Plankton Staff Diary

プランクトンのスタッフ日記

パリ滞在記2

2012å¹´04月19æ—¥ | ã®ã‚‚と

パリに行ってたのは3/15~25で、遅くてすみませんが更新!

モリアーティ & エゴ・ラッピン

先日パリに行った目的の一つが、モリアーティとエゴ・ラッピンのライブ。
ご存知の通り、前回2010年夏、モリアーティの来日時にフジロックで初めて会い、東京、名古屋、大阪で一緒にツアーをしたエゴ・ラッピン。その時すっかり仲良くなり「次はパリのモリアーティのライブに、エゴがゲストで出れるといいね!」と話していたのが、どうにか、ようやくここにきて実現しました。

普通のコンサート会場よりもヘンな場所でライブをしたりするこだわりの人気者、Moriartyが今回選んだ場所は、国際色豊かなパリの大学の集合学生寮、Cité internationale universitaire de Paris 。その中の日本館(Maison du Japon)、キャパ500-600の劇場(Theatre De La Cite Internationale)、とブラジル館(Maison du Bresil)の3ヶ所で、3日間、モリアーティの前にそれぞれエゴがオープニングを務めました。

私が見た最終日のブラジル館は座席200席くらい、天井に斜め三角に溝があり、下手側の壁に数メートル四方のぽっかりしたくぼみがある変わった作り、でどこか品のあるデザインで、生音でも不思議なアンビエントがある会場でしたが、設計はなんとル・コルビュジエ。どうりでかっこいい。


もちろん満員。ロビーでは手作りキッシュとワインの販売、モリアーティのCD、アナログ、カラフルなバッグ、それにエゴのTシャツにCDがところ狭しと。その隣では、モリアーティのメンバーも知り合いや親戚と開演直前まで話し仕込んだり、すごくユルいリラックスした雰囲気。



エゴは、モリアーティの紹介であたたかく迎えられ、8曲演奏。モリアーティの今回のライブのコンセプトがアコースティックであるのに影響され、エゴもサックス/クラリネット、パーカッション全てほとんど生音なアコースティック。なので、普段のパワフルでアッパーなエゴとは別の面の、繊細でやさしいコアの感情が伝わる様な、貴重なライブだった。選曲は黒アリ~からパラノイア、A Love Songなどおなじみの曲をシンプルなアコースティックなアレンジで、ちょっとクレツマーぽいのもあったり、新鮮。
よっちゃんのマイクも用意されているのだけれど、実際生で歌う曲の多いことにびっくり。それでも一番後ろで聞いていてもすごく気持ちが迫って来ました。



MCは英語で慣れない感じがあるものの、表情豊かで伝わってたと思うなぁ。フランス語でチャレンジした、仏の伝説的デユオ、リタ・ミツコのカバー" Marcia Baila "をよっちゃんがトイ・キーボードを弾きながら歌うのも、かっこよくはまっていて場内拍手喝采!最後はアンコールが鳴り止まず、もう1曲、色彩のブルースを。エゴのメンバーはがっちり手応えを感じていた様でした!

後半、モリアーティが1時間くらい。新作『失われた部屋』からの曲(Isabella、Julie Gold’s など)が大半で、残りは新曲とファースト・アルバムの曲が半分ずつくらい。トレードマークである、ヒット曲 Jimmyの時にセンターマイク1本に全員が寄り添って歌う、ストリートのスタイルをさらに突き詰めた形で、ドブロのアンプ以外、完全アコースティック。でも何らゆらぐ事無い力強さ、存在感で、1曲目から即座に彼らの世界に非常に引き込まれました。ヴォーカルのローズマリーは、ここ数年モリアーティ以外のプロジェクトに参加する機会も多く、経験を経て以前にも増し、ステージの外で見かけても、つい目がいってしまう!みたいな女優の様な貫禄をまとっていました。

新曲は、よりカントリーぽい印象か、曲によってはよりホーボー感を増した風体のアルチュールなど、ソロに近い感じでフィーチャーされてました。

やっぱり面白いバンドです!去年春のパリ公演では9,000人動員してる(日本なら武道館クラス!?)超人気バンドのくせに、今年は大学の学生寮の小さい会場ばかりで"Paris World Tour"と銘打ち5日間ライブ。(そのうちエゴの参加は3日間。)モリアーティらしい酔狂っぽい。

ライブ後、ファンにサインするエゴのメンバー。

学食(といってもオシャレ!)にて、ワインでライブの成功に皆で乾杯!

