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その名は“藪枯らし”

日記
06 /20 2015
 この名前をつけられて、うれしいかは知る由もない。この“藪枯らし”、実に厄介。雑木林などで共生、競い合う自然環境ならまだしも、植栽されたものにも旺盛につるを伸ばし、覆い尽くし、根っこは地下縦横に蔓延り、枯らしてしまう。だから、公園などでは厄介もの扱い。採っても、採ってもシブトク生き残る。悠長に考えると、“藪枯らし”にも「生きる権利はあるのだし」と妙な気持ちにもなる。「藪をも枯らす」その名の所以だ。

藪枯らし

 我家の前、川沿いに150mほど、5~8m幅の遊歩道公園があり、市民から散歩に良く利用されている。私が仕事で忙しくしている頃は、つつじやさつきが一部枯れてしまっても、夏の水不足の精なのかと、何気に見ていた。それが“藪枯らし”の仕業と最近知った。

 年に二度、市公園課から委託された園芸業者が雑草採りをするのだが、それだけで雑草が生えるのを防ぐことは出来ない。その結果“藪枯らし”が繁殖する環境を与えてしまったらしい。もちろん市にクレームをいれ、雑草採りの回数を増やすことは出来るかもしれない。でも、それは税金を余計に使うこと、限られた税金なら、医療や介護、子育て支援など、福祉に回したいもの。

 そこで、汗をかき自分の健康のためと、よせばいいのに“藪枯らし”退治を始めてしまった。三日坊主の連続、義務にならないよう「出来るときに、出来るだけ」と決めた。とはいえ、地下に縦横に蔓延った“藪枯らし”は手強く、次から次へ遠慮なく生えてくる。蔓延った根っこ、時折、親指ほどの太さ1mぐらいあるのを引っこ抜き、「やった」とばかり、ひとり、小躍りするものの、退治には「不断の努力」が必要なことを思い知らされている。

 雑草とひと括りにされている植物を、私は全て抜き取るつもりはない。雑草の中に可憐なネジバナなどを見つける楽しみもあるのだ。逞しく精一杯に生きて名もある植物たちである。しかし、それは公園の性質上、許容の範囲について意見が分かれるところかもしれない。これらの行為は、全て、私の勝手なのだ。

 “藪枯らし”の根っこを引っこ抜きながら、私の脳裏をよぎった言葉「不断の努力」、私には程遠い。しかし、今ほど、「不断の努力」の意味を噛みしめ、意識したことはない。「憲法、第12条、この憲法が国民に保障する自由及び権利は、国民の不断の努力によって、これを保持しなければならない」、今まさにこのことが問われ、そして奪われようとしている。

 立憲主義、国民主権を覆い尽くす、“安倍・藪枯らし”、これを間断なく、引っこ抜く。改めて、自分たちの権利を堅持し続けるには、「不断の努力」を怠ってはならないのだと、強く思う。

 「6月24日の戦争法反対・国会包囲作戦」、今度は、国民が“藪枯らし”となって「戦争法は違憲!」の声で覆い尽くそう。沖縄、辺野古に基地をつくらせない闘いには、3万5千人が集まった。首都圏なら、せめて、10万人以上で埋め尽くし安倍政権を追い込みたい。姑息に維新との駆け引きが出来ないよう、ここは正念場、声を掛け合い、ひとりでも多く参加し、廃案にしていこう。
 
(2015-6-20 by 湘南のおてもやん 木村えい子)

長谷部恭男氏・小林節氏が会見・政府を痛烈批判

日記
06 /16 2015
管理人です。

憲法審査会での戦争法案「違憲」断定で、今や話題の中心人物となっている長谷部恭男氏・小林節氏が15日、会見を開き、痛烈に政府と戦争法案を批判しています。BLOGOSが詳細にその会見内容を伝えていますので、ご紹介したいと思います。是非、お読みください。

【詳報】「安全保障法制は違憲、安倍政権は撤回を」〜長谷部恭男氏・小林節氏が会見

お二人はこの分野では日本の最高レベルの学者ですし、小林氏は日本の保守の事情に通じておられますので、お話はまさに現在の問題の本質をついていると思います。小林先生の、以下のお話など、まさに痛烈(痛快)ですね。

