3月末のパリでの話の続きを、亀の速度で更新中!
モリアーティの最近の活動など。
モリアーティは、エゴ・ラッピンとのCite Internationaleでのライブが終わると、その週末、パリ郊外で「子供向けコンサート」というのをやってました。
これは、モリアーティのライブにコメディアンが登場し、曲の解説を入れるというものらしく、特に子供向けの歌を歌ったりする訳では無いらしい。けれど今までやってきた様な、精神病院や刑務所など、普通じゃない場所でのライブと同じで、観客を惹き付けて集中させるのにたくさんのエネルギーが必要になり、それが大変でもあり、楽しいからやっぱり続けていきたいんだそう。
ライブとは別に、(以前ニュースブログでもお知らせしましたが)去年の秋にパリで上演した、新譜『失われた部屋』を題材に作られたお芝居 "Memories From The Missing Room"は、約90分に渡るドラマの合間合間に、半円形のステージがぐるっと回転、モリアーティが現れ1曲歌い、また反転してお芝居に戻る、という完全演劇・ライブ一体型の珍しい企画。これが大受けだった為、今度は12月に再度、約3週間に渡る上演を予定しているそう!またパリで話題になりそうです。
さて、エゴは、パリでの初単独(正確にはツーマン)ライブまで、週末をはさみ4日間オフ。思い思いにフランス滞在を満喫されたようでした!
ある日はモリアーティのシャルルの素敵なお家に朝食に招待され、一緒に卵を焼き、手作りフレッシュジュースとおいしいクロワッサンなどをいただいて、パリ~な楽しいひとときを。
そしてエゴ森さんのリクエストもあり(笑)、朝食後には、レユニオン島産の手作りリキュールが登場。モリアーティがレユニオンのフェスに出演した時、そこで出会ったアーティストと1週間ジャムセッションし、別れ際にプレゼントされたという、ラムに色々なスパイスやオレンジを漬けた、とっても美味しそうで強そうな手作りリキュール。(私は打ち合わせがあり、すぐ出てしまったのだが~。)その後しばらく、みんな、まったり、ギターやコラ弾いたり、歌ったりしていたそう。
このシャルルの家が、楽器がたくさんあって素敵なんだなぁ~これが!
「フランスの宝探し業界、No.1会社」社長のシャルルなので、家には謎のスパイ道具らしき物が。これは微量なささやき声でも拡大してくれるアヤしい拡聴器。ほんとにすごい威力でした。*実際、宝探し会社は何社か存在するそうです
他にも、アルチュールのお家でホームパーティをひらいてくれたり、ホント仲良しになってました、エゴとモリアーティは。
料理はほとんど全部アルチュールが作ってくれてました。どれもおいしい、さすがにドヤ顔。
そして、せっかくパリに来たので、連絡を取る事が出来たアーティストの近況について簡単に。
テテですが、相変わらずスレンダーでお洒落で俳優みたいでした。ちょうど新譜のデモを取ってるところだそうで、聞いた人によれば「以前の作品よりも曲にエアーを感じる」雰囲気だとの事。完成がとっても楽しみですねー!
アシャは、オフでナイジェリア、レゴスに帰省中でした。メリッサ・ラヴォーは、ちょうどスタジオで新作レコーディングのまっただ中でした。かなりポップな仕上がりで、とても期待出来る内容だそう!フランスでは10月リリース予定だそうです。
キリエ・クリストマンソンは、ソルボンヌ大学での卒論のテーマでもある12~13世紀の女性吟遊詩人(トルバドール)の、当時の歌詞とメロディを現代の解釈で蘇らせる、というテーマで、レーベルメイトでもあるプロデューサー/チェリスト、ヴァンサン・セガールと新作を作っている最中だそう!それもきっと面白いものになりそうです!
さて、エゴの、Scotch & Sofaというバンドとのライブ。
クラブ・チャイナという、アジアンなエキゾ感溢れるお洒落なクラブで2デイズ。
初日から満員。モリアーティのメンバーの応援もある中、とってもとっても盛り上がりました!
