Plankton Staff Diary

プランクトンのスタッフ日記

おはなしのくに

2008å¹´10月30æ—¥ | Pagy
このところ、めいなCo.さんとのNHKの仕事が続いている。
NHK教育テレビの「おはなしのくに」という番組の音楽を担当した。
この番組は18年続く長寿番組で、毎回ひとりの役者さんがひとつのお話を15分で語り演じる番組だ。
この番組の佐野史郎さんの回をめいなCo.さんが作曲した。
小泉八雲原作「津波命を救った稲むらの火」というお話だ。
子供向けとはいえとてもクオリティーの高い番組で、最近では蟹江敬三さんや、阿藤快さん、室井滋さん、樫山文枝さんなど、錚々たる役者さんが出演している。
小学生を対象とした教育番組なので何度も繰り返し再放送される。
時間帯が早いですが、よかったらぜひ見て下さい。

近所でプチ・インド体験

2008å¹´10月29æ—¥ | ã®ã‚‚と
先週、近所のインド料理屋に行った。たまに利用する地下鉄駅そばにあり、カンバンには店の名前はなくでっかく「インド料理 ためしてガッテンNHKで紹介の店」とある。ちょっとうさん臭そうで、気になっていたのだ。

入ったらほかの客はなく、巨大モニターでボリウッドのビデオクリップがノンストップで流れている。正面の席につき、タンドリーチキンとカレーのセットを頼む。
おいしい!そのうち、一見日本人のウェイターに店の営業時間を尋ねると、どうも日本語がいまいちの様子。やがて奥から、「夜は11時までやってますよ」と、いかにもインド人然なコックが笑顔を浮かべ、テーブルに現れた。(この[100%純粋というより、何割かの営業スマイルをまぜた感じ]の笑顔って独特だなと私は思っているのだが。)

ハリシュ効果でインドに対する興味が高まっていたので、思わず両手を合わせ「ナマステ~」と言ってみた。すると、
「インドに行ったことあるんですか?」と相手の目が輝く。
「いいえ、まだなんですけど、すごく行きたいんですよ。ラじゃスタンとか。」

元々インドには興味があったので、この際いろいろ聞いちゃおう!と、若山ユリ子さん著の『ガールズ・インディア!』片手に話題をふってみる。巻頭の地図を見せると、本人はKolkata出身で、もう10年日本に住んでいるそう。さすがに日本語流暢。が、色々話すと答えがちょっとちぐはぐな事もあるみたい。ラジャスタンについては「ああ~いいとこですよ~」程度の情報しか得られず。

ほかに飛行機がいつだといくら位とか世間話をするも、一向にテーブルを去る気配は無い。他に客いないし、ヒマなんだろうなぁ。仕方なく「この映画みたいんですよー。日本だとやってなくて残念ですね」と07年のボリウッド超娯楽大作“Om Shanti Om”のイラストを見せると「これだったらあるよ、持ってきてあげる」とおっしゃる。池袋にあるスパイス屋に、インド人コミュニティの利用するDVDショップがあるらしい。うれしいけど、相手はインド人だ、

「いくらくらいなんですか?」と軽くジャブを打つと
「多分1000か1200円くらい。」

まあそれくらいだったら(どこか難ありでも)いいか、というか見たいし。
土曜は店が休みなので、日曜には持って来れるとのことで、話しはついた。それでも、ニコニコとして厨房に戻る気配はないので、チキンやマトンカレーやナンを食べ食べ、流れてるビデオの女優や俳優についてツッこんで話をきく。チャイをおまけしてもらって、日曜以降に再び来ることを約束して帰った。

そして約一週間後。
日曜日には都合がつかず行けなかったけど、一応約束のDVDを受け取るつもりで、「海賊版かな・・正規版でも壊れてたりするみたいだから、1200円と言えどちょっと怖いな」と思いつつ、ボリウッド・ミュージックがガンガンに流れる店へ足を踏み入れる。
「いらっしゃい。」
コックが迎えてくれる。今日もこの時間客はいないようだ。

「DVDは?」
「家に置いてあるから、今日はない」とやや申し訳なさそうに答える。

なぜ家に?なーんだ、という思いと、妙な安堵感が沸いてくる。だってインドだもの。そうカンタンに思ったとおりに事が運ばないのが常識なんじゃないか、と。
しかし来た以上、他に客もいないから何か頼まない訳にもいくまい、とディナーセットのチキンカレーを頼む。

