てっきり活動中いちゃいちゃしてて居づらいから抜けてきたのかと…」
みくる「そそそそんなことないです!」
谷口「長門有希も転校したとあって団員は4人…古泉と付き合ってたりとかします?」
みくる「しししてません!」
谷口(…ほうほう、付き合ってないのか。慌てて否定するあたり、俺に脈ありとみた)
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:46:48.14 ID:eSqq+0Sn0
みくる「…その…でも」
谷口(ん?なんで暗い表情?)
谷口「でもってことは古泉に興味おありということで…」
みくる「ちち違います!その、長門さんがいなくなってからは団も少しさみしくなったなぁって…」
谷口「俺も、美少女が一人この学校からいなくなったのは残念です」
みくる「え?」
谷口「しかも以外と接点が無きにしも非ずといった女子だったのに、手を出す前に転校とは…朝倉の時もそうだったけど、もったいないことしたなぁ」
みくる「…」
谷口「朝比奈さん?」
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:47:45.25 ID:eSqq+0Sn0
みくる「は、はい?」
谷口「どうしたんすか?」
みくる「い、いえ…」
みくる(ちょっと意識がブラジル辺りまで旅行してました)
谷口「まぁ、悩み事があるみたいですけど俺でよかったら相談に乗りますよ」
みくる「…ごめんなさい。話せないことなの」
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:49:25.12 ID:eSqq+0Sn0
名探偵谷口(…さっきは古泉と付き合ってるってことを否定していたが…こりゃ脅されてるな。何かで口止めされているとみた。幸せ絶頂である涼宮とキョンは外すとして、
やっぱさっき付き合っていることを猛烈に拒否してた古泉が怪しいな。古泉め、朝比奈さんの恥ずかしい写真でも撮って脅してんのか?もしそうだとしたら取り返して俺の丸
秘アルバムに収納せねば…)
谷口「そうですか、なんかすごい困ってる感じだから、なんかあったら言ってください。キョンの親友として、朝比奈さんが困ってるところ、見過ごせませんから」
みくる「あ…」
みくる「ありがとうございます…」
谷口(っしゃぁ!!好感度アップ!この流れは…セクロス!って!?えぇ!?)
谷口「朝比奈さん!?どうしたんですか!?」
みくる「ふぇ?…ひゃっ…これは…その…ごめんなさい、違うんです」ポロポロ
谷口「野郎古泉この野郎!!どんな写真撮ってんだ!!とっ捕まえて写真奪ってから縛り首にしてやんぜ!」
みくる「え!?写真!?なんのことですかぁ!?」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:50:18.86 ID:eSqq+0Sn0
――――
谷口「…で、団員に言わなきゃならないことがあって、なかなか言えずに困っていると」
みくる「はい」
谷口「俺には言えない内容なんですね」
みくる「ごめんなさい」
谷口「ふぅ…」
みくる「…」
谷口「そうなると俺がメッセンジャーになるわけにもいかないわけっすね」
みくる「はい…」
谷口「……」
みくる「……」
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:51:20.53 ID:eSqq+0Sn0
谷口「朝比奈さん、ちょっと付き合ってもらっていいっすか?よっと」
みくる「ふぇ?」
谷口「今から行けばちょうどいいところがあるんですよ」
みくる「え~と、ちょうどいいところ?」
谷口「忙しくなかったらでいいんですけど、このあと用事とかあります?」
みくる「いえ、特には」
谷口「じゃ、お願いします」
みくる「…はい!」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:52:18.35 ID:eSqq+0Sn0
みくる「うわぁ!」
谷口「どうです?めちゃくちゃきれいでしょ?」
みくる「すごいです!」
谷口(俺の絶景スポット#6『あの時の景色…~丘の上の夕焼け~』。本来はデートの締めくくりに来る場所なんだが、まさか初めてが先輩を慰めるためのスポットになると
は…)
谷口(でもまぁ、そうとう言いづらいことみたいだし、これ見て元気出してもらえたら…)
谷口「なんてな!」
みくる「?、どうしたんですか?」
谷口「いえいえ、ちょっとは元気でたかなと思いまして」
みくる「…はい、ちょっと元気でました」
谷口(おぉ…夕陽を背にして笑う朝比奈さん…一丸レフカメラもってくるんだった)
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:53:27.14 ID:eSqq+0Sn0
みくる「…その、詳しくは言えないんですけど、聞いてもらえますか?」
谷口「いいっすよ、俺なんかでよかったらいくらでも」
みくる「白雪姫って知ってますか?」
谷口「へ?」
みくる「おとぎ話です」
谷口「えーと、鏡よ鏡よ鏡さん、世界で一番美しいのは誰だい?、なアレですか?」
みくる「そうです。白雪姫は毒りんごで呪われて眠ってしまうんです」
谷口「で、王子様の熱烈的なディープキスで目覚めるやつですよね?」
谷口(はっ!?この雰囲気…まさか、キスをしてほしいのか!?)
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:54:16.52 ID:eSqq+0Sn0
みくる「そ、それはしりませんけど、そういったお話ですね」
谷口「ハァハァ…そ、それがどうしたんですか?」
みくる「えっと…ですね。その白雪姫って、長い間、ずっと眠ってたわけですよね?そうしたら長い長い夢を見ていたと思うんです」
谷口「そ、そうかもしれませんね(ハァハァ」
みくる「…それで、白雪姫が目覚めてしまったら、その長い夢もそこで終わり。王子様と出会っちゃったら、すべて終わっちゃうんですよね」
谷口「夢は寝るたびに見ると思いますよ?(ハァハァ」
みくる「……」
谷口(う~ん、いまいち決定的な一言がないなぁ。これはもしや『あなたが気づいて早く私にキスを頂戴』的な言い回しか!?ならば!)
谷口「この俺でよけれ
みくる「でも、その長い夢から覚めてしまえば、その長い夢っていう一つの世界は終わってしまいますよね」
谷口「…?」
谷口(違ったのか?)
みくる「私は、この世界も誰かの夢で、いつか王子様と出会ってしまったら、魔法もとけて、その世界ともお別れする時が来ると思ってました」
谷口「…よくはわかんないっすど、ここは現実ですから、そんな小難しいことは考えなくていいんじゃないっすか?」
みくる「…もしかしたら、私は魔女のかけた眠りの魔法の一部だったのかも知れません」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:55:11.70 ID:eSqq+0Sn0
谷口(メルヘンだ。頭の中がお花畑でいっぱいな人だ)
谷口「それじゃあ、そのお姫様と王子が出会ったら、朝比奈さんはこの世界からいなくなっちゃうわけですね」
みくる「…」ジワッ
谷口「!?」
みくる「ご、ごめんなさい!」
谷口「いや、こっちこそなんかすんません」
谷口(なんだなんだなんなんだ!?意味がわからないしどう攻略すりゃいいんだ!?)
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:56:10.28 ID:eSqq+0Sn0
みくる「……」
谷口「……」
谷口(言葉に詰まってしまった。しかたがない、俺の口説き文句の極意・108手の内の一つを使うしか…)
みくる「…意味」
谷口「はい!?」
みくる「わからないですよね」
谷口「はい、正直」
みくる「いいんです。こっちの話ですから」
谷口「はい?」
みくる「…私、転校することになったんです」
谷口「へぇ…」
谷口「え?」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:57:03.32 ID:eSqq+0Sn0
みくる「キョン君にはまだ内緒にしておいてください。その、自分から言いたいから…」
谷口「えっと、朝比奈さん?」
みくる「はい?」
谷口「え、転校っすか?」
みくる「…はい」
谷口「どこに行くんですか?」
みくる「えっ…それは…海外です」
谷口「…」
谷口(あの話からどうやったらこんな流れに…)
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:57:49.17 ID:eSqq+0Sn0
みくる「私、転校したらもうみんなと会えないんです」
谷口「そんなことないでしょ。そんな頻回には無理でも、会えなくもないでしょうし、今じゃ海外でもメールとかもできますし」
みくる「…家庭の事情みたいなものなんです」
谷口「…それが俺に相談できないような内容だったんですか」
みくる「そうです。でも、ここに連れてきてもらったらなんだか話したくなっちゃって」
谷口「いつ、転校するんですか?」
みくる「…一か月後」
谷口「一か月…」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:58:38.92 ID:eSqq+0Sn0
谷口「もうそろそろ陽も沈みますね」
みくる「ホントだ」
谷口「この瞬間が一番きれいなんすよ。昔、ダチと一緒にここにきてこの景色見た時は最高だったんです」
みくる「ホント、綺麗…」
谷口「えっとですね、朝比奈さん」
みくる「はい?」
谷口「もしよかったらでいいんですけど、残りの一か月、俺と一緒に遊んだり話したり、とにかくいろんなところ行きませんか?」
みくる「え?」
谷口「その、今の朝比奈さん見てるとなんだかとっても悲しそうで、俺なんかが関わってていいのかなとか思っちゃうんすけど、でも、今日話しててもっと朝比奈さんと話し
たりしたいなって思って」
みくる「えっと…それは…」
谷口「俺と付き合ってください」
みくる「ひゃ!?」
谷口「お願いします!」
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:00:44.38 ID:eSqq+0Sn0
みくる「ひえぇ~…それは…」
谷口「今悩んでることが、忘れられるように俺も努力します。一人じゃ解決できないかもしれないことでも、話してればきっと悩みも軽くなると思うんです」
みくる「えっと…えっと…」
谷口「あんまり関わりのない奴からいきなり告白されて引いちゃいました?」
みくる「はい…どん引きです…」
谷口「……」
みくる「ごめんなさい、冗談です…」
谷口「……」
みくる「その…ちょっと時間くれませんか?」
谷口「できるだけ早く、お願いします。遊べる時間とか、限られてるみたいですから…」
みくる「……」
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:01:28.08 ID:eSqq+0Sn0
翌日の朝
谷口「しっかし、あの後まさかの『家まで送ります』『ごめんなさい』とは…こりゃ望は薄いかな」
キョン「よぉ」
谷口「ん、おぉ、わが友よ」
キョン「どうした?なんか元気なさげだが」
谷口「いや、聞いてくれよ、それがさ」
みくる『キョン君にはまだ内緒にしておいてください』
谷口「」ぱくぱく
キョン「…鯉のマネか?」
谷口「ゲフンゲフン。俺に彼女ができるかもしれんのだ」
キョン「そうかい」
谷口「あっ!テメェ、嘘だと思ってんだろ!この『ナンパの奇術師』の異名を持つ谷口様に向か…っておい待てよ!置いてくなって!」
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:03:39.45 ID:eSqq+0Sn0
谷口(俺だって別に誰でもいいわけじゃないんだぜ?…ただ、あの時の朝比奈さんの顔がどうしても気になって…この気持ちに浸けこめば一か月以内にアハハでうふふなことができると判断して…)
国木田「谷口聞いてる?」
谷口「聞いてるとも。遊園地での切り裂き魔とか言うやつが世間を騒がしてんだろ?あんなの、所詮彼女いない歴年齢の淋しい奴の仕業だろ」
キョン「ふぅ…」
谷口「なぁに、ため息ついてんだよキョン。むかつくなぁ、お前なんか涼宮と行って襲われちまえばいいんだ」
国木田「違う違う。それはちょっと前の話でしょ。話題切り替わってるよ」
谷口「…公園のハッテン場だっけ?」
キョン「アホ。どうやったらそんな話に行くんだよ」
谷口「誰がアホか」
キョン「…」ジーッ
国木田「…」ジーッ
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:04:23.58 ID:eSqq+0Sn0
谷口「…きっ、昨日コイツに『僕でいいなら相手になるよ』って言われたんだよ」
国木田「谷口、どうやったらそういう風に思えるんだい?」
キョン「とりあえずお前が飢えていることはわかった。だからって襲うのは良くないぞ」
谷口「冗談じゃねぇかよ…」
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:05:37.51 ID:eSqq+0Sn0
国木田「そういえば朝比奈さん、あの後どうしたの?」
キョン「朝比奈さん?」
国木田「うん、昨日帰りに公園で見かけたんだけど、何してたのかなって」
キョン「そういえば昨日は部活来なかったな。ハルヒは用事があるって言ってたって言ってたんだが」
谷口「ふむ。そのことなんだが朝比奈さんな、どうやら」
みくる『キョン君にはまだ内緒にしておいてください』
谷口「」ぱくぱく
国木田「真面目な顔で金魚のマネ?」
キョン「朝比奈さんが…どうしたんだ?」
谷口「俺と付き合うらしい」
国木田・キョン「」
谷口「なんだ、その反応」
キョン「今日いい天気だよなー、国木田」
国木田「そうだねー。快晴だねーキョン」
谷口「なんだお前ら、その人をアスファルトの割れ目から生えてる雑草のように無視するような態度は」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:06:58.17 ID:eSqq+0Sn0
キョン「谷口、嘘をつくならもっとましな嘘をだな」
国木田「そうだよ。たとえば昨日の帰りに●●●したとか公園で男に襲われたとか、もっと騙せるような嘘をつかなきゃ」
谷口「おいおい、俺ってどんなふうに見られてんだよ」
国木田「で、話は戻って朝比奈さんは何してたの?」
谷口「う~ん…まぁ、簡単な話、悩み事があって、俺が景色のいいところに連れて行ったあとに告白したわけだ」
国木田「悩み事がある中での告白?空気読みなよ」
キョン「そうだぞ、やっていい時と悪い時があるだろう」
谷口「馬鹿野郎!悩み事ってのが俺にも相談できない内容だってんで、いろいろ聞いてたらだな…っと」
谷口(いかんいかん)
国木田「そりゃ深刻な悩みとかだったら谷口なんかに相談なんかしたくないでしょ」
谷口「…それは、あんまり関わりがないからって意味だよな」
キョン「どうだかな」
谷口「今のきいて多少ショックだぜ?」
キョン「そうかい」
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:08:10.74 ID:eSqq+0Sn0
キョン「谷口、嘘をつくならもっとましな嘘をだな」
国木田「そうだよ。たとえば昨日の帰りに●●●したとか公園で男に襲われたとか、もっと騙せるような嘘をつかなきゃ」
谷口「おいおい、俺ってどんなふうに見られてんだよ」
国木田「で、話は戻って朝比奈さんは何してたの?」
谷口「う~ん…まぁ、簡単な話、悩み事があって、俺が景色のいいところに連れて行ったあとに告白したわけだ」
国木田「悩み事がある中での告白?空気読みなよ」
キョン「そうだぞ、やっていい時と悪い時があるだろう」
谷口「馬鹿野郎!悩み事ってのが俺にも相談できない内容だってんで、いろいろ聞いてたらだな…っと」
谷口(いかんいかん)
国木田「そりゃ深刻な悩みとかだったら谷口なんかに相談なんかしたくないでしょ」
谷口「…それは、あんまり関わりがないからって意味だよな」
キョン「どうだかな」
谷口「今のきいて多少ショックだぜ?」
キョン「そうかい」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:09:10.77 ID:eSqq+0Sn0
キョン(相談できない悩み…ハルヒ絡みだろうな。だが、もうハルヒの願望実現能力の問題は解決してるはずだが…)
谷口「まぁ、告白の返事はまだだが、とりあえず今日の帰りにでも聞いてみようと思う」
国木田「それじゃ、帰りにご飯食べにいこっか」
谷口「なんだ、祝ってくれるのか?」
国木田「失恋慰めパーチーだよ」
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:10:12.77 ID:eSqq+0Sn0
みくる「ふぅ…」
涼宮さんの願望実現能力の消失が観測されて半年…未来への帰還命令が出された。
この半年は時空に変化が起こっていないか確認のための調整期間で、それもあとひと月で終わるらしい。
長門さんも、能力の消失が確認されてほどなく『転校』という形でいなくなり、このSOS団も私を含め4人になってしまいました。
みくる「私も、もうすぐ…はぁ…」
「な~にため息ついてるんさ」
みくる「あ、ちゅるやさん」
鶴屋「にょろーん。じゃなくて、どうしたの?」
みくる「いえ別に…」
鶴屋「ふぅん」
みくる「なんですか、ジロジロと…ひゃっ!」
鶴屋「私に嘘が効くとでも思ってるのかいっ?」コショコショ
みくる「きゃはははっ!やめ、やめてぇ!」
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:11:14.38 ID:eSqq+0Sn0
鶴屋「ま、くすぐりはこの辺にしといて、ホントどうしたんだい?」
みくる「ひゃぁ~、ほ、ほんとなんでもないんですぅ…」
鶴屋「…まっ、言えないことの一つや二つ、あるかもしれないっけどさ」
鶴屋「親友、なんだからさ。もっと頼ってくれてもいいんだよっ?」
みくる「ちゅるやさん…」
ちゅるや「にょろーん」
みくる「ありがとうございます…」
ちゅるや「やぁやぁ、スモークチーズはあるかい?」
みくる「はい、どうぞ」
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:12:04.29 ID:eSqq+0Sn0
みくる(いつかは言わないといけないことなんだけどなぁ…)