お客さんにはパリ在住の日本人の姿もちらほら見られましたが、フランス人の中にもエゴが大好きでCDをたくさん持ってるという人達もけっこういたんですね。後で知ったのですが、たまたまその中には、私が道ばたで迷い道を訊ねたのがきっかけで知り合った30代くらいの男性もいて(10年近くエゴのファンとは知らず、ライブに誘ったのですが)、その人のやっているブティックに翌日エゴのメンバーも行ったそうで、びっくり。縁ってあるもんだ~。更に、その人達は、東京に出張ついでに、先日の渋谷クアトロのライブにも来てました。
エゴのチャイナ最終日も見たかったけれど、私はいよいよブリュッセルへ移動。
目的は、リハをしている、ジョニー・デップの世界一のお気に入りバンドで、世界一超絶ジプシーバンドで、世界で一番やんちゃなバンド、タラフ・ドゥ・ハイドゥークスに会う為です。2007年のラ・フォル・ジュルネと京都音博の時の来日以来になります。
つづく。
パリに行ってたのは3/15~25で、遅くてすみませんが更新!
モリアーティ & エゴ・ラッピン
先日パリに行った目的の一つが、モリアーティとエゴ・ラッピンのライブ。
ご存知の通り、前回2010年夏、モリアーティの来日時にフジロックで初めて会い、東京、名古屋、大阪で一緒にツアーをしたエゴ・ラッピン。その時すっかり仲良くなり「次はパリのモリアーティのライブに、エゴがゲストで出れるといいね!」と話していたのが、どうにか、ようやくここにきて実現しました。
普通のコンサート会場よりもヘンな場所でライブをしたりするこだわりの人気者、Moriartyが今回選んだ場所は、国際色豊かなパリの大学の集合学生寮、Cité internationale universitaire de Paris 。その中の日本館(Maison du Japon)、キャパ500-600の劇場(Theatre De La Cite Internationale)、とブラジル館(Maison du Bresil)の3ヶ所で、3日間、モリアーティの前にそれぞれエゴがオープニングを務めました。
私が見た最終日のブラジル館は座席200席くらい、天井に斜め三角に溝があり、下手側の壁に数メートル四方のぽっかりしたくぼみがある変わった作り、でどこか品のあるデザインで、生音でも不思議なアンビエントがある会場でしたが、設計はなんとル・コルビュジエ。どうりでかっこいい。
もちろん満員。ロビーでは手作りキッシュとワインの販売、モリアーティのCD、アナログ、カラフルなバッグ、それにエゴのTシャツにCDがところ狭しと。その隣では、モリアーティのメンバーも知り合いや親戚と開演直前まで話し仕込んだり、すごくユルいリラックスした雰囲気。
エゴは、モリアーティの紹介であたたかく迎えられ、8曲演奏。モリアーティの今回のライブのコンセプトがアコースティックであるのに影響され、エゴもサックス/クラリネット、パーカッション全てほとんど生音なアコースティック。なので、普段のパワフルでアッパーなエゴとは別の面の、繊細でやさしいコアの感情が伝わる様な、貴重なライブだった。選曲は黒アリ~からパラノイア、A Love Songなどおなじみの曲をシンプルなアコースティックなアレンジで、ちょっとクレツマーぽいのもあったり、新鮮。
よっちゃんのマイクも用意されているのだけれど、実際生で歌う曲の多いことにびっくり。それでも一番後ろで聞いていてもすごく気持ちが迫って来ました。
MCは英語で慣れない感じがあるものの、表情豊かで伝わってたと思うなぁ。フランス語でチャレンジした、仏の伝説的デユオ、リタ・ミツコのカバー" Marcia Baila "をよっちゃんがトイ・キーボードを弾きながら歌うのも、かっこよくはまっていて場内拍手喝采!最後はアンコールが鳴り止まず、もう1曲、色彩のブルースを。エゴのメンバーはがっちり手応えを感じていた様でした!
後半、モリアーティが1時間くらい。新作『失われた部屋』からの曲(Isabella、Julie Gold’s など)が大半で、残りは新曲とファースト・アルバムの曲が半分ずつくらい。トレードマークである、ヒット曲 Jimmyの時にセンターマイク1本に全員が寄り添って歌う、ストリートのスタイルをさらに突き詰めた形で、ドブロのアンプ以外、完全アコースティック。でも何らゆらぐ事無い力強さ、存在感で、1曲目から即座に彼らの世界に非常に引き込まれました。ヴォーカルのローズマリーは、ここ数年モリアーティ以外のプロジェクトに参加する機会も多く、経験を経て以前にも増し、ステージの外で見かけても、つい目がいってしまう!みたいな女優の様な貫禄をまとっていました。
新曲は、よりカントリーぽい印象か、曲によってはよりホーボー感を増した風体のアルチュールなど、ソロに近い感じでフィーチャーされてました。
やっぱり面白いバンドです!去年春のパリ公演では9,000人動員してる(日本なら武道館クラス!?)超人気バンドのくせに、今年は大学の学生寮の小さい会場ばかりで"Paris World Tour"と銘打ち5日間ライブ。(そのうちエゴの参加は3日間。)モリアーティらしい酔狂っぽい。
ライブ後、ファンにサインするエゴのメンバー。
学食(といってもオシャレ!)にて、ワインでライブの成功に皆で乾杯!