小林教授: 「(この法案は)撤回すべき。違憲というのはもちろんですが、恐ろしいのは、憲法違反がまかり通ると、要するに憲法に従って政治を行うというルールが無くなって、北朝鮮みたいな国になってしまう。キム家と安倍家がいっしょになっちゃうんです(会場から笑い)。これは絶対に阻止しなければならない。そして、安倍さんの言うとおりにすると、自衛隊はアメリカ軍の二軍になってしまって、その結果日本は傷ついた上に破産してしまいます。だから何一つ良いこと無いんですね。撤回しないならば選挙で倒すべきだと思います。」

ネットでは他に、東京新聞がこの会見について伝えていました。

「欠陥法案 直ちに撤回を」 参考人学者2氏が会見

憲法審査会で、3人の憲法学者が揃って「違憲」と断定したことによって、明らかに潮目が変わってきていると思います。みんなの力で、「違憲法案」は絶対に廃案に追い込もう!

(2015-6-16)

6・14国会包囲行動に参加してきました

日記
06 /15 2015
管理人です。

昨日は、「戦争させない・9条壊すな!総がかり行動実行委員会」主催の6・14国会包囲行動に参加してきました。1時半ちょっと前に永田町駅から国会図書館・憲政記念館方面へ歩いていくと、歩道はコーン・バーで完全に2分割されていて、「国会包囲行動に参加する人はバーの外側に並び、内側は歩行者通路として空けてください。」というようになっていました。そのおかげで、場所の移動もスムースにでき、これは良いやり方だと思いました。また、国会周辺の歩道に50個以上のスピーカーを配置し、どの場所でも正門前で行われているスピーチの声が聞こえるようにしていました。これも、とても良い方法だと思います。

私が着いた1時半頃には、まだ人はそれほど多くなかったのですが、2時頃になるとどんどん人が増えてきて、「包囲行動ゾーン」に並ぶ人の列も2重・3重になってきました。聞くところによると、1万人いれば楽に国会を包囲できるそうなので、少なくとも2万人以上いることになります。集会の最後の主催者発表でも、参加者は2万5千人ということでした。

国会での論戦は3人の憲法学者の「憲法違反」断定以来、政府はその火消しにやっきになっていますが、その反論は支離滅裂で反論の体をなしていません。あげくのはては、さんざん批判されて一度は引っ込めた「砂川裁判」を集団的自衛権の根拠としてまたぞろ持ち出す始末。それを持ち出した高村氏にいたっては「(憲法学者の違憲との批判を受けて)私は憲法学者より憲法を考えてきた」などと開き直り。彼がいくら考えようと、時の政権が国民の意思を無視して勝手に憲法を解釈して好き勝手をすることはできない。そういう、立憲主義の根本が分かっていないから、そんなことが言えるのでしょう。

新聞やTVなどのマスメディアは、そういう政府の論理矛盾・混乱をきちんと報道して、如何にこの戦争法案がおかしなものであるかということを広く伝えていくべきなのですが、昨晩のNHKニュースをウォッチしていると、全国版ニュースではこの国会包囲行動には一切触れず、関東地域のローカルニュースで取り上げたのみ。「国政の問題で、全国から2万5千人が集まっているのに、なぜ関東ローカルのニュースなんだ!」と怒り心頭でした。

NHK批判はまた別途、書きたいと思いますが、現在の状況下であれば、本来なら「閣議決定という姑息なやり方で違憲の法律を作ろうとしてる議員たちは、憲法順守義務(99条)を怠っているものであり、国会議員をやっている資格はない」とメディアは強く主張すべき、と思っています。

メディアはそのようにお粗末な状況ですが、我々には国会を2重・3重に取り巻く力強い仲間たちがいます。みんなの力で、戦争法案を絶対に廃案に追い込みましょう!