しかし、今作『失われた部屋』でも、ジャケット・カバーのインド携帯番号から始まるエニグマ(暗号)のストーリーは続いているらしい。その一環として、このヴァイナル、200枚限定で、その全てに違う内容の、封をした、手書きの古いカードが同封。もちろん全部手作業。Facebookで手伝ってくれるファンをつのり、20人位で集まってカードを封入する作業をしたんだとか。相変わらず、細かいこだわり、モリアーティすぎておかしい!

エゴのよっちゃんのブログで、パリ滞在の様子が連日紹介されています!いまエピソード8まできています。

この後、いくつかエピソード。タラフ&コチャニのライブまで、続きます。


パリ滞在記1

2012å¹´04月03æ—¥ | ã®ã‚‚と

メトロ12番線、北の終着駅に着いてしまった。行きたかったのは南だったのだが。
・・・・

この時初めて、他路線との合流が無い小さい駅では、別方向ホームへ行き来出来ない事を知った、パリのメトロ事情。仕方無くそのPorte de la Chapelleで一度降り、どんな所なんだろうかと改札から地上に出るが、駅前は北の終着駅らしいさびれた雰囲気。ビルを取り壊したコンクリートの残骸があり、閉まったままのカフェなどが数件目立ち、それらの前で時間を持て余した様にたむろする人々。諦めて別の改札口へ降り新たに切符を買い、今度は間違えようも無いはずの南方面への電車に乗る。

と思いきや、電車に乗り、手帳にメモをいくつかしていて気が付くと、どうやら乗り換え駅から2つ行き過ぎている。・・まただ・・仕方が無いので、少し大きめの駅と見受けられる2つ先まで行くが、やはり乗り換えられず降りた。周囲を少し歩き、良さそうなワイン屋を見付けたので、知人宅へのお土産に購入し、喉が乾いたのでカフェに寄り道し、今度こそ間違えない様に再度地下鉄へGo!

いつもパリ等、海外へ来る時は、最短滞在日数で最大数ミーティングを入れてしまう貧乏性なのだが、今回は主要な用事以外は割とフレキシブルなスケジュールにした。おかげで天性の方向音痴ぶりを最大限に発揮するパリ滞在となった。知ってはいたが、自分でもこれはすごいな、と驚くほどに。

時間が無い時は、周到に導線を確認しておくので困る事はほぼ無いのだが、インプロはきかない訳だ。道端ではいろんな人にお世話になった。感じの悪い人も中にはいるが、大抵は親切に教えてくれようとするパリジャン&パリジェンヌ達。ある時は、話し掛けたおばちゃんが近くの新聞スタンドのお兄さんにiPhoneのgoogle mapをチェックしてもらい、それがアラビア語OSだったので親切にもそれを訳して伝えてくれた。

本当はタクシー、あるいはiPhoneのgoogle mapに頼れば一発で解決なのだが、それは出来るだけ避けたかった。なぜなら、タクシーは、乗ったらいきなり目的地に着いてしまい、過程が無いからつまらない。(乗りたい時にはその辺にいない、という事情もあるにはある。)また、旅先でgoogle mapを使うのでは、普段の生活と同じであり、異国で不便さを感じ無いのは、やっぱり面白く無いと思うのだ。

それにしても、いくら駅前で地図を見て確認しても、自分の方向音痴ぶりはすさまじく、正反対方向にドンドン行く事さえあり得る。なんとかならないものか・・・
そこで考えついた秘密兵器が、コンパス=方位磁針。iPhoneのアプリにあった事を思い出したのだ。これさえあれば、最低限逆方向に行く事だけは防ぐ事が出来る!やった!

しかし当然ながら、あまりにざっくりとしか方向が分からないので、この日は、2回地下鉄を乗り間違えた後、最寄り駅から徒歩20分という住宅街に立地する宿まで、やはりあちこち迷い、到着した頃には、最後の打ち合わせ地点から3時間経っていた。うーむ、やっぱりなんてムダな時間の過ごし方!
翌日からは、たまに、ここぞという時にはgoogle mapを使用する事にした。

3月中旬のパリ/ブリュッセル滞在、迷った話だけで文字数が尽きてしまったが、続きでモリアーティやタラフ、テテ、キリエ等等についても書く予定!

写真は、到着直後に車輪が1つ壊れたスーツケース、仕方無く滞在中に新しいのを買う羽目になった。10年半使ってたからまあ仕方無いが、貼ったばかりのステキな草間彌生ステッカーがちょっとくやしかったなぁ。