リンカーン・コンチネンタル・マーク5 アメリカ政府との繋がり???
リンカーンアメリカ車のデザインというと、直線的なゴシック調・・・という印象が強いですが、それは何時頃からなのでしょうか?
80年代の日本車は、とにかく直線的で角ばったデザインが多かったのですが、アメリカでは、それが一足先に始まっていました。
写真は77年に発売されたリンカーン・コンチネンタル・マーク5です。先代のマーク4に比べると、明らかに直線的なデザインになっています。
リンカーン・コンチネンタル・マーク4・・・・適度に丸味を帯びています
そして77年といえば、GMがフルサイズカーの第一回ダウンサイズを施した年に当たりますが、リンカーンの方は逆に大きくなっており、全長5.85M、全幅2.01Mという、途轍もなく巨大な車になっていました。
因みに77年型GM車も、デザイン的に、より直線的になっており、かつてのグラマラスな雰囲気は、随分とスポイルされています。
時代的に排ガス規制が始まった時期にも当たり、巨大になった反面、エンジンは7.5リッターから6.5リッターにダウンサイズされる等、大型化の反面、全体的にパワーダウンしているのがこの車の特徴です。
80年に登場するマーク6は、デザインこそ継承しているものの、大幅なダウンサイズが施されており、その辺りからも、この辺が最後の古き良き?フルサイズカーと言えるのかも知れません。
それにしても、今この記事を書いていて思ったのですが、フォード・マスタング2が発売されたのが74年。オイルショックによる未曾有のガソリン高騰の中で、セールス的にも成功したことは、以前の記事で述べましたが、このマーク5が発売されたのは77年、丁度オイルショックの影響が一段落して、再びフルサイズに顧客が戻った時期に当たり、そして、ダウンサイズされたマーク6が登場したのが80年、第二次オイルショック勃発の直後でした。
車の設計というのもは、最低でも数年を要し、時代背景に合わせて急に設計変更する様な事は不可能です。それが、これだけ丁度良い時期に発売されたという事実・・・・やはりある程度、フォードという会社が、政府と繋がっていた様な気がしてならないのですが・・・・。
因みに、かつての国防長官ロバート・マクナマラは、元フォードの社長でもあり、70年代当時のフォード社長、リー・アイアコッカ氏は、その部下であったことも知られているところです。
オマケにアイアコッカ氏は、早い時期からFFの小型車の必然性を説いていたものの、それが当時の会長、ヘンリー・フォード2世に握り潰されており、後にクライスラーで、そのプロジェクトが実を結んでいます。
そして、アイアコッカ無き後のフォードは、オイルショックの影響から、長い低迷期に入ることになりました。
この辺りからして、やはりアイアコッカ氏は、普通の人とは一味違う情報通だったのではないでしょうか?