2009/06/11(木)
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:36:24.11 ID:CPV1xPqE0
~部室にて~
長門「……」ペラ
ハルヒ「有希、明日遊びいきましょ」
長門「明日は土曜、団活がある」
ハルヒ「なんだかキョンが、ど~しても外せない用事があるらしいのよ」
長門「用事?」
~部室にて~
長門「……」ペラ
ハルヒ「有希、明日遊びいきましょ」
長門「明日は土曜、団活がある」
ハルヒ「なんだかキョンが、ど~しても外せない用事があるらしいのよ」
長門「用事?」
前回
ハルヒと長門
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:38:14.32 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そうなのよ。団長であるあたしに理由も話さないのよ」
長門「その用事が理由だと思われる」
ハルヒ「わ、分かってるわよ!あたしが言いたいのは」
長門「言いたいことは分かる。でもそれはプライベート」
ハルヒ「それは分かるけど……」
長門「なら今回は仕方ない」
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:40:00.75 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「とにかく!団員が揃わないから明日の団活は中止よ」
長門「そう」
ハルヒ「だから……遊び行かない?」
長門「二人で?」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:41:32.36 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そう二人で。どっかいきましょ」
長門「どっかとは?」
ハルヒ「どっかよ」
長門「そう」
ハルヒ「行き当たりばったりでもいいじゃない」
長門「……」
ハルヒ「……それとも行きたくない?」
長門「……」フルフル
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:43:11.64 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「なら決まりね!時間とかは後でメールして決めましょう」
長門「……」コク
ハルヒ「ところで、さっきからなに読んでるの?」
長門「これ」
ハルヒ「『僕らが死体を拾○わけ』?気味の悪いタイトルね。ホラーかサスペンス?」
長門「最初はそう思って借りた」
ハルヒ「最初は?」
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:44:23.29 ID:CPV1xPqE0
長門「そう。実際は体験談中心の博物誌」
ハルヒ「面白いの?」
長門「ユニーク」
ハルヒ「ふーん」
長門「……」ペラ
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:45:32.45 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そういえば、有希って休みの日はなにしてるの?」
長門「家にいる」
ハルヒ「出かけたりしないの?」
長門「たまに」
ハルヒ「どこ行くの?」
長門「図書館」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:47:04.37 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「……まぁ、予想通りの答えね」
長門「そう。あなたは?」
ハルヒ「あたし?」
長門「……」コク
ハルヒ「街を散策してるわ。団長たるもの、休みの日でも不思議探索を欠かさないのよ」
長門「実際は?」ペラ
ハルヒ「……小物とか服とか探しまわってる」
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:49:09.95 ID:CPV1xPqE0
長門「そう」ペラ
ハルヒ「べ、別にいいじゃない!休みの日くらい」
長門「何も言っていない」
ハルヒ「うっ、とりあえずみんなにはいわないでね?」
長門「善処する」
ハルヒ「頼むわよ、こんなこと言えるの有希だけなんだから」
長門「……」コク
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:50:49.64 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「それにしてもみんな遅いわね」
長門「……」ペラ
ハルヒ「なんか聞いてる?」
長門『何も』
ガチャ
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:53:02.51 ID:CPV1xPqE0
キョン「悪い遅れた」
ハルヒ「ちょっと遅いわよ、キョン」
キョン「だから、悪いって。それに同じクラスなんだし俺が掃除当番なの知ってるだろ?」
ハルヒ「知ってるわよそんなの、でも遅いのよ」
キョン「おまえは人と会話する気あるか?」
ハルヒ「後は、古泉君とみくるちゃんね」
キョン「はぁ、もういい」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:55:12.93 ID:CPV1xPqE0
ガチャ
古泉「遅くなりました」
ハルヒ「あ、古泉くん」
古泉「少し職員室に寄っていまして」
ハルヒ「構わないわ。後はみくるちゃんね」
キョン「なんだ、古泉には苦言しないのか?」
ハルヒ「は?ちゃんと理由があるじゃない」
キョン「……」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:57:20.17 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「しいて言うなら、副団長とヒラの人徳の差かしら」
キョン「ふん、言ってろ」
古泉「まあまあ、お二人とも。僕のためにケンカしないで下さい」
キョン「お前な」
古泉「んふ。冗談ですよ」
キョン「ったく」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:59:09.18 ID:CPV1xPqE0
カチャ
みくる「遅れちゃいましたぁ~」
ハルヒ「遅いわよ!みくるちゃん」
キョン「みんな今来たばかりだから大丈夫ですよ」
ハルヒ「……」
キョン「……」
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:00:33.74 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「みくるちゃんには優しいのね?」
キョン「さぁな、誰かさんと比べた人徳の差じゃないのか?」
ハルヒ「……」
キョン「ふん」
みくる「え~と、着替えるんでキョン君と古泉君、部屋出てもらっていいですかぁ?」
キョン・古泉「分かりました」
ガチャ
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:02:23.40 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「なによ!キョンのやつ」
長門「……」ペラ
みくる(うぅ~、涼宮さん機嫌が悪いみたいですぅ)
ハルヒ「ねぇ有希!どう思う!?」
長門「しいて言うならあなたに非がある」
ハルヒ「!?」
みくる(な、長門さん!?)
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:04:05.27 ID:CPV1xPqE0
長門「彼といる時のあなたの態度は、あまり良くない」
みくる(そんなこと言ったら涼宮さんが……)
ハルヒ「……そうかなぁ」
長門「そう」
みくる「?」
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:27:15.30 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「……分かった、気をつけてみる」
長門「その方が賢明」
ハルヒ「一言多いのよ」
長門「……」ペラ
みくる(あれ?)
コンコン
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:28:38.71 ID:CPV1xPqE0
キョン『朝比奈さん。もういいですか?』
みくる「あっ、どうぞぉ」
ガチャ
古泉「さて涼宮さん。今日は何を?」
ハルヒ「まず、明日の団活は中止にするわ」
みくる「じゃあ、お休みですねぇ」
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:30:09.17 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そう、誰かさんが出れなくて欠員がでちゃうからね」
長門「……」ジー
ハルヒ(あっ、やっちゃた)
キョン「悪かったな」
古泉「おや、どちらかへ行かれるんですか?」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:31:27.29 ID:CPV1xPqE0
キョン「あぁ、ちょっと中学時代の友達とな」
ハルヒ「なんで古泉君には言うのよ!」
キョン「いちいち突っかかってくるなよ。友達に会うだけだし、言ったところで誰だか知らないだろ」
長門「……」ジー
ハルヒ(そんなに見なくても分かってるわよ、有希)
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:33:08.44 ID:CPV1xPqE0
キョン「それより、古泉。今日はなにをやるか?」
古泉「……ふぅ、あなたと言う人は。まったく」
キョン「なんだ?」
古泉「いえ、何でも」
みくる「涼宮さんは土曜はどうされるんですかぁ?」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:34:45.35 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「有希と遊びに行くわ」
みくる「えぇぇ~!ほんとですかぁ?」
ハルヒ「ほんとよ。ねぇ、有希?」
長門「……」コク
古泉「……」
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:36:13.47 ID:CPV1xPqE0
キョン「どうした、古泉?」
古泉「いや、珍しい組み合わせだなと」
キョン「たしかにそうだな」
古泉(まさか長門さんが直接彼女へのコンタクトを取りに?)
長門「それは考えすぎ」
古泉「おっと、ばれましたか」
長門「これは普通の交友関係」
古泉「それはそれは。余計な詮索をしてすいません」
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:37:47.20 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「みくるちゃんはどうするの?」
みくる「溜まってるレポート(仕事)があるから、それをやりますぅ」
ハルヒ「そうなの?大変ね。古泉君は?」
古泉「僕ですか?う~ん、どうですかね。まだ分かりません」
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:39:41.00 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「デートとかしないの?古泉くんって結構モテそうじゃない」
古泉「デートですか?……そうですね。たまにはいいかもしれません。後で誘ってみます」
キョン「待て古泉。お前彼女いるのか?」
古泉「えぇ」
ハルヒ(い、いたんだ)
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:40:46.19 ID:JW+TnKINO
橘か?
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:41:40.21 ID:CPV1xPqE0
キョン「俺はそんな話聞いてないぞ!」
古泉「聞かれてませんので」
キョン「全く。いいよな、お前は。俺なんか影も形もないぞ」
ハルヒ「……」
長門「……」
みくる(な、なんてことを)
古泉(これは、流石にあきれますね)
キョン「?」
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:43:14.38 ID:CPV1xPqE0
長門「……」バタン
キョン「長門、もう帰るのか?」
長門「……」コク
ハルヒ「……あたしも一緒に帰る」
長門「わかった」
みくる「わたしは着替えちゃったんで、少しお掃除してから帰りますぅ」
キョン「俺も少し残ってきます。女性を一人残すのは危険ですので」
古泉「なら僕もお供しますよ」
ハルヒ「あっそ、それじゃね……」
古泉(やれやれ、今日は久々にバイトですかね)
ガチャ
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:44:54.20 ID:CPV1xPqE0
~帰り道にて~
ハルヒ「……」トボトボ
長門「……」トテトテ
ハルヒ「……はぁ」
長門「前にも言った。彼の鈍さは異常」
ハルヒ「べ、別にそれで溜息ついたんじゃないわよ」
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:46:15.76 ID:CPV1xPqE0
長門「あなたにも反省点は多々あった」
ハルヒ「だ、だから」
長門「だから?」
ハルヒ「……キョンは関係ないって」
長門「本当に?」
ハルヒ「……うん」
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:47:25.42 ID:CPV1xPqE0
長門「そう」
ハルヒ「……」
長門「……」
ハルヒ「……やっぱり……ほんとじゃない」
長門「わかってる」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:49:13.65 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「あいつがいるとなんか落ち着かないのよ。それで思ってることと逆の行動とっちゃうの」
長門「……」
ハルヒ「……どうすればいいんだろう」
長門「私には恋愛の知識はない。だから上手く説明出来ない」
ハルヒ「……」
長門「ただ」
ハルヒ「?」
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:51:17.55 ID:CPV1xPqE0
長門「私といる時のあなたはとても優しい」
ハルヒ「……」
長門「だから感情のコントロールを身に付けるべき」
ハルヒ「コントロールかぁ.まさかそれを有希に言われるとはね」
長門「よくは分からない。ただ、私なりの推論」
ハルヒ「ん~ん。ありがと、有希」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:53:07.72 ID:CPV1xPqE0
長門「別にいい。友達なら当たり前」
ハルヒ「ふー、有希のおかげで少し楽になったわ」
長門「そう」
ハルヒ「うん。それで明日だけど、何時だったら大丈夫?」
長門「何時でも」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:54:07.71 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「それじゃあ十一時にいつもの駅前はどう?」
長門「構わない」
ハルヒ「決まりね」
長門「……」コク
ハルヒ「もうお別れね。あたしこっちだから」
長門「……」コク
ハルヒ「また、明日ね。ばいばい」
長門「また」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:55:27.68 ID:CPV1xPqE0
~次の日~
長門「遅い。今日はあなたの奢り」
ハルヒ「遅いって、まだ十一時前じゃない?」
長門「あなたはいつも彼に同じ台詞を言ってる」
ハルヒ「それはそうだけど……」
長門「だけど?」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:57:32.03 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「だけど……なんでもない」
長門「そう。奢りは嘘だから気にしなくていい」
ハルヒ「いや、おごるわよ」
長門「いい。代わりにそのうちまたカレーを作ってもらう」
ハルヒ「有希がそれでいいなら」
長門「それがいい」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:58:59.89 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「わかったわ。それじゃ行きましょ?」
長門「……」コク
ハルヒ「どっか行きたいとこある?」
長門「よくわからない」
ハルヒ「実はあたしも特にないのよ」
長門「……」ジー
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:59:52.47 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「だ、だって昨日の今日よ?」
長門「……あなたには誘った責任がある」
ハルヒ「分かったわよ。……えっと~……そうだ!」
長門「決まった?」
ハルヒ「この辺りは団活で散々練り歩いたでしょ?」
長門「……」コク
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:01:42.16 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そして今、あたしたちは駅前にいます」
長門「……」コク
ハルヒ「なのでどっか行きます」
長門「……」
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:03:49.84 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「な、なによ」
長門「振り出しに戻っただけ」
ハルヒ「だから!電車乗って知らない街に行って色々見て回るのよ」
長門「色々?」
ハルヒ「そうよ。なんか美味しいものあるかもしれないでしょ?」
長門「わかった」キラ
ハルヒ「それじゃ切符買いに行くわよ」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:05:24.49 ID:CPV1xPqE0
~駅にて~
ハルヒ「有希、頭のなかで数字思い浮かべて?」
長門「数字?」
ハルヒ「そう、なんでもいいわ」
長門「浮かんだ」
ハルヒ「いくつ?」
長門「百」
ハルヒ「却下」
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:09:43.71 ID:CPV1xPqE0
長門「……」
ハルヒ「ニから十まで」
長門「なら、四」
ハルヒ「それじゃあここから四つ先の駅で降りましょ」
長門「わかった」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:11:16.20 ID:CPV1xPqE0
~目的地にて~
ハルヒ「なんていうか。意外に街ね」
長門「そう」
ハルヒ「有希は初めて?」
長門「……」コク
ハルヒ「そっか。あたしも初めて」
長門「……」グゥ~
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:13:20.83 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「お腹減ったの?」
長門「……」コク
ハルヒ「じゃあ先にお昼にしましょうか。なに食べたい?」
長門「……あれ」
ハルヒ「あれ?……バイキング」
長門「行く」トテトテ
ハルヒ「わかったわよって、ちょっと置いてかないでよ!」パタパタ
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:16:54.91 ID:CPV1xPqE0
~バイキングにて~
長門「……」モグモグ
ハルヒ「まだ入るの?」
長門「次を盛ってくる」
ハルヒ「あたしはアイス食べて終わりにする」
長門「そう」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:18:30.06 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「この後は、さっき可愛い服屋さん見つけたから有希の服選びましょ」
長門「服?」
ハルヒ「だって有希の部屋って、私服全く置いてないんだもの」
長門「ない」
ハルヒ「だから、古着屋とかでもいいから色々探して見ましょうよ」
長門「わかった」
ハルヒ「で、まだ食べるの?」
長門「後はデザート」
ハルヒ「もう好きにして」
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:19:56.70 ID:CPV1xPqE0
~商店街にて~
ハルヒ「結局1時間半きっかり食べてたわね」
長門「満腹」
ハルヒ「よかったわね」
長門「……」コク
ハルヒ「それじゃ、服見に行きましょ」
長門「わかった」
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:21:48.84 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「なんとなく有希に似合いそうなのがあったのよ」
長門「そう」
ハルヒ「そうなの♪有希ももうちょっと可愛くするべきよ」
長門「あなたは?」
ハルヒ「あたしはこれでも結構モテるのよ。ナンパもひっきりなしなんだから」
長門「……そう」
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:24:10.44 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「なによ今の間は?」
長門「少し哀れんだ」
ハルヒ「有希じゃなかったらひっぱたいてたわね」
長門「そう」
ハルヒ「あたしの心の広さに感謝なさい」
長門「……」トテトテ
ハルヒ「あっ、ちょっと待ちなさいよ」
77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:25:52.39 ID:CPV1xPqE0
~古着屋~
長門「ここ?」
ハルヒ「そうよ。電車の窓から見えたの」
長門「そう」
ハルヒ「あっ!これこれ。有希ちょっと来て」
長門「?」トテトテ
ハルヒ「これよ、これ。結構生地薄いわね。でもいいわ」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:27:11.44 ID:CPV1xPqE0
長門「これは?」
ハルヒ「ちょっと着てみなさいよ」
長門「……」
ハルヒ「こうして胸元のチャック少し下ろして」
長門「……」
ハルヒ「フード被って」
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:29:39.03 ID:CPV1xPqE0
長門「……」
ハルヒ「ほら鏡の前に立ってみて」
長門「耳」
ハルヒ「そうなのよ!このパーカーどう?この犬とも猫とれない微妙な耳!今日の有希がスカートで良かったわ」
長門「よくわからない」
ハルヒ「なに言ってんのよ。すごく似合ってるわよ。値段も手ごろだし」
長門「そう」
81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:31:52.49 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「店員さん!これ頂戴!」
長門「まだ買うとは言ってない」
ハルヒ「あたしが買ったげるわ。いつも有希には助けてもらってるし」
長門「?そんな覚えはない」
ハルヒ「こっちの話よ。おとなしくおごられなさい?」
長門「……わかった」
ハルヒ「任しといて!」
82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:33:25.93 ID:CPV1xPqE0
店員「そちらの商品ですか?」
ハルヒ「そうです。これもうちょっと安くなりませんか?」
店員「え~と、これでも安くしてる方なんですよ」
ハルヒ「そこをなんとか!」
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:35:20.65 ID:CPV1xPqE0
店員「う~ん……わかりました」
ハルヒ「やった!」
店員「ただし、また今度友達でも連れてきてくださいね?」ニコ
ハルヒ「わかりました!」
ハルヒ「有希。今度はみくるちゃんとかも連れて来ましょ?」
長門「構わない」
店員「よろしくね。それじゃあ二千五百円になります」
ハルヒ「はい」
店員「丁度頂きます。またのお越しを」
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:36:29.49 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「今何時?」
長門「十五時半すぎ」
ハルヒ「そんなもんか。そういえばさっきのお店のBGMなんか良かったはね」
長門「あれはFriendly Fi○es」
ハルヒ「え!知ってるの?」
長門「たまたま」
86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:37:35.92 ID:8hduD5HyO
さっきからずっと見てるけど平凡な感じがいいな
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:38:01.00 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「有希ってああいう洋楽っぽいの聴くんだ」
長門「私が聴くわけではない。以前、古泉一樹が聴いていた」
ハルヒ「へぇ~、古泉君が。でもなんか似合うわね。キョンが聴いてたらなんだか、背伸びしてるみたいで似合わないもの」
長門「そう」
ハルヒ「そうだ有希、CD見ていこ」
長門「……」コク
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:42:50.00 ID:CPV1xPqE0
~二時間後~
ハルヒ「もう六時か」
長門「夕暮れ」
ハルヒ「もう地元に帰りましょうか」
長門「そうする」
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:45:13.61 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「……」トテトテ
長門「……」トテトテ
ハルヒ「今日は楽しかった?」
長門「悪くなかった」
ハルヒ「厳しいわね」
長門「つまらないとは言ってない」
ハルヒ「はいはい。次はちゃんと面白そうなこと探しとくわよ」
長門「期待している」
ハルヒ「わかったわよ」
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:46:25.90 ID:CPV1xPqE0
~帰り道にて~
長門「疲れた」
ハルヒ「そうね、歩き疲れたわ。それに色々買ったし」
長門「……重い」トテトテ
ハルヒ「後は帰るだけね」
長門「……」コク
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:48:08.34 ID:CPV1xPqE0
???「もうこんな時間か。ついでだしどっかで飯でも食ってくか?」
???「そうだね。家の人に夕飯はいらないと連絡しておくよ。しかしついでとは失礼じゃないかい?」
???「ん?そうか?次は気をつけるよ」
???「全く君ってやつは」
ハルヒ「あれ?今の声って?」
長門(間の悪さも異常)
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:49:52.33 ID:CPV1xPqE0
???「くつくつ。ところで美味しい店をちゃんと知ってるんだろうね、キョン?僕の舌は以外にグルメだよ?」
キョン「そういわれてもなあ。自称グルメの佐々木と違って、俺の舌はあくまで一般のものなんだが」
佐々木「まあいいよ。きっとキョンと一緒ならどこでも美味しく感じる」
キョン「またそうやってプレッシャーを」
佐々木「くつくつ」
100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:53:21.86 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「……なによあれ」
長門「彼と彼の中学時代の友人のはず」
ハルヒ「手なんか繋いで、どう見てもデートじゃない」ジワ
長門「まだ分からない」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:55:16.47 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「どう分からないのよ!団活サボって!高校生の男女がこんな時間まで!二人でいて、手も繋い、で……どう見てもデートじゃない!」ポロ
長門「落ち着いて」
ハルヒ「ゴメン。……有希に当たっても仕方ないのに」ポロポロ
長門「別に平気」
長門(精神状態が非常に不安定。古泉一樹の健闘を祈る)
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:56:56.27 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「あいつ、彼女なんて影も形もないって言ってたくせに……」ポロポロ
長門「……」
ハルヒ「……今から有希の家行っていい?こんな顔して家帰れないわ」
長門「構わない」
ハルヒ「……ごめん、ね」ポロポロ
105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:58:37.42 ID:CPV1xPqE0
~長門宅にて~
ハルヒ「うん、もう遅いから泊まってく。ちゃんと明日中に帰るから。へ?違うわよ。長門有希って。前話したでしょ?あたし、彼氏なんて、いないし……うん、心配しないで。それじゃあおやすみ」
長門「おわった?」
ハルヒ「大丈夫よ。なんかお母さん、あたしが男のところに泊まると思ってたみたい」
長門「そう」
ハルヒ「笑っちゃうわよね。彼氏どころか失恋直後だっていうのに」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:00:26.35 ID:CPV1xPqE0
長門(以前のように閉鎖空間が発動しない。何故?)
