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インターナショナル ラジエーターホース交換

修理
10 /29 2024
インターナショナルのラジエーターホースの交換が必要になりました。
先ずはディーラーに問い合わせたんですが、値段が170ドルもする上に、写真で見る形状が全く違うのです。

当該車両は後部座席用のエアコンコンプレッサーを設置する為に、ラジエーターホースも独自のものが使用されていて、ディーラーでも情報無し。

そこで取り外したホースを配管の専門業者に持ち込みました。
すると、アッサリと対応出来ないと言われてしまいました。

というのは、ホースの両端の径が異なっているからなのです!

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対応出来ないという業者ですが、そこで「何か径を変換するアダプターは無いのか?」と私が言うと、ステンレス製の物凄いゴツいものが出てきました。そして大径の方に90度のホースを必要な長さに切ってから取り付けて、

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小径の方にはストレートのホースを取り付けることで、何とかなりました。

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かなり重くて無駄にガッチリしたホースになってしまいましたが、無事修理が完了しました。

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しかし、純正のホースを使わないのは仕方ないにしても、汎用のホースで修理できない様な構造って、本当に困りますよね!

フレートライナー、ベルト交換

修理
10 /22 2024
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フレートライナーは、カミンズエンジンを使用しており、以前紹介したインターナショナルと同様です。
今回ベルト交換が必要になって気付いたのですが、同じエンジン故にオルタネーターベルトのレイアウトはインターナショナルと同等なのですが、後付のアクセサリーベルトのレイアウトが全く違っているのです。

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 -  インターナショナル・・・オルタネーターの近くに後席用エアコンノンプレッサー2機

共に2つの後席用ACコンプレッサーを駆動しているのですが、インターナショナルはその2つのコンプレッサーが助手席側にあるのに対して、フレートライナーのソレは、運転席側にあります。

これなら特に何も外さずに出来そうです。
先ずはオートテンショナーを緩め、アクセサリーベルトを取り外します。

そしてテンショナーで緩めてオルタネーターベルトを外します。そしてこのベルトを取り外すには、冷却ファンをくぐらせてやる必要があるので、ファンをくぐらせると・・・何かに当たっています。
何がどうなっているのか全く見えないので、ファンシュラウドの上部をボルト四本外して移動させてみます。

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 - この紫色のパイプを切り離すのが難儀でした。

そこで見えたのは・・・この手の冷却ファンは、ファンクラッチが付いているのが普通です。冷却水の温度が低い時はファンの回転を抑えてやる為なのですが、そのファンクラッチが空気圧式だったのです。

このエアラインを切り離してやらないと、ベルトが外せないことになります。
この手のコネクターは、取り付けが簡単な為、大型車のエアラインは全てこの手になっているのですが、取り外しは決して簡単とは言えません。特にある程度年数の経ったものだと、固着していることも多く、しかも狭くてよく見えない所で、結構外すのに苦労しました。

結局コレさえ外せればベルト交換自体は楽な方なのですが、やはりアメ車、何処か落とし穴がありますね・・・。いっその事、どこか作業性の良い所でパイプを切って、コネクターで繋いでやろうか・・・とも考えた程でした。

しかし、最近のこの手のベルトのオートテンショナーなんですけど、ベルトがひび割れを起こす遥か前に鳴きが生じるんですが、そうなると交換する以外にありません。本来ベルトにとって優しいはずのオートテンショナーなんですが、逆に無駄に交換頻度が早い様な気がします。

電動工具メーカーの話し

工具
08 /18 2024
元々大工仕事で使われることが殆どであった電動工具ですが、バッテリーやモーターの性能向上に伴い、整備業界でも年々そのシェアを拡大しています。

今や私の職場でも、エアツールを使う頻度は年々減っていますが、そんな中で、整備業界で圧倒的に人気なのが、DewaltかMilwaukeeの2社です。

そして、最大手ホームセンターのホームデポが手頃な価格で販売しているRyobiも人気ですが、整備業界での人気はイマイチの様に見えます。

本当に皆が皆、Dewaltのあの黄色いエアツールを自慢気に使っている様に見えるのです。Macツールが販売していることも影響ありそうです。

私の勤務先でも、Dewaltの1/2インチの電動インパクトレンチを使用していますが、Macツール経由で購入したものです。3年間の保証が付いてくるんですが、異音がする様になったので修理に出したのですが、その修理にかかる機関の長いこと!