しかし、今作『失われた部屋』でも、ジャケット・カバーのインド携帯番号から始まるエニグマ(暗号)のストーリーは続いているらしい。その一環として、このヴァイナル、200枚限定で、その全てに違う内容の、封をした、手書きの古いカードが同封。もちろん全部手作業。Facebookで手伝ってくれるファンをつのり、20人位で集まってカードを封入する作業をしたんだとか。相変わらず、細かいこだわり、モリアーティすぎておかしい!
エゴのよっちゃんのブログで、パリ滞在の様子が連日紹介されています!いまエピソード8まできています。
この後、いくつかエピソード。タラフ&コチャニのライブまで、続きます。
]]>メトロ12番線、北の終着駅に着いてしまった。行きたかったのは南だったのだが。
・・・・
この時初めて、他路線との合流が無い小さい駅では、別方向ホームへ行き来出来ない事を知った、パリのメトロ事情。仕方無くそのPorte de la Chapelleで一度降り、どんな所なんだろうかと改札から地上に出るが、駅前は北の終着駅らしいさびれた雰囲気。ビルを取り壊したコンクリートの残骸があり、閉まったままのカフェなどが数件目立ち、それらの前で時間を持て余した様にたむろする人々。諦めて別の改札口へ降り新たに切符を買い、今度は間違えようも無いはずの南方面への電車に乗る。
と思いきや、電車に乗り、手帳にメモをいくつかしていて気が付くと、どうやら乗り換え駅から2つ行き過ぎている。・・まただ・・仕方が無いので、少し大きめの駅と見受けられる2つ先まで行くが、やはり乗り換えられず降りた。周囲を少し歩き、良さそうなワイン屋を見付けたので、知人宅へのお土産に購入し、喉が乾いたのでカフェに寄り道し、今度こそ間違えない様に再度地下鉄へGo!
いつもパリ等、海外へ来る時は、最短滞在日数で最大数ミーティングを入れてしまう貧乏性なのだが、今回は主要な用事以外は割とフレキシブルなスケジュールにした。おかげで天性の方向音痴ぶりを最大限に発揮するパリ滞在となった。知ってはいたが、自分でもこれはすごいな、と驚くほどに。
時間が無い時は、周到に導線を確認しておくので困る事はほぼ無いのだが、インプロはきかない訳だ。道端ではいろんな人にお世話になった。感じの悪い人も中にはいるが、大抵は親切に教えてくれようとするパリジャン&パリジェンヌ達。ある時は、話し掛けたおばちゃんが近くの新聞スタンドのお兄さんにiPhoneのgoogle mapをチェックしてもらい、それがアラビア語OSだったので親切にもそれを訳して伝えてくれた。
本当はタクシー、あるいはiPhoneのgoogle mapに頼れば一発で解決なのだが、それは出来るだけ避けたかった。なぜなら、タクシーは、乗ったらいきなり目的地に着いてしまい、過程が無いからつまらない。(乗りたい時にはその辺にいない、という事情もあるにはある。)また、旅先でgoogle mapを使うのでは、普段の生活と同じであり、異国で不便さを感じ無いのは、やっぱり面白く無いと思うのだ。
それにしても、いくら駅前で地図を見て確認しても、自分の方向音痴ぶりはすさまじく、正反対方向にドンドン行く事さえあり得る。なんとかならないものか・・・
そこで考えついた秘密兵器が、コンパス=方位磁針。iPhoneのアプリにあった事を思い出したのだ。これさえあれば、最低限逆方向に行く事だけは防ぐ事が出来る!やった!
しかし当然ながら、あまりにざっくりとしか方向が分からないので、この日は、2回地下鉄を乗り間違えた後、最寄り駅から徒歩20分という住宅街に立地する宿まで、やはりあちこち迷い、到着した頃には、最後の打ち合わせ地点から3時間経っていた。うーむ、やっぱりなんてムダな時間の過ごし方!