ハルヒ「あ~あ。月曜からどんな顔して会えばいいのよ」
長門(精神状態も安定しはじめてる)
ハルヒ「ほんと、久しぶりにボロ泣きしたわ」
長門「……」
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:03:21.22 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「ねぇ、有希」
長門「何?」
ハルヒ「あたし、どうしたらいいかな?」
長門「どうとは?」
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:04:25.16 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「実際あたしの一方的な片思いだったわけじゃない?」
長門「それはまだ分からない」
ハルヒ「いいのよ。もう慰めてくれなくて」
長門「以前行った通り、彼の鈍さは異常。一緒にいた異性はほんとに友達かもしれない」
ハルヒ「もういいって」
111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:05:42.77 ID:CPV1xPqE0
長門「よくない」
ハルヒ「もういいのよ!」
長門「私はあなたに元気になってほしい」
ハルヒ「……大丈夫よ、あたし強いから」
長門「それは表向き」
ハルヒ「……」
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:07:17.64 ID:CPV1xPqE0
長門「私の知ってるあなたは優しく、脆弱」
ハルヒ「有希……」ポロポロ
長門「あきらめるのは早い」
ハルヒ「有希、有希。う、うぅぅぅ~」ポロポロ
長門「私はあなたの友達」
ハルヒ「うぅっ、うっ、あ、ありが、とう」ポロポロ
長門「……大丈夫」ギュ
114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:08:49.13 ID:CPV1xPqE0
長門「落ち着いた?」
ハルヒ「……うん。ぐす。大丈夫」チーン
長門「そう」
ハルヒ「……今日、一緒に寝よ?」グス
長門「いい」
ハルヒ「どっちのいいなのよ?」グス
長門「肯定」
ハルヒ「分かったわ。……きっと一晩寝たら元気になる」
長門「そう」
117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:10:12.38 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「うん。あ、それと」
長門「?」
ハルヒ「さっきあたしのこと脆弱って言ったでしょ?言いすぎよ」コツッ
長門「言葉のあや」
ハルヒ「ふふ、今ので許してあげるわ」
長門「助かる」
ハルヒ「シャワー借りていい?」
長門「……」コク
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:11:39.00 ID:CPV1xPqE0
~布団にて~
ハルヒ「はあぁ、有希って暖かーい」
長門「私は苦しい」
ハルヒ「我慢してよ」
長門「なるべくそうする」
ハルヒ「……有希?」
長門「何?」
ハルヒ「だーい好き」ギュ
長門「……悪い気はしない」
ハルヒ「あ~あ、有希になら素直に言えるのに」
長門「そう」
ハルヒ「そうなのよ。……オヤスミ」
長門「オヤスミ」
120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:13:07.90 ID:CPV1xPqE0
~月曜~
ハルヒ(気にしちゃダメよ、涼宮ハルヒ。いつも通り、いつも通りよ)
ガラ
キョン「おぉ珍しく早いな。どうした?」
ハルヒ「べ、べ、別にどうしよもないわよ」
キョン「?そうか」
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:14:24.51 ID:CPV1xPqE0
キョン「土曜は長門と一緒だったんだろ?どこ行ったんだ?」
ハルヒ(キョンはあのコと朝からいたのかなぁ)
キョン「なに、お前と長門の組み合わせでなにをやってるのか、気になってな」
ハルヒ(なんでそんなに普通にしてられるの?)
キョン「お~い。聞いてるのか?」
ハルヒ「キョ、キョン!?」
122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:15:34.78 ID:CPV1xPqE0
キョン「ん、なんだ?」
ハルヒ「一昨日、有希と一緒に歩いてたら……駅前で……」
キョン「駅前で?」
ハルヒ「あ、あんたが……その、女の子と歩いてるの見たんだけど……」
キョン「ん?あーその、見られたか」
123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:16:41.86 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そりゃ、あんな地元ならね」
キョン「だよな」
ハルヒ「……彼女?」
キョン「いや、ただの腐れ縁の友達だったんだ」
ハルヒ「だった?」
キョン「あの時点まではな。あの後帰り道でな、まあ、恥ずかしい話だが告られたんだ」
ハルヒ「!!!」
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:18:06.27 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そ、それで?」
キョン「で、一週間後にまた会おうって。その時に答えがほしいって、言われた」
ハルヒ(いっ、一週間!?長すぎ!生きた心地しないじゃない)
ハルヒ「それで、どうするの?」
キョン「さぁな、せっかく一週間も猶予もらったんだ。ゆっくり考えるさ」
ハルヒ「あんた、そのコのこと……好きなの?」
キョン「あぁ、大事な友達だからな。嫌いになれるはずがない」
ハルヒ「……そう」
キョン「?」
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:19:11.40 ID:CPV1xPqE0
~昼休み~
長門「普段どおりどころか、根掘り葉掘り聞いたと?」
ハルヒ「ウン……聞いた」
長門「そう」
ハルヒ「……」
長門「あなたはどうする?」
126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:20:12.82 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「わかんない」
長門「そう」
ハルヒ「どうすればいいかな?」
長門「私には分からない」
ハルヒ「……」
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:21:10.09 ID:CPV1xPqE0
長門「でも、悔いは残さないほうがいい」
ハルヒ「……」
長門「……」
ハルヒ「そうだよね。別にまだ付き合ってるわけじゃないし」
長門「……」
128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:21:47.11 ID:9ApN6jRWP
ルート分岐点だな
セーブしとこう
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:22:21.06 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「あたしも答えを出す」
長門「そう」
ハルヒ「いますぐ言う勇気はないけど、きっと……明日言うわ」
長門「頑張って」
ハルヒ「うん。ありがと有希。また放課後ね」
長門「また」
ガチャ
長門「……」
130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:23:34.96 ID:CPV1xPqE0
ガチャ
古泉「やってくれましたね」
長門「古泉一樹」
古泉「長門さん、下手をしたら世界が一瞬で改変することになりますよ」
長門「……」
古泉「なぜあんな軽率なことを?」
長門「土曜の夜」
古泉「は?」
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:25:10.99 ID:CPV1xPqE0
長門「閉鎖空間は発生した?」
古泉「大規模なのが一つ。でも一分もたたずに消えましたよ」
長門「そう」
古泉「なにがあったんです?」
長門「……」
132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:27:20.85 ID:CPV1xPqE0
古泉「なるほど。そんなことが」
長門「最近の涼宮ハルヒの精神は、非常に落ち着いていた」
古泉「あくまで個人的な推論ですが」
長門「何?」
古泉「原因はあなたかも知れませんね」
長門「?」
133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:29:51.89 ID:CPV1xPqE0
古泉「もしかすると結果がダメでも」
長門「まだ分からない」
古泉「あくまで過程ですよ。恐らく告白が失敗に終っても、改変は行われないでしょう」
長門「……」
古泉「彼女のここ最近のあなたへの依存度は高い」
長門「……」
134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:31:22.46 ID:CPV1xPqE0
古泉「長門さんとの触れ合いで、彼女の精神が成長したと考えると多少つじつまが合います」
長門「成長?」
古泉「えぇ。実は土曜日の閉鎖空間は、大小あわせて実に四十九日ぶりのものでした」
長門「……」
古泉「わずかですが、感情のコントロールが可能になってきてるとみていいでしょう」
長門「そう」
古泉「今回の件、機関のほうでどうされるか分かりませんが、僕は関与しないようにします。では」
ガチャ
古泉(しかしこの場合。鍵が彼ではなく長門さんに移るということになる。厄介ですね)
135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:32:47.65 ID:CPV1xPqE0
~帰り道~
ハルヒ「明日、あいつに言ってみる」
長門「そう」
ハルヒ「これでダメなら諦めるわ」
長門「本当に?」
ハルヒ「……頑張る。それ以上に迷惑かけてSOS団がおかしくなっちゃうのは、嫌だし」
長門「……」
136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:34:08.14 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「なんか言ってくれないの?頑張れ、とか、きっと大丈夫、とか」
長門「せいぜいフラれてくるといい」
ハルヒ「有希!怒るわよ!」
長門「冗談。でもそのくらいの元気があなたには必要」
ハルヒ「ちょっとはTPOを考えなさいよ」
長門「気をつけてみる」
137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:35:07.79 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「有希?」
長門「?」
ハルヒ「あたしたちって、親友、よね?」
長門「親友?」
138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:36:22.58 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そうやって聞き返されると、なんか恥ずかしいんだけど」
長門「私は一向に構わない」
ハルヒ「ほんと?」
長門「本当」
ハルヒ「ほんとにほんと?」
139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:37:26.31 ID:CPV1xPqE0
長門「私の言葉を信じられないなら親友ではない」
ハルヒ「た、ただ確認しただけじゃない」
長門「そう」
ハルヒ「あらためて、これからもよろしくね?あたしの親友」
長門「こちらこそ」
179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:50:11.19 ID:jpuazwzF0
~次の日の昼休み~
ハルヒ「キョン!!」
キョン「おう。どうした?」
ハルヒ「後で話しがあるのよ。だから放課後、部室行く前に屋上に来なさい!」
キョン「ここじゃ言えんのか」
181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:51:11.70 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「放課後ったら放課後なのよ!いい?必ず……必ず来るのよ」
キョン「あぁ?わかった」
ハルヒ「じゃあ、あたし行くとこあるから」ダッ
キョン「行っちまった」
182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:52:33.14 ID:jpuazwzF0
~部室にて~
長門「放課後?」
ハルヒ「呼び出した」
長門「そう」
ハルヒ「……」
長門「……」
183 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:53:46.53 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「……もし」
長門「?」
ハルヒ「もしダメだったどうしよう」
長門「諦めるのでは?」
ハルヒ「……出来るかな」
184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:55:14.05 ID:jpuazwzF0
長門「私はあなたではない」
ハルヒ「あたし、中学時代から告白されることはあった」
長門「……」
ハルヒ「今でもたまにあるわ」
長門「自慢?」
185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:57:04.83 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「そうじゃなくて、いざ自分もされる側から、する側になるとこんなにも違うんだなぁって」
長門「……」
ハルヒ「もうこのまま、ここからいなくなっちゃいたいわ」
長門「もう弱気?」
ハルヒ「……」
長門「いつものあなたではない」
ハルヒ「あたしだって……なんだかんだ普通の女の子なのよ」
長門「普通?」
186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:58:13.62 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「普通よ。お腹だってすくし、試験前は勉強するし、友達と一緒に遊びたい。……どうしよもなく好きなやつだっている」
長門「……」
ハルヒ「一番嫌ってた普通をあたしがしっかり体現してるの。おかしいわよね」
長門「そんなことはない」
ハルヒ「ありがと」
長門「……」フルフル
187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:00:09.21 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「とにかく、そういうことだから今日の部活遅れるわ」
長門「わかった」
ハルヒ「昼休み終るからもう行くわね」
長門「涼宮ハルヒ」
ハルヒ「なに?」
長門「健闘を」
ハルヒ「ありがと、有希」
ガチャ
長門(……頑張って)
188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:01:27.92 ID:jpuazwzF0
~放課後の屋上にて~
ハルヒ(キョン、あんたのことが好きなの)
ハルヒ(なんかシンプルすぎるわね)
ハルヒ(あんたをあたしの彼氏にしてあげるわ。感謝なさい!)
ハルヒ(だ、ダメよ。これのどこが素直なのよ)
ハルヒ(一人じゃ勇気出ない。今から有希を呼びに……それもダメよね)
ハルヒ(どうしようどうしようどうしよう)
ハルヒ(やっぱり止めればよかったかな?)
ドクンドクン
ハルヒ(あぁ~もう!心臓がうるさい!)
ガチャ
ハルヒ「!!!」
189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:02:26.88 ID:jpuazwzF0
キョン「おう。待たせたな。なんか谷口のやつに絡まれてな」
ハルヒ「そ、そう」
キョン「それで、話ってなんだ?」
ハルヒ「……」
190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:03:35.73 ID:jpuazwzF0
キョン「他の連中に聞かれたくない話なんだろ?」
ハルヒ(……キョン)
キョン「まあ、これで案外口が堅い方なんだ」
ハルヒ(キョン)
キョン「だから信用してくれていいぞ?」
191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:05:02.03 ID:jpuazwzF0
ハルヒ(なんであんたは、そんなにあたしに優しくしてくれるのよ)
キョン「……そんなに言いづらいことか」
ハルヒ(あんたがあたしに構ってくれたせいで)
キョン「大丈夫か?」
ハルヒ(あんたのせいなんだから)
193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:06:51.05 ID:jpuazwzF0
キョン「おい、顔真っ赤じゃないか?熱でもあるのか」
ハルヒ(とっくに頭に血が上りきってるわよ)
キョン「別に無理しなくていいぞ?」
ハルヒ「無理なんかじゃない!!!」
194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:08:11.52 ID:jpuazwzF0
キョン「うぉ!いきなり大声出すなよ」
ハルヒ「キョン!聞いて!」
キョン「さっきから聞いてるって」
ハルヒ「最初はそんなことなかった」
キョン「?」
ハルヒ「あんたの提案でSOS団を作って、今のみんなが集まった」
キョン「……」
195 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:09:32.04 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「あたしがわがまま言ったときも、あんたは口では文句言いながらも着いてきてくれた」
キョン「わがままな自覚はあったんだな」
ハルヒ「お願いだから、今は変な横槍いれないで」
キョン「すまん」
ハルヒ「みんなと、あんたと出会って一年。色んなことがあった」
キョン「……」
196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:10:58.79 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「昨日あんたが昔の友達に告白されたって言ったわよね?」
キョン「あぁ」
ハルヒ「それを聞いて、あたしは、生きた心地がしなかった」
キョン(そういうことかよ)
ハルヒ「あたしは、あたしは……」
キョン「……」
197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:12:19.67 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「あたしは、あんたのことが好きなの。好きになっちゃったのよ」
キョン「……そうか」
210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:41:39.21 ID:jpuazwzF0
~部室にて~
キョン「遅くなったな」
古泉「今日は随分遅かったですね」
キョン「あぁ。野暮用があってな」
長門「……」
古泉「そうでしたか。ご苦労様です」
211 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:45:14.15 ID:jpuazwzF0
キョン「男からの労いの言葉はないな」
古泉「それはすいません」
みくる「あのぉ~」
キョン「なんですか?」
215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:48:13.43 ID:jpuazwzF0
みくる「涼宮さんは一緒じゃないんですかぁ?」
長門「……」
古泉「……」
キョン「……あいつは。……長門」
長門「何?」
キョン「ちょっと廊下にいいか?」
長門「……」コク
216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:50:15.38 ID:jpuazwzF0
古泉(長門さん、後は頼みましたよ)
ガチャ
キョン「あのよ、あいつ今屋上にいるんだ」
長門「……」
キョン「あいつのそばに行ってやってくれないか?」
長門「何故」
キョン「ん?」
217 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:52:17.90 ID:jpuazwzF0
長門「何故、彼女ではダメだったの?」
キョン「なんだ、知ってたのか」
長門「何故?」
キョン「先に好きになっちまったやつがいるんだ。ほんとに、ただそれだけだ」
長門「そう。行ってくる」タタッ
キョン(悪いな)
218 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:54:56.35 ID:jpuazwzF0
~屋上にて~
ガチャ!!
長門「……」
ハルヒ「あ、有希じゃない。どうしたの?」
長門「……彼から聞いた」
ハルヒ「そっか。隣座んない?」
長門「……」コク
219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:57:06.89 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「うん、ダメだった」
長門「そう」
ハルヒ「正直ちょっと、いや違うわね。かなり落ち込んでるわ」
長門「……」
ハルヒ「そりゃね、少しはいけるんじゃないかな?って期待もあったのよ」
長門「……」
221 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:59:23.78 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「でもね、ダメだった。ダメだったのよ」ジワ
長門「……」
ハルヒ「やっぱり人並みに普通なんか求めたからかなぁ」
長門「……」
ハルヒ「ねぇ、有希。なんか言ってよ」
222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:00:31.72 ID:b3aGw3zU0
ええーっ!
憎い、佐々木が憎いっ!
223 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:01:47.20 ID:jpuazwzF0
長門「私には何を言っていいか分からない」
ハルヒ「なんでもいいわよ。有希の言葉は何でもあたしに届くわ」
長門「……なら、前言撤回する」
ハルヒ「え?」
224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:04:07.20 ID:jpuazwzF0
長門「あなたは弱くない。とても強い」
ハルヒ「……強くないわよ」
長門「そんなことはない」
ハルヒ「……」ポロ
長門「もっと胸を張るべき」
ハルヒ「それはちょっと出来ないわ」
長門「……そう」
225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:06:24.27 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「失恋ってこんなに辛いのね」
長門「私には経験がない」
ハルヒ「自慢?」
長門「違う。恋愛経験そのもの」
ハルヒ「そうなんだ」
長門「そう」
227 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:08:31.85 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「……あいつ、この間のコのことが好きなんだって」
長門「そう」
ハルヒ「それでね聞いたの」
長門「何を?」
ハルヒ「変に未練がましくしたくなかったけど、もし、もしよ?」
長門「……」
230 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:10:37.28 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「あたしが先に告白してたらどうだった?って」
長門「……」
ハルヒ「それでもダメだって」
長門「そう」
ハルヒ「でも、そこで肯定されたら、あいつ女なら誰でもいいってなっちゃうじゃない?」
長門「それなら私にも可能性はあった」
ハルヒ「こら」コツ
長門「ジョーク」
231 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:12:58.98 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「もう。……それでね」
長門「……」
ハルヒ「それであたし良かった、って思ったのよ」
長門「?」
ハルヒ「あたしの好きになったやつは、そういう真っ直ぐな人だったわけじゃない?」
長門「……」
ハルヒ「あたしは間違えてなかったんだなぁ、って。こいつを好きになって良かったんだ、って」
長門「そう」
233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:15:57.24 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「それでね……有希、あたしのこと褒めて?」
長門「褒める?」
ハルヒ「うん。あたしね……泣かなかったの。悔しいからあいつの前では泣かなかったの」ポロポロ
長門「涼宮ハルヒ」
ハルヒ「泣きた、かった、けど、な、泣かなかったの」ポロポロ
長門「やっぱりあなたは強い」
235 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:18:09.83 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「もう、うっ、泣いて、ヒック、いいよね」ポロポロ
長門「構わない。私しかいない」ギュ
ハルヒ「あたし、や、やっぱり、あいつのこ、と、うっ、好きなのよ」ポロポロ
長門「そう」
ハルヒ「うっ、ヒック、うぅぅ~」ポロポロ
長門「……」ギュ
236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:20:41.16 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「なんだかあたし泣いてばっかりね」グス
長門「いい」
ハルヒ「こんな情けない顔して部活行けないわね」
長門「そう」
ハルヒ「古泉君に行けないってメールしとく」
長門「わかった。私は鞄を持ってくる」
ハルヒ「うん。校門でね」
長門「……」コク
237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:23:25.24 ID:jpuazwzF0
~部室にて~
ガチャ
古泉「おかえりなさい、長門さん」
長門(古泉一樹がここにいるということは)
古泉「えぇ。あなたのおかげですよ」
長門「!」
246 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:49:54.62 ID:jpuazwzF0
古泉「いつぞやのお返しですよ」ニコ
長門「そう」
キョン「長門……」
長門「大丈夫。でも今日はもう帰る」
キョン「そうか。わかった。よろしくな」
長門「……」コク
ガチャ
250 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:53:48.39 ID:jpuazwzF0
みくる「え?あのぉ~、どういうことですかぁ?」
古泉「ふむ。朝比奈さんがご存知ないということは、今回のことは未来で想定の範囲内ということですか」
みくる「ふぇ?」
キョン「おい、古泉。お前もしかして」
古泉「いったいどうしました?」ニコ
キョン「……なんでもねぇよ」
みくる「わ、わたしにも教えてくださいよぉ~」
251 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:56:24.19 ID:jpuazwzF0
~帰り道にて~
長門「待たせた」
ハルヒ「全然」
長門「そう」
ハルヒ「さっ、帰りましょ?」
長門「今日は私の家に?」
ハルヒ「ありがとう。でも大丈夫よ」
長門「そう」
ハルヒ「一人で頭冷やしてるわ」
長門「わかった」
256 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:58:38.51 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「多分、泣いちゃうと思うけど」
長門「そう」
ハルヒ「もし辛くて、辛くてどうしようもなくなったら……電話してもいい?」
長門「構わない」
ハルヒ「真夜中かもしれないわよ?」
長門「大丈夫。眠かったら無視する」
ハルヒ「有希のブラックジョークにも慣れてきたわ」
長門「それは困る」
ハルヒ「なんでよ」
長門「あなたの反応はユニーク」
ハルヒ「勝手に言ってなさい」
長門「そうする」
258 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:01:12.43 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「……もしあたしが明日学校に来なくっても、心配しないでね?」
長門「する。当然」
ハルヒ「大丈夫よ。もしかしたら一日くらい落ち込んでないと、やってらんないかもしれないし」
長門「……」
259 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:03:23.69 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「それで、伝言をお願い」
長門「伝言?」
ハルヒ「もしかしたら、みくるちゃんは分かんないけど、古泉君って勘が鋭いから今回のこと分かっちゃうかもしれない」
長門「……」コク
ハルヒ「気を使わないで、って。普段どおりにしててほしいの」
長門「わかった。伝える」
261 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:06:24.84 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「もちろん、有希もね」
長門「わかった。……彼は?」
ハルヒ「あいつは自分でなんとかするわ?自分で蒔いた種だもの」
長門「そう」
ハルヒ「そうよ」
262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:09:30.37 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「それじゃあ、またね」