Mac経由でDewaltに修理に出されるからです。
Macで買えば安い訳でもなく、Dewaltに直接持っていけないということを考えると、Dewaltを買うなら、ホームセンターや工具店から買う方が良いかも知れません。

まあ今回は、私が申し出た結果、Macから代替え機を借りることが出来たのですが・・・。

Milwaukeeの場合も、そんな遠くない場所に代理店が有る上に、直接持ち込み可能な上、保証も5年と長いことからも、安心して使えます。
私も一度、作業灯の磁石が外れた時、電動ラチェットが壊れたときに代理店に持ち込みましたが、共に一週間ほどで新品が届きました。

さて、ホームセンターの定番、RYOBIですけど、ココは商品自体は手頃なのですが、サービスが全く駄目です。先ずは代理店が無いので、ネットでの問い合わせになるのですが、サポートのページに行く段階で、カナダのサイトからアメリカのサイトに移動してしまいます。

更にチャットラインが有るのですが、コチラはアメリカの住所(郵便番号)が無いと使えないので、カナダからは使えません。結局コンタクトフォームで質問する以外に無いという体たらくです。

電話番号も表示されていますが、コレもボイスメッセージだけで、結局ホームページに誘導されるだけです。

コレでは仕事用には使い物になりません。まあ安く買って使い捨てるのが正しいのかも知れませんが・・・。

因みにRYOBIというのは、日本企業の様に見えますが、既に日本のRYOBIは電動工具からは撤退しており、北米向けの製品は、香港メーカーなので、日本製だと考えない方が良いでしょう。

長くなりましたが、やはり仕事で使う機材として考えるのなら、やはりDewaltやMilwaukeeというのが無難な選択になりそうです。


インターナショナル冷却水漏れ

修理
07 /23 2024
今回の車両は、パンデミック後に売却され、今年になってから買い戻し、今シーズン初めて運行に供する様になったものです。

ラジエーターホースがフレームに接触していて、その部分に穴が空き、水漏れを起こしたのです。

前回のは水漏れは起きなかったのですが、点検時にフレームにラジエーターホースが接触しているのは良くないと思い、フレーム側にカバーをつけることで対応したものでした。

殆どの車両に同様の対応をしたと思っていたのですが、今よりも遥かに台数の多かった当時、見逃しもあったのでしょう。

そしてその後、暫くこの仕事を離れていたこともあり、すっかりこの事を忘れていた・・・という時に起こったのです!

何とか無事帰還でき、冷却水も半分くらいは残っていました。この時のドライバーが最も経験豊富な人だったのが救いでした。

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そして翌日作業に掛かりましたが、幸いにもラジエーターホースは在庫がありました。
問題なのがホースクランプです。純正のホースクランプはプラスチックの輪っかで、取り付けて、熱を加えて収縮させるタイプで、取り外すには切り取る以外にありません。

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- 純正ホースクランプは、こうやって取り外すのですが、ホースを傷付けずに作業するのは至難の業です。

当然取付時にはネジ式のものに交換する訳ですが、純正品は一つ120ドル程もします!
そこでホースや配管の専門業者に行くんですが、そちらでは同等のものが6ドル程なのです!

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部品も揃い、車外で仮組みをして、車両に取り付けてから、最良の位置でホースクランプを締め付ければ、実はフレームにホースが当たるなんて馬鹿なことは回避出来るのです!

修理後、ホースがフレームに当たっていないのを見たドライバーからお褒めの言葉を頂きました。
結局は設計自体が悪い上に、工場での組付けが下手だということ・・・要はそういう事なんですよね・・・。

この車両は、全てのホースクランプが純正のプラスチック製だったので、全く修理は受けていないということになります。

こうなったら・・・全ての同型車種の状況を確認する必要が出てきました。今の所2台、対策がなされていない車両を発見しました。共に前回の記事と同様の対策を取りましたが・・・その一台が、実は前回の記事と同一の車両だったのです!