みくる(言えないですよ…)
キョン「あ、朝比奈さん」
みくる「キョン君」
キョン「今から部活に行きますけど、一緒に行きますか」
みくる「はい」
キョン「昨日休んでたのって、なんですか?人に相談できないことって」
みくる「ひぇ!?なななんでそれを!?」
キョン「谷口の奴が言ってたんですよ。相談はできないって言われたって」
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:12:57.74 ID:eSqq+0Sn0
みくる「えっと…その…」
みくる(…転校ってことは伝えてないんだ。谷口君)
キョン「まぁ、谷口なんかに相談できない、というかしたくなかっただけかもしれませんが、もしかしたらハルヒ絡みでの件じゃないですか?」
みくる「あの…」
キョン「…えっと、谷口に告白もされたそうですね」
みくる「はい…え?いえ、あ、はい…その…」
キョン(…気まずいなぁ)
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:14:00.47 ID:eSqq+0Sn0
ガチャ
古泉「おや、あなた方二人が一緒に来られるとは珍しい」
キョン「お前だけか、ハルヒは?」
古泉「次の不思議探索の資料集めに行かれてますよ。ちょっと時間がかかるらしく、戻るのは5時を回るそうです」
キョン「やれやれ。しかし資料なんてどこに集めに行ってるんだ?あいつは」
古泉「図書室や資料庫に何かないかを探してくるそうで…そうそう、忘れないうちに伝えておきます。涼宮さんから『放課後、私が帰ってくるまで部室で待ってるように』だ
そうです」
キョン「…やれやれだ」
古泉「おや、どうしたんです?朝比奈さん。浮かない顔ですね」
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:15:10.98 ID:eSqq+0Sn0
みくる「……」
古泉「?」
キョン「まぁ、とりあえず出ようか。着替えの邪魔だ」
古泉「そうですね。あ、今日新しいボードゲーム持ってきたんですけど、よければお相手の方をよろしくお願いします」
キョン「そうだな、どうせ俺の勝ちだろうけどな」
古泉「ふふっ、お手柔らかに」
みくる「あの…」
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:17:11.16 ID:eSqq+0Sn0
古泉「はい?」
キョン「どうしました?」
みくる「落ちつ着いてききいてくだしゃい」
キョン「まずは朝比奈さんから落ち着きましょうか」
みくる「ははははいぃ」
みくる「…」スーハースーハー
みくる「それじゃ、聞いてください…私…実は…」
キョン「実は?」
古泉「…」
みくる「未来に帰ることになりました」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:17:51.70 ID:eSqq+0Sn0
古泉・キョン「…」
みくる「いずれは言わなきゃならないことだってわかってたんですけど、なかなか言い出せなくて…」
古泉「そうですか。まぁいつかは…というのはわかってたことでしたから」
キョン「…いつですか?」
みくる「一か月後…ふえぇぇん」
キョン・古泉「…」
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:18:48.61 ID:eSqq+0Sn0
キョン「落ち着きましたか?」
みくる「はい。ちょっとだけ落ち着きました。ありがとう、キョン君」
キョン「いえいえ」
古泉「しかし、また大変なことになりそうですね」
キョン「長門の時はみんなして号泣だったしなぁ」
古泉「長門さんの泣き顔を見たのが最初で最後でしたね」
キョン「送別会の時…店一軒、潰しかねん勢いだったしな」
古泉「鶴屋さんには感謝してます」
みくる「ですねー」
キョン「まぁそれは置いといてだ。とりあえずハルヒには俺から伝えておきます」
みくる「はい…一応、家庭の都合で海外に行くということで…」
キョン「そうですね。長門の時も海外に転校でしたしね」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:19:57.17 ID:eSqq+0Sn0
古泉「…」
古泉「また、この団もさみしくなりますね」
キョン「古泉、やめろ」
古泉「おっと、失礼しました」
みくる「ごめんなさい」
キョン「謝ることないですよ。このトンチキが悪いんです」
古泉「いやはや、トンチキとは…ハハハ…」
みくる「クスクス」
キョン「またハルヒの奴が送別会やると思うが、古泉」
古泉「はい、機関の方で手配させます。前のように涼宮さんに任せきりでは、次は本当に店がつぶれかねませんからね」
キョン「まったくだ」
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:21:08.22 ID:eSqq+0Sn0
みくる「そういえば、古泉くんの機関って解散とかはしないんですね」
古泉「機関はまだ涼宮さんの能力の復活を危惧していますからね。そのサポートを続けていく意向ですよ」
キョン「そんなことはならんと思うがな」
古泉「おや、どうしてです?」
キョン「俺がいるからな」
古泉「おやおや、フフッ。お願いしますよ」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:22:13.61 ID:eSqq+0Sn0
みくる(はぁ~…ようやく一つ、悩みがきえました)
みくる「……」
みくる(谷口君には感謝しなくちゃ。キョン君から言ってきてくれたからちょっと言いやすくなりましたし…)
みくる「それに…」
みくる(ちゃんと約束、守ってくれましたし)
「あ、チョリッス!朝比奈さん!」
みくる「あ…」
谷口「いや~、間にあった!部室行ったらキョンの奴に帰ったって言われて…急いできました!」はぁはぁ…
みくる「えっと、ごめんなさい。大丈夫ですか?」
谷口「大丈夫っす。キョンから聞きました。言えたみたいですね」
みくる「はい、谷口君のおかげです」
谷口「え?」
みくる「ふふっ、ちゃんとリードしてくれますか?」
谷口「え??」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:24:32.48 ID:eSqq+0Sn0
みくる「昨日の返事です。忘れちゃったんですか?」
谷口「・・・え?」
みくる「えっ?ホントに忘れちゃったの?」
谷口「い、いや、ほ、ホントにいいんですか!?」
みくる「はい、一か月…だけど、よろしくお願いします」
谷口「こここちらこそー!!」
みくる(ほんとは…だめなんだけどな…)
谷口「うっひょーーー!!」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:25:26.32 ID:eSqq+0Sn0
谷口「WAWAWAWONDERFUL~」
谷口(ままままじ歓喜だぜ。今週の土曜にはデートだ!そして日曜には…)
谷口「嗚呼アアアアァぁァあああ!!」
キョン「な~に早朝から奇声上げてんだ」
谷口「くっくっく、キョン。涼宮とよろしくやってくれて結構だ」
キョン「?」
谷口「俺にも春がきたんだ、そう!俺の時代がやってきたんだ!」
キョン「…まさかとは思うが、朝比奈さんと」
谷口「ふっ、その真実は自分で確かめるんだな」
キョン「マジか!?お前なんかと!?」
谷口「ふはははは!!」
キョン「…」
キョン(朝比奈さん…そんな自暴自棄にならないでくださいよ…)
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:26:15.22 ID:eSqq+0Sn0
キョン「朝比奈さん。谷口と付き合い始めたのは本当ですか?」
みくる「はい、本当ですよ」
キョン「自暴自棄…ではないようですが、なんであんな奴と?」(おぉ、凄まじい笑顔…)
みくる「…ちょっとですね、私も残りの時間を大切にしたいなって思って」
キョン「ならなおさらやめといたほうがいいんじゃないですか?」
みくる「どうしてですか?」
キョン「だって谷口ですよ?あの女に見境のない谷口ですよ?ハルヒに告白後、5分で撃沈した谷口ですよ?口癖がWAWAWAな谷ぐ…」ぴとっ
みくる「一応、もう付き合ってることになってるんですから…」ゴゴゴゴ…
キョン「はひ…すみません(おぉ、黒いオーラに声質までもが真っ黒だ…。『から…』のあとに『それ以上言うな』という言葉が聞こえてきたぞ)」
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:27:29.01 ID:eSqq+0Sn0
みくる「それに、キョン君が思ってるほど悪い人じゃないと思うんですよ」
キョン「まぁ、悪いやつではないとは思いますけど、恋愛になると…う~ん」
みくる「心配しないでください。そんなに深い関係にはならないようにします」
みくる「一緒に帰ったり、お買いものに一緒に行ったり、休みの日に遊びに行ったり…」
みくる「そんななんでもないようなことするだけですから…」
みくる「別れるときに、哀しくないようにはしますから」
キョン「朝比奈さん…」
キョン(そんな悲しい要因を作るようなら、はじめから付き合わなかったらいいのに…)
キョン(…不謹慎ながら、谷口には不幸になってもらいたいから複雑な気分ですよ)
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:28:22.41 ID:eSqq+0Sn0
小一時間後
ガラッ
谷口「WAWAWAone-man show~♪あっさひなさ~ん!一緒に帰りましょう!」
みくる「あ、はぁい」
谷口「うぉっ!?メイド服だと!?」
みくる「すみません、少し着替えますので待っていてもらえませんか?」
谷口「よろこんでー!」
バタン…
谷口「おいキョン」
キョン「なんだ」
谷口「お前朝比奈さんに手ぇ出してねぇだろうな」
キョン「してねぇよ」
谷口「まぁお前にそんな度胸があるとは思えんがな。古泉、お前も出してねぇだろうな」
古泉「出してませんよ(呼び捨てですか…)」
谷口「しかし人の彼女にあんな恰好をさせてこき使うとは…彼氏としては許せんな」
キョン(うわ~、こいつうぜぇ~)
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:29:36.09 ID:eSqq+0Sn0
キョン「あれはハルヒの趣向だ。朝比奈さんもそれなりに気にいってるぞ」
谷口「なぁ、前々から気になってたんだがここって何する部活なんだ?」
キョン「宇宙人と未来人と超能力者と神様と凡人が仲良くお茶して遊びに行く部活だった」
谷口「…お前も涼宮に毒されてんだなぁ」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:31:27.26 ID:eSqq+0Sn0
谷口「それじゃな!」
みくる「バイバイ、キョン君、古泉くん」
キョン「おう、おつかれさんです」
古泉「それでは」
トコトコ
テクテク
谷口「ったくキョンの奴、涼宮がなんだってんだ。明日からは部活に来るなとは…」
みくる「見つかるとまたうるさくなっちゃうんですって。ごめんなさい」
谷口「いやいや、別にいいんすよ。それよりどこか行きましょうか」
みくる「そうですね、それじゃあ…」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:32:55.01 ID:eSqq+0Sn0
デパート
谷口「おぉ…」ガヤガヤ
みくる「どうです?最近できたみたいなんですけど、かわいいのがいっぱいなんですよ」
谷口「ファンシーグッズのテナントか…さすがに女が多いぜ」
みくる「それじゃ、ちょっと見てきますね」
谷口「俺も一緒に回りますよ」
みくる「はい」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:35:00.33 ID:eSqq+0Sn0
みくる「あ、これかわいいですー」ギュー
谷口(しっかし、ほんと女の子ってこういうの好きだよな。理解出来ん…)
みくる「あ、このストラップもかわいいなぁ」チラッ
谷口(…あの子、胸はなかなかあるが顔がいまいちだな。それでもC+ってところか)
みくる「…えっと、この子もいいなぁ~。へへぇ~」ギュー チラッ
谷口(おぉ、顔も体もバリバリなお姉さん発見!俺ランクA+だぜ)
谷口(あの集団はないわ。D-だ。臭そうだし)
みくる「」じー
谷口(こっちは、多少地味っ気があるが顔はいい。若干体つきは残念だがBランクマイナーだな)
谷口「って、あれ!?朝比奈さん!?」
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:36:22.60 ID:eSqq+0Sn0
谷口「サーセン」
みくる「まったく、付き合い始めたばっかりなのに他の女の子ばっかり見てるなんて、最低です」プンプン
谷口「いや全く…いきなりいなくなるからびっくりですよ」
みくる「そんなに他の子がいいなら、別に私じゃなくてもいいんじゃないですか」
谷口「いや…それは…」
みくる「……」ジー
谷口「そ、そうだ!ここの西側にあるタイ焼き屋!白いやつがめっちゃうまいんすよ!食いに行きましょう!」
みくる「そんなもので私を釣れると思わないでください!」
谷口「…サーセン」
みくる「ホント最低です。(初めて付き合う人なのに…(ぼそっ))」
谷口(なん…だと…)
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:37:47.53 ID:eSqq+0Sn0
みくる「おいしいです~」
谷口「でしょ!隠れた名店なんすよ!」
みくる「でも、許したわけじゃないんですからね」ムグムグ
谷口「わかってますって。このお詫びはちゃんとしますから」
みくる「別にお詫びしてほしいわけじゃないんですよ」ハムハム
みくる「ただ、その態度だけはなんとかしてほしいなって…」モグモグ
谷口「努力します」
みくる「不安です」ケプッ
谷口「あ、もうひとつどうです?」
みくる「わ~い」
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:38:57.19 ID:eSqq+0Sn0
谷口「それじゃ、お疲れさまっす」
みくる「はい、それじゃまた明日。バイバイ」
谷口「…さってと。いきますか」
一方、同時刻のキョンとハルヒ
ハルヒ「はぁ!?あのアホとみくるちゃんが付き合い始めたって!?」
キョン「馬鹿っ、声がでかい!」
ハルヒ「団長が許しません!例えみくるちゃんがいいっていっても、あのアホと付き合うのはだめだわ!みくるちゃんがダメ人間になっちゃう!」
キョン「まぁ落ち着け。そして人の話は最後まで聞け」
ハルヒ「なによ」
キョン「…その、非常に言いづらいことなんだが、朝比奈さんな、転校することになったんだ」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:39:45.50 ID:eSqq+0Sn0
ハルヒ「」ポカーン
キョン「…ハルヒ?…えっと、涼宮さん?もしもーし」
ハルヒ「×●▽□*#?%!?」キーン
キョン「うおっ!ハルヒ!声でかすぎるぞ!」
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:40:33.95 ID:eSqq+0Sn0
ハルヒ「いつ!?どこに!?誰が!?どこに!?なんで!?」
キョン「とりあえず落ち着け!親の仕事の関係でどうしても海外にいかなくちゃならんらしい!」
ハルヒ「親の仕事の関係なんて知ったことじゃないわ!もう高校生なら一人暮らしでもなんでもできるでしょ!」
キョン「仕方ないだろう!家庭の事情なんてそれぞれあるもんなんだから!それに一番辛いのは朝比奈さんなんだぞ」
ハルヒ「うっ…それは…そうだろうけど…」
キョン「あと一か月しかいられないらしいが、それまでは今までと同じようにやっていこう」
ハルヒ「は?あんた何言ってんの!あと一か月しかないんなら明日からは毎日不思議探索よ!」
キョン「おいおい、朝比奈さんのことも考えてやれよ。個人的にやりたいこととかもあるだろうし、わざわざ拘束するのはダメだろう?」
ハルヒ「でもでも~私のみくるちゃんが~」うるうる…
キョン「わからんでもないが、とりあえず送別会だけでもちゃんとしような」
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:41:29.95 ID:eSqq+0Sn0
ハルヒ「でも納得いかないわ!どうしてあのアホと超絶美人のマスコットのみくるちゃんが付き合い始めたのかしら!自暴自棄かしら!?」
キョン「いや、そうでもないようだ。付き合い始めた経緯はしらんが、自暴自棄にはなってないみたいだぞ?」
ハルヒ「みくるちゃんがいいって言うならしかたないけど、どうも許しがたいわねぇ…」
キョン「まぁまぁ。お前には俺がいるじゃねぇか」
ハルヒ「な、何恥ずかしいこと言ってんのよ、ばか…」
キョン「もし朝比奈さんが落ち込んでたら谷口リンチにしちまえばいいんだからよ」
ハルヒ「そうね!私たち3人で吊るし上げにしましょう!」
キョン「それじゃ、明日から朝比奈さんの送別会を…」
ハルヒ「は?あんた何言ってんの?」
キョン「は?」
ハルヒ「思い立ったが吉日よ!今すぐ考えるわよ!ほら!あんたン家で計画立てに行くわよ!」
キョン「やれやれ、うちのお姫様はわがままだな」
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:42:14.90 ID:eSqq+0Sn0
学校 お昼
谷口「いやぁ、まさか弁当作ってきてくれるとは思わなかったっす!あーざーす!」
みくる「ふふっ、どうぞ召し上がれ」
谷口「それじゃ、この定番のたまごやきから」パクッ ムグムグ
みくる「…」じー
谷口「う~ん、さとうのほのかな甘みの中にダシ醤油の風味もあってうまい!」
みくる「えへへっ、卵焼きは得意なんですよ」
谷口「でも体育館裏ってなんか人いないっすよね」
みくる「だからいいんじゃないですか」
谷口(なに!?これはまさかフラグか!)
みくる(谷口君、あまりいい噂聞かないから一緒にいることで騒がれるのは嫌だし…)
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:43:04.83 ID:eSqq+0Sn0
谷口「朝比奈さん」ハァハァ
みくる「はい?」
谷口(この愛を君に捧ぐ!)
