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無実の叫び 袴田事件
袴田さん捜査の検証公表 捏造有無の「宿題」できず 不十分指摘も
2024/12/26 21:45 2403文字袴田巌(いわお)さん(88)が一度は死刑とされた冤罪(えんざい)事件の検証結果を捜査当局が発表した。当時の取り調べが問題だったことは認めたものの、物証の捏造(ねつぞう)は明らかにできず、長期化した再審請求審の振り返りも踏み込み不足だった。袴田さん側は「検証は不十分だ」と批判のトーンを強めた。 ◇「
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「おもちゃになるしか」 教師からの性暴力、元教え子の葛藤と告発
2024/12/9 15:04 2352文字「おもちゃになるしかありませんでした」 教え子に性的暴行を加えてけがをさせた罪に問われた元中学校長の裁判員裁判が東京地裁で開かれた。 教え子の女性は、かつて受けたという性暴力の実相を法廷で証言した。 傍聴席や被告の視線を遮るついたての向こうから、抑揚のない声で、淡々と。 ◇口実は、体のメンテナンス
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国民審査2024
34年ぶりの「異変」 国民審査で浮かんだ「民意」の正体
2024/11/12 05:30 2152文字司法の最終判断を担う最高裁裁判官を辞めさせるべきか有権者が意思表示できる2024年の国民審査に、「異変」があった。 形骸化が叫ばれて久しい制度だが、辞めさせたいとする票の割合である罷免率が34年ぶりの高水準に達していた。 ウェブ、SNS(ネット交流サービス)、そしてドラマ――。裁判官や専門家への取
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無実の叫び 袴田事件
証拠開示拒む検察 埋もれる無罪の証拠 「再審格差」の現状、なぜ
2024/9/30 09:00 1469文字58年前に逮捕された袴田巌さんにようやく再審無罪判決が言い渡された。事件が残した教訓を検証する。 【関連記事】 “殺人犯の姉”と言われても 「神の国」に向かう弟を救った半生 「殺したのは私です」 警察が「王様」と誇った袴田巌さんの虚偽自白 袴田さんの姿が突きつける死刑存廃の問い 制度の行方、カギ
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無実の叫び 袴田事件
袴田さんの姿が突きつける死刑存廃の問い 制度の行方、カギは世論
2024/9/29 08:09 1554文字58年前に逮捕された袴田巌さんにようやく再審無罪判決が言い渡された。事件が残した教訓を検証する。 【関連記事】 “殺人犯の姉”と言われても 「神の国」に向かう弟を救った半生 「殺したのは私です」 警察が「王様」と誇った袴田巌さんの虚偽自白 無罪判決が言い渡された法廷に、いるべき人の姿はなかった。
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無実の叫び 袴田事件
「殺したのは私です」 警察が「王様」と誇った袴田巌さんの虚偽自白
2024/9/28 07:00 1943文字58年前に逮捕された袴田巌さんにようやく再審無罪判決が言い渡された。事件が残した教訓を検証する。 【関連記事】 “殺人犯の姉”と言われても 「神の国」に向かう弟を救った半生 袴田さんの姿が突きつける死刑存廃の問い 制度の行方、カギは世論 静岡県警清水署の取調室は近くに幹線道路が走っていた。防音設備
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無実の叫び 袴田事件
捜査への不信感にじませた地裁判決 踏み込んだ「三つの捏造」
2024/9/26 21:15深掘り 1294文字死刑が確定していた袴田巌さん(88)を再審無罪とした26日の静岡地裁判決は、証拠の捏造(ねつぞう)にまで踏み込んで、捜査当局を厳しく批判した。再審の焦点は検察が控訴を断念するかに移るが、判決は刑事司法の制度見直しにも影響を与える可能性がある。 静岡地裁の再審では、確定判決で犯行時の着衣とされた「5
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無実の叫び 袴田事件
証拠捏造に踏み込むか 袴田巌さん再審きょう判決 無罪の公算大
2024/9/26 05:00 936文字1966年6月に静岡県清水市(現静岡市)で一家4人を殺害したとして、強盗殺人などの罪に問われ死刑が確定した袴田巌さん(88)のやり直しの裁判(再審)で、静岡地裁(国井恒志裁判長)が26日、判決を言い渡す。検察側は死刑を求刑したが、死刑囚に対する過去の再審公判4件はいずれも無罪判決が出ており、袴田さ
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突然「盗作」疑う通知文 イラストレーター襲う「トレパク冤罪」
2024/8/11 06:00 1768文字イラストレーターの花邑(はなむら)まいさんの元に、女性漫画家の代理人弁護士から「通知文」が届いたのは2019年6月のことだった。 「作品が花邑さんにトレース(なぞり書き)されている」 初めは、すぐに解ける誤解だと思っていた。しかし、事態が訴訟に発展し、仕事も失うはめになるとは想像だにしていなかった
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他の被害者救済の道も… 教団側の主張崩した「念書無効」最高裁判決
2024/7/11 21:06深掘り 1153文字世界平和統一家庭連合(旧統一教会)による献金勧誘を巡り、「一切の賠償請求をしない」とする念書を「無効」と判断した11日の最高裁判決は、念書作成に至った事情や勧誘の実態を丁寧にくみ取り、教団側勝訴の2審判決を破棄した。安倍晋三元首相の銃撃事件以降続いてきた教団側への「逆風」がさらに強まるのは必至だ。
