マーキュリー・カプリ
マーキュリーカプリというのは、元々ドイツフォードによって開発、販売された2ドアクーペで、アメリカでもマスタングの弟分という感じでマーキュリー・カプリとして販売されました。
それが2代目になると、マスタングの弟分からマスタングの兄貴分へとグレードアップしたのです。
マスタングの兄貴分…というと、かつてのマーキュリー・クーガーがそれに相当しますが、そちらは74年モデルからフルサイズへと移行したことから、マスタングの兄貴分というポジションが空席になっていたのです。
ボディーもマスタングが2ドアクーペと3ドアハッチバックであったのに対して、カプリは3ドアハッチバックのみでした。
マスタングと比較すると、内装とフロントマスクに違いがありますが、だからと言って、かつてのクーガーの様な魅力はありませんでした。元のマスタング自体、大したスタイルではありませんでしたし。
ボンネットの巨大なエアスクープが目に付きますが、これはRSというグレードで、だからと言ってターボが付いている訳では無いのもアメリカならではです。
因みにターボモデルの設定もありましたが、こちらはエアスクープの形状が異なります。
マスタングは87年モデルでマイナーチェンジを受けましたが、カプリはその時点でフェードアウトしています。
因みに3代目カプリは91年モデルとして発売されましたが、コチラはオーストラリア・フォードの手によるコンバーチブルでした。
こうやって各モデル、開発国の異なる多国籍かつ無国籍…カプリにはそんなイメージがありますし、そのマイナーな名前こそが、当モデルの不振の一因でもあったと思います。