谷口「ム~」ズォ
みくる「きゃぁ!」バシッ
谷口「ぬおっ!」
みくる「な、何するんですか!」
谷口「え、だって…」
みくる「…」プルプル ダッ
谷口「…」
谷口「えー…」
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:43:46.21 ID:eSqq+0Sn0
谷口「おかしいおかしいおかしいおかしいおかしい…」
国木田「どうしたの谷口。ずっと爪噛みながらぶつぶつと。怖いよ」
谷口「なぁ、聞いてくれよ」
かくかくかくかくしかじかしかじか
谷口「…というわけなんだが」
国木田「僕にはわからないなぁ。まだ早かったんじゃないの?」
谷口「付き合って3日目だぞ?早いか?」
国木田「どうだろうねぇ。それか谷口の口が臭かったとか?」
谷口「それか…」
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:44:38.44 ID:eSqq+0Sn0
みくる「びっくりしました…」
鶴屋「あの子にそんな度胸があったんさねぇ」
みくる「驚いてほってきちゃったけど、大丈夫かなぁ」
みくる「なんて謝ろうかなぁ…」
鶴屋「いきなりしようとする谷口くんが悪いにょろ」
鶴屋「ミクルが謝ることないっさ」
みくる「でも…」
鶴屋「きっと向こうから謝ってくると思うから、そのまま様子見てみればどうかなっ?」
みくる「様子見…ですかぁ」
77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:48:22.42 ID:eSqq+0Sn0
放課後
みくる(結局、メールも何もなかったなぁ)
みくる(キョンくんと涼宮さんは用事があるって帰っちゃったけど)
みくる(谷口くん、教室じゃどうだったんだろう…)
古泉「それでは、お先に失礼します」バタン
みくる(…えーと、いないよね。谷口くん)
みくる「今日は一人かぁ…」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:49:36.66 ID:eSqq+0Sn0
靴箱
みくる(待っててくれるかなと思ってたんだけど…)
みくる(いないよね…)
みくる「はぁ…」カチャッ
みくる「あれ?これ…」
みくる「お弁当箱だ。手紙と…なんだろ?」カサカサ
手紙『昨日はすいませんでした!これ、お詫びです!受け取ってください!』
みくる「なんだろ?」ガサガサ
みくる「あ、ペンギンの携帯ストラップ」
みくる「かわいい」ギュ…
79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:50:53.36 ID:eSqq+0Sn0
ハラッ
みくる「?」カサッ
みくる「ノートの切れ端?」
ノートの切れ端『お昼、すいませんでした!弁当めちゃくちゃうまかったです!洗っておきました、よければまた作ってきてくれるとうれしい…かな』
ノートの切れ端『昨日のことと言い、今日のことと言い、申し訳なさでどう詫びていいのか…。もしよければでいいんですけど、手紙の封筒にはいってるやつ一緒に行きませんか?』
みくる「封筒…あ、クズニートランドのチケット」
ノートの切れ端『もしよかったらメールで返信ください…。いらないなら捨てちゃってください。返信もしなくていいので…。できれば…返信ください、歯はしっかり磨いておきますので…』
みくる「なんで歯?」
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:52:09.69 ID:eSqq+0Sn0
夜
谷口「まだかまだかまだかまだか…」
携帯「…」
谷口「まだかまだかまだかま携帯「yo- yo- マッソー リングーにー いーなずま」」
谷口「きたーーー!!」pi
携帯『キョン 件名 Re:参加するか?』
谷口「oh!shit!」ブンッ ポスッ
谷口「てめぇじゃねぇよ!ったく…」
谷口「風呂いってくっか」
携帯「…」
携帯『本文 朝比奈さんの送別会なんだが、二週間後にやることになった。ハルヒと探してたんだが結局は俺のうちでやる。鶴屋さんを呼んで5人でやる予定だったんだが、
お前も来るか?』
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:09:33.00 ID:eSqq+0Sn0
土曜日 駅前
谷口「今日は失敗せんぞ」
谷口「歯も磨いた。貯金もおろした」
谷口「国木田、お前がくれたチケット…無駄にはせんぞ!」
チケット@友達料金10,000円也
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:15:54.12 ID:eSqq+0Sn0
みくる「すみませーん」
谷口「あ、おはようございます朝比奈さーん!」
みくる「遅れましたー」ハァハァ
谷口「いや、こっちこそ早く来ちゃってですね」
谷口(うわ、朝比奈さんの私服初めて見た。かわえぇ…)
谷口(俺が見てたのはコスプレだったもんなぁ…)
谷口「いや、あれはあれでアリだったけどさぁ…」
みくる「なにがありなんですか?」
谷口「い、いえ別に。それより急ぎましょう」キリッ
みくる「そうですね!」
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:21:42.18 ID:eSqq+0Sn0
谷口「…人多いなぁ」
みくる「ひゃ~…ホントですねぇ」
谷口「それじゃ、定番のあれからいってみますか」
みくる「あれ?」
きゃーーー
うおおおぉぉぉ
しねええぇぇ
ザッパーン
谷口「ジェットコースター」
みくる「…」プルプル
91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:37:52.51 ID:eSqq+0Sn0
谷口「…やめときますか?」
みくる「は、はいぃ…」
谷口「それじゃこっちはどうです?」
男「…こわかった」
女「なによ…これ…」
谷口「恐怖の館!」
みくる「…」プルプル
谷口「…他のにしましょっか」
みくる「…い、いえ!谷口くんが誘ってくれてるんだから行きます!」グッ
谷口「…無理する必要は」
みくる「行きます!」プルプル
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:38:38.47 ID:eSqq+0Sn0
恐怖の館
谷口「さすがに暗いなぁ」
みくる「こ…怖いです」ギュッ
谷口(お…おっぱい…)
谷口(…幸せ)ドンッ
谷口「って!…?なんだ、いきどまり?」グルグル
みくる「…なんかこの部屋まわってますよ?」パッ
谷口「うわっ、電気が…停電…なわけないよな」
みくる「谷口くん…放さないでくださいね」ギュー
谷口(・・・俺、幸せ)
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:39:21.43 ID:eSqq+0Sn0
谷口「しかし何が怖いん」パッ
ジャキッ カチャッ
谷口「…だ?」
アナウンス『みなさん!伏せてください!』
バッ
ダララララッ!ドンドン!ズダダダダダダ!
ヤクザ『オジキの敵ぃ!』
谷口「なんだぁ!?」ズダダダ
みくる「ひゃあぁぁぁ!!」パァンパァン
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:47:54.16 ID:eSqq+0Sn0
谷口「…恐怖の館…なんか違う意味で驚いたぜ」
みくる「怖かったですぅ…」
谷口「なんで看板はお化け的な絵なのに中は銃撃戦なんだよ…」
みくる「血まみれ…血まみれ…」プルプル
谷口「あ、朝比奈さん!次アレ乗りましょう!」
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:49:39.50 ID:eSqq+0Sn0
みくる「うわ~、あはっ」クルクル
谷口「う~ん…」ゴウンゴウン
谷口(さすがにこれは恥ずかしいなぁ)ゴウンゴウン
みくる「谷口く~ん」クルクル
谷口「はい?」ゴウンゴウン
みくる「お馬さん、似合ってますよ~」クルクル
谷口「あははは…」ゴウンゴウン
男「……カップル…なかなかいい雰囲気じゃねぇか…」
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:50:45.65 ID:eSqq+0Sn0
お昼
みくる「たのしかったですね~」
谷口「そ、そっすねー」
谷口(メリーゴーランドとか買い物とか…もっと絶叫系のものに期待していたんだが…)
谷口「午後がある」
みくる「そうそう、今日もお弁当作ってきましたー」
谷口「お、今日のもおいしそうですね!さっそくいただきます!」
みくる「はい!食べましょう!」
男「微笑ましいな…」
99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:01:52.91 ID:eSqq+0Sn0
谷口「午後からはどうしましょうか」
谷口「夜のパレードまで時間ありますし…」
みくる「えー…それじゃまたお買いものまわりませんか」
谷口「アトラクションいっぱいありますよ?」
みくる「アトラクション…後のはみんな怖いのばっかりじゃないですか?」
谷口「一緒に行けば怖くないですって」
みくる「…はい」
男「……」
100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:06:56.41 ID:eSqq+0Sn0
谷口「お、グズニ―トバロンだ」
みくる「ほんとだ!一緒に写真とってもらいませんか?」
谷口「いっすねぇw行きましょう!」
谷口「すみませーん、一緒に写真撮ってもらえませんかー?」
バロン「…」
みくる「うわぁ!ありがとうございます!」
谷口「それじゃ、カメラ用意しますんでちょっとま…!!」
ドンッ
みくる「きゃっ!」
みくる「谷口くん…何するん…きゃああぁあ!」
谷口「てめぇ…」ポタ…
バロン「…」
バロン「…」ダッ
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:10:38.54 ID:eSqq+0Sn0
谷口「てめぇ!待ちやがれ!」
みくる「だめです!谷口くん!血が…」グイッ
谷口「…っ」
谷口(くそっ、朝比奈さん一人にするのはあぶないか?だが…)
谷口「朝比奈さんは係員に知らせてください!」バッ
谷口「待ちやがれ!!」
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:16:42.32 ID:eSqq+0Sn0
バロン「…」ダダダッ
男「どらぁ!」ドンッ
バロン「!?」ドサッ
女「手!蹴って!」
男「っ!」
キンッ
バロン「!」
男「おとなしくしやがれ!着ぐるみ着てて動きづれえだろ!」
バロン「くそっ!離せ!」
谷口「…ハァハァ、なんでお前らがいんだ?」
谷口「涼宮・キョンよぉ」
105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:19:17.31 ID:eSqq+0Sn0
キョン「それより抑えるの手伝え、無駄に動きやがるんだ」
クズ「離せぇ!離せぇ!」
谷口「おう」
警備員「ご協力、感謝します」
キョン「いえ…」
警備員「大丈夫ですか?手当てしましょう、すぐに来てください」
谷口「いや、彼女待たせてるんで、そっちに行ってから…」
キョン「朝比奈さんなら、ほれ」
谷口「!」
ハルヒ「ほらみくるちゃん!泣かない!」
みくる「谷口く~ん、ふええぇん…」
クズ「離せぇ!カップルが悪ぃんだ!付き合ってっからって俺のこと見下しやがってよぉ!死ねぇ!不幸になれぇ!」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:22:21.10 ID:eSqq+0Sn0
救急室
谷口「てて…」
みくる「うぅ~、谷口くぅん…」
谷口「大丈夫っすよ。腕少しキレたくらいですから」
みくる「うぅ~」
谷口「そんなことよりお前ら、なんでいんだよ」
キョン「カップルがデートしてたらおかしいか?」
ハルヒ「そ、そうよ!別にあんたたちについてきたわけじゃないわよ!」
キョン「そうだぞ、たまたま国木田から(親友価格13000円で)もらったチケットで来ただけなんだからな」
キョン(お前らが来るって聞いてたがな…)
ハルヒ(みくるちゃんたちもくるって教えてもらったけど…)
谷口(あいつ…図りやがったな…)
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:23:19.26 ID:eSqq+0Sn0
谷口「お前ら、くんなよ」
キョン「そういうなよ、ダブルデートといこうぜ」
ハルヒ「ねー、みくるちゃん!」
みくる「は、はいぃ…」
谷口「…ったく。せっかく乗り物優先券もらったから二人で行こうと思ってたのに…」
キョン「二人でも四人でも一緒だ。仲良くやろうや、なっ」
ハルヒ「みくるちゃん!アレ乗るわよ!ジェットコースター!」
みくる「ひえぇぇ…」
108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:27:10.98 ID:eSqq+0Sn0
夜
ハルヒ「ひゃ~楽しかったぁ!」
みくる「私はふらふらですぅ…」
ハルヒ「あとはパレードだけね!」
キョン「そうだな。あ、そうそう谷口…ってどこいった?」
ハルヒ「なにあのアホ、迷子になっちゃったの?みくるちゃん!あいつにメールを…ってみくるちゃん!?」
キョン「朝比奈さん!?人ごみにまぎれてどっかいっちまったな…」
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:28:19.44 ID:eSqq+0Sn0
谷口「大丈夫っすか?」
みくる「は、はい~」クルクル
谷口「目がマンガみたいにくるくるしてますよ」
みくる「はい~でしゅ~」クルクル
谷口「ちょっと休みましょう…そうだ」
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:29:12.59 ID:eSqq+0Sn0
みくる「う~ん…ここは~?」
谷口「気づきました?」
みくる「谷口くん…大丈夫ですかぁ?」
谷口「って、朝比奈さんの方が大丈夫ですか?」
みくる「私は大丈夫ですよ。ところでここは…観覧車?」
谷口「正解っす。あの二人撒いてきましたから大丈夫っす」
みくる「そうですかぁ…」
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:01:50.71 ID:eSqq+0Sn0
みくる「高いですね~」
みくる「もうパレードはじまってますよ~」
みくる「きれいです~」
みくる「…」
谷口「…プッ」
みくる「…?どうしました?」
谷口「いや、朝比奈が楽しそうにしてるから安心しちゃって」
みくる「はい?」
谷口「今日は楽しかったっすか?」
みくる「はい、いろいろあったけど楽しかったです」
みくる「あ」
みくる「腕、大丈夫ですか?」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:09:02.78 ID:eSqq+0Sn0
谷口「こんなもんなんてこたないですよ」
みくる「…ごめんなさい、私のせいでこんなことに」
谷口「いや、朝比奈さんのせいじゃないですって」
谷口「これはあの変態野郎のせいですよ」
みくる「…ふふっ」
みくる「…谷口くん」
谷口「なんです?」
みくる「ありがとう」
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:18:27.46 ID:eSqq+0Sn0
谷口「いや、お礼なんていいっすよ」テレテレ
みくる「今日はホント楽しかったです。今までで一番…」
谷口「…」
谷口「よかった、やっぱ朝比奈さんは笑ってなくちゃ駄目ですよ」
みくる「はい」
谷口「あと3週間くらいしかないけど、それまで絶対悲しませたりしないんで」
谷口「絶対に笑っててくださいね」
谷口「朝比奈さんを悲しませるやつは俺がぶっ飛ばしてやりますから」
みくる「ねぇ谷口くん…名前でよんでください」
谷口「…みくる…さんでいいですか?」
みくる「さんづけなんていいです」
谷口「…みくる」カーッ
みくる「」ボッ
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:30:49.20 ID:eSqq+0Sn0
谷口「あははっ…なんか恥ずかしいっすね」
みくる「そうですね」
谷口「…」
みくる「…」
123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:37:17.26 ID:eSqq+0Sn0
学校
国木田「で、大した進展はなかったと」
谷口「し、仕方ねぇだろ!俺だってなぁ…」モリモリ
国木田「キョンはそのあとしたんだよねぇ」
キョン「こら、子どもがそんなはしたない言葉使っちゃいけません」パクッ
国木田「したんだよね?」
キョン「…まぁな」モグモグ
国木田「家でも?」
キョン「……」モグモグ
国木田「それに比べてキスもないなんて」
国木田「チキンだね、谷口って」ムグムグ
谷口「るせぇ!それはそうと国木田!」
谷口「なんでキョンにまでチケットを!」
国木田「小遣い稼ぎさ(原価は裏取引で1組6000円だったからね)」
谷口「ぐぬあああぁぁぁあああ!!」
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:41:08.26 ID:eSqq+0Sn0
谷口「しかし進展はあったんだぞ?」
谷口「なんせ名前で呼んでって言われてるんだからな」
谷口「…」
谷口「いつになったらできんだろうなぁ…」
谷口「…みくる」
126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:48:30.14 ID:eSqq+0Sn0
キョン宅―2階 ―キョンの部屋―
ハルヒ「では!これより団員その三の朝比奈みくることみくるちゃんが海外へ旅立つこととなりました!」
ハルヒ「今日はそんなみくるちゃんを明るく送り出すためにじゃんじゃん飲むわよー!」
一同「おー!」
わいわい
谷口「…」
キョン「どうした谷口?食わんのか?」
谷口「いや、食うけどさ」
キョン「ま、さみしいのは分かるが、残り3日だ」
キョン「いまさらあがいても朝比奈さんが困るだけだ」
128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:53:13.50 ID:eSqq+0Sn0
谷口「キョン、ちょっと」
キョン「…?」
廊下
谷口「俺、どうすりゃいい?」
キョン「どうもできんだろ、今を楽しめ」
谷口「この数週間、俺はなかなか次のステップに踏み出せずにいた」
谷口「思えば国木田の言うとおり、単なるチキンだったからかもしれん」
谷口「今、正直に告白するが…」
キョン「まて」
キョン「それは大切な話か?」
谷口「あぁ」
キョン「…下に行こう」
一同「」じーっ
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:56:10.50 ID:eSqq+0Sn0
キョン「で、なんだ?」
谷口「あぁ…実はな…朝比奈さんと付き合い始めたきっかけってのが、表向きは朝比奈さんを悲しませないように精いっぱい今を楽しんでもらうために付き合ってくださいと言っていたんだが」
谷口「実際は傷心ならすぐにヤれるんじゃないかって思ってたんだ」
キョン「話はそれだけか」スッ
谷口「そんな汚物を見る目でみないで…いや、見てくれてもかまわない」
谷口「確かに最低だよな」
キョン「…」
キョン「続きがあるんだな」トスッ
谷口「…この数週間、一緒にいてその考えも変わってきた」
谷口「今は一緒にいるだけでいい」
谷口「そばにいてくれるだけでいいんだ」
谷口「…付き合い始めて変わった。始めは最低だったが、今はそんなこと思わない」
谷口「俺はみくるが好きだ」
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:00:14.53 ID:EwuPHXgi0
キョン「…」
谷口「どうすりゃいい?」
谷口「俺…みくるなしじゃ生きてけねぇよ」
キョン「どうすることもできんな」
谷口「…」
キョン「ただ」
キョン「ただ今はいるんだから、そばにいてやることも大切じゃないか?」
キョン「残り少ない時間なんだからよ。こんなことしてる時間がもったいないぜ」
谷口「…あぁ」
134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:03:42.69 ID:EwuPHXgi0
谷口「サンキュな、キョン」
キョン「気にするな」
谷口「じゃ、先あがってるわ」トントントン
キョン「…」
キョン「なんもしてやれねぇ…」
キョン「あー…くそっ…」
キョン「つれぇなぁ」グスッ…
136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:08:00.53 ID:EwuPHXgi0
谷口「WAWAWA忘れ物~」
パン!
