Plankton Staff Diary

プランクトンのスタッフ日記

アルタン25周年記念の新作アルバム完成!!

2009å¹´11月27æ—¥ | P太郎
どうやらアルタンは、オーケストラと一緒にコンサートをやって、今度はオーケストラとの共演アルバムを出すという、情報がいろいろ入ってきたけど、なかなか完成せずに、いったいリリースはいつになるのか?
と思っていましたが、ついにオーケストラとの共演アルバム『アルタンwith RTEコンサート・オーケストラ』が完成しました。
2005年3月に出た『ローカル・グラウンド』以来、4年9ヶ月ぶりの新作アルバムです。

来日公演もCDリリースがなかったため、ここ数年はアルタンのCDは聴いていなかったので、久しぶりに聴くアルタンはこの新作アルバムになりました。

聴いた感想は?というとこれが、素晴らしいの一言!
やっぱりアルタンは別格の存在と再確認をさせられました。
アルタンとオーケストラのコラボが見事なのです!
今回の収録曲全曲は、今までのアルタンが録音している曲から選ばれ、オーケストラ・アレンジされているのですが
サウンドがゴージャスになったといより、曲が元々持っている美しさとか切なさとか繊細さとか哀しさとか…いろいろ倍増されていて、琴線に触れまくりで素晴らしいのです。

実は会社でずっと聴いていたら、涙が出そうになってしまい、ちょうど僕宛に電話がかかってきて、声が出なくなってしまいました。(←これ本当)

アルタンの代表作に『アイランド・エンジェル』や『ブルー・アイドル』や『ローカル・グラウンド』を挙げる人は多いですが、今はこのアルバムがいちばん好きです。本当に大傑作ですよ。



この『アルタン with RTEコンサート・オーケストラ』は、今回のアルタンのコンサート会場で、急遽、特別先行販売をすることになりました。
是非是非、皆さんご期待下さい、そして聴いて下さい!!


因みに一般発売は、来年の1/31になります。

川

2009å¹´11月21æ—¥ | Pagy
大きな川が好きである。
海もいいが、僕は海がないところで育ったせいか川が好きだ。
「行く川の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」で始まる鴨長明「方丈記」
のように、よどみに浮ぶうたかたはかつ消えかつ結びて久しくとどまることなし、な
のである。
そんな川に強く惹かれる。

自宅から1時間ほど自転車を走らせると荒川に行ける。
荒川はサイクリングロードも整備されているので自転車で走りやすい。
いい運動になるし、堤防から大きな川を眺めていると心が静まる。
よく晴れた秋の日の午後、魔法瓶に熱い紅茶を入れ、おやつのクッキーをもって自転
車で荒川に行った。
堤防の上をしばらくゆっくりと走り、河川敷に降りる幅の広い長い階段の一番上に座っ
て休んだ。
マグカップに紅茶をそそぎ、心地いい風に吹かれながクッキーを食べていた。

ふと気づくと階段の端に髪の長い女の人が、両手で抱えた膝の上にあごを載せて座っ
ている。
そして寂しそうな目をして遠くを見つめ、小さな声でずっと歌を歌っている。
つらいことがあったのだろうか、細い肩と薄い背中がなんだか涙ぐんでいるように見
えた。
羊雲が藍色の空に高く浮かんでいる。
遠く河川敷のグラウンドでは少年野球の歓声がかすかに聞こえる。
なんとなく僕も切なくなって、見守るように長い時間そこに座っていた。
堤防からの広々とした眺めは、そんな気持ちやよどみに浮かぶうたかたも全て引き受
けてくれるほど大きい。
川は明日も変わらずゆったりと流れているだろう。

マグカップの紅茶もすっかり冷め、そろそろ夕暮れもせまってきたので僕は立ち上が
り堤防を後にした。
西の空では夏の頃よりも少し弱々しくなった太陽が、薄いオレンジ色の空気をまとっ
て沈もうとしている。

女の人はまだ座って小さく歌っていた。

改めて、グルグル巡るケルトの魅力

2009å¹´11月19æ—¥ | ã®ã‚‚と
今朝、長野・松本から戻って来ました。
さすが、標高が高い土地は空気が冷たい。すでに手袋必須な冬の気候ですが、その分空気が澄んでいて、心身清らかに洗われたような気がし、寒さが気持ち良くもありました。

昨夜はまつもと市民芸術館で、アヌーナ公演のプレ企画の一つとして、鶴岡真弓教授のトークイベントが行われました。ケルト文化・芸術研究の第一人者である鶴岡先生は、大英博物館に呼ばれ、現在開催中の土偶展("The power of dogu")の講演会で「土偶(縄文土器)とケルト」についてスピーチを行い、2日前にロンドンから帰国したばかり、という超多忙なスケジュール。しかしそこには、長野から出土された国宝級の土偶も出品されていたそうで、今回、不思議な縁を感じていらっしゃいました。

お話の内容は、きっと学術的で難しいのでは?という予想を軽やかに裏切り、誰もが楽しみながら聞き入ってしまう抜群の面白さでした。
ハロウィンが元々"サーウェン"というケルト人の新年のお祭りだった事から始まり、マイケル・ジャクソンの(死者が蘇る)スリラーがなぜあれほどヒットしたのかやディズニーの魔法使い像にも触れつつ、アングロ・サクソンの合理的、直線的思考とは異なる、ケルト美術に視覚的に表されている様な「うず巻き」的思考について、非常に分かりやすく論じられました。聞きにいらした方々の多くが、ノートを取り熱心に聴き入っていたのが印象的でしたね。

