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マーキュリー・カプリ

マーキュリー
04 /18 2023
2代目マーキュリー・カプリ

一見マスタングに見えるこの車… 日本では馴染みはないですが、2代目マーキュリー・カプリです。

カプリというのは、元々ドイツフォードによって開発、販売された2ドアクーペで、アメリカでもマスタングの弟分という感じでマーキュリー・カプリとして販売されました。

それが2代目になると、マスタングの弟分からマスタングの兄貴分へとグレードアップしたのです。
マスタングの兄貴分…というと、かつてのマーキュリー・クーガーがそれに相当しますが、そちらは74年モデルからフルサイズへと移行したことから、マスタングの兄貴分というポジションが空席になっていたのです。

ボディーもマスタングが2ドアクーペと3ドアハッチバックであったのに対して、カプリは3ドアハッチバックのみでした。

マスタングと比較すると、内装とフロントマスクに違いがありますが、だからと言って、かつてのクーガーの様な魅力はありませんでした。元のマスタング自体、大したスタイルではありませんでしたし。

ボンネットの巨大なエアスクープが目に付きますが、これはRSというグレードで、だからと言ってターボが付いている訳では無いのもアメリカならではです。
因みにターボモデルの設定もありましたが、こちらはエアスクープの形状が異なります。

マスタングは87年モデルでマイナーチェンジを受けましたが、カプリはその時点でフェードアウトしています。

因みに3代目カプリは91年モデルとして発売されましたが、コチラはオーストラリア・フォードの手によるコンバーチブルでした。

こうやって各モデル、開発国の異なる多国籍かつ無国籍…カプリにはそんなイメージがありますし、そのマイナーな名前こそが、当モデルの不振の一因でもあったと思います。

マーキュリーM100・・・マーキュリーのトラック???

マーキュリー
06 /03 2016
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 - 何時もこの角度からしか見ていなかったので、フォードだと思っていました。

私の近所にいつも停まっているクラシックなピックアップトラック…正直、余りトラックに興味が無い上に、いつも停まっているので、余り気にも留めなかったのですが、先日、初めてジックリと観察しました。

どうせフォードだろう…なんて思っていたのですが、フロント廻りを見て驚きました!

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何と、マーキュリーと書いてあるじゃないですか!
よく見ると、M100というネームプレートが付いています。

正直、マーキュリーがトラックを作っていたなんて、全く知りませんでした。
調べてみたところ…というか、まあ当然ですが、フォードFシリーズの兄弟車に当たります。

1946-68年までの間、カナダ向けに生産されていたということです。

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市場規模でアメリカに劣るカナダに於いて、場所によってはフォードとリンカーン・マーキュリーのディーラーが両方無い地域もあり、その様な場所でもフォードトラックを売れる様に…つまり、リンカーン・マーキュリー部門からもフォードトラックを売れる様にした…という事だった様です。

若干フォードよりも豪華そうに見えますが、中身は変わらない様です。

廃止された68年というのは、リー・アイアコッカ氏がリンカーン・マーキュリー部門で辣腕を振るっていた時期に当たります。その頃には、カナダにも十分なフォードディーラーが有ったのかも知れません。

私がこのトラックを見かけるのは、いつも斜め後ろからで、今回、初めて前廻りを見たことで、初めて、その存在を知った車種でした。

マーキュリー・クーガー

マーキュリー
07 /04 2015
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フロント周りは、スポーティーというよりは、フォーマルな感じが漂います。

1983年、弟分のサンダーバードと共に、マーキュリー・クーガーがモデルチェンジを受けました。

サンダーバードと共に、従来のゴシック調のスタイルを捨て、エアロスタイルになった訳ですが・・・この頃のクーガー…正直何とも爺臭い印象しか有りません。

かつて、マスタングの兄貴分で、スポーティーさと上級感を非常に上手く表現したクーガーも、この頃には完全に有名無実化していたと思います。

それでも販売台数は、先代と比べると倍増しており、当時のアメリカでは結構頻繁に見かけたものです。同時代のオールズモビル・トロナードやビュイック・リビエラが幻の車といって良い位に見かけなかったのと比べると、雲泥の差でした。

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極端なシビアノッチバックに反り返った格好のクウォーターガラスが、ソレを強調しています。次期モデルにて、もう少し落ち着いた感じになりましたが、フォーマルを狙いながら、少し外した…という感じなのでしょうか?

