「虫けらのように殺される」 ロシア占領下 ウクライナ住民の苦難
毎日新聞
2024/5/1 07:00(最終更新 5/1 07:00)
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警察署の外に連れて行かれて目隠しをされた。ひざまずかされると、右隣に同様に人が連れてこられた気配がする。「若い男性だ」。息づかいからそう感じとると、「パーン」と銃声が耳をつんざいた。右半身に血しぶきを浴び、ドサッと人が倒れる音がした。
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※国際秩序の揺らぎがもたらすリスクを各地で追う「きしむ世界」。次回は欧州などを舞台にした「忍び寄る核の不安」を5月末ごろ掲載します。
理由なく拘束される人々
ロシアの侵攻が続くウクライナの北東部ハリコフ市郊外にある避難施設。非営利団体「ウクライナの道」が運営する施設には、ロシアが実効支配する東・南部や激戦地から避難した人々が一時的に身を寄せている。
南部ヘルソン州ノバカホフカに住んでいたウラジーミル・マカレンコさん(54)は2023年の暮れ、この施設に逃れてきた。「ロシアが支配する地域では息を潜めて暮らさなければならない。目をつけられれば、虫けらのように殺される」。静かにそう語ると、占領下での苦難を振り返った。
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