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2024年12月10日 (火)

をのこは、また、随身こそあめれ

J1最終節

 神戸が湘南にホームで完勝して、連覇を自力で決めました。2位の広島、3位の町田は、ともに敵地で敗れました。優勝争いが佳境になってきて、神戸の勝負強さが際立ったと感じます。これで、天皇杯との2冠となり、現時点では、ヴィッセル神戸が日本一のサッカーチームであると言って差し支えないと思います。ACLや天皇杯の試合も加わって、過密日程の中で、リーグ連覇を達成したのは、大迫選手らの代表経験がある者と若手中堅の選手との差が解消してきている、いわゆる全体の底上げができたためだと感じます。特に攻撃的な守備で相手からボールを奪う組織的な連動が見事でした。湘南戦でもその成果はいかんなく発揮されました。来年はACLでの優勝を狙ってほしいと思います。広島、町田は、それぞれよく健闘したと思います。優勝のチャンスがありましたが、今季終盤での敗戦が痛かったと思います。神戸は、前節の柏戦でも敗色濃厚な状況で、最終盤で同点に追いつくなど、優勝への強い執念がありました。期待を裏切ったチームは、鹿島、横浜FM、浦和、川崎でしょう。鹿島は指導体制が安定せず、横浜FMは守備の脆さがあり、浦和は攻守の軸が定まらず、川崎は新旧交代期ということで、来季の巻き返しを見守りたいと思います。これらの実績あるチームの低迷の間隙を突いて、町田や東京Vのような若い選手が主力のチームが躍進したシーズンでした。J2に降格する3チームのうち、使える予算が少ない鳥栖は、シーズン終盤には盛り返してきた印象で、来季へ期待が持てると思います。基本的には、守備を安定させないと長いシーズンで好成績を上げることは難しいので、神戸のようなスタイルに学んで、1シーズンでJ2から這い上がってほしいと思います。

 

シリアのアサド政権の崩壊

 アサド大統領がロシアに亡命して、独裁政権が崩壊しました。長引く紛争で、国内外に避難していた何百万人という国民がもとの住家に戻れるならば、内戦の終結は望ましいことです。ただ、これでシリアの民主化が進むという保障はなさそうです。軍事力でシリアを解放した勢力は、アルカイダ系で、また新しいイスラム過激派が支配する国家が誕生しただけなのかもしれません。一難去ってまた一難、シリアが政治的に安定した状態になるとは限りません。国内で、新たな宗教戦争が起きる恐れもあります。ロシアも、シリア内に基地を有しており、その拠点を維持しようとするでしょう。2010年代のアラブの春と言われた、独裁者が排除された後の民主化が、必ずしも機能しなかったことは、歴史が示すところです。その挫折で、今は、過激派組織が台頭する冬の時代になっています。シリアの新政権が、アメリカ、サウジ、トルコが支援する勢力によって構築されることが、気休めかもしれませんが、やや安心材料です。新政権の中身次第ではありますが、もともとは豊かだったシリアの新たな国づくりに、日本としても可能な限り協力すべきだと思います。

 

熊を愛する人たち

 秋田市のスーパーに入り込んで、捕獲・殺処分された熊について、「山に返せ」と地元自治体などに対して主張する人たちが、かなりの数いたようです。熊への愛護精神は尊重しますが、熊が山に止まって里に出ない保障がないので、殺すという判断は間違っていないと思います。山里の過疎化の影響もあり、人間と熊の生活空間が近くなり過ぎているために、山菜取りに山に入った人が襲われる、熊が街の方に餌を求めて出没するケースが増えています。狩猟をする人が少なくなり、熊の個体数が増えてきている面もあるのでしょう。生息域の外延が人間の生活空間に入り込んできているために、どうしても、こうした事件が起きるわけす。街の中に熊が来てしまうのは、決して偶然ではありません。こうした事件を減らすには、結局、熊の個体数を抑えるため一定数を捕獲せざるを得ないと思います。特に、街に出没した個体は再来を防ぐためにも駆除するしかありません。熊は犬や猫のように家庭で飼うわけにもいかないので、保護熊という概念はないのです。山里の住民たちの大半にとっては、熊は危険動物でしかありません。森の熊さんのような牧歌的な存在ではないのです。

 

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