Cピラーにランドウトップでも被せれば、キャデラック・エルドラードの弟分にでもなりそうです。

80年代のアメリカは、ブランドの高齢化に苦しみました。かつて、買えるかどうかは別に、若者からも絶賛されたキャデラックですら、この頃には老人専用車と化しており、それはマーキュリーも同じことで、クーガーがコレ…。
それでも、GMとクライスラーが軒並みV8を落した時代、V8を残し、シンプルなFRだった事も、市場では有利に働いたのかも知れません。

当時はあれだけ見かけたものの、流石に30年も経ってしまうと、本当に見かけなくなりました。この辺りもコレクター的価値は無いので、年々数を減らしています。
この辺りなら、結構豊富に安く部品が流通しているとは思うのですが・・・。

マーキュリー・グランドマーキス

マーキュリー
05 /18 2015
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写真は、最終型のマーキュリー・グランドマーキスです。

92年にエアロスタイルで登場したグランドマーキスも、90年代末頃には生産中止にする予定であった様ですが、97年、一足先にGMがフルサイズのマーケットから撤退すると、フォードが市場を独占する形となり、マイナーチェンジを行いながら、2010年まで生き延びることになりました。

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正直デザインは、マイナーチェンジ毎に劣化していると思います。


最終型が登場したのは2003年、北米の経済は、比較的好調だった時代ですが、ガソリン代がジワジワと高騰し始めた時代でもあり、オーナーの更なる高齢化も重なり、年々販売台数を落していた時代です。

この世代に関しては、正直タクシー以外見たこと無いといった印象で、こんな普通仕様の車を見るのは、本当に久しぶりでした。

因みにカナダでは、2001年にマーキュリーの販売を終了しており、グランドマーキスが唯一、カナダで購入できるマーキュリーでした。

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裕福な地域で見かけたものですが、この家には、こういう趣味の方が居るのでしょうか?


結局、GMが撤退したかということで、タナボタ的に市場を独占した訳ですが、そんな消極的な理由で継続販売されただけに、製品的に殆ど進化も無く、ただ惰性で売り続けたというのが正直な所です。

内装は、流石に大きさだけあり、ユッタリとしたものですが、かといって、同世代のアコードと比べ、特別に広いという印象もありません。

トランクに至っては絶望的で、トランク内にスペアタイヤが積まれ、床の位置も高く、絶対的に容積が不足しているのです。
最大のサイズのスーツケースを積むと、トランクが閉まらないのは当たり前で、タクシーの運転手は、皆、バンジーコードを常備していたものでした。

同世代のアコードなら、スーツケースに更にセカンドバッグまで、余裕を持って収納できたものですが・・・。

インターネットも一般的とは言えなかった90年代半ば当時ですら、GMが97年にフルサイズから撤退することは、既に知られていました。

96年に初めてバンクーバーに来た時、それ故に、カプリスのカタログを入手しようとGMディーラーに行ったものの、販売台数は年間3台程度で、カタログも実車も無い有様でした。

本当にこの手の車を売り続けたいのなら、ソレに合わせてフルモデルチェンジをすべきだったのですが、やはりフォードも本気ではなかったのでしょう。

そして、その辺りのスタンスが、ユーザーからも見放された原因なのでしょう。

生産中止から既に5年、タクシーが一斉に姿を消すのも時間の問題になりました。



マーキュリー・グランドマーキス

マーキュリー
04 /30 2015
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職場に、下取り車としてマーキュリー・グランドマーキスが来ました。
グランドマーキスは、92年にモデルチェンジが施されていますが、その時のモデルです。

前回のクライスラーと同じ様に、セールスに聞くと、「欲しけりゃ持ってけ…」といった感じなのです。

改めて見てみると、やはり巨大ですね…。日本車ばかりが並んでいる会社の裏庭で、一台だけ一際大きく跳び出して見えます。

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尚、向こう側の2台は、かなり前の方に停められています。

近年、バンクーバーの駐車事情は極めて悪く、特に市街地では、路上のパーキングメーターに縦列駐車するのが一般的ですが、私の生活圏、及び普通に人の行く様な場所は、何処も満杯で、運よくスペースが有ったとしても、正直、カローラクラスでも大き過ぎると感じることが少なくありません。

オマケに、バンクーバー市内には、高速道路が無いので、高速走行という機会も多くは無いので、正直、大きさ故の快適さは、無駄でしかないのです。

更にガソリン代ですが、今やバンクーバーの交通事情は、千葉よりも悪いという印象があり、燃費も非常に悪いものになります。

そんな具合で、手に入れても、使い道が皆無というのが、正直なところです。
80年代のGMのCボディー辺りなら、まだ実用になるでしょうが…。

やはりフルサイズというのは、相当に贅沢で特殊な存在になってしまった様です。
かつて、カナダに来る日本人というと、皆大きなアメ車に乗りたがったものですが、20年前ですら、現地の人から「何でそんなの乗るんだ?」という扱いでした。
そして、その頃ですら、フルサイズのオーナーは高齢者でした。

それ故に、急速に数が減ってしまっているのです。

americancars4ever

アメ車のブログとして開設して17年目、近年はインターナショナル、フレートライナーといった大型車の整備を始め、車以外にも様々な身の回りの話題を取り扱っています。