「明日なら持って来れる。」
「でも私が11時までに店に来られるか分からないなー」
「じゃあ11時に、店の外で渡す」

いや、いいよ、インド人と平日深夜にどこかで待ち合わせしてまで必要な訳じゃないんだよ・・

「11時ちょうどに来られるかも分からないから」
「じゃあ、日曜か月曜に、持ってきてる」

現代人は忙しいんだから、その日に限定しないでよ・・と、

「日曜か月曜の営業時間に取りに来られるかはっきり分からないから、明日以降に、来れるときにきます。だから置いておいて下さいね」と念を押してみる。

やっぱり今日もヒマなせいか、テーブルとスクリーンの間くらいにニコニコ立っている。そうねー、せっかくだから昨今の日本におけるインド話題でもひとつ。

「昨日ザキール・フセインのライブがあったよね。ザキールの音楽は、好き?」と聞くと「ザキール・フセインね。うんうん」という感じに笑顔でうなずく程度のレスポンス・・。話題は続かない。

「クィーン・ハリシュって知ってる?ダンサーで、ボリウッド映画にも出てる。ラジャスタン出身なんだけど」
「ラジャスタンね、分かる」やはり笑顔でうなずく。

お前、言葉全然通じてないだろー!!今までの会話は一体!?テキトーに都合のいいとこだけ聞いて会話してたんだと、改めて納得した。

とは思っても、今日もボリウッド音楽ビデオ何本か見れたし(唐突で笑えるシーン展開のもあるが、とにかくすごく洗練されててビックリ)、カレーはおいしかったし、チャイとラッシーもおまけしてもらったので、小さいことはどうでもいいね。次回の来店でそのDVDが手に入るのか、あるいは何事もタフでちゃっかりさんなIndiaでは、そんな簡単に事は運ばないのか。期待は来週に持ち越しだ。

PS
今夜は、私の変える間際にインド人の男性客が一人来て、やっぱりコックさんにすごく話しかけられていた。
飲み物のサービスは、入り口に置いてあるサービス券を見せると1杯タダらしい・・ナルホド。

「クイーン・ハリシュ」と「ルー・リード/ベルリン」

2008å¹´10月23æ—¥ | P太郎
●クイーン・ハリシュのインタビュー

クイーン・ハリシュの某雑誌のインタビューに立ち会った。
彼の生い立ちから、家族のこと、ダンスのうんちく、普段の心がけなどなどを語ってくれたが、これがとても面白かった。
ハリシュは一流のダンサーであるが、それ以前にアーティストなんだといろいろ感心させられた。
ハリシュが今の地位を築くまで血のにじむような努力をしたのだが、やはり生まれつきのダンサーとしての天性の才能があるようで、今まで師匠に付かず、見よう見まねでどのダンスのスタイルで自分の中に取り入れてしまったらしい。
神や目に見えない力を信じるスピリチュアルな精神を持っていて、ダンスを通して、全ての人々(観客やダンス教室の生徒や弟子)が幸福になれるように力を送り込んでいる。そのために、常に綺麗な心を持つように心がけているとか…。関心する名言ばかりが飛び出したインタビューだった。
僕はハリシュとは東京のコンサート会場で挨拶する程度でしかしていないが、会った瞬間にハリシュの「綺麗な心」を感じた。本当に素晴らしい人格の持ち主だと思う。恐らく、F・チォカリーアのメンバーもそれを感じただろう。


●映画『ルー・リード/ベルリン』

映画『ルー・リード/ベルリン』を渋谷シネクイントで観た。 本当に素晴らしかった!! 最近のライヴ映画ではダントツの出来。
この劇場の音響も素晴らしく迫力があり、まるでコンサートを観ている感じだった。

この映画は、ルー・リードが1972年に発表したアルバム『ベルリン』の曲をアルバムの収録順に演奏したライヴを収めたドキュメンタリー。アルバム『ベルリン』は、ルーの最高傑作のひとつと言われるほど、高い評価・完成度にも拘わらずセールス的に失敗して、『ベルリン』の収録曲を演奏するのをずっと封印していたらしい。

