Plankton Staff Diary

プランクトンのスタッフ日記

ミスター・パーフェクト「ストーケロ・ローゼンバーグ」

2010å¹´08月16æ—¥ | P太郎
ミスター・パーフェクト「ストーケロ・ローゼンバーグ」

8/22に「ザ・ローゼンバーグ・トリオ」(以下:RT)の新作『ジャンゴロジスト』をリリースします。RTは、恐らく、現在のマヌーシュ・スウィングの中では最強のトリオというか、最強のグループと言っても過言ではありません。そのリード・ギターがストーケロ・ローゼンバーグなのだが、この男のギターが本当に凄いのです!!速くてキレがあり知的で華麗で品があってダンディズムに溢れていて、パーフェクトなのだ。あの野生児チャボロ・シュミットの泥臭いギターとは全くタイプが違う。「あしたのジョー」の登場人物で例えると、チャボロ・シュミットは「矢吹丈」、ストーケロ・ローゼンバーグは「ホセ・メンドーサ」。現在のマヌーシュ・スウィングのミスター・パーフェクト、ストーケロのこれでもかと堪能できるのが、新作『ジャンゴロジスト』。このタイトルでピンとまず浮かぶのがジャンゴ・ラインハルトの代表作『ジャンゴロジー』。RTの新作『ジャンゴロジスト』はジャンゴ・ラインハルト生誕100周年として作られたようで、ジャンゴの名前をアルバムのタイトルに入れるのだから、気合いの入れようは半端じゃないそう。またゲストにはビレリ・ラグレーンが参加している。ストーケロとビレリのダブル・リード・ギターが聴き所!!

RTも気合い入れて作ったのだから、プランクトンも気合い入れて国内盤『ジャンゴロジスト』は作りました。ネットのみ配信していた6曲のボーナス・トラックを追加収録して、レコーディングのドキュメンタリー映像を収録したボーナスDVDを付けました。
本当に、ローゼンバーグ・トリオ新作『ジャンゴロジスト』は、現在のマヌーシュ・スウィングの決定盤だと思います。皆さん、是非聴いて下さい。

11月には、ストーケロ・ローゼンバーグが自身のトリオのグループで来日します。
これはマジで見逃せないですよ!!

音

2010å¹´08月05æ—¥ | Pagy
渋谷駅ハチ公前のスクランブル交差点に立っていて目眩がした。
あまりの音の洪水だったからだ。

まわりのビルに三つも四つもある巨大街頭テレビのこれでもかという喧噪。
行き交う無数の自動車と傍若無人なクラクション。
駅前広場に横付けされた街宣車の凶暴な拡声器。
スクランブル交差点を縦横に渡る大勢の人の波。
鏡のようなビルの壁面に反射するぎらつく太陽。
朦朧とする外気。
空は吸い込まれそうなほど青黒い。
耳には暴力的なほど大量の音が聞こえているのに、頭の中はそれをシャットアウトして凍り付くような静寂と寂寥感。
なんだか恐ろしい気持ちになり、暑さ以上に脂汗が滲んだ。

なぜかその時、ずっとはるか以前に東京文化会館で聴いたミカラ・ペトリの演奏のことを突然思い出した。
ミカラ・ペトリはデンマーク出身の天才リコーダー奏者で、おもにテレマンやヘンデルやバッハなどを演奏するリコーダー界の人気奏者である。
その公演はペトリのリコーダーと、彼女の母ハンネ・ペトリのチェンバロの演奏だった。
ご承知の通りリコーダーとチェンバロはかなりの弱音楽器だ。
普段PAのあるコンサートに慣れているせいか、最初はあまりの音の小ささに、これはちょっと却って疲れるかもと思った。
ところが聴いていくうちにぐんぐん演奏に引き込まれていき、聴覚がどんどん鋭敏になっていくのが分かった。
ピアニシモは消え入りそうなほど儚く繊細なピアニシモに、フォルテシモはびっくりするほど大きく大胆に聞こえた。
あんなに弱音楽器なのに、本当に充分な音の大きさと厚みだったのだ。
この感覚は、当時何も分かっていない若輩の自分には非常に新鮮であった。
なるほど音楽の楽しみとはこういうところにもあるんだと改めて感じたものだった。

弊社の公演では、今月下旬に来日公演がある地中海西部コルシカ島の実声アカペラ男声コーラス、ア・フィレッタがそうだ。
囁くようなハーモニー、紡ぎ出す和声の妙、音と音との合間に染み入る余韻の陰影を、出来る限り耳を研ぎ澄ませて味わって頂きたい。

渋谷スクランブル交差点のクレージーな音の洪水と、かそけき繊細な音楽と、もちろん較べるものではないが、音という空気振動の大小の感じ方はこうも違うものかとつくづく思ったのであった。

ようこそ!森アーティ

2010å¹´08月01æ—¥ | ã®ã‚‚と
モリアーティが来日し、初のフジロック参戦を無事終え東京にやってきました。
フジでは今年最多ステージ出場組の一つとして、ボードウォークの木道亭(写真)、Gypsy Avalon、オレンジ・コート、苗場食堂と4カ所に出没し、確かな手応えを得た感じです!

デビューアルバムをつくりゴールドディスクを取ったりしたここ3年の間で、300回以上のライブをこなしたモリアーティ。on the roadで新曲もたくさんしたため、時間があればリハに余念が無い。今回ステージでやってる曲の半分強は新曲で、よりフォークでありつつパワーを感じます。

フジでもささやかれてましたが「ぼくたちヘンタイです」とか「悪夢見ますか?」とか、MCでヘンで流暢な日本語を連発!の彼ら。
基本的に本人達の「こういう事言いたいんだけど」というのを日本語に置き換えてるか、あるいは、どこからともなく本人達が仕入れて来る言葉であり、決して作られたMCではありません!(どこで「くの一」なんて覚えるのか謎。)

今回、秀逸なのが「ロボット」という曲(新曲)!
意味はよくわからなくとも、分かりやすいので自然とどのライブでもコール&レスポンス状態です!

ただのポップバンドではない、ライブを見ると魅惑の森に入り込み一筋縄では戻れない不思議ヘンテコ面白バンド、モリアーティの森へようこそ!

水曜からエゴ・ラッピンとの対バン・ツアーはじまりまっす~両者ともリアル・人力ライブ・バンド!
http://www.plankton.co.jp/moriarty/index.html