谷口「わっ!なんだ!」
ハルヒ「どこ行ってたのよ!」
谷口「と、トイレだよ」
ハルヒ「ずいぶん長いトイレじゃない!で、キョンは?」
谷口「キョ、キョンもだよ」
鶴屋「おやおや」
みくる「ひえぇ…」
ハルヒ「あんたらなにやってたのよーー!」
137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:10:00.41 ID:EwuPHXgi0
谷口「ったく…なんでこんなに酒のませんだよ」トコトコ
谷口「…高校生だぞ?駄目だろ」
谷口「みくる、大丈夫か?」トコトコ
みくる「もう無理でしゅ~」
谷口「…はぁ」トコトコ
みくる「谷口く~ん」
谷口「はいはい」トコトコ
みくる「だ~いしゅき」チュッ
谷口「…」
みくる「…」
谷口「…」ギュッ トコトコ
139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:13:26.23 ID:EwuPHXgi0
みくる「今日のお弁当」
みくる「はんばーぐにしてみました」
谷口「うまそっすね」
みくる「えへへっ」
谷口「いただきます」
谷口「…」
みくる「…」
141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:16:16.81 ID:EwuPHXgi0
みくる「今日で…最後ですね」
谷口「…」ムグムグ
みくる「…」
谷口「…」ゴクン
みくる「…谷口くん。ちょっとこれ見てもらえますか?」
谷口「?」パシャッ
谷口「なんすか?」
みくる(これでこれから言うことは…私と別れた時に全て…)
みくる「…明日私は転校します」
谷口「…」
みくる「海外って話だったけど」
みくる「本当は未来に帰るんです」
谷口「…え?」
142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:19:29.23 ID:EwuPHXgi0
谷口「未来?何いってんすか?」
みくる「私は未来から来た未来人なんです。詳しくは言えません…ごめんなさい」
谷口「何言ってっかわかんないっすよ」
みくる「以前話した白雪姫の話を覚えてますか?」
谷口「…」
みくる「私は魔女のかけた魔法の一部で、白雪姫が目覚めてしまったらその夢から消えなくちゃならない」
谷口「…なんで」
みくる「白雪姫が目覚めちゃったんです」
みくる「だから私はこの世界から消えなくちゃならない」
143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:21:40.25 ID:EwuPHXgi0
谷口「なんでいなくならなくちゃいけないんですか」
みくる「王子様が現れた白雪姫にはもう夢は必要ないんです」
みくる「私は夢」
みくる「いずれはいなくなる運命だったんです」
谷口「だったら!」
谷口「その夢は俺が引き継ぎます!だから行かないでください!」
144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:24:36.82 ID:EwuPHXgi0
みくる「他の人が同じ夢を見ることはできないですよね」
みくる「同じ夢でも違う世界…」
みくる「だから…無理なんですよ…」
谷口「っ…」
みくる「ごめんなさい」
谷口「…」ダッ
みくる「ごめん…なさい」ポロ
146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:28:22.02 ID:EwuPHXgi0
谷口(嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ)
キョン『宇宙人と未来人と超能力者と神様と凡人が仲良くお茶して遊びに行く部活だった』
ガラッ
谷口「嘘だぁああああ!!」
クラス「!?」ビクッ
谷口「…はぁはぁ」
キョン「…お、おぉ」
谷口「キョン!こい!」
149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:41:49.63 ID:+lsvG0UxO
屋上
谷口「キョン…みくるは未来人だ」
キョン「…」
谷口「信じられねぇよな!
嘘だよな!」
谷口「こんな話信じらんねぇよな!!」
キョン「…」
谷口「海外行くってのは嘘だ!未来に帰るからあえねぇんだ!連絡できねえんだ!」
キョン「…」
谷口「そんなわけねぇよな!!」
キョン「谷口…」
キョン「残念だが本当だ」
谷口「!?」
150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:44:17.00 ID:+lsvG0UxO
キョン「朝比奈さんは未来からきてる」
キョン「もういる必要がなくなったから帰るんだそうだ」
谷口「てめぇ!」ファッ
バキィ
谷口「…ってぇ」
キョン「落ち着け馬鹿野郎」
153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:46:40.81 ID:f1EcrTOf0
なんか微妙なうざさがまさに谷口。ヒーローっぽくないのがいいな。
154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:46:47.89 ID:+lsvG0UxO
キョン「それをいったのは朝比奈さんか?」
谷口「…そうだ」
キョン「それをどういう思いで伝えたと思う?」
谷口「知るかよ」
キョン「…本当はな、未来人はこの時代の奴と付き合うことはできないんだ」
谷口「…」
キョン「それが決まりみたいなもんでな。一般人に自分の正体もばらしちゃいけねぇんだよ」
キョン「わかるか?」
キョン「その決まりを破ってでもお前に知ってもらいたかったんだよ」
谷口「…わかんねぇよ」
谷口「…わかるかよ!なんで今言うんだ!?俺をこれ以上近づけさせないためか!?」
谷口「俺に近づくなっていいたいのか!?」
キョン「馬鹿野郎!」ファッ バキッ
155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:47:21.88 ID:f1EcrTOf0
キョンwwww
156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:48:49.92 ID:+lsvG0UxO
谷口「いてぇな…」
キョン「お前には…」
キョン「本当の自分を知ってもらいたかったからに決まってるだろうが…」
谷口「…」
キョン「…俺は教室に戻る。じゃあな」カッカッ ピタッ
キョン「…一応伝えとくとな、明日朝比奈さんは休む。19時ごろに●●公園で未来に帰るそうだ」
キョン「…」カッカッ
谷口「…」
谷口「…すまん」
157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:51:09.49 ID:EwuPHXgi0
ハルヒ「みくるちゃん…行っちゃったのか…」
キョン「見送りしたほうがよかったな」
ハルヒ「…あのアホも休みだし」
ハルヒ「野暮はごめんよ」
キョン「お前にしちゃ悪くない判断だな」ナデナデ
ハルヒ「・・・」
ハルヒ「ふんだ」
158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:52:21.47 ID:EwuPHXgi0
話がいきなり飛んだな。そこはすみません。
夜
古泉「遅いですよ」
キョン「すまん、ハルヒ撒いてこれなくてな。なんとかしてきた」
古泉「まったく…」
キョン「朝比奈さん」
みくる「…」
キョン「谷口はどうしてました?」
みくる「…」フルフル
キョン「…そうですか」
163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:54:22.40 ID:EwuPHXgi0
みくる「それじゃ…あ、ごめんなさい」
みくる「これ」
キョン「なんです?」
みくる「決まりなんです。過去からの物品の持ち込みは禁止されてるんです」
みくる「他のものはすべて未来のものに変えてあります…」
キョン「ケータイストラップはこっちのものなんですか?」
みくる「…谷口くんからもらったの」
キョン「…そうですか」
みくる「それじゃ…」カアアァァァアア
古泉「…すごい光ですね」
キョン「もっとひっそりしてるもんかと思ってたんだが…」
164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:55:04.10 ID:EwuPHXgi0
「待て!」
キョン「ん?」バキッ
キョン「んなっ!」
谷口「WAWAWA忘れ物~っと!谷口様参上!」
みくる「谷口くん!?」
キョン「谷口!お前今まで何して」バキッ
谷口「返せこの野郎!」ヒョイ
キョン「てめぇ!何しやがんだ!」
谷口「忘れもんです、これは持っていってください」
みくる「谷口くん…」
みくる「ごめんなさい、未来には持っていけないんです…」
166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:57:16.73 ID:EwuPHXgi0
谷口「……」
みくる「夢の中から覚めたら、得たものは夢の中…」
みくる「だから…ごめんなさ…!」グイッ チュッ
キョン「むっ…」
古泉「おやおや…」
みくる「…んっ」
谷口「…」スッ
谷口「…夢でも…起きたら覚えてることはありますよ」
谷口「だから、夢の中のこと…忘れないでください」
みくる「…はい…はい…はい」ポロポロ
谷口「ほら、約束したでしょ。絶対笑っててくださいって…」
谷口「泣かせるやつは俺がぶっ飛ばしてやるって…」
みくる「はい…はい!」ニコッ ポロポロ
谷口「へへっ…俺も忘れませんから…絶対に…」
谷口「絶対に…」
168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:01:23.57 ID:EwuPHXgi0
みくる「谷口くん」フッ
サァッ―…
谷口「…あれ?俺、なんでこんなところにいるんだ?」
谷口「…そっか、そういや付き合ってたやつに振られたんだっけ」
谷口「…誰と付き合ってたんだ?くそっ、なんかスッゲェさびしいんだが…」
谷口「駄目だ、思い出せねぇ…」
谷口「…さみしいなぁ」
(大好き)
谷口「…なんだ。幻聴か?」
谷口「ははっ…明日からはブルーだぜ…」
キョン「谷口…」
古泉「…」
谷口「ん?何だお前ら。とっとと帰んぞ、う~さぶさぶ…」
携帯ペンギン「…」
171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:03:49.35 ID:EwuPHXgi0
数日後
キョン「元気出せ。おごってやるからよ」
国木田「そうだよ、せっかく」
キョン「おいおい、お前のは自分で払えよ」
谷口「クッ…」
谷口「そうだよな!いつまでいじけててもしかたねぇ!」
谷口「女なんて星の数ほどいやがるしな!」
谷口「恋愛なら俺に任せろ!」
国木田「それじゃどこ行く?」
長門「とりあえず喫茶店に」
谷口「そうだな、茶店でだべってから次のこと考えるか」
キョン「よし、それじゃあいつもの御用達のところに…ちょっと待て」
長門「久しぶり」
173 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:06:03.26 ID:EwuPHXgi0
キョン「って長門ぉ!?」
谷口「ん?海外に引っ越したんじゃなかったのか?」
長門「家の事情。戻ってきた」
国木田「へぇ、またうちの学校に?」
長門「そう」
国木田「それじゃさ、一緒に今から遊びに行かない?キョンがおごってくれるってさ」
キョン「あのなぁ、だから自分の分は自分でって…そうじゃない」
キョン「長門、ちょっとこい」
176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:09:18.79 ID:EwuPHXgi0
長門「涼宮ハルヒの能力に変化が起こった」
長門「以前と比べて小さなもの。しかし大きな爆発を起こす可能性も考えられるほどのもの」
長門「統合思念体が自立進化の可能性を新たに見つけることができると判断した」
長門「そのためコンタクトをとる必要があると」
長門「私を派遣した」
キョン「…また能力復活したってことか」
キョン「ハァ…」
長門「うれしそう」
キョン「…そうかもしれんな」
長門「明日編入手続きをすませる。彼女はもうしばらくしてから」
キョン「彼女?」
長門「未来にも影響する出来事が起こる可能性がある」
長門「未来は彼女をまた派遣してきた」
キョン「…まさか」
177 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:10:09.18 ID:EwuPHXgi0
白雪姫はもう一度夢を見ました。
楽しかったころの夢。
その夢の中で、二人の人物は再開する。
白雪姫の夢と夢の中の小人
みくる「ただいま」
おわり
178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:11:33.42 ID:ufMBwfYsO
乙カレー
179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:11:43.54 ID:f1EcrTOf0
おつ!!!!!綺麗な終わり方だった!
キョンハルとか、古泉とか長門とか、その辺のエピソードも気になる。
だがとにかくおつ!!
180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:13:08.13 ID:Z5K45z4qO
一乙
ありきたりなカンジがよかった!
191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 02:59:04.18 ID:OFmeVaTgO
なんというキレイな谷口
読み物:ハルヒ
お絵かき掲示板
画像掲示板
放課後
谷口「ったく、最近あいつ冷てぇよなー。涼宮と付き合ってきっとやりまくってるに決まってんぜ」
国木田「まぁまぁ」
谷口「詳しく聞かせてほしいもんだ」
国木田「僕でよければ相手してあげるよ?」
谷口「うほっ」
国木田「冗談だよ」
谷口「おっ、ラブホ発見」
国木田「行かないよ」
谷口「公園発見」
国木田「行かないって」
谷口「朝比奈さん発見」
国木田「行こっか」
谷口「おっ、やる気満々だねぇ」
国木田「あはっ、ちょっと歯ぁ食い縛って?」
3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:38:20.06 ID:eSqq+0Sn0
谷口「いてぇ…」
国木田「ベンチに座って何してんだろ?まだみんな集まってる時間だよね?」
谷口「集まってるって、SOS団か?」
国木田「うん。長門さんいないから今団活は4人でしょ?」
谷口「だなー。涼宮とキョンが付き合い始めて、朝比奈さんと古泉…だっけ?肩身狭いだろうなぁ。…もしやこの二人も付き合っているとか」
国木田「なくはないだろうねー」
谷口「ちょっと古泉殺してくる」
国木田「僕はそういうことが言いたいんじゃなくて、前からあの部活って何やってんのかなーって。人数減ってやることなくなってるんじゃないかな」
谷口「待てよ!?団活中に公園にいるってことは…まさか別れたとか。くふふっ!俺にも春がキター!」
国木田「聞いてねー」
谷口「おっ、立ち上がったぞ」
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:39:12.42 ID:eSqq+0Sn0
国木田「うーん、何してるのかちょっと気になるんだけど…僕、用事があるから帰るね」
谷口「えっ、ホテルいかねぇの?」パグシャ
国木田「それじゃ、また明日」
谷口「うぃ~…」ぼたぼた
谷口(顔面がめり込んだ…戻らねぇ)
谷口(しかし何してんだろう。また座った。あっ、立った。って、こけた!?パンツMA-X!)
谷口(って待て待て、俺はどうするべきだ?予想すればいいんだな)
谷口(こけた→失恋中→「大丈夫ですか?」→やさしさアピール⇒付き合う!)
谷口「完璧だ。行くしかないな」ビシッ
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:40:00.31 ID:eSqq+0Sn0
ガサッ バキバキ フニュッ
谷口「朝比奈さん」
朝比奈「ふぇっ?」
谷口「大丈夫ですか?」
朝比奈「ひえぇ!…見てました?」
谷口「えぇ、苺100%でした」
みくる「///」
谷口「どうしたんですか?こんな公園に」
みくる「えっと…ごめんなさい、どちら様ですか?」
谷口「あなたのナイト、谷口と申します」
みくる「なにそれこわい」
6 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:41:44.43 ID:eSqq+0Sn0
谷口「まぁ、キョンの親友ですよ」
みくる「あぁ、映画の時の」
谷口「覚えてくれてましたか!」
谷口(覚えている→俺のことを気にかけている→脈あり⇒付き合う!)
谷口「これっきゃないぜ」
みくる「え?」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:42:40.57 ID:eSqq+0Sn0
谷口「それよりどうしたんです?今は団活にいってるんじゃないんですか?」
みくる「えぇと…ちょっと色々あって…」
谷口「もしよかったら話してもらえないっすか?」
みくる「えっ…その…ごめんなさい、ちょっと話せないの…」
谷口(話せない→古泉と付き合っている可能性がなくはない→奴にイヤらしいことされた→調教済み→私をみて⇒やる!)
谷口「っっっああぁぁぁぁあ!!」
みくる「!?」
みくる(なにこいつきもい)
谷口「安心してください、奴から俺が守りますから」
みくる「奴って誰ですか?」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:43:36.97 ID:eSqq+0Sn0
谷口「隣いいですか?」
みくる「あ、はい。どうぞ」
谷口「ふぅ…こうやって話すのって初めてですね」
みくる「そ、そうですね」
谷口「団活どうですか?キョンのやつ、涼宮と付き合い始めて雰囲気とか変わったんじゃないですか?」
みくる「そんなことないですよ。今まで通りです」
谷口「そうなんですか?てっきり活動中いちゃいちゃしてて居づらいから抜けてきたのかと…」
みくる「そそそそんなことないです!」
谷口「長門有希も転校したとあって団員は4人…古泉と付き合ってたりとかします?」
みくる「しししてません!」
谷口(…ほうほう、付き合ってないのか。慌てて否定するあたり、俺に脈ありとみた)
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:46:48.14 ID:eSqq+0Sn0
みくる「…その…でも」
谷口(ん?なんで暗い表情?)
谷口「でもってことは古泉に興味おありということで…」
みくる「ちち違います!その、長門さんがいなくなってからは団も少しさみしくなったなぁって…」
谷口「俺も、美少女が一人この学校からいなくなったのは残念です」
みくる「え?」
谷口「しかも以外と接点が無きにしも非ずといった女子だったのに、手を出す前に転校とは…朝倉の時もそうだったけど、もったいないことしたなぁ」
みくる「…」
谷口「朝比奈さん?」
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:47:45.25 ID:eSqq+0Sn0
みくる「は、はい?」
谷口「どうしたんすか?」
みくる「い、いえ…」
みくる(ちょっと意識がブラジル辺りまで旅行してました)
谷口「まぁ、悩み事があるみたいですけど俺でよかったら相談に乗りますよ」
みくる「…ごめんなさい。話せないことなの」
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:49:25.12 ID:eSqq+0Sn0
名探偵谷口(…さっきは古泉と付き合ってるってことを否定していたが…こりゃ脅されてるな。何かで口止めされているとみた。幸せ絶頂である涼宮とキョンは外すとして、
やっぱさっき付き合っていることを猛烈に拒否してた古泉が怪しいな。古泉め、朝比奈さんの恥ずかしい写真でも撮って脅してんのか?もしそうだとしたら取り返して俺の丸
秘アルバムに収納せねば…)
谷口「そうですか、なんかすごい困ってる感じだから、なんかあったら言ってください。キョンの親友として、朝比奈さんが困ってるところ、見過ごせませんから」
みくる「あ…」
みくる「ありがとうございます…」
谷口(っしゃぁ!!好感度アップ!この流れは…セクロス!って!?えぇ!?)
