キューバ2017 ハバナで見かけた変な車たち
キューバ 旅行かつてアメリカと極めて深い関係にあったキューバですが、1959年のキューバ革命以降、アメリカとの関係は急速に悪化し、60年には国交断行となっています。
故に、それ以前に輸入されたアメリカ車が今でも沢山残っているのですが、貴重な車を有効に使う為に、本来とはまた違った姿に改造された物も少なくありません。
今回は、そんな車たちを追ってみましょう。
先ずは比較的よく目にするのはこの手ですが、何か見るからにスクーターの前半分を使った改造車です。
この車なんかは…1959年式のオールズモビルでしょうか?こうやって見ると、普通のセダンにも見えますが…
後ろから見るとコレです!
よく見ると、3列シートになっています!恐らくCピラー以後を切り取って、トランクの部分にもう一列シートを付け足したのでしょう!
特徴的なリアガラスは、純正のものをそのまま後退させた様に見えます。
やたら後ろが持ち上がっているのは、サスを強化しているのでしょう。タイヤもすごいですね!
横から見ると、どうも違和感があるのです。全体の雰囲気から、恐らく49年モデルだと思うのですが…
その上、リアドアの形状も明らかに変ですよね?コレもリアを拡大して3列シートにしたのでしょう。
それとも、このリアドアの形状は、ワゴンなのでしょうか?
元々がワゴンなら、ルーフエンド~トランクの形状が異なりますし、謎の多い車体ですね!
エンジンは…悲しいことに、三菱でした…。
コレもよく見かけるフィアット126なのですが、この後輪の凄まじいキャンバーを見て下さい!!
こうなっているフィアット126は時々見かけるんですが、重いものを運ぶためにサスを強化しているんでしょうか?タイヤも当然偏摩耗しています。
何と言っても圧巻は、この57年ビュイックのトラックでしょう!
ビュイックのトラック???
チョット待てよ…何か不自然じゃないですか?
コレを見て確信しました!
間違いなくセダンをぶった切って作ったトラックです!
このリア周り、手作り感が満載ですね!
物資が極端に不足したキューバでは、必要ならば、セダンをぶった切ってトラックにしてしまうのです!
このビュイックも、手作り感覚満載です!
コレなんか・・・もう訳わかりません。乗り合いタクシーになっていて、後ろに人がすし詰めになっていました。
この形状からして、元々はセダンであったのは間違いないと思いますが…。
コレは52年キャデラックですが、恐らくコレも、手製のストレッチなのでしょう。
言うことありません・・・ただただ凄まじいの一言です!
かつてはお金持ちが、助手席に美女を乗せて颯爽と走り回ったであろうキャデラックですが…。
この顔つきは、間違いなく57年キャデラック・クーペ・ド・ヴィルです。
折角の美しいクーペも、物資不足の中では、こうなってしまうのです!
そして最後に紹介するのがコレです!
GAZ-14 Chaika…ソビエト製のリムジンです。
以前紹介した通り、ソ連の自動車メーカーの多くにAZと付きますが、コレは自動車工場を示し、そしてGは地名のゴーリキーを示します。
77年から88年まで生産されていたそうですが、このナンバーから、政府所有の車であることが判ります。
運転手が降りてきて、何をするかと思ったら…。
驚いたことにタクシーに早変わり!
開いている時間にタクシー営業でもやっているんでしょうか?いかにもキューバ的ですね・・・。
クラシックカーの宝庫であるキューバは、変な車の宝庫でもありました!
今年も最後は車ネタということで…。
では皆さん、良いお年を…!