長門「……」コク
ハルヒ「ちゃんと元通りになってくるから」
長門「涼宮ハルヒ」
ハルヒ「ん?なに?」
長門(感じていることを上手く言語化できない)
ハルヒ「?」
264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:12:02.28 ID:jpuazwzF0
長門「今日はお疲れ様」
ハルヒ「?変な有希」
長門「それはお互い様」
ハルヒ「あっそう」
長門「そう」
ハルヒ「ふふ♪こんどこそ、またね」
長門「また、明日」
265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:14:25.72 ID:jpuazwzF0
~次の日の朝~
キョン(昨日の今日だし顔合わすのは辛いな)
ガラガラ
ハルヒ「……おはよ」
キョン「お、おう」
ハルヒ「……」
キョン「……」
266 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:16:28.80 ID:jpuazwzF0
キョン(ダメだ、耐えられん)
ハルヒ(……今言わないと)
ハルヒ・キョン『き、昨日のことだけど』
キョン「あ」
ハルヒ「な」
キョン「あ、あぁっと。先いいぞ」
ハルヒ「う、うん」
268 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:18:29.72 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「昨日のことだけどね、やっぱり忘れてなんて言えない。言いたくない。でもね、気にしないでほしいのよ」
キョン「……」
ハルヒ「あたしたちがギクシャクしたら、SOS団にも迷惑かかる」
キョン「そうだな」
ハルヒ「だから今まで通りでいてほしいの。あたしが馬鹿やったら、あんたがそれを止めて、有希や古泉君に助けてもらって、みくるちゃんは……よくわかんない」
キョン「それは朝比奈さんに失礼だろ?」
ハルヒ「冗談よ」
キョン「ったく、とはいえそれには賛成だ」
ハルヒ「……」
269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:21:00.28 ID:jpuazwzF0
キョン「虫のいい話だが、俺も同じ事を言おうと思っていた」
ハルヒ「うん」
キョン「そういうわけだ。これからもよろしくな。団長さん?」
ハルヒ「よろしく。今まで以上に引っ張りまわしてやるわ」ニコ
キョン「それは勘弁してくれ」
271 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:23:10.93 ID:jpuazwzF0
~放課後・部室にて~
ハルヒ「昨日は来れなくって悪かったわね!」
古泉「いえいえ。団長にも休みは必要ですよ」
みくる「はい、涼宮さん。お茶です」
ハルヒ「ありがと。そうだ、みくるちゃん!」
みくる「ふぇ?なんですかぁ?」
275 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:35:56.70 ID:90Cb4uJ/O
ハルヒ「昨日、ネットで面白いもの見つけたのよ!」
みくる「面白いものですかぁ?」
ハルヒ「ふふ、そのうち届くから楽しみにしといてね」ニヤ
みくる「なんだか、笑い顔が怖いですよぉ~」アセ
ハルヒ「それと今週末も団活は中止」
277 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:38:40.80 ID:90Cb4uJ/O
古泉「おや?」
ハルヒ「キョンが用事あるんだって。でしょ?」
キョン「あぁ、悪いな」
ハルヒ「悪いと思ってるなら今すぐにみんなにジュース買って来なさい。あたしは百パーセントのオレンジね」
キョン「な!」
古泉「ぼくはコーヒーを。微糖がいいですね」
キョン「おい」
長門「カルピス」
キョン「長門まで」
みくる「わ、わたしは何でもいいですよぉ」
キョン「はぁ、分かったよ」
ガチャ
279 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:41:48.32 ID:90Cb4uJ/O
ハルヒ「みくるちゃん、ちょっと用事があるから一緒に来て」
みくる「は、はい」
ガチャ
古泉「僕たちだけになりましたね」
長門「……」ペラ
古泉「どんな魔法を使ったんです?」
282 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:44:45.49 ID:90Cb4uJ/O
長門「情報操作しか出来ない」
古泉「比喩ですよ。今回は過去最大級の閉鎖空間が発動すると、機関のほうでも準備していました」
長門「……」
古泉「だけどあなたはそれをくい止めた」
長門「……」
古泉「とてもありがたいことですが、それは同時に脅威でもあります」
283 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:47:21.81 ID:90Cb4uJ/O
長門「何もしていない」
古泉「ご冗談を」
長門「本当。これは涼宮ハルヒの精神の強さ」
古泉「しかし」
長門「それがわからないのであれば、機関の観察力も程度がしれる」
古泉「言ってくれますね」
長門「事実」
285 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:50:24.03 ID:90Cb4uJ/O
古泉「そういうことにしておきましょう」
長門「……」
古泉「最後に一ついいですか?」
長門「何?」
古泉「あなた個人への質問です。あなたにとって涼宮ハルヒとはなんなんですか?」
長門「親友」
286 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:51:39.99 ID:90Cb4uJ/O
古泉「しかし、あなたは正確には人間ではない」
長門「それでも彼女にそう望まれた。なら拒む理由はない」
古泉「彼女には逆らわないと?」
長門「違う。これは私の意思でもある」
古泉「……分かりました。失礼なことを聞いて申し訳ありません」
長門「いい」
古泉「僕の見立てでは、彼女の新しい鍵はあなたです。どうか彼女を裏切らないでやってくださいね?」
長門「心配いらない。涼宮ハルヒは私の親友。彼女は私が守る」
~Fin~
287 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:52:24.58 ID:o8oAo2au0
うむ。面白い
288 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:52:48.76 ID:o8oAo2au0
かなり従来のSSとは違う切り口で書いたな
上手い
佐々木とキョン
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:11:29.62 ID:oUcXp5xs0
~土曜日~
佐々木「やぁ、キョン。待たせたかい?」
キョン「少しだけな。人を待ったのなんか久しぶりだな」
佐々木「キョン。そこは嘘でも、待ってない、と言うのが男じゃないのかい?」
キョン「ん、そうだな。佐々木、実は待ってないぞ?」
佐々木「君には呆れるね」
キョン「悪いな、褒めてくれて」
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:13:50.65 ID:oUcXp5xs0
キョン「しかし、久しぶりだな」
佐々木「そうだね。高校進学以来まさに一年ぶりだよ?」
キョン「そんなに経つのか」
佐々木「そうさ。キョンがいつ連絡をくれるかと気長に待ってみたけど……」
キョン「みたけど?」
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:16:15.11 ID:oUcXp5xs0
佐々木「ついには一年間も音沙汰無し」
キョン「悪いな、部活で忙しかったんだ」
佐々木「丸々一年間もかい?」
キョン「だから悪いって。でもお前のこと忘れたことなんて一度もないぞ?」
佐々木「……そう、そうか」
キョン「ん?どうした、俯いて?」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:19:17.47 ID:oUcXp5xs0
佐々木「そうやって女の子顔を覗くのは、デリカシーがないとは思わないかな?」コツ
キョン「おっと、すまん」
佐々木「まったく」
キョン「そういやお前こそ、俺に連絡の一つでもくれればよかったんじゃないのか?」
佐々木「そこは我慢比べだよ、キョン」
キョン「我慢比べ?」
佐々木「少なくとも中学時代はまがりなりにも僕たちは親友だった」
キョン「今は違うのか?」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:22:05.32 ID:oUcXp5xs0
佐々木「一年も連絡を寄越さないやつなんて、果たして親友と呼べるかな?」
キョン「ごもっともで」
佐々木「それで先に連絡をするのは、なんだか君に負けた気がして嫌だったのさ」
キョン「それで結局、お前から電話を寄越したから、今こうしているわけだ」
佐々木「……何が言いたいんだい?」
キョン「残念だ、佐々木。お前の負けだ」
佐々木「君には一度お説教が必要のようだね?」
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:24:40.42 ID:oUcXp5xs0
キョン「それで一年ぶりに会ったわけだが、なんかあったのか?」
佐々木「キョン。僕たちが会うのに理由なんかいるのかな?」
キョン「そういや、そうだな。お前と一緒にいるのはむしろスタンダードだ」
佐々木「くつくつ。そういうことさ、キョン。会いたくなったんだよ、君に」
キョン「それはなによりだ」
佐々木「……鈍感」ボソ
キョン「なんか言ったか?」
佐々木「言ってないよ」
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:27:20.51 ID:oUcXp5xs0
キョン「でもなんか機嫌が悪い」
佐々木「悪くない」
キョン「そうか?俺はもっと笑ってる方が似合うと思うけどな」
佐々木(……この卑怯者)
キョン「まあとりあえず、そこの喫茶店でも入るか。積もる話もあるだろう?」
佐々木「そうだね」
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:30:14.48 ID:oUcXp5xs0
~喫茶店にて~
佐々木「すると君はそのSOS団なるものに入ってるんだね?」
キョン「ああ。改めて人に説明すると恥ずかしいな」
佐々木「部長の女の子がキョンを無理やり」
キョン「まぁそんなとこだ」
佐々木「何故?」
キョン「なにがだ?」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:33:47.37 ID:oUcXp5xs0
佐々木「だって君は断ることも出来ただろ?」
キョン「何でだろうな?当時のクラス委員だったやつにも頼まれてたし」
佐々木「君は随分軽いね」
キョン「特に入りたい部活もなかったしな」
佐々木「そういうものかい?」
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:37:19.22 ID:oUcXp5xs0
キョン「表向きはボランティア団体だしな。学校ではともかく、世間体はいいんじゃないか?」
佐々木「ふーん、でその部長の」
キョン「ハルヒか?」
佐々木「……」
キョン「どうした?」
佐々木「……なんでもないよ」
キョン「?」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:41:14.06 ID:oUcXp5xs0
佐々木「……キョン。君は僕が知らない異性の話を始めたらどうだい?それも楽しそうに」
キョン「……面白くないな」
佐々木「つまりそういうことだよ」
キョン「俺が軽率だった」
佐々木「くつくつ。今に始まったことじゃないけどね」
キョン「返す言葉もない」
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:45:09.66 ID:oUcXp5xs0
佐々木「まぁ、いいさ。それより今日は何処かに連れてってくれないかい?」
キョン「なんだ?お前が誘ったから、てっきり行きたいとこでもあるんだと」
佐々木「僕は本来キョンに会うのが目的だったんだよ」
キョン「なんだそりゃ」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:48:24.41 ID:oUcXp5xs0
佐々木「つまり、今は用事が終って暇なんだ。もう一度言うよ?」
キョン「ん?」
佐々木「僕を何処かに連れてってくれないか?」
キョン「そうだな、つまらなくても文句言うなよ?」
佐々木「大丈夫さ」
キョン「よし、少し待ってろ」
佐々木「あぁ」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:52:33.14 ID:oUcXp5xs0
prrr ピッ
古泉「どうかしましたか?」
キョン「普通はもしもしだろうが」
古泉「気をつけます。ところで何の用です?」
キョン「数少ない友人を、そう邪険に扱うなよな」
古泉「友人?はて?」
キョン「切る」
古泉「んふ。冗談ですよ」
キョン「ったく。この間お前が聞かせてくれたCDあったろ?」
古泉「どれのことですか?」
キョン「とら、なんとか」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:55:30.97 ID:oUcXp5xs0
古泉「ふむ。Tra○isでしょうか?」
キョン「それだそれ。大阪公演って今日だったか?」
古泉「いえ、来週ですよ。行かれるんですか?」
キョン「分からん。とりあえずプランが折れた」
古泉「は?」
キョン「悪かったな。また学校でな」
古泉「?分かりました」
ピッ
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:58:22.01 ID:oUcXp5xs0
佐々木「誰だい?」
キョン「同じ部活の男友達だ。この間聞いたCDが良くってな、確か今日が来日公演だと思ったんだが来週だった」
佐々木「なんていうバンド?」
キョン「Tr○vis」
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:01:18.25 ID:oUcXp5xs0
佐々木「聞かない名だね」
キョン「俺もそいつに聞かされるまで知らなかった」
佐々木「へぇ」
キョン「知らないといったらすごい呆れられたよ。普通に生きてて知るかって」
佐々木「確かに、そうだね」
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:04:36.16 ID:oUcXp5xs0
キョン「さて、とっさで立てた計画も頓挫したわけだが」
佐々木「お手並み拝見だね?」
キョン「そうだな……」
佐々木(私は君といるだけでいいんだけどなぁ)
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:07:48.91 ID:oUcXp5xs0
キョン「さすがにポンポン出てこないな」
佐々木「大丈夫さ。今は十五時を回ったところだ。公園でも行ってのんびりしないかい?」
キョン「佐々木がいいなら一向に構わんぞ」
佐々木「なら行こうか」
キョン「ああ」
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:11:06.45 ID:oUcXp5xs0
~移動中~
佐々木「……」
キョン「さすがに休日だけあって人が多いな」
佐々木(今しかない)ギュ
キョン「さ、佐々木!?」
佐々木「キョンは歩くのが早いね。つ、つかまってていいかい?」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:14:20.21 ID:oUcXp5xs0
キョン「あ、あぁ、いいぞ」ギュ
佐々木「ありがとう」ギュ
キョン(佐々木の手ってこんなに小さかったけか)
佐々木(キョンの手ってこんなに大きかったんだ)
キョン「……」
佐々木「……」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:17:33.58 ID:oUcXp5xs0
~公園にて~
佐々木「ちょうどいい木陰がある。あそこにしないかい?」グイ
キョン「そうだな、上手いことにベンチもあるし」
ストン
佐々木「ふぅー、風が気持いいね」
キョン「歩き回るにはキツイがこうしてるぶんには助かるよ」
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:21:09.91 ID:oUcXp5xs0
佐々木「そういえば君は何もないのかい?」
キョン「なにがだ?」
佐々木「せっかくこうやって着飾ってきたのに、こうも反応がないと」
キョン「……そうゆうことか」
佐々木「何度も言うけど一年ぶりなんだ。少しは、その、そうゆうこと言って欲しいもんだよ」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:24:32.13 ID:oUcXp5xs0
キョン「すまんな。俺の無神経ぶりは知ってるだろ?」
佐々木「よく知ってるさ。でもやっぱり、そこはキョンに言って欲しかったんだ」
キョン「しばらく会わないうちに、ぐっと魅力的になったな。周りの男共がほっとかないんじゃないのか?」
佐々木「くつくつ。そうでもないさ。ほら、僕は変な女だからね」
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:27:49.34 ID:oUcXp5xs0
キョン「国木田の言ってたのは冗談だぞ」
佐々木「わかってるよ。でも心当たりがありすぎてね」
キョン「まったく」
佐々木「まぁいいさ。しかし、キョンに素直に褒めてもらうと、なんだかくすぐったいよ」
キョン「悪かったな、語呂が貧相で」
佐々木「くつくつ」
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:31:42.83 ID:oUcXp5xs0
キョン「佐々木は最近どうなんだ?」
佐々木「どうとは?」
キョン「それこそ色々だ」
佐々木「そうだね。勉強に関しては君に心配されるのは心外だね」
キョン「あぁ、そうかい」
佐々木「くつくつ。冗談だよ」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:36:44.32 ID:oUcXp5xs0
キョン「事実がたっぷり含まれてる分、安心して笑えないね」
佐々木「とりあえず学校生活は充実しているよ」
キョン「そりゃなによりだ」
佐々木「ただ」
キョン「ん?」
佐々木「そこにキョンがいないのは少し寂しいかな」ニコ
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:40:49.14 ID:oUcXp5xs0
キョン(そこで笑顔は反則だろ。ヤバイ手が汗ばむ)
キョン「ち、ちょっと飲み物買ってくる。何がいい?」
佐々木「そうだね。冷たいココアが欲しいな」
キョン「わかった。あ、佐々木?」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:44:05.64 ID:oUcXp5xs0
佐々木「なんだい?」
キョン「手を放してもらっていいか?」
佐々木「え?あ、う、すまない」パッ
キョン「いや、いいさ。俺としては惜しいくらいだ。じゃあ行ってくる」
佐々木(なんで平気でああいう事言えるの?顔が熱くなってきたよ)カァァ
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:47:26.30 ID:oUcXp5xs0
キョン「ほら、ココアだ」
佐々木「ありがとう、キョン」
キョン「……」ゴクゴク
佐々木「……」ゴクゴク
キョン「こうやって座ってるだけってのもいいもんだな」
佐々木「そうなのかい?」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:51:18.23 ID:oUcXp5xs0
キョン「そうさ。土曜になれば、やれ不思議探索だ、やれ野球大会だ、で毎週大忙しだ」
佐々木「……いやなら辞めてもいいんじゃ」
キョン「う~ん。それが案外苦痛でもないんだよ。なんというか、楽しいとか、このままこのメンバーで遊んでたいとか」
佐々木「……」
キョン「って最近思えるんだよな。まあ具合がいいってことだ」
佐々木「……そう」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:13:44.72 ID:IrgbkmKd0
キョン「そうなんだな。……ただな」
佐々木「?」
キョン「さっきのお前じゃないが、この輪の中に佐々木もいたら、もっと楽しかっただろうなぁ、とは思う」
佐々木「……うん、ありがとう」
キョン「なに、本心さ」
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:17:11.75 ID:IrgbkmKd0
キョン「今は何時だ?」
佐々木「五時半だね。……もう帰るかい?」
キョン「ん?別に中学生でもないんだし大丈夫だろ。それとも門限とかあるのか?」
佐々木「いや、母さんには、キョンに会ってくる、って言ってあるから平気だよ」
キョン「ならいいか。……ちょっとCDを見に行かないか?」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:20:35.63 ID:IrgbkmKd0
佐々木「構わないけど、何か欲しい物でもあるのかい?」
キョン「ああ。これまた紹介してもらったバンドなんだけどな」
佐々木「一応聞こうか。なんていうやつだい?」
キョン「The Tell○rs」
佐々木「また知らないな」
キョン「これは逆に、一般人が知っていたら驚くようなアーティストらしいぞ?」
佐々木「へぇ。それじゃ探しに行こうよ」
キョン「そうだな」
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:23:54.43 ID:IrgbkmKd0
~移動中~
佐々木「……」ジー
キョン「それでな、その古泉ってやつがな」
佐々木「……」スッ
キョン「話をする度に顔を寄せてくるんだ」サッ
佐々木「……」スッ
キョン「弱冠、アッチのけがあるんじゃないかと思っちまうよ」サッ
佐々木「……」スッ
キョン「まぁ、悪いやつじゃないんだがな」サッ
佐々木「……」イラ
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:25:44.16 ID:H7yN/q5l0
イラッとする佐々木可愛いwwww
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:27:26.64 ID:IrgbkmKd0
キョン「さっきから何やってるんだ」
佐々木「君はわざとやってるのかな?」
キョン「何の話だ?」
佐々木「隙アリ!」ガシ
キョン「……なんだ、手を繋ぎたかったのか?」
佐々木「そ、そういうわけじゃないだが、あまりに無防備だったんで、つい」
キョン「ふ~ん。そういうことにしておくよ」ギュ
佐々木「くつくつ。よろしく頼むよ」ギュ
キョン(これじゃ、恋人みたいだな。……誰にも会いませんように)
佐々木「~♪」
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:31:08.02 ID:IrgbkmKd0
~駅前にて~
キョン「悪いな、探すの手伝わせて」
佐々木「構わないよ。見つかって良かったじゃないか。今度聴かせてもらっていいかい?」
キョン「もちろんだ」
佐々木(やった、また会う約束が出来た♪)
キョン「もうこんな時間か。ついでだしどっかで飯でも食ってくか?」
佐々木「そうだね。家の人に夕飯はいらないと連絡しておくよ。しかしついでとは失礼じゃないかい?」
キョン「ん?そうか?次は気をつけるよ」
佐々木「全く君ってやつは」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:34:13.29 ID:IrgbkmKd0
佐々木「くつくつ。ところで美味しい店をちゃんと知ってるんだろうね、キョン?僕の舌は以外にグルメだよ?」
キョン「そういわれてもなあ。自称グルメの佐々木と違って、俺の舌はあくまで一般のものなんだが」
佐々木「まあいいよ。きっとキョンと一緒ならどこでも美味しく感じる」
キョン「またそうやってプレッシャーを」
佐々木「くつくつ」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:37:43.24 ID:IrgbkmKd0
~食事後~
佐々木「それでだ、キョン」
キョン「ん?美味しかっただろ?」
佐々木「確かに美味しかったよ」
キョン「ならいいだろ」
佐々木「いや、雰囲気の問題だよ」
キョン「?」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:49:28.23 ID:IrgbkmKd0
佐々木「なんでラーメン屋?」
キョン「佐々木が美味しいもの食べたいって言うから」
佐々木「僕のせいなのかな?」
キョン「待て待て、何をそんなに不機嫌なんだ?」
佐々木「……しいて言えば、過大評価をしてしまった自分にかな?」
キョン「?」
佐々木「……はぁ、もういいよ。僕の負けだよ」
キョン「?なんだか知らんが俺が勝ったのか?」
佐々木「……やっぱり一回叩かせてくれないかな?」バシ
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:53:11.29 ID:IrgbkmKd0
キョン「背中が痛い」ヒリヒリ
佐々木「自業自得だね」
キョン「納得いかん」
佐々木「君はもう少し自分以外の人にも、感情があるのを学んだ方がいいよ」
キョン「む、気をつけてみるさ」
佐々木「まったく」
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:56:23.95 ID:IrgbkmKd0
キョン「もう八時か」
佐々木「そうだね。さすがに帰らないとまずいよ」
キョン「送ってくぞ」
佐々木「悪いね」
キョン「……」テクテク
佐々木「……」トテトテ
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:59:35.30 ID:IrgbkmKd0
佐々木「……次はいつ会えるかな?」
キョン「さぁな。でも連絡くれればいつでも会いに行くぞ?」
佐々木「キョン……」
キョン「この辺りも懐かしいな。佐々木の家が近いってことだな」
佐々木「……」
79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:03:01.55 ID:IrgbkmKd0
キョン「どうした?」
佐々木「さっき、いつでも会いに来てくれるって言ったよね?」
キョン「言ったな」
佐々木「何故だい?」
キョン「親友の頼みは断れないだろ?」
佐々木「……親友か」
キョン「不満か?」
82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:07:26.49 ID:IrgbkmKd0
佐々木「……不満だね。僕はね、もう君との友情は終わりにしたいんだ」
キョン「佐々木?」
佐々木「今回連絡を取って、今こうやって会ってるのもそのためさ」
キョン「どういうことだ?なにか嫌われるようなことしたか?」
佐々木「……一年間会わないうち色々考えたよ。今日、僕の答えを出したいんだ」
キョン「……」
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:11:53.12 ID:IrgbkmKd0
佐々木「僕がキョンを嫌うと思う?逆だよ、好きなんだ」
キョン「佐々木」
佐々木「もちろん親友としてではなく。異性として。キョンという男の子を」
キョン「……」
佐々木「この一年間ずっと悩んだよ。でも言わないままは、これから先、辛すぎる」
キョン「そうか」
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:15:17.14 ID:IrgbkmKd0
佐々木「僕でも一年悩んだんだ。キョンには一週間の猶予をあげるよ」
キョン「一週間?」
佐々木「うん。だから来週の土曜日にまた……会ってくれないかな?そして……答えはその時に」
キョン「……あぁ、分かったよ」
佐々木「それじゃあ、もう家まで目と鼻の先だ。もうここまででいいよ」
キョン「あぁ」
佐々木「またねキョン」
キョン「またな」
タタッ
キョン「……」
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:18:47.98 ID:IrgbkmKd0
~月曜~
ガラ
キョン「おぉ珍しく早いな。どうした?」
ハルヒ「べ、べ、別にどうしよもないわよ」
キョン「?そうか」
キョン「土曜は長門と一緒だったんだろ?どこ行ったんだ?」
ハルヒ「……」
キョン「なに、お前と長門の組み合わせでなにをやってるのか、気になってな」
ハルヒ「……」
キョン「お~い。聞いてるのか?」
ハルヒ「キョ、キョン!?」
88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:22:41.74 ID:IrgbkmKd0
キョン「ん、なんだ?」
ハルヒ「一昨日、有希と一緒に歩いてたら……駅前で……」
キョン「駅前で?」
ハルヒ「あ、あんたが……その、女の子と歩いてるの見たんだけど……」
キョン「ん?あーその、見られたか」
ハルヒ「そりゃ、あんな地元ならね」
キョン「だよな」
ハルヒ「……彼女?」
キョン「いや、ただの腐れ縁の友達だったんだ」
ハルヒ「だった?」
キョン「あの時点まではな。あの後帰り道でな、まあ、恥ずかしい話だが告られたんだ」
ハルヒ「!!!」
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:27:06.96 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「そ、それで?」
キョン「で、一週間後にまた会おうって。その時に答えがほしいって、言われた」
ハルヒ「……それで、どうするの?」
キョン「さぁな、せっかく一週間も猶予もらったんだ。ゆっくり考えるさ」
ハルヒ「あんた、そのコのこと……好きなの?」
キョン「あぁ、大事な友達だからな。嫌いになれるはずがない」
ハルヒ「……そう」
キョン「?」
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:33:51.55 ID:IrgbkmKd0
~帰り道にて~
国木田「どうしたの?」
キョン「ん?いや今日、ハルヒのやつが変だったんだ。それでな……」
谷口「おいおい、涼宮が普通の時なんかあんのか?」
キョン「そいつは言いすぎだぞ」
キョン(まぁ考えすぎかな。明日になれば直ってるだろ)
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:37:08.63 ID:IrgbkmKd0
~次の日の昼休み~
ハルヒ「キョン!!」
キョン「おう。どうした?」
ハルヒ「後で話しがあるのよ。だから放課後、部室行く前に屋上に来なさい!」
キョン「ここじゃ言えんのか」
ハルヒ「放課後ったら放課後なのよ!いい?必ず……必ず来るのよ」
キョン「あぁ?わかった」
ハルヒ「じゃああたし行くとこあるから」ダッ
キョン「行っちまった」
キョン(なんだか思いつめてたみたいだけど……気のせいか?)