アルバム『ベルリン』は、多数の強者ミュージシャンによる豪華で重厚なサウンドをバックに、詞はアルバム通して、ベルリンを舞台に、アメリカ人駄目男とドラッグ漬けのあばずれ女“キャロライン”との退廃的な悲劇のラブ・ストーリーとなっている。僕は高校1年のときにこのアルバムを初めて聴いて、国内廉価盤アナログ・レコードにライナーとオリジナル英語歌詞をにらめっこしながら、本当に夢中になってよく聴いた。恐らく、ルー・リードのアルバムでいちばん聴いたと思う。今では歌詞をみなくても何となく何を歌っているか分かる。当時まだまだガキだった僕に初めて退廃的で不道徳な世界を覗かせ、初めて悲劇に美しさを感じさせた。僕にとっては、大人世界の音楽第1号かも。

この映画は、全演奏曲の歌詞が字幕でちゃんと出ていて、また曲ごとに役者が演じているイメージ映像が挿入され、まるで映画をみているよう。アルバムの世界や歌詞を知らない人でも楽しめるように作られている。アルバムのサウンドをそのまま再現してて、『ベルリン』のファンならば鳥肌もの映画。

この映画は、いずれDVDになると思うが、いい音響の劇場で観るべし!!


10/31(金)まで、渋谷シネクイント
連日21:30~(終映23:05)
http://www.cinequinto.com/

11/1(土)より吉祥寺バウスシアター
2週間限定レイトショー(20:45スタート)
http://www.baustheater.com/


緒形拳さん

2008å¹´10月20æ—¥ | Pagy
先日、俳優の緒形拳さんが亡くなった。
すばらしい俳優で、誰もがその死を惜しんでいた。
もちろん僕も大好きだった。
少し前のブログでも紹介したが、「帽子」というNHKのスペシャルドラマが8月に放送された。
めいなCo.さんが作曲し、僕が音楽制作を担当した。
その「帽子」の主役が緒形拳さんだった。
しみじみと心にふれるいいドラマだった。
今思えばあの演技は本当の緒形さんだったのだろうと思う。
緒形さんが亡くなったすぐ後に追悼再放送された。
ご冥福をお祈りしたい。

進化形チォカリーア/女子のための極楽インド案内

2008å¹´10月17æ—¥ | ã®ã‚‚と
チォカリーアの渋谷クアトロ公演が終わり(満員御礼!)、ツアーも残すところ滋賀・びわ湖ホール(10/18)と長野・まつもと市民芸術館(19)のみとなりました。今日はメンバーはびわ湖まで移動中。

昨日は、インド布の飾りをバックに演奏が始まるやいなや、一気にアヤシイ異国情調ムンムン、ルーマニアか何処かの
クラブにトリップしたよう。

チォカリーアは、さすが、特に近年ヨーロッパでの活躍が目覚ましいだけあり、本当にうまくなっていて貫禄の演奏に改めてビックリ!レパートリーのうち、昔からライブでやっている曲は多いのですが、改めて昔のバージョンを聞くと、今と全然違うのです。前は1~2人は微妙に音をはずしてるのが普通で、どこかヨレヨレした隙のあるアンサンブルが「いい味」だったのですが、今は「音を外すなんて何のこと?」ってな感じに、強気にジャキッとまとまったアンサンブル。それぞれの音の立ち方自体が違う!最高にかっこいいと思います。

たとえば、2001年の3rdアルバム『Iag Bari』1曲目の「Iag Bari」と、07年の最新作『Queen& Kings』2曲目の「Que Dolor (Kaloome)」は同じ曲ですが、バックのブラスの引き締まり方が全然違う!『Iag Bari』が出た当時は、前2作より「ずいぶん洗練した!」と感じたものでしたが・・イヤ~変わるものです。

進化の波は、音だけでなく、当然彼らの故郷である人口400人のブラス村、ゼチェ・プラジーニにも押し寄せていました。映画『炎のジプシーブラス』で紹介された時は、道は舗装されず、そこら中で鶏が駆け回り、公衆電話は村に1台、バーは2軒しかなかったのが、今は村の30キロ手前まではアスファルトが敷き詰められ、電話は一家に一台。それに殆どの人が携帯を持ち、バーも全部で5軒になったそう。メンバーの何人かは、村から数十キロ離れた町に住んでいる人もいるそうですが、催しがある毎に帰るゼチェ・プラジーニは、今でも一番居心地のいい、彼らが誇る場所だそうです。

PS.
ツアーの合間に、若山ゆりこさん著『ガールズ・インディア! 女子のための極楽インド案内』を楽しんでいます。
ゆり子さんのイラストは、チォカリーアの映画パンフ等、プランクトンではとってもお馴染み。
インド旅行というと、(思いっきりラグジュアリーなヴァカンス旅行でもない限りは)何事もタフで一筋縄では行かず大変そう!という印象がありましたが(『深夜特急』の印象強し)、バックパッカー並に苦労する覚悟がさほど無い女子でも、気軽に楽しめる方法、イカしたスポットを、写真やイラスト細かく教えてくれる素敵な本です。本場のインド料理、インド服、ボリウッド映画、アーユルヴェーダ・・全て気になる!インド人への、愛情ある率直な意見も参考になります。あぁインド行きたいなぁ~!!