ケルトの思考は、ケルズの書の装飾のうず巻きの様に、どこで切れる事も始まる事もなく、常に枠から逸脱、超越しようと動き、あくなき再生を行い、またあるとき反転し、古いものが新しく、死が生に、光が影に入れ替わるという絶えなき変化の感覚。神社の三つ巴文様に類似性が見られる様な、偶数ではなく、奇数でこそ収まる美の感覚が、我々日本人にとっても遠いものでなく、多くの点で共通する感覚である、という事を改めて自覚させられ、興味深く聴かせて頂きました。(先生の著書の1つによれば、岡本太郎は、ケルト美術と縄文土器の共通性について、いち早く言及していたそう。)

ハロウィンのほか、メイ・ディもケルトが発祥で、ウイスキー、車(カー)、アルプス、ドナウ、ライン、リヨン、セーヌもケルトの言葉という事から、ケルト(ガリア)人がヨーロッパで一時どれだけの盛栄を誇ったか想像出来るものですが、ローマ帝国以後は衰退。しかし、いかに辺境に追いやられようとも、西の果てのアイルランドまでたどり着き、常に再生を繰り返す大自然のスピリットで、過酷な人生を明るくユーモアを持って乗り越え続けて来た事こそ、ケルトに惹かれてここまできた理由、という様な鶴岡先生の言葉が、強く心に響きました。
まさに、ケルト文化は、特にケルト音楽好き、アイリッシュ文化好きの人に限定せずとも、もっと奥深く普遍的であり、とっても面白いですよ!

来週からアヌーナが来日し、ツアーが始まりますが、今回は特別企画で、鶴岡
真弓先生とアヌーナ創設者マイケル・マクグリンによるトークイベントも開催されます。ここでしか聞くことの出来ない貴重な話がたくさんあるはず。是非お見逃し無く!

イベント/トークショー「アヌーナ アイルランドを語り、歌う」
http://www2.tamabi.ac.jp/cgi-bin/iaa/article.php?id=222


The power of dogu展 (大英博物館) 11/22迄
http://www.britishmuseum.org/whats_on/all_current_exhibitions/the_powe
r_of_dogu.aspx"

ステディカム

2009å¹´11月17æ—¥ | é´¨æ±
プロモーションビデオの撮影でステディカムなるカメラを使いました。
このカメラ、スタンリー・キューブリックが「シャイニング」を撮影する時に開発したものだったと思いますが、 Wikipediaを見たら違いました。
確かに使ってます。使ってますが、開発までしてません。今までシタリ顔で語っていた自分が恥ずかしい

要するにドでかい映画用のカメラを使いながらも、手持ちでブレずに撮影できるというものです。
「シャイニング」での迷路のシーンとか、「死霊のはらわた」とか、地面を這うように動くカメラワークはたいていコレです。とか言ってこれも違うかも。

『余談ですが「死霊のはらわた」でサム・ライミ監督はお金がなくてスティディカムを使えなかったので長い板の中央にカメラを据え付けて,両端を自分で持って走り回ったそうです(笑)』(教えて!goo より)

ガ~ン、やっぱり違った!

振り子の原理で何十キロもあるカメラは浮いているようです。と思ったら、三たび違った。

「慣性モーメント」という説明を読んでも解らない宇宙パワーによって、なんかカメラがブラーンとなるようですね。ハハ

そもそもスティディカムってカメラ本体じゃなくて、支持器材のことだった...

専門のカメラマンは、カーボンで出来たパーツを着て、カメラを装着します。
コマンドーみたいでカッコイイなぁ。
意味もなく欲しくなりました。
が買えるワケありませんし、買っても使い道がありません。

ただ、重い物を安定して支えるというステディカムの機能は、超高齢化社会への窓口に立つ、我々に鋭い警鐘を鳴らしているのかもしれない。そんなわけない。

スタッフ・ベンダ・ビリリのライヴに大感動!!

2009å¹´11月08æ—¥ | P太郎
先々週、デンマークのコペンハーゲンで行われたワールド・ミュージックのコンベンション、WOMEXにいってきました。今年の目玉は、なんと言っても“WOMEX 09 Award”を受賞した、コンゴ出身のバンド、スタッフ・ベンダ・ビリリ。彼らのライヴを観ました。

彼らは、8人編成でそのうちの中心メンバー5人がハンディキャップ(4人が下半身不随で車椅子、1人が松葉杖)を持っていますが、そのハンディキャップを感じさせない、逆にそれがバネとなって、尋常ではないもの凄いパワーを全身で出し、最高のライヴをみせてくれました。本当に素晴らしかった!!感動しまくりで、涙が出そうになりました。下半身が動けない代わりに、上半身動くところ全て(手、身体、頭、顔の表情)を使い、曲を心の奥から表現するパフォーマンスはそこらのミュージシャンでは太刀打ち出来ないというほど、心が打たれてしまいました。しかも音だけ聴いても、素晴らしい歌とサウンド。メンバー8人のうち6人が歌う。その6人によるハーモニーは濃厚で温かくて生きるパワーが溢れている感じ。とにかく絶品。また、その6人全員がリード・ヴォーカルも取り、曲によってハモったり、ラップっぽかったりして、見せ場がいっぱい。ドラム(ガラクタで作っている!)とベースのリズム隊のグルーヴ感も素晴らしくて、超ファンキー!コンサートの中盤以降はノリノリのファンク調の曲ばかりで、みんな踊らされました!そして、奇妙な音の一弦ギターはほとんどジミヘンばりに弾きまくりで、ほとんどロックのコンサートのよう。最高のライヴでした!!

というこで、現在スタッフ・ベンダ・ビリリの来年の来日公演を計画しています!!
これは感動間違いなしです。マジで必見です。
詳細は来年発表します。