98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:40:46.44 ID:IrgbkmKd0
~放課後の屋上にて~
キョン「待たせたな。なんか谷口のやつに絡まれてな」
ハルヒ「そ、そう」
キョン「それで、話ってなんだ?」
ハルヒ「……」
キョン「他の連中に聞かれたくない話なんだろ?」
ハルヒ「……」
キョン「まあ、これで案外口が堅い方なんだ」
ハルヒ「……」
キョン「だから信用してくれていいぞ?」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:44:03.97 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「……」
キョン「……そんなに言いづらいことか」
ハルヒ「……」
キョン「大丈夫か?」
ハルヒ「……」
キョン「おい、顔真っ赤じゃないか?熱でもあるのか」
ハルヒ「……」
キョン「別に無理しなくていいぞ?」
ハルヒ「無理なんかじゃない!!!」
104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:47:33.70 ID:IrgbkmKd0
キョン「うぉ!いきなり大声出すなよ」
ハルヒ「キョン!聞いて!」
キョン「さっきから聞いてるって」
ハルヒ「最初はそんなことなかった」
キョン「?」
ハルヒ「あんたの提案でSOS団を作って、今のみんなが集まった」
キョン「……」
ハルヒ「あたしがわがまま言ったときも、あんたは口では文句言いながらも着いてきてくれた」
キョン「わがままな自覚はあったんだな」
ハルヒ「お願いだから、今は変な横槍いれないで」
キョン「すまん」
ハルヒ「みんなと、あんたと出会って一年。色んなことがあった」
キョン「……」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:51:07.57 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「昨日あんたが昔の友達に告白されたって言ったわよね?」
キョン「あぁ」
ハルヒ「それを聞いて、あたしは、生きた心地がしなかった」
キョン(そういうことかよ)
ハルヒ「あたしは、あたしは……」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「あたしは、あんたのことが好きなの。好きになっちゃったのよ」
キョン「……そうか」
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:54:42.65 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「……もう覚悟は出来てるわ。なんか言ってよ」
キョン「……スマン」
ハルヒ「……そっか」
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:58:40.49 ID:IrgbkmKd0
キョン「……」
ハルヒ「この間のコ?」
キョン「あぁ、俺はあいつが……」
ハルヒ「好き?」
キョン「……」コク
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:01:59.94 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「……もしよ?」
キョン「あ、あぁ」
ハルヒ「もし、そのコの前にあたしがあんたに告白したら、どうした?」
113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:05:20.05 ID:IrgbkmKd0
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「……それでも断ってた」
ハルヒ「そのコのことが好きだから?」
キョン「そうだ」
114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:09:22.58 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「……わかったわ、ありがとね」
キョン「ハルヒ……その」
ハルヒ「今は!ごめん、今は一人にしてくれない?」
キョン「……わかった」
ハルヒ「ごめんね」
キョン「先に……部室戻ってるぞ」
ガチャ
ハルヒ「……戻れるわけ、ないじゃない」
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:12:59.92 ID:IrgbkmKd0
~部室にて~
キョン「遅くなったな」
古泉「今日は随分遅かったですね」
キョン「あぁ。野暮用があってな」
長門「……」
古泉「そうでしたか。ご苦労様です」
キョン「男からの労いの言葉はないな」
古泉「それはすいません」
みくる「あのぉ~」
キョン「なんですか?」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:16:37.34 ID:IrgbkmKd0
みくる「涼宮さんは一緒じゃないんですかぁ?」
長門「……」
古泉「……」
キョン「……あいつは。……長門」
長門「何?」
キョン「ちょっと廊下にいいか?」
長門「……」コク
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:20:13.23 ID:IrgbkmKd0
~廊下にて~
ガチャ
キョン「あのよ、あいつ今屋上にいるんだ」
長門「……」
キョン「あいつのそばに行ってやってくれないか?」
長門「何故」
キョン「ん?」
長門「何故、彼女ではダメだったの?」
キョン「なんだ、知ってたのか」
長門「何故?」
キョン「先に好きになっちまったやつがいるんだ。ほんとに、ただそれだけだ」
長門「そう。行ってくる」タタッ
キョン(悪いな)
120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:23:39.65 ID:IrgbkmKd0
~部室にて~
ガチャ
古泉「随分お疲れのようですね」
キョン「ちょっと精神的にな」
古泉「そうですか」
キョン(……あいつの方が辛いよな)
122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:26:48.24 ID:IrgbkmKd0
みくる「大丈夫ですかぁ?」
キョン「俺は平気ですよ。俺は」
みくる「でも辛そうですよ?」
キョン「大丈夫ですよ。朝比奈さんのお茶を頂ければすぐ良くなります」
みくる「キョン君がそういうならぁ」トテトテ
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:30:07.82 ID:IrgbkmKd0
古泉「……」
キョン「……」
みくる「どうぞ、キョン君」
キョン「ありがとうございます」ズズ
みくる「……なんだかよく分かりませんけど、元気出してくださいね?」
キョン「……えぇ」
キョン(俺が言われるべき台詞じゃないよな)
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:31:40.01 ID:IrgbkmKd0
古泉「……朝比奈さん、たまには一緒にオセロでもいかがです?」
みくる「いいですよぉ」
古泉「では早速」カタ
みくる「手加減してくださいねぇ」
古泉「ふふ。盤面には男も女も関係ありませんよ」
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:33:12.77 ID:IrgbkmKd0
~一時間後~
古泉「……」
みくる「やった♪また勝ちましたぁ♪」
ガチャ
古泉「……おかえりなさい、長門さん」
長門「……」
キョン「長門……」
長門「大丈夫。でも今日はもう帰る」
キョン「そうか。わかった。よろしくな」
長門「……」コク
ガチャ
130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:34:42.72 ID:rmZZ4egZ0
古泉w
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:36:06.20 ID:IrgbkmKd0
みくる「え?あのぉ~、どういうことですかぁ?」
古泉「ふむ。朝比奈さんがご存知ないということは、今回のことは未来で想定の範囲内ということですか」
みくる「ふぇ?」
キョン「おい、古泉。お前もしかして」
古泉「いったいどうしました?」ニコ
キョン「……なんでもねぇよ」
133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:37:48.95 ID:IrgbkmKd0
みくる「わ、わたしにも教えてくださいよぉ~」
キョン「今回はいくら朝比奈さんでもちょっと」
みくる「仲間はずれですかぁ?」
キョン「禁則事項です」
みくる「……そう言われると言い返せませんよぉ」
135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:40:48.62 ID:IrgbkmKd0
キョン「はは、スイマセンね。来たばっかで悪いですけど、俺帰ります」ガタ
古泉「一つだけいいですか?」
キョン「なんだ?」
古泉「長門さんに感謝してくださいね?」
キョン「分かってる。じゃあな」
ガチャ
138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:41:46.13 ID:IrgbkmKd0
~次の日の朝~
キョン(昨日の今日だし顔合わすのは辛いな)
ガラガラ
ハルヒ「……おはよ」
キョン「お、おう」
ハルヒ「……」
キョン「……」
139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:44:31.04 ID:IrgbkmKd0
キョン(ダメだ、耐えられん)
ハルヒ(……今言わないと)
ハルヒ・キョン『き、昨日のことだけど』
キョン「あ」
ハルヒ「な」
キョン「あ、あぁっと。先いいぞ」
ハルヒ「う、うん」
141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:46:04.70 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「昨日のことだけどね、やっぱり忘れてなんて言えない。言いたくない。でもね、気にしないでほしいのよ」
キョン「……」
ハルヒ「あたしたちがギクシャクしたら、SOS団にも迷惑かかる」
キョン「そうだな」
ハルヒ「だから今まで通りでいてほしいの。あたしが馬鹿やったら、あんたがそれを止めて、有希や古泉君に助けてもらって、みくるちゃんは……よくわかんない」
キョン「それは朝比奈さんに失礼だろ?」
ハルヒ「冗談よ」
キョン「ったく、とはいえそれには賛成だ」
ハルヒ「……」
142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:48:05.67 ID:IrgbkmKd0
キョン「虫のいい話だが、俺も同じ事を言おうと思っていた」
ハルヒ「うん」
キョン「そういうわけだ。これからもよろしくな。団長さん?」
ハルヒ「よろしく。今まで以上に引っ張りまわしてやるわ」ニコ
キョン「それは勘弁してくれ」
144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:49:40.84 ID:IrgbkmKd0
~放課後・部室にて~
ハルヒ「昨日は来れなくって悪かったわね!」
古泉「いえいえ。団長にも休みは必要ですよ」
みくる「はい、涼宮さん。お茶です」
ハルヒ「ありがと。そうだ、みくるちゃん!」
みくる「ふぇ?なんですかぁ?」
ハルヒ「昨日、ネットで面白いもの見つけたのよ!」
みくる「面白いものですかぁ?」
ハルヒ「ふふ、そのうち届くから楽しみにしといてね」ニヤ
みくる「なんだか、笑い顔が怖いですよぉ~」アセ
ハルヒ「それと今週末も団活は中止」
146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:51:16.39 ID:IrgbkmKd0
古泉「おや?」
ハルヒ「キョンが用事あるんだって。でしょ?」
キョン「あぁ、悪いな」
ハルヒ「悪いと思ってるなら今すぐにみんなにジュース買って来なさい。あたしは百パーセントのオレンジね」
キョン「な!」
古泉「ぼくはコーヒーを。微糖がいいですね」
キョン「おい」
長門「カルピス」
キョン「長門まで」
みくる「わ、わたしは何でもいいですよぉ」
キョン「はぁ、分かったよ」
ガチャ
147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:52:59.93 ID:IrgbkmKd0
~廊下にて~
キョン「全く人使いが荒いな」
キョン(……今日は火曜日か、佐々木は俺の返事を土曜まで、どんな気持ちで待ってんのかな)
キョン(俺の腹は決まってるのにな)
キョン「……」
キョン「よし!」
149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:54:33.40 ID:IrgbkmKd0
prrrrrprrr…… ピッ
佐々木「も、もしもし」
キョン「よう」
佐々木「……やあ」
キョン「お前に電話かけるのがこんなに緊張したのは初めてだ」
151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:55:55.44 ID:IrgbkmKd0
佐々木「僕も電話に出るのをためらったのは初めてだよ」
キョン「そうか」
佐々木「うん」
キョン「昨日な」
佐々木「え?」
152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:57:04.58 ID:IrgbkmKd0
キョン「昨日な俺、学校で告白された」
佐々木「……」
キョン「でも、無理だって言ったよ」
佐々木「……」
キョン「俺は他に好きなやつがいる、ってな」
佐々木「……」ポロ
153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:00:15.08 ID:IrgbkmKd0
キョン「そしたら、もし自分が先に告白したらどうだったか聞かれた」
佐々木「……」ポロ
キョン「そう言われてやっと気付いたよ。……ずっとお前がいたんだな、って」
佐々木「……」ポロポロ
キョン「俺の横に、俺の自転車の後ろに、俺の今までの思い出に、いつもな」
佐々木「……」グス
156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:01:43.34 ID:IrgbkmKd0
キョン「電話なんかですまない。どうしても今すぐ言いたかったんだ」
佐々木「……」ポロポロ
キョン「俺と付き合ってくれないか?」
佐々木「な、何年、何年待ったと、おも、ってるんだい?」グス
157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:03:30.72 ID:IrgbkmKd0
キョン「恋は精神病なんだろ?お前を病気にするのは気が引けてな」
佐々木「……ほんとに馬鹿だよ」
キョン「どうだ?なかなか頭の回転も早くなっただろ?」
佐々木「……キョン?」
キョン「なんだ?」
佐々木「会えなかった一年分、甘えさせてくれるかい?」
キョン「喜んで」
160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:06:31.60 ID:IrgbkmKd0
佐々木「……待っててよかった」
キョン「光栄だ」
佐々木「大好きだよ。キョン」
キョン「俺もだ」
~Fin~
161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:06:36.33 ID:fIVpwcxQ0
どちくしょう!!!!!11
162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:06:50.50 ID:49kZAhrs0
乙
164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:08:11.51 ID:T9iH93Ys0
やっぱ佐々木はいいな
乙
165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:08:23.47 ID:IrgbkmKd0
>>1です
ここまで読んでくれてありがとうございます
佐々木をメインに書こうと思ったんですが、キャラがあまりに動かせなくて断念しました
なので、元々が前回の佐々木パートなんで所々合わせて一つにしました
前回のような流れや雰囲気をを期待していた方達には
ホントすいませんでした
なんにしても動かしづらい
でもこれで完結です。個人としては満足です
これなら佐々木を恨まずにいてもらえますかね?
166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:09:32.85 ID:6UQkDwTJO
>>1乙
167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:09:59.15 ID:Wkt8zcS6O
>>1乙
すごく面白かった
--------------
当ブログについて
※欄517さんありがとうです。
---------
お絵かき掲示板よりいさごさんありがとうです。
読み物:ハルヒ
お絵かき掲示板
画像掲示板
ハルヒと長門
2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:38:14.32 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そうなのよ。団長であるあたしに理由も話さないのよ」
長門「その用事が理由だと思われる」
ハルヒ「わ、分かってるわよ!あたしが言いたいのは」
長門「言いたいことは分かる。でもそれはプライベート」
ハルヒ「それは分かるけど……」
長門「なら今回は仕方ない」
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:40:00.75 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「とにかく!団員が揃わないから明日の団活は中止よ」
長門「そう」
ハルヒ「だから……遊び行かない?」
長門「二人で?」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:41:32.36 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そう二人で。どっかいきましょ」
長門「どっかとは?」
ハルヒ「どっかよ」
長門「そう」
ハルヒ「行き当たりばったりでもいいじゃない」
長門「……」
ハルヒ「……それとも行きたくない?」
長門「……」フルフル
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:43:11.64 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「なら決まりね!時間とかは後でメールして決めましょう」
長門「……」コク
ハルヒ「ところで、さっきからなに読んでるの?」
長門「これ」
ハルヒ「『僕らが死体を拾○わけ』?気味の悪いタイトルね。ホラーかサスペンス?」
長門「最初はそう思って借りた」
ハルヒ「最初は?」
10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:44:23.29 ID:CPV1xPqE0
長門「そう。実際は体験談中心の博物誌」
ハルヒ「面白いの?」
長門「ユニーク」
ハルヒ「ふーん」
長門「……」ペラ
13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:45:32.45 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そういえば、有希って休みの日はなにしてるの?」
長門「家にいる」
ハルヒ「出かけたりしないの?」
長門「たまに」
ハルヒ「どこ行くの?」
長門「図書館」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:47:04.37 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「……まぁ、予想通りの答えね」
長門「そう。あなたは?」
ハルヒ「あたし?」
長門「……」コク
ハルヒ「街を散策してるわ。団長たるもの、休みの日でも不思議探索を欠かさないのよ」
長門「実際は?」ペラ
ハルヒ「……小物とか服とか探しまわってる」
16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:49:09.95 ID:CPV1xPqE0
長門「そう」ペラ
ハルヒ「べ、別にいいじゃない!休みの日くらい」
長門「何も言っていない」
ハルヒ「うっ、とりあえずみんなにはいわないでね?」
長門「善処する」
ハルヒ「頼むわよ、こんなこと言えるの有希だけなんだから」
長門「……」コク
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:50:49.64 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「それにしてもみんな遅いわね」
長門「……」ペラ
ハルヒ「なんか聞いてる?」
長門『何も』
ガチャ
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:53:02.51 ID:CPV1xPqE0
キョン「悪い遅れた」
ハルヒ「ちょっと遅いわよ、キョン」
キョン「だから、悪いって。それに同じクラスなんだし俺が掃除当番なの知ってるだろ?」
ハルヒ「知ってるわよそんなの、でも遅いのよ」
キョン「おまえは人と会話する気あるか?」
ハルヒ「後は、古泉君とみくるちゃんね」
キョン「はぁ、もういい」
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:55:12.93 ID:CPV1xPqE0
ガチャ
古泉「遅くなりました」
ハルヒ「あ、古泉くん」
古泉「少し職員室に寄っていまして」
ハルヒ「構わないわ。後はみくるちゃんね」
キョン「なんだ、古泉には苦言しないのか?」
ハルヒ「は?ちゃんと理由があるじゃない」
キョン「……」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:57:20.17 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「しいて言うなら、副団長とヒラの人徳の差かしら」
キョン「ふん、言ってろ」
古泉「まあまあ、お二人とも。僕のためにケンカしないで下さい」
キョン「お前な」
古泉「んふ。冗談ですよ」
キョン「ったく」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 01:59:09.18 ID:CPV1xPqE0
カチャ
みくる「遅れちゃいましたぁ~」
ハルヒ「遅いわよ!みくるちゃん」
キョン「みんな今来たばかりだから大丈夫ですよ」
ハルヒ「……」
キョン「……」
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:00:33.74 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「みくるちゃんには優しいのね?」
キョン「さぁな、誰かさんと比べた人徳の差じゃないのか?」
ハルヒ「……」
キョン「ふん」
みくる「え~と、着替えるんでキョン君と古泉君、部屋出てもらっていいですかぁ?」
キョン・古泉「分かりました」
ガチャ
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:02:23.40 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「なによ!キョンのやつ」
長門「……」ペラ
みくる(うぅ~、涼宮さん機嫌が悪いみたいですぅ)
ハルヒ「ねぇ有希!どう思う!?」
長門「しいて言うならあなたに非がある」
ハルヒ「!?」
みくる(な、長門さん!?)
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:04:05.27 ID:CPV1xPqE0
長門「彼といる時のあなたの態度は、あまり良くない」
みくる(そんなこと言ったら涼宮さんが……)
ハルヒ「……そうかなぁ」
長門「そう」
みくる「?」
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:27:15.30 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「……分かった、気をつけてみる」
長門「その方が賢明」
ハルヒ「一言多いのよ」
長門「……」ペラ
みくる(あれ?)
コンコン
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:28:38.71 ID:CPV1xPqE0
キョン『朝比奈さん。もういいですか?』
みくる「あっ、どうぞぉ」
ガチャ
古泉「さて涼宮さん。今日は何を?」
ハルヒ「まず、明日の団活は中止にするわ」
みくる「じゃあ、お休みですねぇ」
32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:30:09.17 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そう、誰かさんが出れなくて欠員がでちゃうからね」
長門「……」ジー
ハルヒ(あっ、やっちゃた)
キョン「悪かったな」
古泉「おや、どちらかへ行かれるんですか?」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:31:27.29 ID:CPV1xPqE0
キョン「あぁ、ちょっと中学時代の友達とな」
ハルヒ「なんで古泉君には言うのよ!」
キョン「いちいち突っかかってくるなよ。友達に会うだけだし、言ったところで誰だか知らないだろ」
長門「……」ジー
ハルヒ(そんなに見なくても分かってるわよ、有希)
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:33:08.44 ID:CPV1xPqE0
キョン「それより、古泉。今日はなにをやるか?」
古泉「……ふぅ、あなたと言う人は。まったく」
キョン「なんだ?」
古泉「いえ、何でも」
みくる「涼宮さんは土曜はどうされるんですかぁ?」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:34:45.35 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「有希と遊びに行くわ」
みくる「えぇぇ~!ほんとですかぁ?」
ハルヒ「ほんとよ。ねぇ、有希?」
長門「……」コク
古泉「……」
36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:36:13.47 ID:CPV1xPqE0
キョン「どうした、古泉?」
古泉「いや、珍しい組み合わせだなと」
キョン「たしかにそうだな」
古泉(まさか長門さんが直接彼女へのコンタクトを取りに?)
長門「それは考えすぎ」
古泉「おっと、ばれましたか」
長門「これは普通の交友関係」
古泉「それはそれは。余計な詮索をしてすいません」
37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:37:47.20 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「みくるちゃんはどうするの?」
みくる「溜まってるレポート(仕事)があるから、それをやりますぅ」
ハルヒ「そうなの?大変ね。古泉君は?」
古泉「僕ですか?う~ん、どうですかね。まだ分かりません」
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:39:41.00 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「デートとかしないの?古泉くんって結構モテそうじゃない」
古泉「デートですか?……そうですね。たまにはいいかもしれません。後で誘ってみます」
キョン「待て古泉。お前彼女いるのか?」
古泉「えぇ」
ハルヒ(い、いたんだ)
39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:40:46.19 ID:JW+TnKINO
橘か?