谷口「朝比奈さん!?どうしたんですか!?」
みくる「ふぇ?…ひゃっ…これは…その…ごめんなさい、違うんです」ポロポロ
谷口「野郎古泉この野郎!!どんな写真撮ってんだ!!とっ捕まえて写真奪ってから縛り首にしてやんぜ!」
みくる「え!?写真!?なんのことですかぁ!?」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:50:18.86 ID:eSqq+0Sn0
――――
谷口「…で、団員に言わなきゃならないことがあって、なかなか言えずに困っていると」
みくる「はい」
谷口「俺には言えない内容なんですね」
みくる「ごめんなさい」
谷口「ふぅ…」
みくる「…」
谷口「そうなると俺がメッセンジャーになるわけにもいかないわけっすね」
みくる「はい…」
谷口「……」
みくる「……」
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:51:20.53 ID:eSqq+0Sn0
谷口「朝比奈さん、ちょっと付き合ってもらっていいっすか?よっと」
みくる「ふぇ?」
谷口「今から行けばちょうどいいところがあるんですよ」
みくる「え~と、ちょうどいいところ?」
谷口「忙しくなかったらでいいんですけど、このあと用事とかあります?」
みくる「いえ、特には」
谷口「じゃ、お願いします」
みくる「…はい!」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:52:18.35 ID:eSqq+0Sn0
みくる「うわぁ!」
谷口「どうです?めちゃくちゃきれいでしょ?」
みくる「すごいです!」
谷口(俺の絶景スポット#6『あの時の景色…~丘の上の夕焼け~』。本来はデートの締めくくりに来る場所なんだが、まさか初めてが先輩を慰めるためのスポットになると
は…)
谷口(でもまぁ、そうとう言いづらいことみたいだし、これ見て元気出してもらえたら…)
谷口「なんてな!」
みくる「?、どうしたんですか?」
谷口「いえいえ、ちょっとは元気でたかなと思いまして」
みくる「…はい、ちょっと元気でました」
谷口(おぉ…夕陽を背にして笑う朝比奈さん…一丸レフカメラもってくるんだった)
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:53:27.14 ID:eSqq+0Sn0
みくる「…その、詳しくは言えないんですけど、聞いてもらえますか?」
谷口「いいっすよ、俺なんかでよかったらいくらでも」
みくる「白雪姫って知ってますか?」
谷口「へ?」
みくる「おとぎ話です」
谷口「えーと、鏡よ鏡よ鏡さん、世界で一番美しいのは誰だい?、なアレですか?」
みくる「そうです。白雪姫は毒りんごで呪われて眠ってしまうんです」
谷口「で、王子様の熱烈的なディープキスで目覚めるやつですよね?」
谷口(はっ!?この雰囲気…まさか、キスをしてほしいのか!?)
20 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:54:16.52 ID:eSqq+0Sn0
みくる「そ、それはしりませんけど、そういったお話ですね」
谷口「ハァハァ…そ、それがどうしたんですか?」
みくる「えっと…ですね。その白雪姫って、長い間、ずっと眠ってたわけですよね?そうしたら長い長い夢を見ていたと思うんです」
谷口「そ、そうかもしれませんね(ハァハァ」
みくる「…それで、白雪姫が目覚めてしまったら、その長い夢もそこで終わり。王子様と出会っちゃったら、すべて終わっちゃうんですよね」
谷口「夢は寝るたびに見ると思いますよ?(ハァハァ」
みくる「……」
谷口(う~ん、いまいち決定的な一言がないなぁ。これはもしや『あなたが気づいて早く私にキスを頂戴』的な言い回しか!?ならば!)
谷口「この俺でよけれ
みくる「でも、その長い夢から覚めてしまえば、その長い夢っていう一つの世界は終わってしまいますよね」
谷口「…?」
谷口(違ったのか?)
みくる「私は、この世界も誰かの夢で、いつか王子様と出会ってしまったら、魔法もとけて、その世界ともお別れする時が来ると思ってました」
谷口「…よくはわかんないっすど、ここは現実ですから、そんな小難しいことは考えなくていいんじゃないっすか?」
みくる「…もしかしたら、私は魔女のかけた眠りの魔法の一部だったのかも知れません」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:55:11.70 ID:eSqq+0Sn0
谷口(メルヘンだ。頭の中がお花畑でいっぱいな人だ)
谷口「それじゃあ、そのお姫様と王子が出会ったら、朝比奈さんはこの世界からいなくなっちゃうわけですね」
みくる「…」ジワッ
谷口「!?」
みくる「ご、ごめんなさい!」
谷口「いや、こっちこそなんかすんません」
谷口(なんだなんだなんなんだ!?意味がわからないしどう攻略すりゃいいんだ!?)
22 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:56:10.28 ID:eSqq+0Sn0
みくる「……」
谷口「……」
谷口(言葉に詰まってしまった。しかたがない、俺の口説き文句の極意・108手の内の一つを使うしか…)
みくる「…意味」
谷口「はい!?」
みくる「わからないですよね」
谷口「はい、正直」
みくる「いいんです。こっちの話ですから」
谷口「はい?」
みくる「…私、転校することになったんです」
谷口「へぇ…」
谷口「え?」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:57:03.32 ID:eSqq+0Sn0
みくる「キョン君にはまだ内緒にしておいてください。その、自分から言いたいから…」
谷口「えっと、朝比奈さん?」
みくる「はい?」
谷口「え、転校っすか?」
みくる「…はい」
谷口「どこに行くんですか?」
みくる「えっ…それは…海外です」
谷口「…」
谷口(あの話からどうやったらこんな流れに…)
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:57:49.17 ID:eSqq+0Sn0
みくる「私、転校したらもうみんなと会えないんです」
谷口「そんなことないでしょ。そんな頻回には無理でも、会えなくもないでしょうし、今じゃ海外でもメールとかもできますし」
みくる「…家庭の事情みたいなものなんです」
谷口「…それが俺に相談できないような内容だったんですか」
みくる「そうです。でも、ここに連れてきてもらったらなんだか話したくなっちゃって」
谷口「いつ、転校するんですか?」
みくる「…一か月後」
谷口「一か月…」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 19:58:38.92 ID:eSqq+0Sn0
谷口「もうそろそろ陽も沈みますね」
みくる「ホントだ」
谷口「この瞬間が一番きれいなんすよ。昔、ダチと一緒にここにきてこの景色見た時は最高だったんです」
みくる「ホント、綺麗…」
谷口「えっとですね、朝比奈さん」
みくる「はい?」
谷口「もしよかったらでいいんですけど、残りの一か月、俺と一緒に遊んだり話したり、とにかくいろんなところ行きませんか?」
みくる「え?」
谷口「その、今の朝比奈さん見てるとなんだかとっても悲しそうで、俺なんかが関わってていいのかなとか思っちゃうんすけど、でも、今日話しててもっと朝比奈さんと話し
たりしたいなって思って」
みくる「えっと…それは…」
谷口「俺と付き合ってください」
みくる「ひゃ!?」
谷口「お願いします!」
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:00:44.38 ID:eSqq+0Sn0
みくる「ひえぇ~…それは…」
谷口「今悩んでることが、忘れられるように俺も努力します。一人じゃ解決できないかもしれないことでも、話してればきっと悩みも軽くなると思うんです」
みくる「えっと…えっと…」
谷口「あんまり関わりのない奴からいきなり告白されて引いちゃいました?」
みくる「はい…どん引きです…」
谷口「……」
みくる「ごめんなさい、冗談です…」
谷口「……」
みくる「その…ちょっと時間くれませんか?」
谷口「できるだけ早く、お願いします。遊べる時間とか、限られてるみたいですから…」
みくる「……」
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:01:28.08 ID:eSqq+0Sn0
翌日の朝
谷口「しっかし、あの後まさかの『家まで送ります』『ごめんなさい』とは…こりゃ望は薄いかな」
キョン「よぉ」
谷口「ん、おぉ、わが友よ」
キョン「どうした?なんか元気なさげだが」
谷口「いや、聞いてくれよ、それがさ」
みくる『キョン君にはまだ内緒にしておいてください』
谷口「」ぱくぱく
キョン「…鯉のマネか?」
谷口「ゲフンゲフン。俺に彼女ができるかもしれんのだ」
キョン「そうかい」
谷口「あっ!テメェ、嘘だと思ってんだろ!この『ナンパの奇術師』の異名を持つ谷口様に向か…っておい待てよ!置いてくなって!」
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:03:39.45 ID:eSqq+0Sn0
谷口(俺だって別に誰でもいいわけじゃないんだぜ?…ただ、あの時の朝比奈さんの顔がどうしても気になって…この気持ちに浸けこめば一か月以内にアハハでうふふなことができると判断して…)
国木田「谷口聞いてる?」
谷口「聞いてるとも。遊園地での切り裂き魔とか言うやつが世間を騒がしてんだろ?あんなの、所詮彼女いない歴年齢の淋しい奴の仕業だろ」
キョン「ふぅ…」
谷口「なぁに、ため息ついてんだよキョン。むかつくなぁ、お前なんか涼宮と行って襲われちまえばいいんだ」
国木田「違う違う。それはちょっと前の話でしょ。話題切り替わってるよ」
谷口「…公園のハッテン場だっけ?」
キョン「アホ。どうやったらそんな話に行くんだよ」
谷口「誰がアホか」
キョン「…」ジーッ
国木田「…」ジーッ
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:04:23.58 ID:eSqq+0Sn0
谷口「…きっ、昨日コイツに『僕でいいなら相手になるよ』って言われたんだよ」
国木田「谷口、どうやったらそういう風に思えるんだい?」
キョン「とりあえずお前が飢えていることはわかった。だからって襲うのは良くないぞ」
谷口「冗談じゃねぇかよ…」
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:05:37.51 ID:eSqq+0Sn0
国木田「そういえば朝比奈さん、あの後どうしたの?」
キョン「朝比奈さん?」
国木田「うん、昨日帰りに公園で見かけたんだけど、何してたのかなって」
キョン「そういえば昨日は部活来なかったな。ハルヒは用事があるって言ってたって言ってたんだが」
谷口「ふむ。そのことなんだが朝比奈さんな、どうやら」
みくる『キョン君にはまだ内緒にしておいてください』
谷口「」ぱくぱく
国木田「真面目な顔で金魚のマネ?」
キョン「朝比奈さんが…どうしたんだ?」
谷口「俺と付き合うらしい」
国木田・キョン「」
谷口「なんだ、その反応」
キョン「今日いい天気だよなー、国木田」
国木田「そうだねー。快晴だねーキョン」
谷口「なんだお前ら、その人をアスファルトの割れ目から生えてる雑草のように無視するような態度は」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:06:58.17 ID:eSqq+0Sn0
キョン「谷口、嘘をつくならもっとましな嘘をだな」
国木田「そうだよ。たとえば昨日の帰りに●●●したとか公園で男に襲われたとか、もっと騙せるような嘘をつかなきゃ」
谷口「おいおい、俺ってどんなふうに見られてんだよ」
国木田「で、話は戻って朝比奈さんは何してたの?」
谷口「う~ん…まぁ、簡単な話、悩み事があって、俺が景色のいいところに連れて行ったあとに告白したわけだ」
国木田「悩み事がある中での告白?空気読みなよ」
キョン「そうだぞ、やっていい時と悪い時があるだろう」
谷口「馬鹿野郎!悩み事ってのが俺にも相談できない内容だってんで、いろいろ聞いてたらだな…っと」
谷口(いかんいかん)
国木田「そりゃ深刻な悩みとかだったら谷口なんかに相談なんかしたくないでしょ」
谷口「…それは、あんまり関わりがないからって意味だよな」
キョン「どうだかな」
谷口「今のきいて多少ショックだぜ?」
キョン「そうかい」
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:08:10.74 ID:eSqq+0Sn0
キョン「谷口、嘘をつくならもっとましな嘘をだな」
国木田「そうだよ。たとえば昨日の帰りに●●●したとか公園で男に襲われたとか、もっと騙せるような嘘をつかなきゃ」
谷口「おいおい、俺ってどんなふうに見られてんだよ」
国木田「で、話は戻って朝比奈さんは何してたの?」
谷口「う~ん…まぁ、簡単な話、悩み事があって、俺が景色のいいところに連れて行ったあとに告白したわけだ」
国木田「悩み事がある中での告白?空気読みなよ」
キョン「そうだぞ、やっていい時と悪い時があるだろう」
谷口「馬鹿野郎!悩み事ってのが俺にも相談できない内容だってんで、いろいろ聞いてたらだな…っと」
谷口(いかんいかん)
国木田「そりゃ深刻な悩みとかだったら谷口なんかに相談なんかしたくないでしょ」
谷口「…それは、あんまり関わりがないからって意味だよな」
キョン「どうだかな」
谷口「今のきいて多少ショックだぜ?」
キョン「そうかい」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:09:10.77 ID:eSqq+0Sn0
キョン(相談できない悩み…ハルヒ絡みだろうな。だが、もうハルヒの願望実現能力の問題は解決してるはずだが…)
谷口「まぁ、告白の返事はまだだが、とりあえず今日の帰りにでも聞いてみようと思う」
国木田「それじゃ、帰りにご飯食べにいこっか」
谷口「なんだ、祝ってくれるのか?」
国木田「失恋慰めパーチーだよ」
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:10:12.77 ID:eSqq+0Sn0
みくる「ふぅ…」
涼宮さんの願望実現能力の消失が観測されて半年…未来への帰還命令が出された。
この半年は時空に変化が起こっていないか確認のための調整期間で、それもあとひと月で終わるらしい。
長門さんも、能力の消失が確認されてほどなく『転校』という形でいなくなり、このSOS団も私を含め4人になってしまいました。
みくる「私も、もうすぐ…はぁ…」
「な~にため息ついてるんさ」
みくる「あ、ちゅるやさん」
鶴屋「にょろーん。じゃなくて、どうしたの?」
みくる「いえ別に…」
鶴屋「ふぅん」
みくる「なんですか、ジロジロと…ひゃっ!」
鶴屋「私に嘘が効くとでも思ってるのかいっ?」コショコショ
みくる「きゃはははっ!やめ、やめてぇ!」
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:11:14.38 ID:eSqq+0Sn0
鶴屋「ま、くすぐりはこの辺にしといて、ホントどうしたんだい?」
みくる「ひゃぁ~、ほ、ほんとなんでもないんですぅ…」
鶴屋「…まっ、言えないことの一つや二つ、あるかもしれないっけどさ」
鶴屋「親友、なんだからさ。もっと頼ってくれてもいいんだよっ?」
みくる「ちゅるやさん…」
ちゅるや「にょろーん」
みくる「ありがとうございます…」
ちゅるや「やぁやぁ、スモークチーズはあるかい?」
みくる「はい、どうぞ」
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:12:04.29 ID:eSqq+0Sn0
みくる(いつかは言わないといけないことなんだけどなぁ…)
みくる(言えないですよ…)
キョン「あ、朝比奈さん」
みくる「キョン君」
キョン「今から部活に行きますけど、一緒に行きますか」
みくる「はい」
キョン「昨日休んでたのって、なんですか?人に相談できないことって」
みくる「ひぇ!?なななんでそれを!?」
キョン「谷口の奴が言ってたんですよ。相談はできないって言われたって」
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:12:57.74 ID:eSqq+0Sn0
みくる「えっと…その…」
みくる(…転校ってことは伝えてないんだ。谷口君)
キョン「まぁ、谷口なんかに相談できない、というかしたくなかっただけかもしれませんが、もしかしたらハルヒ絡みでの件じゃないですか?」
みくる「あの…」
キョン「…えっと、谷口に告白もされたそうですね」
みくる「はい…え?いえ、あ、はい…その…」
キョン(…気まずいなぁ)
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:14:00.47 ID:eSqq+0Sn0
ガチャ
古泉「おや、あなた方二人が一緒に来られるとは珍しい」