翌日からは、たまに、ここぞという時にはgoogle mapを使用する事にした。
3月中旬のパリ/ブリュッセル滞在、迷った話だけで文字数が尽きてしまったが、続きでモリアーティやタラフ、テテ、キリエ等等についても書く予定!
写真は、到着直後に車輪が1つ壊れたスーツケース、仕方無く滞在中に新しいのを買う羽目になった。10年半使ってたからまあ仕方無いが、貼ったばかりのステキな草間彌生ステッカーがちょっとくやしかったなぁ。
]]>最近、電車の中で化粧する若い女性をよく見かけるが、今朝出勤中に見たのはなかなかびっくりした。
車両の一番端(もちろんシルバーシート)に足を組んですわり、耳にはiPodのイヤホンを付け音楽を聴きながら一心に化粧をしている。
まぁそれだけならよくある光景だ。
ご承知のように車両の一番端の席には、ちょうど肘くらいの高さのところに30cm幅ほどの棚状のスペースがある。
その若い女性は、なんと席の棚状のスペースに4~5個の化粧品群と、ヘアブラシ、20cm四方ほどのスタンド式手鏡、それからコンビニで買ってきたらしい飲むヨーグルトとマフィンを所狭しと並べて置いている。
もはやその場所は完全に彼女の部屋と化しているのだった。
つまり自分の部屋で音楽を聴きながら朝食を食べ化粧をしているのだなこの子は。
周りに人がいることなどまったく気にしていない、というかまるで関係ないようだ。
乗っている間中ずっとそこは彼女の部屋でありつづけた。
着替えさえしそうな勢いである。
渋谷駅に着く手前でつけまつげを装着し、念入りに鏡でチェックし、彼女の化粧はめでたく完了したのだった。
最初とはだいぶ違う顔になっていた。
駅に到着するやいなや、ばばばっと化粧品をバッグにしまい、食べ終わった食料品をコンビニのビニール袋に入れ、そのままゴミとして置いて行くのかと思いきや一応手に持ち、何事もなかったかのように降りて行った。
二十代前半くらいだろうか。 住む家がないのか。
もしかして浜田ブリトニーか?
ちょっと目が点になったが、あそこまで周りに関係なく自分の世界を構築していると、なんだかいっそあっぱれな気さえしてきたのだった。
おそるべし最近の女子!である。
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本日はICF(Intercollegiate Celtic Festival)内で行われたケーリーの見学に行ってきました。
ICFは今年3年目を迎える、東京学芸大学のケルト音楽研究部が中心となって行われるプログラム。部員以外にも何十人もの方が参加していて、中には名古屋や長野から出て来たという方も。まったくの初心者でも問題なく参加でき、どなたも本当に心から楽しそうな表情をしていたのが印象的でした。 とにかく驚いたのが年齢層の低さ!大学生が中心になっているとは言え、ヨモヤ若い人達がこんなにケーリーに興味をもっているとはツイゾ知りませんでした。 いつもこの業界内で 「いいねェ~まだ若いねェ~これからだねェ~」 などとちやほやされていい気になっていた私も、実はモハヤいいオッサンでした。 もちろん中には中高年の方もいて、年齢差などまったく関係なく参加者全員がみんなで楽しんでいましたよ!この老若男女問わず楽しめるところもケーリーの良さですね。 是非、みなさんも一度参加してみてはいかがでしょうか?? ちなみにケーリーの伴奏及び進行は、定期的にケーリーを開催し、昨年のケルクリ・アフタヌーン・コンサートにもご出演頂いたフルート奏者の豊田耕三さん率いるケーリー・バンドでした。カントリー・ダンス・チューンに特化したこのバンドのコンセプトは、日本人のトラッド・グループでは比較的異色といっていいかもしれません。アシュリー・ハッチングス率いる英国のアルビオン・ダンス・バンドにも通じるものがありました。 こうやって若い世代を中心にケルト文化が広がってくのは嬉しい限りです。 プランクトンも今年は6月にソーラス、11月からチーフタンズとケルト三昧!是非、ひとりでも多くの方に来て頂きたいと思っています。 さて、今週末はいよいよアイリッシュ最大のお祭り「セント・パトリックス・デー・パレード」! 青葉の如き緑に身を包み、街中をアイルランドに染め上げましょう!! ]]>