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:41:40.21 ID:CPV1xPqE0
キョン「俺はそんな話聞いてないぞ!」
古泉「聞かれてませんので」
キョン「全く。いいよな、お前は。俺なんか影も形もないぞ」
ハルヒ「……」
長門「……」
みくる(な、なんてことを)
古泉(これは、流石にあきれますね)
キョン「?」
41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:43:14.38 ID:CPV1xPqE0
長門「……」バタン
キョン「長門、もう帰るのか?」
長門「……」コク
ハルヒ「……あたしも一緒に帰る」
長門「わかった」
みくる「わたしは着替えちゃったんで、少しお掃除してから帰りますぅ」
キョン「俺も少し残ってきます。女性を一人残すのは危険ですので」
古泉「なら僕もお供しますよ」
ハルヒ「あっそ、それじゃね……」
古泉(やれやれ、今日は久々にバイトですかね)
ガチャ
43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:44:54.20 ID:CPV1xPqE0
~帰り道にて~
ハルヒ「……」トボトボ
長門「……」トテトテ
ハルヒ「……はぁ」
長門「前にも言った。彼の鈍さは異常」
ハルヒ「べ、別にそれで溜息ついたんじゃないわよ」
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:46:15.76 ID:CPV1xPqE0
長門「あなたにも反省点は多々あった」
ハルヒ「だ、だから」
長門「だから?」
ハルヒ「……キョンは関係ないって」
長門「本当に?」
ハルヒ「……うん」
47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:47:25.42 ID:CPV1xPqE0
長門「そう」
ハルヒ「……」
長門「……」
ハルヒ「……やっぱり……ほんとじゃない」
長門「わかってる」
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:49:13.65 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「あいつがいるとなんか落ち着かないのよ。それで思ってることと逆の行動とっちゃうの」
長門「……」
ハルヒ「……どうすればいいんだろう」
長門「私には恋愛の知識はない。だから上手く説明出来ない」
ハルヒ「……」
長門「ただ」
ハルヒ「?」
49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:51:17.55 ID:CPV1xPqE0
長門「私といる時のあなたはとても優しい」
ハルヒ「……」
長門「だから感情のコントロールを身に付けるべき」
ハルヒ「コントロールかぁ.まさかそれを有希に言われるとはね」
長門「よくは分からない。ただ、私なりの推論」
ハルヒ「ん~ん。ありがと、有希」
50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:53:07.72 ID:CPV1xPqE0
長門「別にいい。友達なら当たり前」
ハルヒ「ふー、有希のおかげで少し楽になったわ」
長門「そう」
ハルヒ「うん。それで明日だけど、何時だったら大丈夫?」
長門「何時でも」
51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:54:07.71 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「それじゃあ十一時にいつもの駅前はどう?」
長門「構わない」
ハルヒ「決まりね」
長門「……」コク
ハルヒ「もうお別れね。あたしこっちだから」
長門「……」コク
ハルヒ「また、明日ね。ばいばい」
長門「また」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:55:27.68 ID:CPV1xPqE0
~次の日~
長門「遅い。今日はあなたの奢り」
ハルヒ「遅いって、まだ十一時前じゃない?」
長門「あなたはいつも彼に同じ台詞を言ってる」
ハルヒ「それはそうだけど……」
長門「だけど?」
53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:57:32.03 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「だけど……なんでもない」
長門「そう。奢りは嘘だから気にしなくていい」
ハルヒ「いや、おごるわよ」
長門「いい。代わりにそのうちまたカレーを作ってもらう」
ハルヒ「有希がそれでいいなら」
長門「それがいい」
54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:58:59.89 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「わかったわ。それじゃ行きましょ?」
長門「……」コク
ハルヒ「どっか行きたいとこある?」
長門「よくわからない」
ハルヒ「実はあたしも特にないのよ」
長門「……」ジー
55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 02:59:52.47 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「だ、だって昨日の今日よ?」
長門「……あなたには誘った責任がある」
ハルヒ「分かったわよ。……えっと~……そうだ!」
長門「決まった?」
ハルヒ「この辺りは団活で散々練り歩いたでしょ?」
長門「……」コク
56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:01:42.16 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そして今、あたしたちは駅前にいます」
長門「……」コク
ハルヒ「なのでどっか行きます」
長門「……」
57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:03:49.84 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「な、なによ」
長門「振り出しに戻っただけ」
ハルヒ「だから!電車乗って知らない街に行って色々見て回るのよ」
長門「色々?」
ハルヒ「そうよ。なんか美味しいものあるかもしれないでしょ?」
長門「わかった」キラ
ハルヒ「それじゃ切符買いに行くわよ」
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:05:24.49 ID:CPV1xPqE0
~駅にて~
ハルヒ「有希、頭のなかで数字思い浮かべて?」
長門「数字?」
ハルヒ「そう、なんでもいいわ」
長門「浮かんだ」
ハルヒ「いくつ?」
長門「百」
ハルヒ「却下」
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:09:43.71 ID:CPV1xPqE0
長門「……」
ハルヒ「ニから十まで」
長門「なら、四」
ハルヒ「それじゃあここから四つ先の駅で降りましょ」
長門「わかった」
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:11:16.20 ID:CPV1xPqE0
~目的地にて~
ハルヒ「なんていうか。意外に街ね」
長門「そう」
ハルヒ「有希は初めて?」
長門「……」コク
ハルヒ「そっか。あたしも初めて」
長門「……」グゥ~
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:13:20.83 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「お腹減ったの?」
長門「……」コク
ハルヒ「じゃあ先にお昼にしましょうか。なに食べたい?」
長門「……あれ」
ハルヒ「あれ?……バイキング」
長門「行く」トテトテ
ハルヒ「わかったわよって、ちょっと置いてかないでよ!」パタパタ
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:16:54.91 ID:CPV1xPqE0
~バイキングにて~
長門「……」モグモグ
ハルヒ「まだ入るの?」
長門「次を盛ってくる」
ハルヒ「あたしはアイス食べて終わりにする」
長門「そう」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:18:30.06 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「この後は、さっき可愛い服屋さん見つけたから有希の服選びましょ」
長門「服?」
ハルヒ「だって有希の部屋って、私服全く置いてないんだもの」
長門「ない」
ハルヒ「だから、古着屋とかでもいいから色々探して見ましょうよ」
長門「わかった」
ハルヒ「で、まだ食べるの?」
長門「後はデザート」
ハルヒ「もう好きにして」
73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:19:56.70 ID:CPV1xPqE0
~商店街にて~
ハルヒ「結局1時間半きっかり食べてたわね」
長門「満腹」
ハルヒ「よかったわね」
長門「……」コク
ハルヒ「それじゃ、服見に行きましょ」
長門「わかった」
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:21:48.84 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「なんとなく有希に似合いそうなのがあったのよ」
長門「そう」
ハルヒ「そうなの♪有希ももうちょっと可愛くするべきよ」
長門「あなたは?」
ハルヒ「あたしはこれでも結構モテるのよ。ナンパもひっきりなしなんだから」
長門「……そう」
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:24:10.44 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「なによ今の間は?」
長門「少し哀れんだ」
ハルヒ「有希じゃなかったらひっぱたいてたわね」
長門「そう」
ハルヒ「あたしの心の広さに感謝なさい」
長門「……」トテトテ
ハルヒ「あっ、ちょっと待ちなさいよ」
77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:25:52.39 ID:CPV1xPqE0
~古着屋~
長門「ここ?」
ハルヒ「そうよ。電車の窓から見えたの」
長門「そう」
ハルヒ「あっ!これこれ。有希ちょっと来て」
長門「?」トテトテ
ハルヒ「これよ、これ。結構生地薄いわね。でもいいわ」
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:27:11.44 ID:CPV1xPqE0
長門「これは?」
ハルヒ「ちょっと着てみなさいよ」
長門「……」
ハルヒ「こうして胸元のチャック少し下ろして」
長門「……」
ハルヒ「フード被って」
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:29:39.03 ID:CPV1xPqE0
長門「……」
ハルヒ「ほら鏡の前に立ってみて」
長門「耳」
ハルヒ「そうなのよ!このパーカーどう?この犬とも猫とれない微妙な耳!今日の有希がスカートで良かったわ」
長門「よくわからない」
ハルヒ「なに言ってんのよ。すごく似合ってるわよ。値段も手ごろだし」
長門「そう」
81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:31:52.49 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「店員さん!これ頂戴!」
長門「まだ買うとは言ってない」
ハルヒ「あたしが買ったげるわ。いつも有希には助けてもらってるし」
長門「?そんな覚えはない」
ハルヒ「こっちの話よ。おとなしくおごられなさい?」
長門「……わかった」
ハルヒ「任しといて!」
82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:33:25.93 ID:CPV1xPqE0
店員「そちらの商品ですか?」
ハルヒ「そうです。これもうちょっと安くなりませんか?」
店員「え~と、これでも安くしてる方なんですよ」
ハルヒ「そこをなんとか!」
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:35:20.65 ID:CPV1xPqE0
店員「う~ん……わかりました」
ハルヒ「やった!」
店員「ただし、また今度友達でも連れてきてくださいね?」ニコ
ハルヒ「わかりました!」
ハルヒ「有希。今度はみくるちゃんとかも連れて来ましょ?」
長門「構わない」
店員「よろしくね。それじゃあ二千五百円になります」
ハルヒ「はい」
店員「丁度頂きます。またのお越しを」
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:36:29.49 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「今何時?」
長門「十五時半すぎ」
ハルヒ「そんなもんか。そういえばさっきのお店のBGMなんか良かったはね」
長門「あれはFriendly Fi○es」
ハルヒ「え!知ってるの?」
長門「たまたま」
86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:37:35.92 ID:8hduD5HyO
さっきからずっと見てるけど平凡な感じがいいな
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:38:01.00 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「有希ってああいう洋楽っぽいの聴くんだ」
長門「私が聴くわけではない。以前、古泉一樹が聴いていた」
ハルヒ「へぇ~、古泉君が。でもなんか似合うわね。キョンが聴いてたらなんだか、背伸びしてるみたいで似合わないもの」
長門「そう」
ハルヒ「そうだ有希、CD見ていこ」
長門「……」コク
89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:42:50.00 ID:CPV1xPqE0
~二時間後~
ハルヒ「もう六時か」
長門「夕暮れ」
ハルヒ「もう地元に帰りましょうか」
長門「そうする」
92 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:45:13.61 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「……」トテトテ
長門「……」トテトテ
ハルヒ「今日は楽しかった?」
長門「悪くなかった」
ハルヒ「厳しいわね」
長門「つまらないとは言ってない」
ハルヒ「はいはい。次はちゃんと面白そうなこと探しとくわよ」
長門「期待している」
ハルヒ「わかったわよ」
93 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:46:25.90 ID:CPV1xPqE0
~帰り道にて~
長門「疲れた」
ハルヒ「そうね、歩き疲れたわ。それに色々買ったし」
長門「……重い」トテトテ
ハルヒ「後は帰るだけね」
長門「……」コク
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:48:08.34 ID:CPV1xPqE0
???「もうこんな時間か。ついでだしどっかで飯でも食ってくか?」
???「そうだね。家の人に夕飯はいらないと連絡しておくよ。しかしついでとは失礼じゃないかい?」
???「ん?そうか?次は気をつけるよ」
???「全く君ってやつは」
ハルヒ「あれ?今の声って?」
長門(間の悪さも異常)
97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:49:52.33 ID:CPV1xPqE0
???「くつくつ。ところで美味しい店をちゃんと知ってるんだろうね、キョン?僕の舌は以外にグルメだよ?」
キョン「そういわれてもなあ。自称グルメの佐々木と違って、俺の舌はあくまで一般のものなんだが」
佐々木「まあいいよ。きっとキョンと一緒ならどこでも美味しく感じる」
キョン「またそうやってプレッシャーを」
佐々木「くつくつ」
100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:53:21.86 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「……なによあれ」
長門「彼と彼の中学時代の友人のはず」
ハルヒ「手なんか繋いで、どう見てもデートじゃない」ジワ
長門「まだ分からない」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:55:16.47 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「どう分からないのよ!団活サボって!高校生の男女がこんな時間まで!二人でいて、手も繋い、で……どう見てもデートじゃない!」ポロ
長門「落ち着いて」
ハルヒ「ゴメン。……有希に当たっても仕方ないのに」ポロポロ
長門「別に平気」
長門(精神状態が非常に不安定。古泉一樹の健闘を祈る)
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:56:56.27 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「あいつ、彼女なんて影も形もないって言ってたくせに……」ポロポロ
長門「……」
ハルヒ「……今から有希の家行っていい?こんな顔して家帰れないわ」
長門「構わない」
ハルヒ「……ごめん、ね」ポロポロ
105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 03:58:37.42 ID:CPV1xPqE0
~長門宅にて~
ハルヒ「うん、もう遅いから泊まってく。ちゃんと明日中に帰るから。へ?違うわよ。長門有希って。前話したでしょ?あたし、彼氏なんて、いないし……うん、心配しないで。それじゃあおやすみ」
長門「おわった?」
ハルヒ「大丈夫よ。なんかお母さん、あたしが男のところに泊まると思ってたみたい」
長門「そう」
ハルヒ「笑っちゃうわよね。彼氏どころか失恋直後だっていうのに」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:00:26.35 ID:CPV1xPqE0
長門(以前のように閉鎖空間が発動しない。何故?)
ハルヒ「あ~あ。月曜からどんな顔して会えばいいのよ」
長門(精神状態も安定しはじめてる)
ハルヒ「ほんと、久しぶりにボロ泣きしたわ」
長門「……」
109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:03:21.22 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「ねぇ、有希」
長門「何?」
ハルヒ「あたし、どうしたらいいかな?」
長門「どうとは?」
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:04:25.16 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「実際あたしの一方的な片思いだったわけじゃない?」
長門「それはまだ分からない」
ハルヒ「いいのよ。もう慰めてくれなくて」
長門「以前行った通り、彼の鈍さは異常。一緒にいた異性はほんとに友達かもしれない」
ハルヒ「もういいって」
111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:05:42.77 ID:CPV1xPqE0
長門「よくない」
ハルヒ「もういいのよ!」
長門「私はあなたに元気になってほしい」
ハルヒ「……大丈夫よ、あたし強いから」
長門「それは表向き」
ハルヒ「……」
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:07:17.64 ID:CPV1xPqE0
長門「私の知ってるあなたは優しく、脆弱」
ハルヒ「有希……」ポロポロ
長門「あきらめるのは早い」
ハルヒ「有希、有希。う、うぅぅぅ~」ポロポロ
長門「私はあなたの友達」
ハルヒ「うぅっ、うっ、あ、ありが、とう」ポロポロ
長門「……大丈夫」ギュ
114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:08:49.13 ID:CPV1xPqE0
長門「落ち着いた?」
ハルヒ「……うん。ぐす。大丈夫」チーン
長門「そう」
ハルヒ「……今日、一緒に寝よ?」グス
長門「いい」
ハルヒ「どっちのいいなのよ?」グス
長門「肯定」
ハルヒ「分かったわ。……きっと一晩寝たら元気になる」
長門「そう」
117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:10:12.38 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「うん。あ、それと」
長門「?」
ハルヒ「さっきあたしのこと脆弱って言ったでしょ?言いすぎよ」コツッ
長門「言葉のあや」
ハルヒ「ふふ、今ので許してあげるわ」
長門「助かる」
ハルヒ「シャワー借りていい?」
長門「……」コク
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:11:39.00 ID:CPV1xPqE0
~布団にて~
ハルヒ「はあぁ、有希って暖かーい」
長門「私は苦しい」
ハルヒ「我慢してよ」
長門「なるべくそうする」
ハルヒ「……有希?」
長門「何?」
ハルヒ「だーい好き」ギュ
長門「……悪い気はしない」
ハルヒ「あ~あ、有希になら素直に言えるのに」
長門「そう」
ハルヒ「そうなのよ。……オヤスミ」
長門「オヤスミ」
120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:13:07.90 ID:CPV1xPqE0
~月曜~
ハルヒ(気にしちゃダメよ、涼宮ハルヒ。いつも通り、いつも通りよ)
ガラ
キョン「おぉ珍しく早いな。どうした?」
ハルヒ「べ、べ、別にどうしよもないわよ」
キョン「?そうか」
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:14:24.51 ID:CPV1xPqE0
キョン「土曜は長門と一緒だったんだろ?どこ行ったんだ?」
ハルヒ(キョンはあのコと朝からいたのかなぁ)
キョン「なに、お前と長門の組み合わせでなにをやってるのか、気になってな」
ハルヒ(なんでそんなに普通にしてられるの?)
キョン「お~い。聞いてるのか?」
ハルヒ「キョ、キョン!?」
122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:15:34.78 ID:CPV1xPqE0
キョン「ん、なんだ?」
ハルヒ「一昨日、有希と一緒に歩いてたら……駅前で……」
キョン「駅前で?」
ハルヒ「あ、あんたが……その、女の子と歩いてるの見たんだけど……」
キョン「ん?あーその、見られたか」
123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:16:41.86 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そりゃ、あんな地元ならね」
キョン「だよな」
ハルヒ「……彼女?」
キョン「いや、ただの腐れ縁の友達だったんだ」
ハルヒ「だった?」
キョン「あの時点まではな。あの後帰り道でな、まあ、恥ずかしい話だが告られたんだ」
ハルヒ「!!!」
124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:18:06.27 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そ、それで?」
キョン「で、一週間後にまた会おうって。その時に答えがほしいって、言われた」
ハルヒ(いっ、一週間!?長すぎ!生きた心地しないじゃない)
ハルヒ「それで、どうするの?」
キョン「さぁな、せっかく一週間も猶予もらったんだ。ゆっくり考えるさ」
ハルヒ「あんた、そのコのこと……好きなの?」
キョン「あぁ、大事な友達だからな。嫌いになれるはずがない」
ハルヒ「……そう」
キョン「?」
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:19:11.40 ID:CPV1xPqE0
~昼休み~
長門「普段どおりどころか、根掘り葉掘り聞いたと?」
ハルヒ「ウン……聞いた」
長門「そう」
ハルヒ「……」
長門「あなたはどうする?」
126 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:20:12.82 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「わかんない」
長門「そう」
ハルヒ「どうすればいいかな?」
長門「私には分からない」
ハルヒ「……」
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:21:10.09 ID:CPV1xPqE0
長門「でも、悔いは残さないほうがいい」
ハルヒ「……」
長門「……」
ハルヒ「そうだよね。別にまだ付き合ってるわけじゃないし」
長門「……」
128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:21:47.11 ID:9ApN6jRWP
ルート分岐点だな
セーブしとこう
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:22:21.06 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「あたしも答えを出す」
長門「そう」
ハルヒ「いますぐ言う勇気はないけど、きっと……明日言うわ」
長門「頑張って」
ハルヒ「うん。ありがと有希。また放課後ね」
長門「また」
ガチャ
長門「……」
130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:23:34.96 ID:CPV1xPqE0
ガチャ
古泉「やってくれましたね」
長門「古泉一樹」
古泉「長門さん、下手をしたら世界が一瞬で改変することになりますよ」
長門「……」
古泉「なぜあんな軽率なことを?」
長門「土曜の夜」
古泉「は?」
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:25:10.99 ID:CPV1xPqE0
長門「閉鎖空間は発生した?」
古泉「大規模なのが一つ。でも一分もたたずに消えましたよ」
長門「そう」
古泉「なにがあったんです?」
長門「……」
132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:27:20.85 ID:CPV1xPqE0
古泉「なるほど。そんなことが」
長門「最近の涼宮ハルヒの精神は、非常に落ち着いていた」
古泉「あくまで個人的な推論ですが」
長門「何?」
古泉「原因はあなたかも知れませんね」
長門「?」
133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:29:51.89 ID:CPV1xPqE0
古泉「もしかすると結果がダメでも」
長門「まだ分からない」
古泉「あくまで過程ですよ。恐らく告白が失敗に終っても、改変は行われないでしょう」
長門「……」
古泉「彼女のここ最近のあなたへの依存度は高い」
長門「……」
134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:31:22.46 ID:CPV1xPqE0
古泉「長門さんとの触れ合いで、彼女の精神が成長したと考えると多少つじつまが合います」
長門「成長?」
古泉「えぇ。実は土曜日の閉鎖空間は、大小あわせて実に四十九日ぶりのものでした」
長門「……」
古泉「わずかですが、感情のコントロールが可能になってきてるとみていいでしょう」
長門「そう」
古泉「今回の件、機関のほうでどうされるか分かりませんが、僕は関与しないようにします。では」
ガチャ
古泉(しかしこの場合。鍵が彼ではなく長門さんに移るということになる。厄介ですね)
135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:32:47.65 ID:CPV1xPqE0
~帰り道~
ハルヒ「明日、あいつに言ってみる」
長門「そう」
ハルヒ「これでダメなら諦めるわ」
長門「本当に?」
ハルヒ「……頑張る。それ以上に迷惑かけてSOS団がおかしくなっちゃうのは、嫌だし」
長門「……」
136 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:34:08.14 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「なんか言ってくれないの?頑張れ、とか、きっと大丈夫、とか」
長門「せいぜいフラれてくるといい」
ハルヒ「有希!怒るわよ!」
長門「冗談。でもそのくらいの元気があなたには必要」
ハルヒ「ちょっとはTPOを考えなさいよ」
長門「気をつけてみる」
137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:35:07.79 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「有希?」
長門「?」
ハルヒ「あたしたちって、親友、よね?」
長門「親友?」
138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:36:22.58 ID:CPV1xPqE0
ハルヒ「そうやって聞き返されると、なんか恥ずかしいんだけど」
長門「私は一向に構わない」
ハルヒ「ほんと?」
長門「本当」
ハルヒ「ほんとにほんと?」
139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 04:37:26.31 ID:CPV1xPqE0
長門「私の言葉を信じられないなら親友ではない」
ハルヒ「た、ただ確認しただけじゃない」
長門「そう」
ハルヒ「あらためて、これからもよろしくね?あたしの親友」
長門「こちらこそ」
179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:50:11.19 ID:jpuazwzF0
~次の日の昼休み~
ハルヒ「キョン!!」
キョン「おう。どうした?」
ハルヒ「後で話しがあるのよ。だから放課後、部室行く前に屋上に来なさい!」
キョン「ここじゃ言えんのか」
181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:51:11.70 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「放課後ったら放課後なのよ!いい?必ず……必ず来るのよ」
キョン「あぁ?わかった」
ハルヒ「じゃあ、あたし行くとこあるから」ダッ
キョン「行っちまった」
182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:52:33.14 ID:jpuazwzF0
~部室にて~
長門「放課後?」
ハルヒ「呼び出した」
長門「そう」
ハルヒ「……」
長門「……」
183 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:53:46.53 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「……もし」
長門「?」
ハルヒ「もしダメだったどうしよう」
長門「諦めるのでは?」
ハルヒ「……出来るかな」
184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:55:14.05 ID:jpuazwzF0
長門「私はあなたではない」
ハルヒ「あたし、中学時代から告白されることはあった」
長門「……」
ハルヒ「今でもたまにあるわ」
長門「自慢?」
185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:57:04.83 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「そうじゃなくて、いざ自分もされる側から、する側になるとこんなにも違うんだなぁって」
長門「……」
ハルヒ「もうこのまま、ここからいなくなっちゃいたいわ」
長門「もう弱気?」
ハルヒ「……」
長門「いつものあなたではない」
ハルヒ「あたしだって……なんだかんだ普通の女の子なのよ」
長門「普通?」
186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 17:58:13.62 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「普通よ。お腹だってすくし、試験前は勉強するし、友達と一緒に遊びたい。……どうしよもなく好きなやつだっている」
長門「……」
ハルヒ「一番嫌ってた普通をあたしがしっかり体現してるの。おかしいわよね」
長門「そんなことはない」
ハルヒ「ありがと」
長門「……」フルフル
187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:00:09.21 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「とにかく、そういうことだから今日の部活遅れるわ」
長門「わかった」
ハルヒ「昼休み終るからもう行くわね」
長門「涼宮ハルヒ」
ハルヒ「なに?」
長門「健闘を」
ハルヒ「ありがと、有希」
ガチャ
長門(……頑張って)
188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:01:27.92 ID:jpuazwzF0
~放課後の屋上にて~
ハルヒ(キョン、あんたのことが好きなの)
ハルヒ(なんかシンプルすぎるわね)
ハルヒ(あんたをあたしの彼氏にしてあげるわ。感謝なさい!)