キョン「お前だけか、ハルヒは?」
古泉「次の不思議探索の資料集めに行かれてますよ。ちょっと時間がかかるらしく、戻るのは5時を回るそうです」
キョン「やれやれ。しかし資料なんてどこに集めに行ってるんだ?あいつは」
古泉「図書室や資料庫に何かないかを探してくるそうで…そうそう、忘れないうちに伝えておきます。涼宮さんから『放課後、私が帰ってくるまで部室で待ってるように』だ
そうです」
キョン「…やれやれだ」
古泉「おや、どうしたんです?朝比奈さん。浮かない顔ですね」
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:15:10.98 ID:eSqq+0Sn0
みくる「……」
古泉「?」
キョン「まぁ、とりあえず出ようか。着替えの邪魔だ」
古泉「そうですね。あ、今日新しいボードゲーム持ってきたんですけど、よければお相手の方をよろしくお願いします」
キョン「そうだな、どうせ俺の勝ちだろうけどな」
古泉「ふふっ、お手柔らかに」
みくる「あの…」
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:17:11.16 ID:eSqq+0Sn0
古泉「はい?」
キョン「どうしました?」
みくる「落ちつ着いてききいてくだしゃい」
キョン「まずは朝比奈さんから落ち着きましょうか」
みくる「ははははいぃ」
みくる「…」スーハースーハー
みくる「それじゃ、聞いてください…私…実は…」
キョン「実は?」
古泉「…」
みくる「未来に帰ることになりました」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:17:51.70 ID:eSqq+0Sn0
古泉・キョン「…」
みくる「いずれは言わなきゃならないことだってわかってたんですけど、なかなか言い出せなくて…」
古泉「そうですか。まぁいつかは…というのはわかってたことでしたから」
キョン「…いつですか?」
みくる「一か月後…ふえぇぇん」
キョン・古泉「…」
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:18:48.61 ID:eSqq+0Sn0
キョン「落ち着きましたか?」
みくる「はい。ちょっとだけ落ち着きました。ありがとう、キョン君」
キョン「いえいえ」
古泉「しかし、また大変なことになりそうですね」
キョン「長門の時はみんなして号泣だったしなぁ」
古泉「長門さんの泣き顔を見たのが最初で最後でしたね」
キョン「送別会の時…店一軒、潰しかねん勢いだったしな」
古泉「鶴屋さんには感謝してます」
みくる「ですねー」
キョン「まぁそれは置いといてだ。とりあえずハルヒには俺から伝えておきます」
みくる「はい…一応、家庭の都合で海外に行くということで…」
キョン「そうですね。長門の時も海外に転校でしたしね」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:19:57.17 ID:eSqq+0Sn0
古泉「…」
古泉「また、この団もさみしくなりますね」
キョン「古泉、やめろ」
古泉「おっと、失礼しました」
みくる「ごめんなさい」
キョン「謝ることないですよ。このトンチキが悪いんです」
古泉「いやはや、トンチキとは…ハハハ…」
みくる「クスクス」
キョン「またハルヒの奴が送別会やると思うが、古泉」
古泉「はい、機関の方で手配させます。前のように涼宮さんに任せきりでは、次は本当に店がつぶれかねませんからね」
キョン「まったくだ」
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:21:08.22 ID:eSqq+0Sn0
みくる「そういえば、古泉くんの機関って解散とかはしないんですね」
古泉「機関はまだ涼宮さんの能力の復活を危惧していますからね。そのサポートを続けていく意向ですよ」
キョン「そんなことはならんと思うがな」
古泉「おや、どうしてです?」
キョン「俺がいるからな」
古泉「おやおや、フフッ。お願いしますよ」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:22:13.61 ID:eSqq+0Sn0
みくる(はぁ~…ようやく一つ、悩みがきえました)
みくる「……」
みくる(谷口君には感謝しなくちゃ。キョン君から言ってきてくれたからちょっと言いやすくなりましたし…)
みくる「それに…」
みくる(ちゃんと約束、守ってくれましたし)
「あ、チョリッス!朝比奈さん!」
みくる「あ…」
谷口「いや~、間にあった!部室行ったらキョンの奴に帰ったって言われて…急いできました!」はぁはぁ…
みくる「えっと、ごめんなさい。大丈夫ですか?」
谷口「大丈夫っす。キョンから聞きました。言えたみたいですね」
みくる「はい、谷口君のおかげです」
谷口「え?」
みくる「ふふっ、ちゃんとリードしてくれますか?」
谷口「え??」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:24:32.48 ID:eSqq+0Sn0
みくる「昨日の返事です。忘れちゃったんですか?」
谷口「・・・え?」
みくる「えっ?ホントに忘れちゃったの?」
谷口「い、いや、ほ、ホントにいいんですか!?」
みくる「はい、一か月…だけど、よろしくお願いします」
谷口「こここちらこそー!!」
みくる(ほんとは…だめなんだけどな…)
谷口「うっひょーーー!!」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:25:26.32 ID:eSqq+0Sn0
谷口「WAWAWAWONDERFUL~」
谷口(ままままじ歓喜だぜ。今週の土曜にはデートだ!そして日曜には…)
谷口「嗚呼アアアアァぁァあああ!!」
キョン「な~に早朝から奇声上げてんだ」
谷口「くっくっく、キョン。涼宮とよろしくやってくれて結構だ」
キョン「?」
谷口「俺にも春がきたんだ、そう!俺の時代がやってきたんだ!」
キョン「…まさかとは思うが、朝比奈さんと」
谷口「ふっ、その真実は自分で確かめるんだな」
キョン「マジか!?お前なんかと!?」
谷口「ふはははは!!」
キョン「…」
キョン(朝比奈さん…そんな自暴自棄にならないでくださいよ…)
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:26:15.22 ID:eSqq+0Sn0
キョン「朝比奈さん。谷口と付き合い始めたのは本当ですか?」
みくる「はい、本当ですよ」
キョン「自暴自棄…ではないようですが、なんであんな奴と?」(おぉ、凄まじい笑顔…)
みくる「…ちょっとですね、私も残りの時間を大切にしたいなって思って」
キョン「ならなおさらやめといたほうがいいんじゃないですか?」
みくる「どうしてですか?」
キョン「だって谷口ですよ?あの女に見境のない谷口ですよ?ハルヒに告白後、5分で撃沈した谷口ですよ?口癖がWAWAWAな谷ぐ…」ぴとっ
みくる「一応、もう付き合ってることになってるんですから…」ゴゴゴゴ…
キョン「はひ…すみません(おぉ、黒いオーラに声質までもが真っ黒だ…。『から…』のあとに『それ以上言うな』という言葉が聞こえてきたぞ)」
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:27:29.01 ID:eSqq+0Sn0
みくる「それに、キョン君が思ってるほど悪い人じゃないと思うんですよ」
キョン「まぁ、悪いやつではないとは思いますけど、恋愛になると…う~ん」
みくる「心配しないでください。そんなに深い関係にはならないようにします」
みくる「一緒に帰ったり、お買いものに一緒に行ったり、休みの日に遊びに行ったり…」
みくる「そんななんでもないようなことするだけですから…」
みくる「別れるときに、哀しくないようにはしますから」
キョン「朝比奈さん…」
キョン(そんな悲しい要因を作るようなら、はじめから付き合わなかったらいいのに…)
キョン(…不謹慎ながら、谷口には不幸になってもらいたいから複雑な気分ですよ)
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:28:22.41 ID:eSqq+0Sn0
小一時間後
ガラッ
谷口「WAWAWAone-man show~♪あっさひなさ~ん!一緒に帰りましょう!」
みくる「あ、はぁい」
谷口「うぉっ!?メイド服だと!?」
みくる「すみません、少し着替えますので待っていてもらえませんか?」
谷口「よろこんでー!」
バタン…
谷口「おいキョン」
キョン「なんだ」
谷口「お前朝比奈さんに手ぇ出してねぇだろうな」
キョン「してねぇよ」
谷口「まぁお前にそんな度胸があるとは思えんがな。古泉、お前も出してねぇだろうな」
古泉「出してませんよ(呼び捨てですか…)」
谷口「しかし人の彼女にあんな恰好をさせてこき使うとは…彼氏としては許せんな」
キョン(うわ~、こいつうぜぇ~)
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:29:36.09 ID:eSqq+0Sn0
キョン「あれはハルヒの趣向だ。朝比奈さんもそれなりに気にいってるぞ」
谷口「なぁ、前々から気になってたんだがここって何する部活なんだ?」
キョン「宇宙人と未来人と超能力者と神様と凡人が仲良くお茶して遊びに行く部活だった」
谷口「…お前も涼宮に毒されてんだなぁ」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:31:27.26 ID:eSqq+0Sn0
谷口「それじゃな!」
みくる「バイバイ、キョン君、古泉くん」
キョン「おう、おつかれさんです」
古泉「それでは」
トコトコ
テクテク
谷口「ったくキョンの奴、涼宮がなんだってんだ。明日からは部活に来るなとは…」
みくる「見つかるとまたうるさくなっちゃうんですって。ごめんなさい」
谷口「いやいや、別にいいんすよ。それよりどこか行きましょうか」
みくる「そうですね、それじゃあ…」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:32:55.01 ID:eSqq+0Sn0
デパート
谷口「おぉ…」ガヤガヤ
みくる「どうです?最近できたみたいなんですけど、かわいいのがいっぱいなんですよ」
谷口「ファンシーグッズのテナントか…さすがに女が多いぜ」
みくる「それじゃ、ちょっと見てきますね」
谷口「俺も一緒に回りますよ」
みくる「はい」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:35:00.33 ID:eSqq+0Sn0
みくる「あ、これかわいいですー」ギュー
谷口(しっかし、ほんと女の子ってこういうの好きだよな。理解出来ん…)
みくる「あ、このストラップもかわいいなぁ」チラッ
谷口(…あの子、胸はなかなかあるが顔がいまいちだな。それでもC+ってところか)
みくる「…えっと、この子もいいなぁ~。へへぇ~」ギュー チラッ
谷口(おぉ、顔も体もバリバリなお姉さん発見!俺ランクA+だぜ)
谷口(あの集団はないわ。D-だ。臭そうだし)
みくる「」じー
谷口(こっちは、多少地味っ気があるが顔はいい。若干体つきは残念だがBランクマイナーだな)
谷口「って、あれ!?朝比奈さん!?」
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:36:22.60 ID:eSqq+0Sn0
谷口「サーセン」
みくる「まったく、付き合い始めたばっかりなのに他の女の子ばっかり見てるなんて、最低です」プンプン
谷口「いや全く…いきなりいなくなるからびっくりですよ」
みくる「そんなに他の子がいいなら、別に私じゃなくてもいいんじゃないですか」
谷口「いや…それは…」
みくる「……」ジー
谷口「そ、そうだ!ここの西側にあるタイ焼き屋!白いやつがめっちゃうまいんすよ!食いに行きましょう!」
みくる「そんなもので私を釣れると思わないでください!」
谷口「…サーセン」
みくる「ホント最低です。(初めて付き合う人なのに…(ぼそっ))」
谷口(なん…だと…)
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:37:47.53 ID:eSqq+0Sn0
みくる「おいしいです~」
谷口「でしょ!隠れた名店なんすよ!」
みくる「でも、許したわけじゃないんですからね」ムグムグ
谷口「わかってますって。このお詫びはちゃんとしますから」
みくる「別にお詫びしてほしいわけじゃないんですよ」ハムハム
みくる「ただ、その態度だけはなんとかしてほしいなって…」モグモグ
谷口「努力します」
みくる「不安です」ケプッ
谷口「あ、もうひとつどうです?」
みくる「わ~い」
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:38:57.19 ID:eSqq+0Sn0
谷口「それじゃ、お疲れさまっす」
みくる「はい、それじゃまた明日。バイバイ」
谷口「…さってと。いきますか」
一方、同時刻のキョンとハルヒ
ハルヒ「はぁ!?あのアホとみくるちゃんが付き合い始めたって!?」
キョン「馬鹿っ、声がでかい!」
ハルヒ「団長が許しません!例えみくるちゃんがいいっていっても、あのアホと付き合うのはだめだわ!みくるちゃんがダメ人間になっちゃう!」
キョン「まぁ落ち着け。そして人の話は最後まで聞け」
ハルヒ「なによ」
キョン「…その、非常に言いづらいことなんだが、朝比奈さんな、転校することになったんだ」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:39:45.50 ID:eSqq+0Sn0
ハルヒ「」ポカーン
キョン「…ハルヒ?…えっと、涼宮さん?もしもーし」
ハルヒ「×●▽□*#?%!?」キーン
キョン「うおっ!ハルヒ!声でかすぎるぞ!」
69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:40:33.95 ID:eSqq+0Sn0
ハルヒ「いつ!?どこに!?誰が!?どこに!?なんで!?」
キョン「とりあえず落ち着け!親の仕事の関係でどうしても海外にいかなくちゃならんらしい!」
ハルヒ「親の仕事の関係なんて知ったことじゃないわ!もう高校生なら一人暮らしでもなんでもできるでしょ!」
キョン「仕方ないだろう!家庭の事情なんてそれぞれあるもんなんだから!それに一番辛いのは朝比奈さんなんだぞ」
ハルヒ「うっ…それは…そうだろうけど…」
キョン「あと一か月しかいられないらしいが、それまでは今までと同じようにやっていこう」
ハルヒ「は?あんた何言ってんの!あと一か月しかないんなら明日からは毎日不思議探索よ!」
キョン「おいおい、朝比奈さんのことも考えてやれよ。個人的にやりたいこととかもあるだろうし、わざわざ拘束するのはダメだろう?」
ハルヒ「でもでも~私のみくるちゃんが~」うるうる…
キョン「わからんでもないが、とりあえず送別会だけでもちゃんとしような」
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:41:29.95 ID:eSqq+0Sn0
ハルヒ「でも納得いかないわ!どうしてあのアホと超絶美人のマスコットのみくるちゃんが付き合い始めたのかしら!自暴自棄かしら!?」
キョン「いや、そうでもないようだ。付き合い始めた経緯はしらんが、自暴自棄にはなってないみたいだぞ?」
ハルヒ「みくるちゃんがいいって言うならしかたないけど、どうも許しがたいわねぇ…」
キョン「まぁまぁ。お前には俺がいるじゃねぇか」
ハルヒ「な、何恥ずかしいこと言ってんのよ、ばか…」
キョン「もし朝比奈さんが落ち込んでたら谷口リンチにしちまえばいいんだからよ」
ハルヒ「そうね!私たち3人で吊るし上げにしましょう!」
キョン「それじゃ、明日から朝比奈さんの送別会を…」
ハルヒ「は?あんた何言ってんの?」
キョン「は?」
ハルヒ「思い立ったが吉日よ!今すぐ考えるわよ!ほら!あんたン家で計画立てに行くわよ!」
キョン「やれやれ、うちのお姫様はわがままだな」
71 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:42:14.90 ID:eSqq+0Sn0
学校 お昼
谷口「いやぁ、まさか弁当作ってきてくれるとは思わなかったっす!あーざーす!」
みくる「ふふっ、どうぞ召し上がれ」
谷口「それじゃ、この定番のたまごやきから」パクッ ムグムグ
みくる「…」じー
谷口「う~ん、さとうのほのかな甘みの中にダシ醤油の風味もあってうまい!」
みくる「えへへっ、卵焼きは得意なんですよ」
谷口「でも体育館裏ってなんか人いないっすよね」
みくる「だからいいんじゃないですか」
谷口(なに!?これはまさかフラグか!)
みくる(谷口君、あまりいい噂聞かないから一緒にいることで騒がれるのは嫌だし…)
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:43:04.83 ID:eSqq+0Sn0
谷口「朝比奈さん」ハァハァ
みくる「はい?」
谷口(この愛を君に捧ぐ!)
