Plankton Staff Diary

プランクトンのスタッフ日記

いま ここにある風景

2008å¹´04月25æ—¥ | Pagy
「いま ここにある風景」という映画の試写を見た。
この映画は、エドワード・バーティンスキーというカナダ人写真家が、産業発展で変容した、中国の風景を撮影する、旅のドキュメンタリーだ。
巨大なアイロン工場や、リサイクル処理場、船舶、広大な石炭採掘場、超大規模ダム建設現場などが、圧倒的な迫力で延々と映し出される。
しかもダム現場では、そこに住んでいた人々が雇われて、自分の村を沈めるという自己矛盾。
でも廃墟の写真が美しいように、これらの風景も、壮大で冷徹でフォトジェニックだ。
しかしその内側には、鈍くずっしりとした哀しみが、べったりと張り付いているような気がする。
中国は、世界の下請け工場と産業廃棄物を、過大に請け負っているのだ。
よく言われることだが、日本も40年ほど前は産業発展のさなかで、公害をはじめ似たような風景があった。
しかし違いは、中国のそれは世界のどこよりも、圧倒的に巨大だということだ。
本当に、地球はこれからどこへ行こうとしているのだろうか。

試写のあと、この映画の配給・宣伝会社、ムヴィオラの武井代表と飲みに行った。
この映画の話やら色々話し込んで、結局、焼鳥屋とバーと2軒ハシゴした。
そして最後は平和な日本の、春の夜の生暖かい空気の中、ラーメンでしめたのだった。

「いま ここにある風景」は、今年の夏休みに、東京都写真美術館ホールでロードショー公開するそうです。
ぜひ観に行ってみてください、色々考えさせられます。


中国を 責めても日本の 来た道だ

Pagy

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