ハルヒ(だ、ダメよ。これのどこが素直なのよ)
ハルヒ(一人じゃ勇気出ない。今から有希を呼びに……それもダメよね)
ハルヒ(どうしようどうしようどうしよう)
ハルヒ(やっぱり止めればよかったかな?)
ドクンドクン
ハルヒ(あぁ~もう!心臓がうるさい!)
ガチャ
ハルヒ「!!!」
189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:02:26.88 ID:jpuazwzF0
キョン「おう。待たせたな。なんか谷口のやつに絡まれてな」
ハルヒ「そ、そう」
キョン「それで、話ってなんだ?」
ハルヒ「……」
190 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:03:35.73 ID:jpuazwzF0
キョン「他の連中に聞かれたくない話なんだろ?」
ハルヒ(……キョン)
キョン「まあ、これで案外口が堅い方なんだ」
ハルヒ(キョン)
キョン「だから信用してくれていいぞ?」
191 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:05:02.03 ID:jpuazwzF0
ハルヒ(なんであんたは、そんなにあたしに優しくしてくれるのよ)
キョン「……そんなに言いづらいことか」
ハルヒ(あんたがあたしに構ってくれたせいで)
キョン「大丈夫か?」
ハルヒ(あんたのせいなんだから)
193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:06:51.05 ID:jpuazwzF0
キョン「おい、顔真っ赤じゃないか?熱でもあるのか」
ハルヒ(とっくに頭に血が上りきってるわよ)
キョン「別に無理しなくていいぞ?」
ハルヒ「無理なんかじゃない!!!」
194 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:08:11.52 ID:jpuazwzF0
キョン「うぉ!いきなり大声出すなよ」
ハルヒ「キョン!聞いて!」
キョン「さっきから聞いてるって」
ハルヒ「最初はそんなことなかった」
キョン「?」
ハルヒ「あんたの提案でSOS団を作って、今のみんなが集まった」
キョン「……」
195 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:09:32.04 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「あたしがわがまま言ったときも、あんたは口では文句言いながらも着いてきてくれた」
キョン「わがままな自覚はあったんだな」
ハルヒ「お願いだから、今は変な横槍いれないで」
キョン「すまん」
ハルヒ「みんなと、あんたと出会って一年。色んなことがあった」
キョン「……」
196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:10:58.79 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「昨日あんたが昔の友達に告白されたって言ったわよね?」
キョン「あぁ」
ハルヒ「それを聞いて、あたしは、生きた心地がしなかった」
キョン(そういうことかよ)
ハルヒ「あたしは、あたしは……」
キョン「……」
197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:12:19.67 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「あたしは、あんたのことが好きなの。好きになっちゃったのよ」
キョン「……そうか」
210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:41:39.21 ID:jpuazwzF0
~部室にて~
キョン「遅くなったな」
古泉「今日は随分遅かったですね」
キョン「あぁ。野暮用があってな」
長門「……」
古泉「そうでしたか。ご苦労様です」
211 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:45:14.15 ID:jpuazwzF0
キョン「男からの労いの言葉はないな」
古泉「それはすいません」
みくる「あのぉ~」
キョン「なんですか?」
215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:48:13.43 ID:jpuazwzF0
みくる「涼宮さんは一緒じゃないんですかぁ?」
長門「……」
古泉「……」
キョン「……あいつは。……長門」
長門「何?」
キョン「ちょっと廊下にいいか?」
長門「……」コク
216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:50:15.38 ID:jpuazwzF0
古泉(長門さん、後は頼みましたよ)
ガチャ
キョン「あのよ、あいつ今屋上にいるんだ」
長門「……」
キョン「あいつのそばに行ってやってくれないか?」
長門「何故」
キョン「ん?」
217 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:52:17.90 ID:jpuazwzF0
長門「何故、彼女ではダメだったの?」
キョン「なんだ、知ってたのか」
長門「何故?」
キョン「先に好きになっちまったやつがいるんだ。ほんとに、ただそれだけだ」
長門「そう。行ってくる」タタッ
キョン(悪いな)
218 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:54:56.35 ID:jpuazwzF0
~屋上にて~
ガチャ!!
長門「……」
ハルヒ「あ、有希じゃない。どうしたの?」
長門「……彼から聞いた」
ハルヒ「そっか。隣座んない?」
長門「……」コク
219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:57:06.89 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「うん、ダメだった」
長門「そう」
ハルヒ「正直ちょっと、いや違うわね。かなり落ち込んでるわ」
長門「……」
ハルヒ「そりゃね、少しはいけるんじゃないかな?って期待もあったのよ」
長門「……」
221 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 18:59:23.78 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「でもね、ダメだった。ダメだったのよ」ジワ
長門「……」
ハルヒ「やっぱり人並みに普通なんか求めたからかなぁ」
長門「……」
ハルヒ「ねぇ、有希。なんか言ってよ」
222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:00:31.72 ID:b3aGw3zU0
ええーっ!
憎い、佐々木が憎いっ!
223 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:01:47.20 ID:jpuazwzF0
長門「私には何を言っていいか分からない」
ハルヒ「なんでもいいわよ。有希の言葉は何でもあたしに届くわ」
長門「……なら、前言撤回する」
ハルヒ「え?」
224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:04:07.20 ID:jpuazwzF0
長門「あなたは弱くない。とても強い」
ハルヒ「……強くないわよ」
長門「そんなことはない」
ハルヒ「……」ポロ
長門「もっと胸を張るべき」
ハルヒ「それはちょっと出来ないわ」
長門「……そう」
225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:06:24.27 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「失恋ってこんなに辛いのね」
長門「私には経験がない」
ハルヒ「自慢?」
長門「違う。恋愛経験そのもの」
ハルヒ「そうなんだ」
長門「そう」
227 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:08:31.85 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「……あいつ、この間のコのことが好きなんだって」
長門「そう」
ハルヒ「それでね聞いたの」
長門「何を?」
ハルヒ「変に未練がましくしたくなかったけど、もし、もしよ?」
長門「……」
230 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:10:37.28 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「あたしが先に告白してたらどうだった?って」
長門「……」
ハルヒ「それでもダメだって」
長門「そう」
ハルヒ「でも、そこで肯定されたら、あいつ女なら誰でもいいってなっちゃうじゃない?」
長門「それなら私にも可能性はあった」
ハルヒ「こら」コツ
長門「ジョーク」
231 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:12:58.98 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「もう。……それでね」
長門「……」
ハルヒ「それであたし良かった、って思ったのよ」
長門「?」
ハルヒ「あたしの好きになったやつは、そういう真っ直ぐな人だったわけじゃない?」
長門「……」
ハルヒ「あたしは間違えてなかったんだなぁ、って。こいつを好きになって良かったんだ、って」
長門「そう」
233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:15:57.24 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「それでね……有希、あたしのこと褒めて?」
長門「褒める?」
ハルヒ「うん。あたしね……泣かなかったの。悔しいからあいつの前では泣かなかったの」ポロポロ
長門「涼宮ハルヒ」
ハルヒ「泣きた、かった、けど、な、泣かなかったの」ポロポロ
長門「やっぱりあなたは強い」
235 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:18:09.83 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「もう、うっ、泣いて、ヒック、いいよね」ポロポロ
長門「構わない。私しかいない」ギュ
ハルヒ「あたし、や、やっぱり、あいつのこ、と、うっ、好きなのよ」ポロポロ
長門「そう」
ハルヒ「うっ、ヒック、うぅぅ~」ポロポロ
長門「……」ギュ
236 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:20:41.16 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「なんだかあたし泣いてばっかりね」グス
長門「いい」
ハルヒ「こんな情けない顔して部活行けないわね」
長門「そう」
ハルヒ「古泉君に行けないってメールしとく」
長門「わかった。私は鞄を持ってくる」
ハルヒ「うん。校門でね」
長門「……」コク
237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:23:25.24 ID:jpuazwzF0
~部室にて~
ガチャ
古泉「おかえりなさい、長門さん」
長門(古泉一樹がここにいるということは)
古泉「えぇ。あなたのおかげですよ」
長門「!」
246 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:49:54.62 ID:jpuazwzF0
古泉「いつぞやのお返しですよ」ニコ
長門「そう」
キョン「長門……」
長門「大丈夫。でも今日はもう帰る」
キョン「そうか。わかった。よろしくな」
長門「……」コク
ガチャ
250 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:53:48.39 ID:jpuazwzF0
みくる「え?あのぉ~、どういうことですかぁ?」
古泉「ふむ。朝比奈さんがご存知ないということは、今回のことは未来で想定の範囲内ということですか」
みくる「ふぇ?」
キョン「おい、古泉。お前もしかして」
古泉「いったいどうしました?」ニコ
キョン「……なんでもねぇよ」
みくる「わ、わたしにも教えてくださいよぉ~」
251 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:56:24.19 ID:jpuazwzF0
~帰り道にて~
長門「待たせた」
ハルヒ「全然」
長門「そう」
ハルヒ「さっ、帰りましょ?」
長門「今日は私の家に?」
ハルヒ「ありがとう。でも大丈夫よ」
長門「そう」
ハルヒ「一人で頭冷やしてるわ」
長門「わかった」
256 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 19:58:38.51 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「多分、泣いちゃうと思うけど」
長門「そう」
ハルヒ「もし辛くて、辛くてどうしようもなくなったら……電話してもいい?」
長門「構わない」
ハルヒ「真夜中かもしれないわよ?」
長門「大丈夫。眠かったら無視する」
ハルヒ「有希のブラックジョークにも慣れてきたわ」
長門「それは困る」
ハルヒ「なんでよ」
長門「あなたの反応はユニーク」
ハルヒ「勝手に言ってなさい」
長門「そうする」
258 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:01:12.43 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「……もしあたしが明日学校に来なくっても、心配しないでね?」
長門「する。当然」
ハルヒ「大丈夫よ。もしかしたら一日くらい落ち込んでないと、やってらんないかもしれないし」
長門「……」
259 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:03:23.69 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「それで、伝言をお願い」
長門「伝言?」
ハルヒ「もしかしたら、みくるちゃんは分かんないけど、古泉君って勘が鋭いから今回のこと分かっちゃうかもしれない」
長門「……」コク
ハルヒ「気を使わないで、って。普段どおりにしててほしいの」
長門「わかった。伝える」
261 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:06:24.84 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「もちろん、有希もね」
長門「わかった。……彼は?」
ハルヒ「あいつは自分でなんとかするわ?自分で蒔いた種だもの」
長門「そう」
ハルヒ「そうよ」
262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:09:30.37 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「それじゃあ、またね」
長門「……」コク
ハルヒ「ちゃんと元通りになってくるから」
長門「涼宮ハルヒ」
ハルヒ「ん?なに?」
長門(感じていることを上手く言語化できない)
ハルヒ「?」
264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:12:02.28 ID:jpuazwzF0
長門「今日はお疲れ様」
ハルヒ「?変な有希」
長門「それはお互い様」
ハルヒ「あっそう」
長門「そう」
ハルヒ「ふふ♪こんどこそ、またね」
長門「また、明日」
265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:14:25.72 ID:jpuazwzF0
~次の日の朝~
キョン(昨日の今日だし顔合わすのは辛いな)
ガラガラ
ハルヒ「……おはよ」
キョン「お、おう」
ハルヒ「……」
キョン「……」
266 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:16:28.80 ID:jpuazwzF0
キョン(ダメだ、耐えられん)
ハルヒ(……今言わないと)
ハルヒ・キョン『き、昨日のことだけど』
キョン「あ」
ハルヒ「な」
キョン「あ、あぁっと。先いいぞ」
ハルヒ「う、うん」
268 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:18:29.72 ID:jpuazwzF0
ハルヒ「昨日のことだけどね、やっぱり忘れてなんて言えない。言いたくない。でもね、気にしないでほしいのよ」
キョン「……」
ハルヒ「あたしたちがギクシャクしたら、SOS団にも迷惑かかる」
キョン「そうだな」
ハルヒ「だから今まで通りでいてほしいの。あたしが馬鹿やったら、あんたがそれを止めて、有希や古泉君に助けてもらって、みくるちゃんは……よくわかんない」
キョン「それは朝比奈さんに失礼だろ?」
ハルヒ「冗談よ」
キョン「ったく、とはいえそれには賛成だ」
ハルヒ「……」
269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:21:00.28 ID:jpuazwzF0
キョン「虫のいい話だが、俺も同じ事を言おうと思っていた」
ハルヒ「うん」
キョン「そういうわけだ。これからもよろしくな。団長さん?」
ハルヒ「よろしく。今まで以上に引っ張りまわしてやるわ」ニコ
キョン「それは勘弁してくれ」
271 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:23:10.93 ID:jpuazwzF0
~放課後・部室にて~
ハルヒ「昨日は来れなくって悪かったわね!」
古泉「いえいえ。団長にも休みは必要ですよ」
みくる「はい、涼宮さん。お茶です」
ハルヒ「ありがと。そうだ、みくるちゃん!」
みくる「ふぇ?なんですかぁ?」
275 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:35:56.70 ID:90Cb4uJ/O
ハルヒ「昨日、ネットで面白いもの見つけたのよ!」
みくる「面白いものですかぁ?」
ハルヒ「ふふ、そのうち届くから楽しみにしといてね」ニヤ
みくる「なんだか、笑い顔が怖いですよぉ~」アセ
ハルヒ「それと今週末も団活は中止」
277 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:38:40.80 ID:90Cb4uJ/O
古泉「おや?」
ハルヒ「キョンが用事あるんだって。でしょ?」
キョン「あぁ、悪いな」
ハルヒ「悪いと思ってるなら今すぐにみんなにジュース買って来なさい。あたしは百パーセントのオレンジね」
キョン「な!」
古泉「ぼくはコーヒーを。微糖がいいですね」
キョン「おい」
長門「カルピス」
キョン「長門まで」
みくる「わ、わたしは何でもいいですよぉ」
キョン「はぁ、分かったよ」
ガチャ
279 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:41:48.32 ID:90Cb4uJ/O
ハルヒ「みくるちゃん、ちょっと用事があるから一緒に来て」
みくる「は、はい」
ガチャ
古泉「僕たちだけになりましたね」
長門「……」ペラ
古泉「どんな魔法を使ったんです?」
282 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:44:45.49 ID:90Cb4uJ/O
長門「情報操作しか出来ない」
古泉「比喩ですよ。今回は過去最大級の閉鎖空間が発動すると、機関のほうでも準備していました」
長門「……」
古泉「だけどあなたはそれをくい止めた」
長門「……」
古泉「とてもありがたいことですが、それは同時に脅威でもあります」
283 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:47:21.81 ID:90Cb4uJ/O
長門「何もしていない」
古泉「ご冗談を」
長門「本当。これは涼宮ハルヒの精神の強さ」
古泉「しかし」
長門「それがわからないのであれば、機関の観察力も程度がしれる」
古泉「言ってくれますね」
長門「事実」
285 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:50:24.03 ID:90Cb4uJ/O
古泉「そういうことにしておきましょう」
長門「……」
古泉「最後に一ついいですか?」
長門「何?」
古泉「あなた個人への質問です。あなたにとって涼宮ハルヒとはなんなんですか?」
長門「親友」
286 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:51:39.99 ID:90Cb4uJ/O
古泉「しかし、あなたは正確には人間ではない」
長門「それでも彼女にそう望まれた。なら拒む理由はない」
古泉「彼女には逆らわないと?」
長門「違う。これは私の意思でもある」
古泉「……分かりました。失礼なことを聞いて申し訳ありません」
長門「いい」
古泉「僕の見立てでは、彼女の新しい鍵はあなたです。どうか彼女を裏切らないでやってくださいね?」
長門「心配いらない。涼宮ハルヒは私の親友。彼女は私が守る」
~Fin~
287 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:52:24.58 ID:o8oAo2au0
うむ。面白い
288 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/21(木) 20:52:48.76 ID:o8oAo2au0
かなり従来のSSとは違う切り口で書いたな
上手い
佐々木とキョン
1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:11:29.62 ID:oUcXp5xs0
~土曜日~
佐々木「やぁ、キョン。待たせたかい?」
キョン「少しだけな。人を待ったのなんか久しぶりだな」
佐々木「キョン。そこは嘘でも、待ってない、と言うのが男じゃないのかい?」
キョン「ん、そうだな。佐々木、実は待ってないぞ?」
佐々木「君には呆れるね」
キョン「悪いな、褒めてくれて」
4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:13:50.65 ID:oUcXp5xs0
キョン「しかし、久しぶりだな」
佐々木「そうだね。高校進学以来まさに一年ぶりだよ?」
キョン「そんなに経つのか」
佐々木「そうさ。キョンがいつ連絡をくれるかと気長に待ってみたけど……」
キョン「みたけど?」
5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:16:15.11 ID:oUcXp5xs0
佐々木「ついには一年間も音沙汰無し」
キョン「悪いな、部活で忙しかったんだ」
佐々木「丸々一年間もかい?」
キョン「だから悪いって。でもお前のこと忘れたことなんて一度もないぞ?」
佐々木「……そう、そうか」
キョン「ん?どうした、俯いて?」
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:19:17.47 ID:oUcXp5xs0
佐々木「そうやって女の子顔を覗くのは、デリカシーがないとは思わないかな?」コツ
キョン「おっと、すまん」
佐々木「まったく」
キョン「そういやお前こそ、俺に連絡の一つでもくれればよかったんじゃないのか?」
佐々木「そこは我慢比べだよ、キョン」
キョン「我慢比べ?」
佐々木「少なくとも中学時代はまがりなりにも僕たちは親友だった」
キョン「今は違うのか?」
8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:22:05.32 ID:oUcXp5xs0
佐々木「一年も連絡を寄越さないやつなんて、果たして親友と呼べるかな?」
キョン「ごもっともで」
佐々木「それで先に連絡をするのは、なんだか君に負けた気がして嫌だったのさ」
キョン「それで結局、お前から電話を寄越したから、今こうしているわけだ」
佐々木「……何が言いたいんだい?」
キョン「残念だ、佐々木。お前の負けだ」
佐々木「君には一度お説教が必要のようだね?」
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:24:40.42 ID:oUcXp5xs0
キョン「それで一年ぶりに会ったわけだが、なんかあったのか?」
佐々木「キョン。僕たちが会うのに理由なんかいるのかな?」
キョン「そういや、そうだな。お前と一緒にいるのはむしろスタンダードだ」
佐々木「くつくつ。そういうことさ、キョン。会いたくなったんだよ、君に」
キョン「それはなによりだ」
佐々木「……鈍感」ボソ
キョン「なんか言ったか?」
佐々木「言ってないよ」
12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:27:20.51 ID:oUcXp5xs0
キョン「でもなんか機嫌が悪い」
佐々木「悪くない」
キョン「そうか?俺はもっと笑ってる方が似合うと思うけどな」
佐々木(……この卑怯者)
キョン「まあとりあえず、そこの喫茶店でも入るか。積もる話もあるだろう?」
佐々木「そうだね」
14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:30:14.48 ID:oUcXp5xs0
~喫茶店にて~
佐々木「すると君はそのSOS団なるものに入ってるんだね?」
キョン「ああ。改めて人に説明すると恥ずかしいな」
佐々木「部長の女の子がキョンを無理やり」
キョン「まぁそんなとこだ」
佐々木「何故?」
キョン「なにがだ?」
15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:33:47.37 ID:oUcXp5xs0
佐々木「だって君は断ることも出来ただろ?」
キョン「何でだろうな?当時のクラス委員だったやつにも頼まれてたし」
佐々木「君は随分軽いね」
キョン「特に入りたい部活もなかったしな」
佐々木「そういうものかい?」
17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:37:19.22 ID:oUcXp5xs0
キョン「表向きはボランティア団体だしな。学校ではともかく、世間体はいいんじゃないか?」
佐々木「ふーん、でその部長の」
キョン「ハルヒか?」
佐々木「……」
キョン「どうした?」
佐々木「……なんでもないよ」
キョン「?」
18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:41:14.06 ID:oUcXp5xs0
佐々木「……キョン。君は僕が知らない異性の話を始めたらどうだい?それも楽しそうに」
キョン「……面白くないな」
佐々木「つまりそういうことだよ」
キョン「俺が軽率だった」
佐々木「くつくつ。今に始まったことじゃないけどね」
キョン「返す言葉もない」
19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:45:09.66 ID:oUcXp5xs0
佐々木「まぁ、いいさ。それより今日は何処かに連れてってくれないかい?」
キョン「なんだ?お前が誘ったから、てっきり行きたいとこでもあるんだと」
佐々木「僕は本来キョンに会うのが目的だったんだよ」
キョン「なんだそりゃ」
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:48:24.41 ID:oUcXp5xs0
佐々木「つまり、今は用事が終って暇なんだ。もう一度言うよ?」
キョン「ん?」
佐々木「僕を何処かに連れてってくれないか?」
キョン「そうだな、つまらなくても文句言うなよ?」
佐々木「大丈夫さ」
キョン「よし、少し待ってろ」
佐々木「あぁ」
24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:52:33.14 ID:oUcXp5xs0
prrr ピッ
古泉「どうかしましたか?」
キョン「普通はもしもしだろうが」
古泉「気をつけます。ところで何の用です?」
キョン「数少ない友人を、そう邪険に扱うなよな」
古泉「友人?はて?」
キョン「切る」
古泉「んふ。冗談ですよ」
キョン「ったく。この間お前が聞かせてくれたCDあったろ?」
古泉「どれのことですか?」
キョン「とら、なんとか」
25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:55:30.97 ID:oUcXp5xs0
古泉「ふむ。Tra○isでしょうか?」
キョン「それだそれ。大阪公演って今日だったか?」
古泉「いえ、来週ですよ。行かれるんですか?」
キョン「分からん。とりあえずプランが折れた」
古泉「は?」
キョン「悪かったな。また学校でな」
古泉「?分かりました」
ピッ
26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 22:58:22.01 ID:oUcXp5xs0
佐々木「誰だい?」
キョン「同じ部活の男友達だ。この間聞いたCDが良くってな、確か今日が来日公演だと思ったんだが来週だった」
佐々木「なんていうバンド?」
キョン「Tr○vis」
27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:01:18.25 ID:oUcXp5xs0
佐々木「聞かない名だね」
キョン「俺もそいつに聞かされるまで知らなかった」
佐々木「へぇ」
キョン「知らないといったらすごい呆れられたよ。普通に生きてて知るかって」
佐々木「確かに、そうだね」
28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:04:36.16 ID:oUcXp5xs0
キョン「さて、とっさで立てた計画も頓挫したわけだが」
佐々木「お手並み拝見だね?」
キョン「そうだな……」
佐々木(私は君といるだけでいいんだけどなぁ)
29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:07:48.91 ID:oUcXp5xs0
キョン「さすがにポンポン出てこないな」
佐々木「大丈夫さ。今は十五時を回ったところだ。公園でも行ってのんびりしないかい?」
キョン「佐々木がいいなら一向に構わんぞ」
佐々木「なら行こうか」
キョン「ああ」
30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:11:06.45 ID:oUcXp5xs0
~移動中~
佐々木「……」
キョン「さすがに休日だけあって人が多いな」
佐々木(今しかない)ギュ
キョン「さ、佐々木!?」
佐々木「キョンは歩くのが早いね。つ、つかまってていいかい?」
31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:14:20.21 ID:oUcXp5xs0
キョン「あ、あぁ、いいぞ」ギュ
佐々木「ありがとう」ギュ
キョン(佐々木の手ってこんなに小さかったけか)
佐々木(キョンの手ってこんなに大きかったんだ)
キョン「……」
佐々木「……」
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:17:33.58 ID:oUcXp5xs0
~公園にて~
佐々木「ちょうどいい木陰がある。あそこにしないかい?」グイ
キョン「そうだな、上手いことにベンチもあるし」