谷口「ム~」ズォ
みくる「きゃぁ!」バシッ
谷口「ぬおっ!」
みくる「な、何するんですか!」
谷口「え、だって…」
みくる「…」プルプル ダッ
谷口「…」
谷口「えー…」
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:43:46.21 ID:eSqq+0Sn0
谷口「おかしいおかしいおかしいおかしいおかしい…」
国木田「どうしたの谷口。ずっと爪噛みながらぶつぶつと。怖いよ」
谷口「なぁ、聞いてくれよ」
かくかくかくかくしかじかしかじか
谷口「…というわけなんだが」
国木田「僕にはわからないなぁ。まだ早かったんじゃないの?」
谷口「付き合って3日目だぞ?早いか?」
国木田「どうだろうねぇ。それか谷口の口が臭かったとか?」
谷口「それか…」
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:44:38.44 ID:eSqq+0Sn0
みくる「びっくりしました…」
鶴屋「あの子にそんな度胸があったんさねぇ」
みくる「驚いてほってきちゃったけど、大丈夫かなぁ」
みくる「なんて謝ろうかなぁ…」
鶴屋「いきなりしようとする谷口くんが悪いにょろ」
鶴屋「ミクルが謝ることないっさ」
みくる「でも…」
鶴屋「きっと向こうから謝ってくると思うから、そのまま様子見てみればどうかなっ?」
みくる「様子見…ですかぁ」
77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:48:22.42 ID:eSqq+0Sn0
放課後
みくる(結局、メールも何もなかったなぁ)
みくる(キョンくんと涼宮さんは用事があるって帰っちゃったけど)
みくる(谷口くん、教室じゃどうだったんだろう…)
古泉「それでは、お先に失礼します」バタン
みくる(…えーと、いないよね。谷口くん)
みくる「今日は一人かぁ…」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:49:36.66 ID:eSqq+0Sn0
靴箱
みくる(待っててくれるかなと思ってたんだけど…)
みくる(いないよね…)
みくる「はぁ…」カチャッ
みくる「あれ?これ…」
みくる「お弁当箱だ。手紙と…なんだろ?」カサカサ
手紙『昨日はすいませんでした!これ、お詫びです!受け取ってください!』
みくる「なんだろ?」ガサガサ
みくる「あ、ペンギンの携帯ストラップ」
みくる「かわいい」ギュ…
79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:50:53.36 ID:eSqq+0Sn0
ハラッ
みくる「?」カサッ
みくる「ノートの切れ端?」
ノートの切れ端『お昼、すいませんでした!弁当めちゃくちゃうまかったです!洗っておきました、よければまた作ってきてくれるとうれしい…かな』
ノートの切れ端『昨日のことと言い、今日のことと言い、申し訳なさでどう詫びていいのか…。もしよければでいいんですけど、手紙の封筒にはいってるやつ一緒に行きませんか?』
みくる「封筒…あ、クズニートランドのチケット」
ノートの切れ端『もしよかったらメールで返信ください…。いらないなら捨てちゃってください。返信もしなくていいので…。できれば…返信ください、歯はしっかり磨いておきますので…』
みくる「なんで歯?」
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 20:52:09.69 ID:eSqq+0Sn0
夜
谷口「まだかまだかまだかまだか…」
携帯「…」
谷口「まだかまだかまだかま携帯「yo- yo- マッソー リングーにー いーなずま」」
谷口「きたーーー!!」pi
携帯『キョン 件名 Re:参加するか?』
谷口「oh!shit!」ブンッ ポスッ
谷口「てめぇじゃねぇよ!ったく…」
谷口「風呂いってくっか」
携帯「…」
携帯『本文 朝比奈さんの送別会なんだが、二週間後にやることになった。ハルヒと探してたんだが結局は俺のうちでやる。鶴屋さんを呼んで5人でやる予定だったんだが、
お前も来るか?』
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:09:33.00 ID:eSqq+0Sn0
土曜日 駅前
谷口「今日は失敗せんぞ」
谷口「歯も磨いた。貯金もおろした」
谷口「国木田、お前がくれたチケット…無駄にはせんぞ!」
チケット@友達料金10,000円也
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:15:54.12 ID:eSqq+0Sn0
みくる「すみませーん」
谷口「あ、おはようございます朝比奈さーん!」
みくる「遅れましたー」ハァハァ
谷口「いや、こっちこそ早く来ちゃってですね」
谷口(うわ、朝比奈さんの私服初めて見た。かわえぇ…)
谷口(俺が見てたのはコスプレだったもんなぁ…)
谷口「いや、あれはあれでアリだったけどさぁ…」
みくる「なにがありなんですか?」
谷口「い、いえ別に。それより急ぎましょう」キリッ
みくる「そうですね!」
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:21:42.18 ID:eSqq+0Sn0
谷口「…人多いなぁ」
みくる「ひゃ~…ホントですねぇ」
谷口「それじゃ、定番のあれからいってみますか」
みくる「あれ?」
きゃーーー
うおおおぉぉぉ
しねええぇぇ
ザッパーン
谷口「ジェットコースター」
みくる「…」プルプル
91 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:37:52.51 ID:eSqq+0Sn0
谷口「…やめときますか?」
みくる「は、はいぃ…」
谷口「それじゃこっちはどうです?」
男「…こわかった」
女「なによ…これ…」
谷口「恐怖の館!」
みくる「…」プルプル
谷口「…他のにしましょっか」
みくる「…い、いえ!谷口くんが誘ってくれてるんだから行きます!」グッ
谷口「…無理する必要は」
みくる「行きます!」プルプル
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:38:38.47 ID:eSqq+0Sn0
恐怖の館
谷口「さすがに暗いなぁ」
みくる「こ…怖いです」ギュッ
谷口(お…おっぱい…)
谷口(…幸せ)ドンッ
谷口「って!…?なんだ、いきどまり?」グルグル
みくる「…なんかこの部屋まわってますよ?」パッ
谷口「うわっ、電気が…停電…なわけないよな」
みくる「谷口くん…放さないでくださいね」ギュー
谷口(・・・俺、幸せ)
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:39:21.43 ID:eSqq+0Sn0
谷口「しかし何が怖いん」パッ
ジャキッ カチャッ
谷口「…だ?」
アナウンス『みなさん!伏せてください!』
バッ
ダララララッ!ドンドン!ズダダダダダダ!
ヤクザ『オジキの敵ぃ!』
谷口「なんだぁ!?」ズダダダ
みくる「ひゃあぁぁぁ!!」パァンパァン
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:47:54.16 ID:eSqq+0Sn0
谷口「…恐怖の館…なんか違う意味で驚いたぜ」
みくる「怖かったですぅ…」
谷口「なんで看板はお化け的な絵なのに中は銃撃戦なんだよ…」
みくる「血まみれ…血まみれ…」プルプル
谷口「あ、朝比奈さん!次アレ乗りましょう!」
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:49:39.50 ID:eSqq+0Sn0
みくる「うわ~、あはっ」クルクル
谷口「う~ん…」ゴウンゴウン
谷口(さすがにこれは恥ずかしいなぁ)ゴウンゴウン
みくる「谷口く~ん」クルクル
谷口「はい?」ゴウンゴウン
みくる「お馬さん、似合ってますよ~」クルクル
谷口「あははは…」ゴウンゴウン
男「……カップル…なかなかいい雰囲気じゃねぇか…」
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 21:50:45.65 ID:eSqq+0Sn0
お昼
みくる「たのしかったですね~」
谷口「そ、そっすねー」
谷口(メリーゴーランドとか買い物とか…もっと絶叫系のものに期待していたんだが…)
谷口「午後がある」
みくる「そうそう、今日もお弁当作ってきましたー」
谷口「お、今日のもおいしそうですね!さっそくいただきます!」
みくる「はい!食べましょう!」
男「微笑ましいな…」
99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:01:52.91 ID:eSqq+0Sn0
谷口「午後からはどうしましょうか」
谷口「夜のパレードまで時間ありますし…」
みくる「えー…それじゃまたお買いものまわりませんか」
谷口「アトラクションいっぱいありますよ?」
みくる「アトラクション…後のはみんな怖いのばっかりじゃないですか?」
谷口「一緒に行けば怖くないですって」
みくる「…はい」
男「……」
100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:06:56.41 ID:eSqq+0Sn0
谷口「お、グズニ―トバロンだ」
みくる「ほんとだ!一緒に写真とってもらいませんか?」
谷口「いっすねぇw行きましょう!」
谷口「すみませーん、一緒に写真撮ってもらえませんかー?」
バロン「…」
みくる「うわぁ!ありがとうございます!」
谷口「それじゃ、カメラ用意しますんでちょっとま…!!」
ドンッ
みくる「きゃっ!」
みくる「谷口くん…何するん…きゃああぁあ!」
谷口「てめぇ…」ポタ…
バロン「…」
バロン「…」ダッ
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:10:38.54 ID:eSqq+0Sn0
谷口「てめぇ!待ちやがれ!」
みくる「だめです!谷口くん!血が…」グイッ
谷口「…っ」
谷口(くそっ、朝比奈さん一人にするのはあぶないか?だが…)
谷口「朝比奈さんは係員に知らせてください!」バッ
谷口「待ちやがれ!!」
103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:16:42.32 ID:eSqq+0Sn0
バロン「…」ダダダッ
男「どらぁ!」ドンッ
バロン「!?」ドサッ
女「手!蹴って!」
男「っ!」
キンッ
バロン「!」
男「おとなしくしやがれ!着ぐるみ着てて動きづれえだろ!」
バロン「くそっ!離せ!」
谷口「…ハァハァ、なんでお前らがいんだ?」
谷口「涼宮・キョンよぉ」
105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:19:17.31 ID:eSqq+0Sn0
キョン「それより抑えるの手伝え、無駄に動きやがるんだ」
クズ「離せぇ!離せぇ!」
谷口「おう」
警備員「ご協力、感謝します」
キョン「いえ…」
警備員「大丈夫ですか?手当てしましょう、すぐに来てください」
谷口「いや、彼女待たせてるんで、そっちに行ってから…」
キョン「朝比奈さんなら、ほれ」
谷口「!」
ハルヒ「ほらみくるちゃん!泣かない!」
みくる「谷口く~ん、ふええぇん…」
クズ「離せぇ!カップルが悪ぃんだ!付き合ってっからって俺のこと見下しやがってよぉ!死ねぇ!不幸になれぇ!」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:22:21.10 ID:eSqq+0Sn0
救急室
谷口「てて…」
みくる「うぅ~、谷口くぅん…」
谷口「大丈夫っすよ。腕少しキレたくらいですから」
みくる「うぅ~」
谷口「そんなことよりお前ら、なんでいんだよ」
キョン「カップルがデートしてたらおかしいか?」
ハルヒ「そ、そうよ!別にあんたたちについてきたわけじゃないわよ!」
キョン「そうだぞ、たまたま国木田から(親友価格13000円で)もらったチケットで来ただけなんだからな」
キョン(お前らが来るって聞いてたがな…)
ハルヒ(みくるちゃんたちもくるって教えてもらったけど…)
谷口(あいつ…図りやがったな…)
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:23:19.26 ID:eSqq+0Sn0
谷口「お前ら、くんなよ」
キョン「そういうなよ、ダブルデートといこうぜ」
ハルヒ「ねー、みくるちゃん!」
みくる「は、はいぃ…」
谷口「…ったく。せっかく乗り物優先券もらったから二人で行こうと思ってたのに…」
キョン「二人でも四人でも一緒だ。仲良くやろうや、なっ」
ハルヒ「みくるちゃん!アレ乗るわよ!ジェットコースター!」
みくる「ひえぇぇ…」
108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:27:10.98 ID:eSqq+0Sn0
夜
ハルヒ「ひゃ~楽しかったぁ!」
みくる「私はふらふらですぅ…」
ハルヒ「あとはパレードだけね!」
キョン「そうだな。あ、そうそう谷口…ってどこいった?」
ハルヒ「なにあのアホ、迷子になっちゃったの?みくるちゃん!あいつにメールを…ってみくるちゃん!?」
キョン「朝比奈さん!?人ごみにまぎれてどっかいっちまったな…」
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:28:19.44 ID:eSqq+0Sn0
谷口「大丈夫っすか?」
みくる「は、はい~」クルクル
谷口「目がマンガみたいにくるくるしてますよ」
みくる「はい~でしゅ~」クルクル
谷口「ちょっと休みましょう…そうだ」
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 22:29:12.59 ID:eSqq+0Sn0
みくる「う~ん…ここは~?」
谷口「気づきました?」
みくる「谷口くん…大丈夫ですかぁ?」
谷口「って、朝比奈さんの方が大丈夫ですか?」
みくる「私は大丈夫ですよ。ところでここは…観覧車?」
谷口「正解っす。あの二人撒いてきましたから大丈夫っす」
みくる「そうですかぁ…」
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:01:50.71 ID:eSqq+0Sn0
みくる「高いですね~」
みくる「もうパレードはじまってますよ~」
みくる「きれいです~」
みくる「…」
谷口「…プッ」
みくる「…?どうしました?」
谷口「いや、朝比奈が楽しそうにしてるから安心しちゃって」
みくる「はい?」
谷口「今日は楽しかったっすか?」
みくる「はい、いろいろあったけど楽しかったです」
みくる「あ」
みくる「腕、大丈夫ですか?」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:09:02.78 ID:eSqq+0Sn0
谷口「こんなもんなんてこたないですよ」
みくる「…ごめんなさい、私のせいでこんなことに」
谷口「いや、朝比奈さんのせいじゃないですって」
谷口「これはあの変態野郎のせいですよ」
みくる「…ふふっ」
みくる「…谷口くん」
谷口「なんです?」
みくる「ありがとう」
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:18:27.46 ID:eSqq+0Sn0
谷口「いや、お礼なんていいっすよ」テレテレ
みくる「今日はホント楽しかったです。今までで一番…」
谷口「…」
谷口「よかった、やっぱ朝比奈さんは笑ってなくちゃ駄目ですよ」
みくる「はい」
谷口「あと3週間くらいしかないけど、それまで絶対悲しませたりしないんで」
谷口「絶対に笑っててくださいね」
谷口「朝比奈さんを悲しませるやつは俺がぶっ飛ばしてやりますから」
みくる「ねぇ谷口くん…名前でよんでください」
谷口「…みくる…さんでいいですか?」
みくる「さんづけなんていいです」
谷口「…みくる」カーッ
みくる「」ボッ
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:30:49.20 ID:eSqq+0Sn0
谷口「あははっ…なんか恥ずかしいっすね」
みくる「そうですね」
谷口「…」
みくる「…」
123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:37:17.26 ID:eSqq+0Sn0
学校
国木田「で、大した進展はなかったと」
谷口「し、仕方ねぇだろ!俺だってなぁ…」モリモリ
国木田「キョンはそのあとしたんだよねぇ」
キョン「こら、子どもがそんなはしたない言葉使っちゃいけません」パクッ
国木田「したんだよね?」
キョン「…まぁな」モグモグ
国木田「家でも?」
キョン「……」モグモグ
国木田「それに比べてキスもないなんて」
国木田「チキンだね、谷口って」ムグムグ
谷口「るせぇ!それはそうと国木田!」
谷口「なんでキョンにまでチケットを!」
国木田「小遣い稼ぎさ(原価は裏取引で1組6000円だったからね)」
谷口「ぐぬあああぁぁぁあああ!!」
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:41:08.26 ID:eSqq+0Sn0
谷口「しかし進展はあったんだぞ?」
谷口「なんせ名前で呼んでって言われてるんだからな」
谷口「…」
谷口「いつになったらできんだろうなぁ…」
谷口「…みくる」
126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:48:30.14 ID:eSqq+0Sn0
キョン宅―2階 ―キョンの部屋―
ハルヒ「では!これより団員その三の朝比奈みくることみくるちゃんが海外へ旅立つこととなりました!」
ハルヒ「今日はそんなみくるちゃんを明るく送り出すためにじゃんじゃん飲むわよー!」
一同「おー!」
わいわい
谷口「…」
キョン「どうした谷口?食わんのか?」
谷口「いや、食うけどさ」
キョン「ま、さみしいのは分かるが、残り3日だ」
キョン「いまさらあがいても朝比奈さんが困るだけだ」
128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:53:13.50 ID:eSqq+0Sn0
谷口「キョン、ちょっと」
キョン「…?」
廊下
谷口「俺、どうすりゃいい?」
キョン「どうもできんだろ、今を楽しめ」
谷口「この数週間、俺はなかなか次のステップに踏み出せずにいた」
谷口「思えば国木田の言うとおり、単なるチキンだったからかもしれん」
谷口「今、正直に告白するが…」
キョン「まて」
キョン「それは大切な話か?」
谷口「あぁ」
キョン「…下に行こう」
一同「」じーっ
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/13(日) 23:56:10.50 ID:eSqq+0Sn0
キョン「で、なんだ?」
谷口「あぁ…実はな…朝比奈さんと付き合い始めたきっかけってのが、表向きは朝比奈さんを悲しませないように精いっぱい今を楽しんでもらうために付き合ってくださいと言っていたんだが」
谷口「実際は傷心ならすぐにヤれるんじゃないかって思ってたんだ」
キョン「話はそれだけか」スッ
谷口「そんな汚物を見る目でみないで…いや、見てくれてもかまわない」
谷口「確かに最低だよな」
キョン「…」
キョン「続きがあるんだな」トスッ
谷口「…この数週間、一緒にいてその考えも変わってきた」
谷口「今は一緒にいるだけでいい」
谷口「そばにいてくれるだけでいいんだ」
谷口「…付き合い始めて変わった。始めは最低だったが、今はそんなこと思わない」
谷口「俺はみくるが好きだ」
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:00:14.53 ID:EwuPHXgi0
キョン「…」
谷口「どうすりゃいい?」
谷口「俺…みくるなしじゃ生きてけねぇよ」
キョン「どうすることもできんな」
谷口「…」
キョン「ただ」
キョン「ただ今はいるんだから、そばにいてやることも大切じゃないか?」
キョン「残り少ない時間なんだからよ。こんなことしてる時間がもったいないぜ」
谷口「…あぁ」
134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:03:42.69 ID:EwuPHXgi0
谷口「サンキュな、キョン」
キョン「気にするな」
谷口「じゃ、先あがってるわ」トントントン
キョン「…」
キョン「なんもしてやれねぇ…」
キョン「あー…くそっ…」
キョン「つれぇなぁ」グスッ…
136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:08:00.53 ID:EwuPHXgi0
谷口「WAWAWA忘れ物~」
パン!