F・チォカリーアのデビュー当時の写真から

2008å¹´10月08æ—¥ | P太郎
ファンファーレ・チォカリーアが来日しました。
今日から来日公演がスタートします。
是非皆さん、コンサートに来て下さい。

スタッフがブログでアップした今回の来日時の写真を見ましたが、ますます体型が丸くなり大きくなっている。来日する度に丸くなっている。デビュー時の写真と比べると一目瞭然、今よりみんなスリム。笑ってしまった。あの世界高速ブラス・サウンドをやるには、かなりスタミナが使うので、あの体型が必要なのででしょうか。

ところで、彼らの体型と同じように、彼らの演奏力もデビュー時と現在と比べると大きく変化していると思います。デビュー・アルバムの演奏力と最新作『クイーンズ&キングス』の演奏力を聞き比べると、全然違いますね。デビュー時は、速いがちょっと音が外れたりヨレヨレで不安定(それも魅力の一つ)でしたが、アルバムを出す度にどんどん上手くなっています。全アルバムを通して聴くと、それが分かります。久しぶりに最新作『クイーンズ&キングス』を聴きました。あのヨレヨレな感じがなくなり(ちょっぴり残念ですが)、本当に上手くなって鉄壁のアンサンブルとなってて、デビュー時にはなかったコシやコクがあったり、練られたアレンジとか、素晴らしいとあらためて感動してしまいました。

リトナー&グルーシン

2008å¹´10月02æ—¥ | Pagy
今日はこれから、すみだトリフォニーホールにリー・リトナー&デイブ・グルーシンmeets新日本フィルというのを聴きにいく。
僕の大学時代はフュージョン全盛期だった。
自分でもバンドをやっていたし、フュージョンとともに青春時代を過ごしたのだった。
当時あこがれだったミュージシャンを、再び、しかもフルオーケストラとの共演で見ることができるのは大変うれしい。
感想はまた後日書こうと思います。

Camilleのライブ!

2008å¹´10月01æ—¥ | ã®ã‚‚と
今週金曜にCamille(カミーユ)のライブが渋谷クアトロである、とても楽しみだ。
カミーユは、フランスの女性シンガーソングライター。BBCアワード3部門受賞など、フランスでは今やスターな存在。(4月にKeiko's Barにも登場した。)
エキセントリックでシャープで実験的な作風と姿勢がビョークに例えられる事も多い様だが、二番煎じでは決して無く、とても独創的でオリジナルなアーティストだ。

Camille - Ta douleur(前作からのビデオクリップ、けっこうエキセントリックで好き。)
hhttp://jp.youtube.com/watch?v=XIuyVAXvf1k&feature=related

3年位前に、「他のアクトを全部食ってしまうから(他の仏ミュージシャンから)恐れられている」という評判を聞いて、とても興味を持っていた。その頃、ちょうどリヨンのフェスティバルでライブを見る機会があり、それはたった5分程度だったのだけれど、十分インパクトがあり、面白いと記憶に残った。それからフルでライブを見たいとずっと思っていたのだ。

今回の来日は、「カミーユにピアノ、ヒューマン・ビートボックス2P、ボディー・パーカッション2P、バックボーカル2Pという声/身体性にこだわった編成」だそう。
新譜の『Music Hole』のコンセプトそのままのライブ。ステージで生身の人間によってどんな風に再現されるのだろう!
水が流れる様な音、動物の鳴き声の様な声や音、ゲッと吐き出すような「ヘンな音」など全てヒューマン・ビートボックスで表現しているのだから、驚き!インタビューの話しぶりを見ると、本人も相当にエキセントリックそう。このビデオを見て、ますます会ってみたいと思っていた。金曜がすごーく楽しみ!

Music Holeインタビュー1
http://jp.youtube.com/watch?v=5OPGJEuNmo0

Music Holeインタビュー2
http://jp.youtube.com/watch?v=Vn-9PL8_644&NR=1