ストン
佐々木「ふぅー、風が気持いいね」
キョン「歩き回るにはキツイがこうしてるぶんには助かるよ」
34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:21:09.91 ID:oUcXp5xs0
佐々木「そういえば君は何もないのかい?」
キョン「なにがだ?」
佐々木「せっかくこうやって着飾ってきたのに、こうも反応がないと」
キョン「……そうゆうことか」
佐々木「何度も言うけど一年ぶりなんだ。少しは、その、そうゆうこと言って欲しいもんだよ」
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:24:32.13 ID:oUcXp5xs0
キョン「すまんな。俺の無神経ぶりは知ってるだろ?」
佐々木「よく知ってるさ。でもやっぱり、そこはキョンに言って欲しかったんだ」
キョン「しばらく会わないうちに、ぐっと魅力的になったな。周りの男共がほっとかないんじゃないのか?」
佐々木「くつくつ。そうでもないさ。ほら、僕は変な女だからね」
38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:27:49.34 ID:oUcXp5xs0
キョン「国木田の言ってたのは冗談だぞ」
佐々木「わかってるよ。でも心当たりがありすぎてね」
キョン「まったく」
佐々木「まぁいいさ。しかし、キョンに素直に褒めてもらうと、なんだかくすぐったいよ」
キョン「悪かったな、語呂が貧相で」
佐々木「くつくつ」
40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:31:42.83 ID:oUcXp5xs0
キョン「佐々木は最近どうなんだ?」
佐々木「どうとは?」
キョン「それこそ色々だ」
佐々木「そうだね。勉強に関しては君に心配されるのは心外だね」
キョン「あぁ、そうかい」
佐々木「くつくつ。冗談だよ」
44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:36:44.32 ID:oUcXp5xs0
キョン「事実がたっぷり含まれてる分、安心して笑えないね」
佐々木「とりあえず学校生活は充実しているよ」
キョン「そりゃなによりだ」
佐々木「ただ」
キョン「ん?」
佐々木「そこにキョンがいないのは少し寂しいかな」ニコ
45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:40:49.14 ID:oUcXp5xs0
キョン(そこで笑顔は反則だろ。ヤバイ手が汗ばむ)
キョン「ち、ちょっと飲み物買ってくる。何がいい?」
佐々木「そうだね。冷たいココアが欲しいな」
キョン「わかった。あ、佐々木?」
46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:44:05.64 ID:oUcXp5xs0
佐々木「なんだい?」
キョン「手を放してもらっていいか?」
佐々木「え?あ、う、すまない」パッ
キョン「いや、いいさ。俺としては惜しいくらいだ。じゃあ行ってくる」
佐々木(なんで平気でああいう事言えるの?顔が熱くなってきたよ)カァァ
48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:47:26.30 ID:oUcXp5xs0
キョン「ほら、ココアだ」
佐々木「ありがとう、キョン」
キョン「……」ゴクゴク
佐々木「……」ゴクゴク
キョン「こうやって座ってるだけってのもいいもんだな」
佐々木「そうなのかい?」
52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/24(日) 23:51:18.23 ID:oUcXp5xs0
キョン「そうさ。土曜になれば、やれ不思議探索だ、やれ野球大会だ、で毎週大忙しだ」
佐々木「……いやなら辞めてもいいんじゃ」
キョン「う~ん。それが案外苦痛でもないんだよ。なんというか、楽しいとか、このままこのメンバーで遊んでたいとか」
佐々木「……」
キョン「って最近思えるんだよな。まあ具合がいいってことだ」
佐々木「……そう」
59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:13:44.72 ID:IrgbkmKd0
キョン「そうなんだな。……ただな」
佐々木「?」
キョン「さっきのお前じゃないが、この輪の中に佐々木もいたら、もっと楽しかっただろうなぁ、とは思う」
佐々木「……うん、ありがとう」
キョン「なに、本心さ」
60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:17:11.75 ID:IrgbkmKd0
キョン「今は何時だ?」
佐々木「五時半だね。……もう帰るかい?」
キョン「ん?別に中学生でもないんだし大丈夫だろ。それとも門限とかあるのか?」
佐々木「いや、母さんには、キョンに会ってくる、って言ってあるから平気だよ」
キョン「ならいいか。……ちょっとCDを見に行かないか?」
61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:20:35.63 ID:IrgbkmKd0
佐々木「構わないけど、何か欲しい物でもあるのかい?」
キョン「ああ。これまた紹介してもらったバンドなんだけどな」
佐々木「一応聞こうか。なんていうやつだい?」
キョン「The Tell○rs」
佐々木「また知らないな」
キョン「これは逆に、一般人が知っていたら驚くようなアーティストらしいぞ?」
佐々木「へぇ。それじゃ探しに行こうよ」
キョン「そうだな」
63 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:23:54.43 ID:IrgbkmKd0
~移動中~
佐々木「……」ジー
キョン「それでな、その古泉ってやつがな」
佐々木「……」スッ
キョン「話をする度に顔を寄せてくるんだ」サッ
佐々木「……」スッ
キョン「弱冠、アッチのけがあるんじゃないかと思っちまうよ」サッ
佐々木「……」スッ
キョン「まぁ、悪いやつじゃないんだがな」サッ
佐々木「……」イラ
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:25:44.16 ID:H7yN/q5l0
イラッとする佐々木可愛いwwww
65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:27:26.64 ID:IrgbkmKd0
キョン「さっきから何やってるんだ」
佐々木「君はわざとやってるのかな?」
キョン「何の話だ?」
佐々木「隙アリ!」ガシ
キョン「……なんだ、手を繋ぎたかったのか?」
佐々木「そ、そういうわけじゃないだが、あまりに無防備だったんで、つい」
キョン「ふ~ん。そういうことにしておくよ」ギュ
佐々木「くつくつ。よろしく頼むよ」ギュ
キョン(これじゃ、恋人みたいだな。……誰にも会いませんように)
佐々木「~♪」
66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:31:08.02 ID:IrgbkmKd0
~駅前にて~
キョン「悪いな、探すの手伝わせて」
佐々木「構わないよ。見つかって良かったじゃないか。今度聴かせてもらっていいかい?」
キョン「もちろんだ」
佐々木(やった、また会う約束が出来た♪)
キョン「もうこんな時間か。ついでだしどっかで飯でも食ってくか?」
佐々木「そうだね。家の人に夕飯はいらないと連絡しておくよ。しかしついでとは失礼じゃないかい?」
キョン「ん?そうか?次は気をつけるよ」
佐々木「全く君ってやつは」
67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:34:13.29 ID:IrgbkmKd0
佐々木「くつくつ。ところで美味しい店をちゃんと知ってるんだろうね、キョン?僕の舌は以外にグルメだよ?」
キョン「そういわれてもなあ。自称グルメの佐々木と違って、俺の舌はあくまで一般のものなんだが」
佐々木「まあいいよ。きっとキョンと一緒ならどこでも美味しく感じる」
キョン「またそうやってプレッシャーを」
佐々木「くつくつ」
68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:37:43.24 ID:IrgbkmKd0
~食事後~
佐々木「それでだ、キョン」
キョン「ん?美味しかっただろ?」
佐々木「確かに美味しかったよ」
キョン「ならいいだろ」
佐々木「いや、雰囲気の問題だよ」
キョン「?」
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:49:28.23 ID:IrgbkmKd0
佐々木「なんでラーメン屋?」
キョン「佐々木が美味しいもの食べたいって言うから」
佐々木「僕のせいなのかな?」
キョン「待て待て、何をそんなに不機嫌なんだ?」
佐々木「……しいて言えば、過大評価をしてしまった自分にかな?」
キョン「?」
佐々木「……はぁ、もういいよ。僕の負けだよ」
キョン「?なんだか知らんが俺が勝ったのか?」
佐々木「……やっぱり一回叩かせてくれないかな?」バシ
74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:53:11.29 ID:IrgbkmKd0
キョン「背中が痛い」ヒリヒリ
佐々木「自業自得だね」
キョン「納得いかん」
佐々木「君はもう少し自分以外の人にも、感情があるのを学んだ方がいいよ」
キョン「む、気をつけてみるさ」
佐々木「まったく」
75 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:56:23.95 ID:IrgbkmKd0
キョン「もう八時か」
佐々木「そうだね。さすがに帰らないとまずいよ」
キョン「送ってくぞ」
佐々木「悪いね」
キョン「……」テクテク
佐々木「……」トテトテ
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 00:59:35.30 ID:IrgbkmKd0
佐々木「……次はいつ会えるかな?」
キョン「さぁな。でも連絡くれればいつでも会いに行くぞ?」
佐々木「キョン……」
キョン「この辺りも懐かしいな。佐々木の家が近いってことだな」
佐々木「……」
79 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:03:01.55 ID:IrgbkmKd0
キョン「どうした?」
佐々木「さっき、いつでも会いに来てくれるって言ったよね?」
キョン「言ったな」
佐々木「何故だい?」
キョン「親友の頼みは断れないだろ?」
佐々木「……親友か」
キョン「不満か?」
82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:07:26.49 ID:IrgbkmKd0
佐々木「……不満だね。僕はね、もう君との友情は終わりにしたいんだ」
キョン「佐々木?」
佐々木「今回連絡を取って、今こうやって会ってるのもそのためさ」
キョン「どういうことだ?なにか嫌われるようなことしたか?」
佐々木「……一年間会わないうち色々考えたよ。今日、僕の答えを出したいんだ」
キョン「……」
84 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:11:53.12 ID:IrgbkmKd0
佐々木「僕がキョンを嫌うと思う?逆だよ、好きなんだ」
キョン「佐々木」
佐々木「もちろん親友としてではなく。異性として。キョンという男の子を」
キョン「……」
佐々木「この一年間ずっと悩んだよ。でも言わないままは、これから先、辛すぎる」
キョン「そうか」
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:15:17.14 ID:IrgbkmKd0
佐々木「僕でも一年悩んだんだ。キョンには一週間の猶予をあげるよ」
キョン「一週間?」
佐々木「うん。だから来週の土曜日にまた……会ってくれないかな?そして……答えはその時に」
キョン「……あぁ、分かったよ」
佐々木「それじゃあ、もう家まで目と鼻の先だ。もうここまででいいよ」
キョン「あぁ」
佐々木「またねキョン」
キョン「またな」
タタッ
キョン「……」
87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:18:47.98 ID:IrgbkmKd0
~月曜~
ガラ
キョン「おぉ珍しく早いな。どうした?」
ハルヒ「べ、べ、別にどうしよもないわよ」
キョン「?そうか」
キョン「土曜は長門と一緒だったんだろ?どこ行ったんだ?」
ハルヒ「……」
キョン「なに、お前と長門の組み合わせでなにをやってるのか、気になってな」
ハルヒ「……」
キョン「お~い。聞いてるのか?」
ハルヒ「キョ、キョン!?」
88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:22:41.74 ID:IrgbkmKd0
キョン「ん、なんだ?」
ハルヒ「一昨日、有希と一緒に歩いてたら……駅前で……」
キョン「駅前で?」
ハルヒ「あ、あんたが……その、女の子と歩いてるの見たんだけど……」
キョン「ん?あーその、見られたか」
ハルヒ「そりゃ、あんな地元ならね」
キョン「だよな」
ハルヒ「……彼女?」
キョン「いや、ただの腐れ縁の友達だったんだ」
ハルヒ「だった?」
キョン「あの時点まではな。あの後帰り道でな、まあ、恥ずかしい話だが告られたんだ」
ハルヒ「!!!」
90 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:27:06.96 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「そ、それで?」
キョン「で、一週間後にまた会おうって。その時に答えがほしいって、言われた」
ハルヒ「……それで、どうするの?」
キョン「さぁな、せっかく一週間も猶予もらったんだ。ゆっくり考えるさ」
ハルヒ「あんた、そのコのこと……好きなの?」
キョン「あぁ、大事な友達だからな。嫌いになれるはずがない」
ハルヒ「……そう」
キョン「?」
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:33:51.55 ID:IrgbkmKd0
~帰り道にて~
国木田「どうしたの?」
キョン「ん?いや今日、ハルヒのやつが変だったんだ。それでな……」
谷口「おいおい、涼宮が普通の時なんかあんのか?」
キョン「そいつは言いすぎだぞ」
キョン(まぁ考えすぎかな。明日になれば直ってるだろ)
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:37:08.63 ID:IrgbkmKd0
~次の日の昼休み~
ハルヒ「キョン!!」
キョン「おう。どうした?」
ハルヒ「後で話しがあるのよ。だから放課後、部室行く前に屋上に来なさい!」
キョン「ここじゃ言えんのか」
ハルヒ「放課後ったら放課後なのよ!いい?必ず……必ず来るのよ」
キョン「あぁ?わかった」
ハルヒ「じゃああたし行くとこあるから」ダッ
キョン「行っちまった」
キョン(なんだか思いつめてたみたいだけど……気のせいか?)
98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:40:46.44 ID:IrgbkmKd0
~放課後の屋上にて~
キョン「待たせたな。なんか谷口のやつに絡まれてな」
ハルヒ「そ、そう」
キョン「それで、話ってなんだ?」
ハルヒ「……」
キョン「他の連中に聞かれたくない話なんだろ?」
ハルヒ「……」
キョン「まあ、これで案外口が堅い方なんだ」
ハルヒ「……」
キョン「だから信用してくれていいぞ?」
101 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:44:03.97 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「……」
キョン「……そんなに言いづらいことか」
ハルヒ「……」
キョン「大丈夫か?」
ハルヒ「……」
キョン「おい、顔真っ赤じゃないか?熱でもあるのか」
ハルヒ「……」
キョン「別に無理しなくていいぞ?」
ハルヒ「無理なんかじゃない!!!」
104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:47:33.70 ID:IrgbkmKd0
キョン「うぉ!いきなり大声出すなよ」
ハルヒ「キョン!聞いて!」
キョン「さっきから聞いてるって」
ハルヒ「最初はそんなことなかった」
キョン「?」
ハルヒ「あんたの提案でSOS団を作って、今のみんなが集まった」
キョン「……」
ハルヒ「あたしがわがまま言ったときも、あんたは口では文句言いながらも着いてきてくれた」
キョン「わがままな自覚はあったんだな」
ハルヒ「お願いだから、今は変な横槍いれないで」
キョン「すまん」
ハルヒ「みんなと、あんたと出会って一年。色んなことがあった」
キョン「……」
106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:51:07.57 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「昨日あんたが昔の友達に告白されたって言ったわよね?」
キョン「あぁ」
ハルヒ「それを聞いて、あたしは、生きた心地がしなかった」
キョン(そういうことかよ)
ハルヒ「あたしは、あたしは……」
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「あたしは、あんたのことが好きなの。好きになっちゃったのよ」
キョン「……そうか」
107 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:54:42.65 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「……もう覚悟は出来てるわ。なんか言ってよ」
キョン「……スマン」
ハルヒ「……そっか」
110 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 01:58:40.49 ID:IrgbkmKd0
キョン「……」
ハルヒ「この間のコ?」
キョン「あぁ、俺はあいつが……」
ハルヒ「好き?」
キョン「……」コク
112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:01:59.94 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「……」
キョン「……」
ハルヒ「……もしよ?」
キョン「あ、あぁ」
ハルヒ「もし、そのコの前にあたしがあんたに告白したら、どうした?」
113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:05:20.05 ID:IrgbkmKd0
キョン「……」
ハルヒ「……」
キョン「……それでも断ってた」
ハルヒ「そのコのことが好きだから?」
キョン「そうだ」
114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:09:22.58 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「……わかったわ、ありがとね」
キョン「ハルヒ……その」
ハルヒ「今は!ごめん、今は一人にしてくれない?」
キョン「……わかった」
ハルヒ「ごめんね」
キョン「先に……部室戻ってるぞ」
ガチャ
ハルヒ「……戻れるわけ、ないじゃない」
116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:12:59.92 ID:IrgbkmKd0
~部室にて~
キョン「遅くなったな」
古泉「今日は随分遅かったですね」
キョン「あぁ。野暮用があってな」
長門「……」
古泉「そうでしたか。ご苦労様です」
キョン「男からの労いの言葉はないな」
古泉「それはすいません」
みくる「あのぉ~」
キョン「なんですか?」
118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:16:37.34 ID:IrgbkmKd0
みくる「涼宮さんは一緒じゃないんですかぁ?」
長門「……」
古泉「……」
キョン「……あいつは。……長門」
長門「何?」
キョン「ちょっと廊下にいいか?」
長門「……」コク
119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:20:13.23 ID:IrgbkmKd0
~廊下にて~
ガチャ
キョン「あのよ、あいつ今屋上にいるんだ」
長門「……」
キョン「あいつのそばに行ってやってくれないか?」
長門「何故」
キョン「ん?」
長門「何故、彼女ではダメだったの?」
キョン「なんだ、知ってたのか」
長門「何故?」
キョン「先に好きになっちまったやつがいるんだ。ほんとに、ただそれだけだ」
長門「そう。行ってくる」タタッ
キョン(悪いな)
120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:23:39.65 ID:IrgbkmKd0
~部室にて~
ガチャ
古泉「随分お疲れのようですね」
キョン「ちょっと精神的にな」
古泉「そうですか」
キョン(……あいつの方が辛いよな)
122 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:26:48.24 ID:IrgbkmKd0
みくる「大丈夫ですかぁ?」
キョン「俺は平気ですよ。俺は」
みくる「でも辛そうですよ?」
キョン「大丈夫ですよ。朝比奈さんのお茶を頂ければすぐ良くなります」
みくる「キョン君がそういうならぁ」トテトテ
125 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:30:07.82 ID:IrgbkmKd0
古泉「……」
キョン「……」
みくる「どうぞ、キョン君」
キョン「ありがとうございます」ズズ
みくる「……なんだかよく分かりませんけど、元気出してくださいね?」
キョン「……えぇ」
キョン(俺が言われるべき台詞じゃないよな)
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:31:40.01 ID:IrgbkmKd0
古泉「……朝比奈さん、たまには一緒にオセロでもいかがです?」
みくる「いいですよぉ」
古泉「では早速」カタ
みくる「手加減してくださいねぇ」
古泉「ふふ。盤面には男も女も関係ありませんよ」
129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:33:12.77 ID:IrgbkmKd0
~一時間後~
古泉「……」
みくる「やった♪また勝ちましたぁ♪」
ガチャ
古泉「……おかえりなさい、長門さん」
長門「……」
キョン「長門……」
長門「大丈夫。でも今日はもう帰る」
キョン「そうか。わかった。よろしくな」
長門「……」コク
ガチャ
130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:34:42.72 ID:rmZZ4egZ0
古泉w
131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:36:06.20 ID:IrgbkmKd0
みくる「え?あのぉ~、どういうことですかぁ?」
古泉「ふむ。朝比奈さんがご存知ないということは、今回のことは未来で想定の範囲内ということですか」
みくる「ふぇ?」
キョン「おい、古泉。お前もしかして」
古泉「いったいどうしました?」ニコ
キョン「……なんでもねぇよ」
133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:37:48.95 ID:IrgbkmKd0
みくる「わ、わたしにも教えてくださいよぉ~」
キョン「今回はいくら朝比奈さんでもちょっと」
みくる「仲間はずれですかぁ?」
キョン「禁則事項です」
みくる「……そう言われると言い返せませんよぉ」
135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:40:48.62 ID:IrgbkmKd0
キョン「はは、スイマセンね。来たばっかで悪いですけど、俺帰ります」ガタ
古泉「一つだけいいですか?」
キョン「なんだ?」
古泉「長門さんに感謝してくださいね?」
キョン「分かってる。じゃあな」
ガチャ
138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:41:46.13 ID:IrgbkmKd0
~次の日の朝~
キョン(昨日の今日だし顔合わすのは辛いな)
ガラガラ
ハルヒ「……おはよ」
キョン「お、おう」
ハルヒ「……」
キョン「……」
139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:44:31.04 ID:IrgbkmKd0
キョン(ダメだ、耐えられん)
ハルヒ(……今言わないと)
ハルヒ・キョン『き、昨日のことだけど』
キョン「あ」
ハルヒ「な」
キョン「あ、あぁっと。先いいぞ」
ハルヒ「う、うん」
141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:46:04.70 ID:IrgbkmKd0
ハルヒ「昨日のことだけどね、やっぱり忘れてなんて言えない。言いたくない。でもね、気にしないでほしいのよ」
キョン「……」
ハルヒ「あたしたちがギクシャクしたら、SOS団にも迷惑かかる」
キョン「そうだな」
ハルヒ「だから今まで通りでいてほしいの。あたしが馬鹿やったら、あんたがそれを止めて、有希や古泉君に助けてもらって、みくるちゃんは……よくわかんない」
キョン「それは朝比奈さんに失礼だろ?」
ハルヒ「冗談よ」
キョン「ったく、とはいえそれには賛成だ」
ハルヒ「……」
142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:48:05.67 ID:IrgbkmKd0
キョン「虫のいい話だが、俺も同じ事を言おうと思っていた」
ハルヒ「うん」
キョン「そういうわけだ。これからもよろしくな。団長さん?」
ハルヒ「よろしく。今まで以上に引っ張りまわしてやるわ」ニコ
キョン「それは勘弁してくれ」
144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:49:40.84 ID:IrgbkmKd0
~放課後・部室にて~
ハルヒ「昨日は来れなくって悪かったわね!」
古泉「いえいえ。団長にも休みは必要ですよ」
みくる「はい、涼宮さん。お茶です」
ハルヒ「ありがと。そうだ、みくるちゃん!」
みくる「ふぇ?なんですかぁ?」
ハルヒ「昨日、ネットで面白いもの見つけたのよ!」
みくる「面白いものですかぁ?」
ハルヒ「ふふ、そのうち届くから楽しみにしといてね」ニヤ
みくる「なんだか、笑い顔が怖いですよぉ~」アセ
ハルヒ「それと今週末も団活は中止」
146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:51:16.39 ID:IrgbkmKd0
古泉「おや?」
ハルヒ「キョンが用事あるんだって。でしょ?」
キョン「あぁ、悪いな」
ハルヒ「悪いと思ってるなら今すぐにみんなにジュース買って来なさい。あたしは百パーセントのオレンジね」
キョン「な!」
古泉「ぼくはコーヒーを。微糖がいいですね」
キョン「おい」
長門「カルピス」
キョン「長門まで」
みくる「わ、わたしは何でもいいですよぉ」
キョン「はぁ、分かったよ」
ガチャ
147 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:52:59.93 ID:IrgbkmKd0
~廊下にて~
キョン「全く人使いが荒いな」
キョン(……今日は火曜日か、佐々木は俺の返事を土曜まで、どんな気持ちで待ってんのかな)
キョン(俺の腹は決まってるのにな)
キョン「……」
キョン「よし!」
149 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:54:33.40 ID:IrgbkmKd0
prrrrrprrr…… ピッ
佐々木「も、もしもし」
キョン「よう」
佐々木「……やあ」
キョン「お前に電話かけるのがこんなに緊張したのは初めてだ」
151 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:55:55.44 ID:IrgbkmKd0
佐々木「僕も電話に出るのをためらったのは初めてだよ」
キョン「そうか」
佐々木「うん」
キョン「昨日な」
佐々木「え?」
152 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 02:57:04.58 ID:IrgbkmKd0
キョン「昨日な俺、学校で告白された」
佐々木「……」
キョン「でも、無理だって言ったよ」
佐々木「……」
キョン「俺は他に好きなやつがいる、ってな」
佐々木「……」ポロ
153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:00:15.08 ID:IrgbkmKd0
キョン「そしたら、もし自分が先に告白したらどうだったか聞かれた」
佐々木「……」ポロ
キョン「そう言われてやっと気付いたよ。……ずっとお前がいたんだな、って」
佐々木「……」ポロポロ
キョン「俺の横に、俺の自転車の後ろに、俺の今までの思い出に、いつもな」
佐々木「……」グス
156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:01:43.34 ID:IrgbkmKd0
キョン「電話なんかですまない。どうしても今すぐ言いたかったんだ」
佐々木「……」ポロポロ
キョン「俺と付き合ってくれないか?」
佐々木「な、何年、何年待ったと、おも、ってるんだい?」グス
157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:03:30.72 ID:IrgbkmKd0
キョン「恋は精神病なんだろ?お前を病気にするのは気が引けてな」
佐々木「……ほんとに馬鹿だよ」
キョン「どうだ?なかなか頭の回転も早くなっただろ?」
佐々木「……キョン?」
キョン「なんだ?」
佐々木「会えなかった一年分、甘えさせてくれるかい?」
キョン「喜んで」
160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:06:31.60 ID:IrgbkmKd0
佐々木「……待っててよかった」
キョン「光栄だ」
佐々木「大好きだよ。キョン」
キョン「俺もだ」
~Fin~
161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:06:36.33 ID:fIVpwcxQ0
どちくしょう!!!!!11
162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:06:50.50 ID:49kZAhrs0
乙
164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:08:11.51 ID:T9iH93Ys0
やっぱ佐々木はいいな
乙
165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:08:23.47 ID:IrgbkmKd0
>>1です
ここまで読んでくれてありがとうございます
佐々木をメインに書こうと思ったんですが、キャラがあまりに動かせなくて断念しました
なので、元々が前回の佐々木パートなんで所々合わせて一つにしました
前回のような流れや雰囲気をを期待していた方達には
ホントすいませんでした
なんにしても動かしづらい
でもこれで完結です。個人としては満足です
これなら佐々木を恨まずにいてもらえますかね?