谷口「わっ!なんだ!」
ハルヒ「どこ行ってたのよ!」
谷口「と、トイレだよ」
ハルヒ「ずいぶん長いトイレじゃない!で、キョンは?」
谷口「キョ、キョンもだよ」
鶴屋「おやおや」
みくる「ひえぇ…」
ハルヒ「あんたらなにやってたのよーー!」
137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:10:00.41 ID:EwuPHXgi0
谷口「ったく…なんでこんなに酒のませんだよ」トコトコ
谷口「…高校生だぞ?駄目だろ」
谷口「みくる、大丈夫か?」トコトコ
みくる「もう無理でしゅ~」
谷口「…はぁ」トコトコ
みくる「谷口く~ん」
谷口「はいはい」トコトコ
みくる「だ~いしゅき」チュッ
谷口「…」
みくる「…」
谷口「…」ギュッ トコトコ
139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:13:26.23 ID:EwuPHXgi0
みくる「今日のお弁当」
みくる「はんばーぐにしてみました」
谷口「うまそっすね」
みくる「えへへっ」
谷口「いただきます」
谷口「…」
みくる「…」
141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:16:16.81 ID:EwuPHXgi0
みくる「今日で…最後ですね」
谷口「…」ムグムグ
みくる「…」
谷口「…」ゴクン
みくる「…谷口くん。ちょっとこれ見てもらえますか?」
谷口「?」パシャッ
谷口「なんすか?」
みくる(これでこれから言うことは…私と別れた時に全て…)
みくる「…明日私は転校します」
谷口「…」
みくる「海外って話だったけど」
みくる「本当は未来に帰るんです」
谷口「…え?」
142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:19:29.23 ID:EwuPHXgi0
谷口「未来?何いってんすか?」
みくる「私は未来から来た未来人なんです。詳しくは言えません…ごめんなさい」
谷口「何言ってっかわかんないっすよ」
みくる「以前話した白雪姫の話を覚えてますか?」
谷口「…」
みくる「私は魔女のかけた魔法の一部で、白雪姫が目覚めてしまったらその夢から消えなくちゃならない」
谷口「…なんで」
みくる「白雪姫が目覚めちゃったんです」
みくる「だから私はこの世界から消えなくちゃならない」
143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:21:40.25 ID:EwuPHXgi0
谷口「なんでいなくならなくちゃいけないんですか」
みくる「王子様が現れた白雪姫にはもう夢は必要ないんです」
みくる「私は夢」
みくる「いずれはいなくなる運命だったんです」
谷口「だったら!」
谷口「その夢は俺が引き継ぎます!だから行かないでください!」
144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:24:36.82 ID:EwuPHXgi0
みくる「他の人が同じ夢を見ることはできないですよね」
みくる「同じ夢でも違う世界…」
みくる「だから…無理なんですよ…」
谷口「っ…」
みくる「ごめんなさい」
谷口「…」ダッ
みくる「ごめん…なさい」ポロ
146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:28:22.02 ID:EwuPHXgi0
谷口(嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ)
キョン『宇宙人と未来人と超能力者と神様と凡人が仲良くお茶して遊びに行く部活だった』
ガラッ
谷口「嘘だぁああああ!!」
クラス「!?」ビクッ
谷口「…はぁはぁ」
キョン「…お、おぉ」
谷口「キョン!こい!」
149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:41:49.63 ID:+lsvG0UxO
屋上
谷口「キョン…みくるは未来人だ」
キョン「…」
谷口「信じられねぇよな!
嘘だよな!」
谷口「こんな話信じらんねぇよな!!」
キョン「…」
谷口「海外行くってのは嘘だ!未来に帰るからあえねぇんだ!連絡できねえんだ!」
キョン「…」
谷口「そんなわけねぇよな!!」
キョン「谷口…」
キョン「残念だが本当だ」
谷口「!?」
150 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:44:17.00 ID:+lsvG0UxO
キョン「朝比奈さんは未来からきてる」
キョン「もういる必要がなくなったから帰るんだそうだ」
谷口「てめぇ!」ファッ
バキィ
谷口「…ってぇ」
キョン「落ち着け馬鹿野郎」
153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:46:40.81 ID:f1EcrTOf0
なんか微妙なうざさがまさに谷口。ヒーローっぽくないのがいいな。
154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:46:47.89 ID:+lsvG0UxO
キョン「それをいったのは朝比奈さんか?」
谷口「…そうだ」
キョン「それをどういう思いで伝えたと思う?」
谷口「知るかよ」
キョン「…本当はな、未来人はこの時代の奴と付き合うことはできないんだ」
谷口「…」
キョン「それが決まりみたいなもんでな。一般人に自分の正体もばらしちゃいけねぇんだよ」
キョン「わかるか?」
キョン「その決まりを破ってでもお前に知ってもらいたかったんだよ」
谷口「…わかんねぇよ」
谷口「…わかるかよ!なんで今言うんだ!?俺をこれ以上近づけさせないためか!?」
谷口「俺に近づくなっていいたいのか!?」
キョン「馬鹿野郎!」ファッ バキッ
155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:47:21.88 ID:f1EcrTOf0
キョンwwww
156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:48:49.92 ID:+lsvG0UxO
谷口「いてぇな…」
キョン「お前には…」
キョン「本当の自分を知ってもらいたかったからに決まってるだろうが…」
谷口「…」
キョン「…俺は教室に戻る。じゃあな」カッカッ ピタッ
キョン「…一応伝えとくとな、明日朝比奈さんは休む。19時ごろに●●公園で未来に帰るそうだ」
キョン「…」カッカッ
谷口「…」
谷口「…すまん」
157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:51:09.49 ID:EwuPHXgi0
ハルヒ「みくるちゃん…行っちゃったのか…」
キョン「見送りしたほうがよかったな」
ハルヒ「…あのアホも休みだし」
ハルヒ「野暮はごめんよ」
キョン「お前にしちゃ悪くない判断だな」ナデナデ
ハルヒ「・・・」
ハルヒ「ふんだ」
158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:52:21.47 ID:EwuPHXgi0
話がいきなり飛んだな。そこはすみません。
夜
古泉「遅いですよ」
キョン「すまん、ハルヒ撒いてこれなくてな。なんとかしてきた」
古泉「まったく…」
キョン「朝比奈さん」
みくる「…」
キョン「谷口はどうしてました?」
みくる「…」フルフル
キョン「…そうですか」
163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:54:22.40 ID:EwuPHXgi0
みくる「それじゃ…あ、ごめんなさい」
みくる「これ」
キョン「なんです?」
みくる「決まりなんです。過去からの物品の持ち込みは禁止されてるんです」
みくる「他のものはすべて未来のものに変えてあります…」
キョン「ケータイストラップはこっちのものなんですか?」
みくる「…谷口くんからもらったの」
キョン「…そうですか」
みくる「それじゃ…」カアアァァァアア
古泉「…すごい光ですね」
キョン「もっとひっそりしてるもんかと思ってたんだが…」
164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:55:04.10 ID:EwuPHXgi0
「待て!」
キョン「ん?」バキッ
キョン「んなっ!」
谷口「WAWAWA忘れ物~っと!谷口様参上!」
みくる「谷口くん!?」
キョン「谷口!お前今まで何して」バキッ
谷口「返せこの野郎!」ヒョイ
キョン「てめぇ!何しやがんだ!」
谷口「忘れもんです、これは持っていってください」
みくる「谷口くん…」
みくる「ごめんなさい、未来には持っていけないんです…」
166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 00:57:16.73 ID:EwuPHXgi0
谷口「……」
みくる「夢の中から覚めたら、得たものは夢の中…」
みくる「だから…ごめんなさ…!」グイッ チュッ
キョン「むっ…」
古泉「おやおや…」
みくる「…んっ」
谷口「…」スッ
谷口「…夢でも…起きたら覚えてることはありますよ」
谷口「だから、夢の中のこと…忘れないでください」
みくる「…はい…はい…はい」ポロポロ
谷口「ほら、約束したでしょ。絶対笑っててくださいって…」
谷口「泣かせるやつは俺がぶっ飛ばしてやるって…」
みくる「はい…はい!」ニコッ ポロポロ
谷口「へへっ…俺も忘れませんから…絶対に…」
谷口「絶対に…」
168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:01:23.57 ID:EwuPHXgi0
みくる「谷口くん」フッ
サァッ―…
谷口「…あれ?俺、なんでこんなところにいるんだ?」
谷口「…そっか、そういや付き合ってたやつに振られたんだっけ」
谷口「…誰と付き合ってたんだ?くそっ、なんかスッゲェさびしいんだが…」
谷口「駄目だ、思い出せねぇ…」
谷口「…さみしいなぁ」
(大好き)
谷口「…なんだ。幻聴か?」
谷口「ははっ…明日からはブルーだぜ…」
キョン「谷口…」
古泉「…」
谷口「ん?何だお前ら。とっとと帰んぞ、う~さぶさぶ…」
携帯ペンギン「…」
171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:03:49.35 ID:EwuPHXgi0
数日後
キョン「元気出せ。おごってやるからよ」
国木田「そうだよ、せっかく」
キョン「おいおい、お前のは自分で払えよ」
谷口「クッ…」
谷口「そうだよな!いつまでいじけててもしかたねぇ!」
谷口「女なんて星の数ほどいやがるしな!」
谷口「恋愛なら俺に任せろ!」
国木田「それじゃどこ行く?」
長門「とりあえず喫茶店に」
谷口「そうだな、茶店でだべってから次のこと考えるか」
キョン「よし、それじゃあいつもの御用達のところに…ちょっと待て」
長門「久しぶり」
173 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:06:03.26 ID:EwuPHXgi0
キョン「って長門ぉ!?」
谷口「ん?海外に引っ越したんじゃなかったのか?」
長門「家の事情。戻ってきた」
国木田「へぇ、またうちの学校に?」
長門「そう」
国木田「それじゃさ、一緒に今から遊びに行かない?キョンがおごってくれるってさ」
キョン「あのなぁ、だから自分の分は自分でって…そうじゃない」
キョン「長門、ちょっとこい」
176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:09:18.79 ID:EwuPHXgi0
長門「涼宮ハルヒの能力に変化が起こった」
長門「以前と比べて小さなもの。しかし大きな爆発を起こす可能性も考えられるほどのもの」
長門「統合思念体が自立進化の可能性を新たに見つけることができると判断した」
長門「そのためコンタクトをとる必要があると」
長門「私を派遣した」
キョン「…また能力復活したってことか」
キョン「ハァ…」
長門「うれしそう」
キョン「…そうかもしれんな」
長門「明日編入手続きをすませる。彼女はもうしばらくしてから」
キョン「彼女?」
長門「未来にも影響する出来事が起こる可能性がある」
長門「未来は彼女をまた派遣してきた」
キョン「…まさか」
177 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:10:09.18 ID:EwuPHXgi0
白雪姫はもう一度夢を見ました。
楽しかったころの夢。
その夢の中で、二人の人物は再開する。
白雪姫の夢と夢の中の小人
みくる「ただいま」
おわり
178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:11:33.42 ID:ufMBwfYsO
乙カレー
179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:11:43.54 ID:f1EcrTOf0
おつ!!!!!綺麗な終わり方だった!
キョンハルとか、古泉とか長門とか、その辺のエピソードも気になる。
だがとにかくおつ!!
180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 01:13:08.13 ID:Z5K45z4qO
一乙
ありきたりなカンジがよかった!
191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/12/14(月) 02:59:04.18 ID:OFmeVaTgO
なんというキレイな谷口
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この記事へのコメント
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 16:05: :edit一だぜ!いやっほおおおおおおおおおう
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 16:11: :edit2わわわ
-
名前: 通常のナナシ #SFo5/nok: 2009/12/25(金) 16:21: :editWAWAWA!
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 16:21: :edit4様
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 16:24: :editうんち
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 16:25: :editなんとなくいい話でした。
ついでにひとけた。 -
名前: 通常のナナシ #UxWBdT/o: 2009/12/25(金) 16:30: :edit2?
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 16:31: :editWAWAWA7ゲット
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 16:31: :edit朝倉「…」ギュッ トコトコ
の場面が良かった(;´Д`)ハァハァ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 16:38: :editようやく谷口にも陽の光が…
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 16:42: :editマジックテープバリバリするのかと思ってた
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名前: 通常のナナシ #wx1wXPnQ: 2009/12/25(金) 16:49: :edit1ケタ?
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 16:53: :edit皆さん
メリー・クニキダス
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名前: WAWAWAWAWAWA #wx1wXPnQ: 2009/12/25(金) 16:54: :editどっかで見たが谷口のスレは1割もないんだつてな、その中でも谷口が幸せになるのはもっと少ないんだと
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 17:09: :editマジックテープスレかとオモタ
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 17:16: :editメインキャラがハルキョン長門ホモ乳の5人でさらに眉毛佐々木やら人気あるキャラもいるからそら1割もないだろう
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 17:20: :edit長すぎて読む気が起きない
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名前: 佐々木派さん #-: 2009/12/25(金) 17:49: :editwawawaかっけ~www
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名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/12/25(金) 17:49: :edit米15
よう俺 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 17:54: :edit谷口っぽい感じが出てて良かった
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 18:40: :edit谷口ってどんな役割でもウザさ抜きでは語れんくらいウザいな
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 18:49: :edit谷口がマトモに書かれている・・珍しい
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 18:57: :edit谷口のキャラソンっていいのか…
-
名前: #-: 2009/12/25(金) 19:04: :editファ…だと?
まさか糞m…いや、まさかな -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 19:10: :editクズニートランドwww
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 19:46: :edit谷口のキャラソンはまじで1番良い
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 20:34: :editうざいのに、うざいのに最後まで読んでしまった。
てか谷口のキャラソンなんかでてたんだ… -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 20:42: :edit谷口よ・・・お前はクリスマスに主役になれたんだぜ・・・
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 20:44: :editトゥルーラブストーリーみたいだな。
懐かしい -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 21:13: :edit谷口かっこよかった!
みくるが未来から戻ってきたら谷口の記憶も元に戻るのかな?
あとメリークリスマスぷん太!! -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 21:22: :editメリー谷口マス
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名前: #-: 2009/12/25(金) 21:43: :editクズニートランド吹いたwww
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 23:49: :edit谷口を刺した男のセリフには、作者の思いが込められているに違いない。
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/25(金) 23:54: :editよかったぁあああ!
泣いたぜ
いい話をありがとう! -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/26(土) 00:35: :editありえねーよ!
なんで谷口が幸せになるSSなんだよ
ルールってのがあるでしょ
にわかなのか?
眉毛だって出てないしさ
ゲッターもうぜぇし
挿絵とかあったら破ってるね
レ○プもいいとこだしね
てか文句言ってるけど勘違いしないでね、ぷん太は好きだから
みんな楽しい年末を過ごしてね♪ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/26(土) 00:43: :editよかった( ; ω ; )
あの谷口でなかされるとはおもってなかったみくるも改めてみくるの良さがわかった。
-
名前: 通常のナナシ #EAJTDphc: 2009/12/26(土) 00:56: :editわ~い、ぷん太載せてくれたwありがとうw
いつも楽しませてもらってます。
>>171
国木田「そうだよ。せっかくキョンがおごってくれるっていうのに」
と直しておいて貰えないでしょうか -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/26(土) 01:05: :edit谷口SSが読みたいなら「谷口の葛藤」でググれ
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/26(土) 01:48: :editまあ長門はキョンの嫁だから
ハルヒとキョンがつきあうなんてことはあり得ないし
あくまでキョンはハルヒの鍵、だからね。恋愛とは別。
転校だの消滅だの、長門とキョンが離れ離れになることなんて
キョンが認めねえよ。
谷口にスポットが当たるのは珍しかった。
いつかいいとびっきりのいい女が当たるさ! -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/26(土) 03:13: :editなんでか分からんが冒頭で読む気失せた
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/26(土) 06:47: :edit※35
そんなことこの場で言ってなんになる。
レ○プとかも意味わかんねーし。
ムカつかれるだけだってわかんねーの?
利己的な書き込みもいい加減にしろよ。
みんな楽しい年末を過ごしてね♪ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/26(土) 09:25: :edit谷口だからさいごにヒドイ目あうかとおもったらとくになにもなくて逆にビックリ 絶望いや脱帽した
それにしてもクズニートランドどんなところなんだろ -
名前: 通常のナナシ #joiGcwqo: 2009/12/26(土) 10:52: :edit正直、谷口ってウザイか?
アニメしかみてないけど結構良い奴じゃね? -
名前: 七氏の巌窟王 #-: 2009/12/26(土) 14:46: :edit微妙にかっこよくないところが谷口っぽいwww
-
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/12/26(土) 15:18: :edit※35
縦読みにめっちゃ笑いそうになったじゃねーかww
どうしてくれるんだwww -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/26(土) 16:25: :edit谷口は良い奴派な自分は幸せssで本当に良かった
-
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/26(土) 20:16: :edit「ハルヒとキョンがつきあう」
「長門有希が転校してメンバーが減ってる」
って時点でありえなさすぎて読む気失せたわ -
名前: 通常のナナシ #0MXaS1o.: 2009/12/26(土) 21:32: :edit※47
なんでありえないと言い切れるんだ? -
名前: 奥ゆかしい名無しさん #-: 2009/12/26(土) 22:04: :editくっそおおおおおおお
泣いちまったじゃねえかあああああ
谷口てめえこのやろおおおお
ちゃんと幸せにならねえとしょうちしねえからなああああ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/26(土) 22:49: :edit※35 ※41
縦読みでふいたwww -
名前: 通常のナナシ #XbwYJe4A: 2009/12/27(日) 02:37: :edit35w
読みやすくておもしろかった
谷口のSSって珍しいな -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/27(日) 08:26: :editいくら冗談でも谷口はないわ。
-
名前: 通常のナナシ #joiGcwqo: 2009/12/27(日) 15:32: :edit※52
なら読まなければいいじゃない -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/28(月) 15:56: :edit谷口ぃぃぃぃぃぃぃ!!
お前って奴はーーーーー!!
・・・なんでそんなにイイ奴に
なってんだよっ!
作者乙。。
クズニートランドwwwwww -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/01/05(火) 23:56: :edit谷口いい奴だと思うけどなぁ。いいからキャラソンを聞いてくるといいよ。
みくるにスポットは珍しい。ハルキョンは付き合ったらこんな感じだろうね。乙! -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/01/08(金) 10:45: :editキョンが万能すぎて
違和感がある -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/01/09(土) 03:16: :edit京アニが白石推して詰まんないネタひっぱってたのを思い出して気分悪くなった
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名前: 通常のナナシ #GCA3nAmE: 2010/02/28(日) 11:11: :edit初めは批判的だったけど、読んでるうちにアリかなと思うようになった。
・・・羨ましいぞ谷口
というわけで作者乙! -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/12/24(金) 23:32: :editあまいなー
イブの夜に一人で読むのはつらい
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫 白猫Ver.