コイツが前回はエンジン交換後ということもあり、私もはっきり覚えていたのですが、一体何故???
実は前回の記事の後、フロント周りの事故があり、板金屋で作業した経歴があるのですが、その時に取り外された可能性が高いですね。

しかも、ホースに結構深い溝が出来ているので、コチラもホースを交換する必要があります。

まだすべての車両を確認するには至っていませんが、こういう「自社リコール」が必要なインターナショナルって・・・やはり凄まじい品質としか言いようが無いですね!

まあ何とか翌日には復帰出来て何よりでした。



インターナショナル 冷却水漏れ

修理
06 /18 2024
先日、ツアーに出かけたバスが、ダウンタウンに到着する前に冷却水を失い、警告音が鳴り響き、代わりのバスと交換するということが起こりました。

戻ってきたバスを見ると、スターターの近くに冷却水が垂れているのが確認できました。

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あまり冷却水も残っていない様なので、加圧テストは行わず、取り敢えずリフトアップして目視で確認した所、シリンダブロックにある鉄製のプラグから冷却水が漏れているのが確認できました。取り敢えずソレを外してみた所・・・こんな分厚い鉄の塊が半分ほど錆びて失われてしまい、穴が空いていました。

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こういうモノは外見からは分かりませんし、ある日突発的に起こるトラブルです。

この半分失われたプラグを持って、配管専門の業者に行ったのですが、やはり半分失われているせいか、微妙に違うサイズのものを渡されてしまいました。

反対側にもう一つ同じ物が付いているので、ソレを取り外してサンプルとして持って行った所、無事同等の物を入手することが出来、無事作業は終了しました。

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しかし、この最初に問題を起こした運転席側の方は、全く手が届かず、8mmのヘックスソケットに3/8ドライブの20インチという長いエクステンションに、これまた長い19.5インチのラチェットが必要でした。やはり長いエクステンションというのはシナリがあるので、この様な長いハンドルが必要になるのです。しかもヘックスって舐めやすいので作業しにくいですね。

新しいプラグを取り付けて、加圧テストをした後、試乗で問題なかったので、修理は終了しました。

一見この時の運転手は被害者にも見えますが、実はコレ、朝駐車場で既に漏れ始めていたのです。ということは、運行前点検をちゃんと行わなかった運転手にも非があるということになります。
下まで潜らなくても、最低限冷却水のレベル位点検していれば、出かける前に車両交換ができたのですから。

翌日には運行に復帰してメデタシメデタシ・・・と思っていたら、今度は別の車両が冷却水漏れを起こしました。また同じ様な位置に水たまりができているので、また同じか・・・と思ってリフトアップしてみると、同じ様な所が濡れているものの、例のプラグからは漏れていません。

加圧してみると、確かにその付近なのですが、何処から漏れているかは全く見えません。
その付近にある冷却系といえば・・・客室用のヒーターホースだけです。

こういう全くなにがどうなっているか分からない場合はどうするか?というと、ヒーターホースを作業性の良い場所で「切断」します。
日本人の感覚だと驚くかも知れませんが、正規の場所で取り外したら、かえって大事になってしまうので、手の届く、作業可能な場所でホースを切断し、引っ張り出してから状態を確認するのです。

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2本有るヒーターホースの一本目を切断して引っ張り出した所、思った通り、排気系に当たって焼けた跡が確認できました。

アメリカのこの手の車両は、冷却系のホースでも、断熱材さえ巻けば、排気系の真横だろうが平気で設置するのです。しかも今回のケースは、全く何処でどうなっているのかも見えないので、こうやってカンでホースを切断した上で点検、交換してやる必要があるのです。

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そうやって悪い部分を切り取り、この手のジョイントを使って新しいホースを取り付け、更に配管ルートを移動させてやる必要があります。

そしてもう一本のホースもどうなっているか分からないので、コチラも切断してから引っ張り出して点検します。幸いコチラは問題無かったので、移設した上で前述のジョイントを使用して繋げました。

この移設も、他の整備作業に影響が出ない様な場所を選ばないといけないのが難しい所です。

2日に渡って冷却水漏れの修理となってしまいましたが、幸いどちらも翌日には復帰する事ができたのが幸いでした。


americancars4ever

アメ車のブログとして開設して13年目、車以外にも様々な身の回りの話題を取り扱っています。