166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:09:32.85 ID:6UQkDwTJO
>>1乙
167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2009/05/25(月) 03:09:59.15 ID:Wkt8zcS6O
>>1乙
すごく面白かった
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この記事へのコメント
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 14:31: :edit1
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 14:32: :edit2
以下ゲッター死亡 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 14:45: :editこれってまだまだ続くらしい…
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名前: #-: 2009/06/11(木) 14:48: :edit2・・・・だと
今朝見たばかりだったのに
まぁ気に入ったから読むけど -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 14:50: :edit佐々木は死ねばいいよ^^
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 14:54: :edit2は死亡だな
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名前: 佐々木 #-: 2009/06/11(木) 15:02: :edit7ゲット
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 15:07: :edit8ゲット
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名前: 本当にあった怖い名無し #-: 2009/06/11(木) 15:09: :edit高校を卒業してから早3年が過ぎた
あのうるさいハルヒと別の大学に行ったおかけで
俺はめでたく宇宙人も未来人も超能力者もいない普通の日々を手にいれた
しかし、あの非日常的な日々を
俺はなんだかんだで気に入っていたと思い知らされる事がよくある
地元の成人式で久々にハルヒに再会したあの日もそうだった・・・
久々に再会したハルヒと話をすると近々結婚するんだそうだ
どうやらできちゃった結婚らしい、あのハルヒがね・・・
その夜、同窓会で酔った勢いだったのかなんなのかさだかではないが
どちらともなくそんな雰囲気になり、ハルヒを抱いた
俺に抱かれてる間ハルヒはずっと俺の名前を呼びながら泣きじゃくってた・・・
先日、ハルヒからハガキが届いた、入籍の報告だった
その笑顔にあの頃の輝きは無かった・・・
俺の色褪せた日常の中で眩しいほど輝き続ける高校生活3年間の思い出
そして、その中で他のなによりも輝いていたアイツの笑顔
もしあの頃、俺達がお互いにもう少し素直になれていたら
こんな未来を選ばずにすんだんだろうか・・・
などと答の出ない疑問を思い浮かべながら
俺は今日も色褪せた日々を生きている -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 15:13: :edit最近はハルヒが邪険に扱われるものが多かったから新鮮で良かった
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 15:16: :editうあぁぁああぁあああぁああぁあ
すげぇよかった・・・すげぇよかったよぅぉおお -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 15:23: :editいつの日かパリに住むんだ。
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 15:32: :editこれはいいss
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 15:40: :editすげぇいいが相変わらず空気なみくる
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 15:57: :edit泣いた
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名前: 通常のナナシ #Z6Y2eIvk: 2009/06/11(木) 16:00: :edit割と円満な佐々木エンドか…
良いね! -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 16:01: :edit作者travis好きなのか
分かってんなあ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 16:12: :editなんていうかめんどくさいハルヒだなこれ
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 16:32: :edit佐々木氏ね
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 16:37: :edit少し落ち着こうか
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名前: お肉名無しさん #-: 2009/06/11(木) 16:44: :editハルヒが本当にこんな感じだったらキチガイ扱いされないんだろうなぁ…
それにしてもこの作者、佐々木とのSSを書くとは分かっている奴だ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 16:57: :editしおらしいハルヒは違和感ありすぎて困る
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 17:02: :edit佐々木かわいいよ
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 17:07: :edit長門とハルヒの百合フラグ…ゴクリ
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 17:31: :editだ が 恨 む
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 17:31: :edit佐々木ルートか…
ハルヒルートだったらどうなってたかな?
…やばい、親友長門が空気になる -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 17:36: :edit語呂じゃなくて語彙だろ?
でも、よかったよ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 17:43: :edit良い感じの話だなと思って読みきったら直後の「どちくしょう」でワロタwww
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 17:46: :edit作者ちょっと調子乗ったな
今から読んでくる -
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/06/11(木) 17:59: :editあまぁぁぁぁぁぁぁい
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 17:59: :editリアルの歌手持ち出されるとちょっと・・
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 18:04: :editああ、やっぱりハルヒ一番好きなキャラだわ。作者とぷん太乙。
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 18:07: :editよかった。
でも・・・なぜだろう・・・
キョンがうぜえ -
名前: PT #-: 2009/06/11(木) 18:27: :edit目がァァァァァアア
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 19:01: :edit何気に>>9の話の方がありそうでかつ可愛そうだ・・・
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 19:01: :editた、たのむからみくるも親友リストに入れてくれ…
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 19:17: :edit古泉の恋人が気になって仕方ない
作者&ぷん太乙 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 19:28: :edit面白いけど佐々木はいらん
佐々木嫌い -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 19:30: :editキョン「悪かったな、語呂が貧相で」
語彙(ごい)ですな
ひさびさの名作ぷん太最高でありました
長門にしてもキョンにしてもウィットなのがいいね -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 19:44: :editやっぱ佐々木可愛いなぁ
ハルヒが振られても綺麗に終わってて良いね -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 19:47: :edit佐々木とキョン死ね
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名前: 通常のナナシ #aIcUnOeo: 2009/06/11(木) 19:49: :editてか佐々木がくつくつって笑ったことあったっけ?
よくSSでいってるけど本編で見た覚えがない
見落としたかな -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 19:56: :editこれも一種のNTR系といっていいのかな?
逆NTR?ちょっと胸が痛い(´・ω・`)
そういえば古泉のデートの相手って誰だったんだろう?
……森さん? -
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/06/11(木) 20:04: :editすげー読みやすいしほのぼのして良かった
完全佐々木派やのにこのハルヒがフラれるのはちょっと寂しかったわ~
これも作者の書くハルヒが良かったからかね?
※9
それって超有名なハルヒSSの書き出しやんな?
それを載せてどうしたいのかと -
名前: 名無しさん #-: 2009/06/11(木) 20:14: :edit悪くないけど佐々木が邪魔。
とってつけたような感じがする。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 20:18: :editこれで続くのか・・・
なんとかハーレムエンドにまかりませんかね?w
これではハルヒがあまりに不憫すぐる -
名前: 通常のナナシ #z8Ev11P6: 2009/06/11(木) 20:20: :editおもしろすぎてちょっとヤバかったwwwww
また書いてくれwww -
名前: 名無しの社員さん #-: 2009/06/11(木) 20:21: :editただのんびりしてるだけの1と違って、今度は展開や構成もうまいもんだと思った。
どちらも好きだけど。
そして佐々木を選んだキョンgj。
なまじくっつくことがほぼ決定付けられているからこそ、
ハルヒとキョンは結ばれずに居てくれた方が面白い。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 20:27: :edit佐々木好きだけど佐々木氏ねと一瞬思ってしまった
ハルヒと長門の百合希望だなこれは -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 20:38: :editこのキョンは確かにちょっとうざい
しかしハルヒが最高にかわいい
作者乙でした -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 20:42: :edit佐々木との絡みはイラン、まじいらん
ほのかに恋心を継続しつつ長門や朝比奈さんと
友情を深めるハルヒを見せろよゴルアアァアァァ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 20:47: :edit他のSSでひどい扱いをうけてメタメタにぶち殺されるハルヒは全然可哀想じゃないのに、キョンに振られるこのハルヒは可哀想に思える。ふしぎ!
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 21:05: :editこのハルヒは俺がもらってやるよ
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 21:10: :edit佐々木はゴミ
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 21:19: :edit良かったけど、これ以上続かなくていいな
シリーズ化すると劣化しやすいから -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 21:19: :editキョンが付き合うのはハルヒ以外の女なら誰でもいいと思うんだ
ハルヒはダメすぎるだろjk -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 21:21: :edit面白いだけに「~はよ」とか「語呂が貧相」とか変な間違いが気になる
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 21:23: :edit※9のSSの題名教えてください 読んでみたい
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 22:19: :editツンツンでもデレデレでもなく
実は振られるハルヒが最強な気が -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 22:39: :editおもしろかった
ハルヒかわいすぎる -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 22:44: :edit米欄、一人粘着してるのがいるなw
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 22:53: :editみくる「こっからワシのターンじゃい」
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 22:59: :editそろそろみくるのSSも誰か書いてやってくれよ…
某薔薇乙女一の頭脳派並に不憫でならないww -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 23:02: :editどちくしょう、がMVPだなw
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 23:09: :editハルヒと長門いいな 微笑ましい
原作でもこれ位に仲良くなってほしい
勿論みくるも -
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/06/11(木) 23:10: :edit※58
だから脳内変換をしろと(ry -
名前: Makoto #-: 2009/06/11(木) 23:31: :edit俺なら告ってきた女は誰でもウエルカムなのにw
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 23:54: :edit誰でもウェルカム→取っ替え引っ替え→佐々木に依存→ハルヒ激怒→鮮血の結末
こういう事ですね -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/11(木) 23:59: :edit何が辛いって古泉が一番辛いと思うぜw
キョンが鈍いのはずっと佐々木がいたからじゃないかと思える
作者乙でした -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 00:07: :edit普通に面白かった
何というかキョンはずるいな
そういえば、みくるは
キョンのことどう思ってるんだろう?
原作でも恋愛感情はなさそうだしな -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 00:21: :editかなりよかった
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 00:36: :editこうなると本当普通の青春ものだなw
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 00:48: :edit前半でハルヒかわいそうって思った気持ちが後半でぶっ飛びました
佐々木可愛いよ佐々木
ハルヒメインの話のはずなのに佐々木はなんて可愛いんだろう -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 01:16: :edit古泉「んふ。僕たちは僕たちで愛を育みましょう。」
みくる「しょうでしゅねこいじゅみきゅん。」 -
名前: 蒸発した名無し #-: 2009/06/12(金) 01:17: :editよくやった
ふらふらさせずにまっすぐルート決めるのは結構勇気が要っただろうに……
面白かった! -
名前: #-: 2009/06/12(金) 01:34: :editこれは…良い!!
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名前: 通常のナナシ #SFo5/nok: 2009/06/12(金) 01:42: :editキョンが好きなのが、長門じゃなくて良かった。
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 03:20: :editだが恨む
俺は佐々木なんてキャラは知らない -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 04:36: :edit※79
佐々木は重要なキャラなんだから知っておけ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 05:23: :edit今まで色々ss読んだけど、かなり綺麗な作品だったと思います。
主役・脇役はあったにせよ、登場人物全員が大事にしてあって、
ほんとにいい作品でした(感涙 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 08:43: :edit佐々木エンド最高です。
原作ハルヒがこんなんだったらいいんだけどな。
アニメとかのハルヒのウザさは異常 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 09:58: :edit最後の同じ所は割愛して
キョンの心境とか佐々木の心境を
全面に出してくれればもっと良かったなぁ
同じ所二回も読むのはつまらん -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 11:20: :editやっぱりクソビッチのハルヒより佐々木だよなあ
みくるさんも親友にしてあげて下さい -
名前: 創造力有る名無しさん #-: 2009/06/12(金) 11:47: :editきゅうにかふんしょうが
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 12:12: :editこのハルヒには好感持てる
やっぱほのぼのはいいね
これってまだ続くんだよね? -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 12:32: :edit記号的な悪役を作らない作者には好感が持てる
最近明らかにやりすぎな作品があるだけに -
名前: 通常のナナシ #Z5GHyyj6: 2009/06/12(金) 13:08: :edit素直にいいと思える作品だった
読後とてもさわやかな気持ち。
同じ部分があったのは確かに少しくどい感じがしたが、これからの作品に期待してます -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 16:38: :editハルヒ長門編はすごく良かった
キョン佐々木編は…蛇足かな -
名前: 蒸発した名無し #-: 2009/06/12(金) 16:39: :editさわやか三組~♪
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 18:44: :edit>>59
ググって見たが、
どうやら欝コピペの一種みたいなモンみたい。
それだけで全文。
だけど欝コピペ集めたスレッド出も一際輝いていた。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 19:26: :edit佐々木かわいすぎる
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/12(金) 20:32: :edit佐々木はあんまり好きじゃないんだよなぁ・・・
佐々木を省けば面白かった -
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/06/12(金) 22:54: :edit※59
多分やけどこのコピペからできたSSがある
涼宮ハルヒの本当に憂鬱リメイク「大切なもの」前編 でググれば出てくるはず -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/13(土) 00:06: :editごめんなさい!
最後の方のキョンの発言に対して・・・火曜日じゃなく水曜日だ!なんて思ってしまってごめんなさい! -
名前: VIPPERな名無しさん #-: 2009/06/13(土) 00:50: :editアニメしか見てないから佐々木初めて知った
かわいすぎる・・・ -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/13(土) 01:22: :editキョンが古泉に対して友人扱いしたの皆スルー?
それじゃ古泉かわいそうじゃね? -
名前: 通常のナナシ #tHX44QXM: 2009/06/13(土) 03:57: :editこれは谷川に読ませるべき
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/13(土) 05:05: :edit同じ箇所ってよく見たら少し内容違うんだね。
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/13(土) 06:41: :editすばらしい!!
でも
キョン「悪かったな、語呂が貧相で」
はいただけないな。ゆとってる。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/13(土) 08:31: :edit>>※100
ゆとってるって表現はしらんが、
俺も気にはなった。
惜しい。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/13(土) 09:33: :edit正しくは語呂じゃなく語彙だな
その辺はまぁ脳内変換した -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/13(土) 12:37: :edit佐々木…嫁…
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/13(土) 13:20: :edit読んでると胸が痛くなってなかなか先を読めなかった。
面白かったけど、読むのが辛かった。
おつかれさまでした -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/13(土) 20:32: :edit原作もアニメも見たことないけど、とにかくベネ!
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/13(土) 21:03: :edit原作とかけ離れたキャラ設定だが・・・
ハルヒ、長門、佐々木、三人とも好きになったぜ
佐々木可愛いよ佐々木 -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/14(日) 00:35: :edit佐々木が出るとよく意見が分かれんなぁ
俺は好きだけど -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/14(日) 01:04: :edit思わず「Flowers in the Window」再生した
Travisいいよね
こーゆーときはハルヒとキョンがつきあってほしくなるんだよなぁ
佐々木と一対一のときは佐々木で無問題なんだが -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/15(月) 16:47: :edit*109
いつも粘着おつかれサンw -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/16(火) 03:39: :edit小泉で全て台無し
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名前: 通常のナナシ #-: 2009/06/18(木) 14:37: :edit批判米は全て消すんですねぷん太さん
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名前: 通常のナナシ #t50BOgd.: 2009/06/18(木) 15:22: :editなにより
長門×ハルヒ
が良かった!!
GJ!! -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/09/18(金) 19:09: :editキャラ崩壊してるけどハルヒも長門も可愛いな。
※に続編とかあるけどどこで見れるの? -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/11/23(月) 07:16: :edit↓続編
ハルヒと長門3
ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5759.html
ハルヒと長門4
ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5760.html -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/11/23(月) 08:14: :edit↑+α 並びはストーリー順
みくると鶴屋さん
ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5671.html
古泉とキョン
ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5672.html
ハルヒと長門3
ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5759.html
佐々木とキョン2
ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5763.html
ハルヒと佐々木
ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5762.html
小泉とみくる
ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5761.html
ハルヒと長門4
ttp://www25.atwiki.jp/haruhi_vip/pages/5760.html -
名前: 通常のナナシ #-: 2009/12/10(木) 22:12: :edit※114
ありがとう。順番に読んだら素晴らしく良くできた話だった。
泣けた。
ハルヒと長門だけ読むんじゃなくて
※114の順に読むのを推奨します。 -
名前: 通常のナナシ #RBNb2WC2: 2009/12/13(日) 15:37: :edit※114
すげー面白かった。
最初が最初だけに結末はかなり意外だったし、感動できた。
この作者はこの内容をしっかりまとめられたらもっと良かったのに、とも正直思った。
半年も前だけど作者乙! -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/01/04(月) 23:44: :edit結局、古泉の彼女って誰なんだ?
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/01/24(日) 00:59: :edit※117
※114の呼んでみれば分かるよ
ただ長いんだよね。でも一見の価値はあると思う -
名前: tanasinn... #-: 2010/03/01(月) 14:19: :edit面白かった!乙
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名前: 通常のナナシ #-: 2010/04/08(木) 14:42: :editよかった!!乙!
だが佐々木ってだれだっ?
小説買うか……。 -
名前: 通常のナナシ #-: 2010/08/09(月) 11:13: :edit※114のss読んでたら、エピローグで不覚にも涙が・・・
ハルヒ一期の放送時は
「なんだこのキチガイビッチは!?」とか思ってたのに・・・ -
名前: クーロン #-: 2012/03/25(日) 19:55: :editFriendly Firesとはこの作者は分かってる
佐々木と結ばれるところもこも作者は分かってる -
名前: 名無しさん #-: 2012/07/15(日) 03:41: :edit長門×ハルヒはもっと流行るべきだと思う
原作での長門に対するハルヒの優しさはマジで萌える
俺の妹がこんなに可愛いわけがない 黒猫 白猫Ver.