本来なら新聞各紙で報道されるべき6・14国会包囲行動でしたが、今日は新聞休刊日でTVの一部ニュースで報道されたのみですので、以下にネットで見つけた動画や報道記事をご紹介しておきます。

「とめよう!戦争法案 国会包囲行動」に2万5千人 (レイバーネット@YouTube)

アベの終わりが見えてきた~6.14国会包囲闘争見聞録(レイバーネット記事)

とめよう!戦争法案 集まろう!国会へ  6.14国会包囲行動(吉田忠智社民党党首挨拶)

(6-15夜 追記)今日の夕刊、東京新聞はやはり、さすがです。夕刊の一面で6・14国会包囲行動と、24日までの議員会館前の座り込み行動について、さらには「砂川判決には法的拘束力はない」とする記事を一面で詳しく報じているばかりでなく、2面・8面にもその関連記事を掲載しています。ネット版では、以下の2つの記事を是非、ご覧ください。

「9条守れ」国会包囲 24日まで座り込み

砂川根拠「間違った理解」 長谷部氏ら批判

(2015-6-15)

安全保障関連法案(戦争法案)は「違憲」

日記
06 /05 2015
衆院憲法審査会の参考人質疑で、3人の参考人全員が「現在審議中の安保法案は憲法違反」と断定し、大きな話題となっている。参考人はいずれも著名な憲法学者たちであるが、自公が招いた長谷部恭男氏までが「安保法案は違憲」と断定したことは、与党にとってはまさに青天の霹靂であったろう。

安保法案 参考人全員「違憲」 衆院憲法審 与党推薦含む3氏(6月4日夕刊)

「安保法案9条違反」憲法審参考人が見解 「違憲立法」論戦焦点(6月5日朝刊)

何故、与党が長谷部氏を招いたのか不思議だが、長谷部氏が90年代に「自衛隊合憲論」を唱えたり、特定秘密保護法案に賛成を表明したり、といった点を評価したのかもしれない。しかし、氏は護憲派ではないが、単純な改憲派でもない。日本の憲法学者の中でもユニークな方だと思うが、今回の閣議決定や、それに基づく安保法案は、どう見ても近代立憲主義を逸脱しているわけで、それを看過することは近代憲法学を否定することになりかねず、憲法学者としては到底認めるわけにはいかない、ということなのだろうと思う。

筆者は長谷部氏の本は読んだことがないのだが、「弁護士ドットコム」に、このような記事が掲載されていた。

《発言全文》安保法案「違憲」とバッサリ、与党推薦の長谷部教授が語った「立憲主義」

民主党が招いた小林節氏は、もともと改憲論者として有名な方だが、最近の解釈改憲や安保法案(戦争法案)の動きに一貫して反対しておられる。以前、「96条改憲」が話題となったときは、「そんなカンニングのような姑息な手段はダメだ、改憲を本気でやるなら、真正面から2/3を取れるような議論を展開するべき」といったことを言われていたと記憶する。小林氏は、現政権の「言葉のゴマカシ」にも手厳しい。「後方支援は特殊な概念だ。前から参戦しないだけで戦場に参戦するということだ。言葉の遊びをしないでほしい。恥ずかしい」と。

現政権の特徴はまさに、「言葉のすり替えで本質(危険性)を隠す」ところにある。如何に言葉でごまかそうと、戦闘中の軍隊の後方支援や、戦争継続状態での機雷掃海は武力行使・戦闘行為そのものだ。

もう一人の憲法学者、笹田栄司氏はどのような立場の方なのか分からないのだが、改憲を主張している維新が招いた学者であることを考えれば、「護憲派」ではないのだろう。とすると今回、「安保法案は違憲」と断定した3人の憲法学者は、いずれも「護憲派」の学者ではないということになる。

つまり、現在の事態はもはや「護憲・改憲」という対立ではなく、憲法学の観点からみれば、いわば「ルール違反」状態である。だからこそ、このような事態は学者として看過できないと、この3氏に限らず多くの憲法学者が「安保法案反対」の声を上げているのだ。

「ルール違反」を繰り返す現政権には、早急に退陣してもらうしかない。今回、3氏が明快に「違憲断定」してくれたので、今後は「違憲立法」論戦が国会での焦点の一つとなる。「『違憲立法』だったら、廃案しかない」と皆で声を上げていこう。

(2015-6-5)