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「時の壁」越えたカギ 国の怠慢は権利乱用 「優生」最高裁判決
2024/7/3 21:12深掘り 1383文字旧優生保護法の被害者を司法手続きで全面救済する判断を示した3日の最高裁大法廷判決は、長く被害者の補償に動かなかった国の怠慢を断罪し、除斥期間という「時の壁」を越えた。救済策の見直しを迫った司法の指摘に、国や国会はどう応えるか。 「期待した中で最高の判断。戦後最大の人権侵害に被害者が裁判という形で声
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「除斥期間」とは? 旧優生保護法訴訟、最高裁判決のポイント
2024/7/3 20:37 1121文字旧優生保護法(1948~96年)下で不妊手術を強制された被害者らが国に損害賠償を求めた5件の訴訟の上告審判決で、最高裁大法廷(裁判長・戸倉三郎長官)は3日、旧法の規定を憲法違反と判断し、国の賠償責任を認めた。不法行為から20年で損害賠償請求権が消滅する「除斥期間」については、旧法の被害者には適用し
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きょう最高裁が判決 強制不妊手術、国は適切に救済してきたのか
2024/7/3 05:30 860文字旧優生保護法下で不妊手術を強制されたとして被害者らが国に損害賠償を求めた5件の訴訟の上告審で、最高裁大法廷は3日、判決を言い渡します。1、2審で違憲と認定されている旧法にはどんな問題点があり、国は適切に救済してきたのでしょうか。 なるほドリ 被害者が裁判を起こした旧優生保護法ってどんな法律だったの
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無実の叫び 袴田事件
「袴田さんの無実明らかに」涙した亡き団長 遺志継ぎ弁護士訴え
2024/5/22 21:07 1143文字求刑は確定審と同じ「死刑」だった。1966年に一家4人を殺害したとして死刑が確定した袴田巌さん(88)の再審公判が22日、静岡地裁で結審した。有罪立証にこだわった検察側に対し、弁護側は病に倒れた弁護団長の遺志を継いだ弁護士が冤罪(えんざい)を訴えた。 「巌さんは都合良く犯人に仕立てられた。これほど
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見えづらい家庭内…DV、虐待見抜けるか 家裁の人員体制に課題
2024/5/17 19:15深掘り 1251文字離婚後も父母が共同して親権を行使する仕組みを盛り込んだ改正民法が17日、参院本会議で可決、成立した。国会では親権行使のルールや家裁の役割を巡って政府側をただす質問が相次いだ。審議を通じ、制度に対する懸念や疑問は解消できたのか。【三上健太郎、巽賢司】 「裁判所は今でさえ、DV、虐待を見抜けていない。
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明治から戦後まで、変遷する家族法 共同親権導入の背景
2024/5/17 16:55深掘り 850文字離婚後も父母が共同して親権を行使する仕組みを盛り込んだ改正民法が17日、参院本会議で可決、成立した。国会では親権行使のルールや家裁の役割を巡って政府側をただす質問が相次いだ。審議を通じ、制度に対する懸念や疑問は解消できたのか。【三上健太郎、巽賢司】 親権が法律に明記されたのは1898年に施行された
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無実の叫び 袴田事件
血の色めぐり意見真っ二つ 袴田事件再審、専門家の証人尋問終了
2024/3/27 20:11図解あり 1415文字1966年6月に静岡県清水市(現静岡市)で一家4人を殺害したとして、強盗殺人などの罪で死刑が確定した袴田巌さん(88)のやり直しの裁判(再審)の第12回公判が27日、静岡地裁(国井恒志裁判長)で開かれ、25日から続いた専門家5人に対する証人尋問が終わった。最大の争点となっている「5点の衣類」に付い
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追跡 公安捜査
進行がんでも保釈認めず 「人質司法」が奪った命 大川原化工機事件
2024/3/21 10:01 1374文字軍事転用が可能な装置を不正輸出したとされた化学機械メーカー「大川原化工機」(横浜市)の社長ら3人の勾留は約11カ月に及んだ。この間に元顧問の相嶋静夫さんが被告の立場のまま72歳で病死し、問題がより深刻化した。 刑事訴訟法は、保釈の条件を満たさない場合でも、裁判官が適当と認めれば職権で保釈を許可する
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追跡 公安捜査
「口裏合わせ」独房に332日 大川原化工機冤罪、保釈請求の舞台裏
2024/3/21 10:00 1539文字「罪証隠滅の恐れがある」――。軍事転用が可能な装置を不正輸出したとされた化学機械製造会社「大川原化工機(おおかわらかこうき)」(横浜市)の社長ら3人は、この裁判官の言葉に何度も絶望を味わった。勾留は約11カ月に及び、この間に1人はがんで亡くなった。後に起訴が取り消された冤罪(えんざい)事件で、なぜ
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追跡 公安捜査
「温度上がらぬ」従業員の再三訴え 未検証の違法捜査、地裁処断
2023/12/27 21:28深掘り 1427文字「大川原化工機(おおかわらかこうき)」を巡る違法捜査を認めた東京地裁判決は、「見立てありき」で突き進んだ警視庁公安部と、チェック機能を果たせなかった東京地検を厳しく批判した。識者からは、捜査の検証や再発防止策の検討を求める意見が出ている。 「装置には温度が上がらない部分がある」。大川原化工機の大川
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