次世代に残す義務
我々には次世代に残す義務がある。
カナダ・プリンスエドワード州は釣り人が釣ったクロマグロはすべてリリースと義務づけられている。
自然、文化、遺跡、生物・・・
この中には消えてしまったものも多い。
そして、現在も消えつつある生物がいる。
何百年も、何千年も、何万年も、さらに人類が現れるはるか大昔から存在した生き物が、このたった100年間の間に数えきれないほどの種が消えて行った。
6か国22研究機関の科学者たちがまとめたこの論文によると、地球は現在、有史以来6度目の大量絶滅期の最中にある。しかし、過去の大量絶滅とまったく違うところは、今回は完全に人類の活動によって引き起こされているという点だ。
http://d.hatena.ne.jp/sarabande/20130702
国民が知らなければならない現実
太平洋クロマグロは昨年11月に絶滅危惧種と認定された。
原因は乱獲である。黒いダイヤと呼ばれ、100年ほど前から営利目的に毎年大量に捕獲されてきた。
その親魚(SSB)資源量は初期資源の3.6パーセントまで減少したと報告されている。
https://swfsc.noaa.gov/FRD-Pacificbluefintuna/
親魚の初期資源は推定633,648トン。2010年には推定22,606トンまで減少した。2015年現在は2パーセント前後(12,669トン)と専門家は推定している。
※初期資源とは人類が漁を開始する前の資源
※我が国の太平洋クロマグロの漁獲のピークは1935年の47,635トン。
6月22日、その黒いダイヤが大暴落!
鳥取県産のまき網(中)はなんと安値キロ500円である。しかも競り場では500円でも買い手が付かず、大量に売れ残ったそうだ。
※大は100キロ以上、中は40~99キロ、小は40キロ以下
メバチやキハダより安い!
この中(40~99キロ)は計画的に獲ればキロ5000円以上の値が付く。大(100キロ以上)ならキロ1万円以上が相場である。
輸入冷凍物より安い!
絶対にあってはならないことである。
ここまで暴落する理由は
1.一度に獲りすぎ
2.一番不味い産卵期の漁獲
3.大量に獲りすぎて、処理が追いつかない(身が痛む、身が焼ける)
連日、大量に獲っているのは大手水産会社が所有するまき網船である。
売れ残ったマグロはどこかの業者が交渉してまとめ買いをする。1キロ400円とも、それ以下ともいう噂。これはいくらでも伝票操作でごまかせるらしい。
暴落するほど獲るなんて完全に狂っている。未来を考えるなら獲らないで海に残し産卵させるべきである。
まして、壱岐と対馬の漁師さんが資源を危惧して産卵期である6月と7月の2か月間を今後3年間禁漁に決めたばかりである。
そんなときに連日大量に獲り放題。まったく盗賊と変わらない。
※詳細は前回のブログ参照
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-433.html
海の資源は国民の財産。一部漁業者(大手水産会社)のものではない。
今年の産卵期の境港への水揚げ
※産卵期のまき網船の水揚げは境港に集中する(一部は島根JFや塩釜などに水揚げ)
境港
5月29日 19.6トン 第1光洋丸(共和水産)
6月1日 43.2トン 第1光洋丸(共和水産)
6月9日 50.3トン 第63惣宝丸(青森県)
6月12日 2.5トン 第8光洋丸(共和水産)
6月12日 14.3トン 第21たいよう丸(東京都)
6月15日 94.6トン 第63惣宝丸(青森県)43.1トン 、第18輪島丸(石川県)51.5トン
6月16日 96.1トン 第18輪島丸(石川県)61.7トン、第1光洋丸(共和水産)34.4トン
6月17日 133.2トン 第28光洋丸(共和水産)122.9トン、第21たいよう丸10.3トン(東京都)
6月18日 107.1トン 第8光洋丸(共和水産)
6月19日 64.3トン 第1光洋丸(共和水産)
6月19日 43.4トン 第21たいよう丸(東京都)
6月20日 43.7トン 第18輪島丸(石川県)
6月21日 52.9トン 第1わかば丸(鳥取県)
合計 21日現在 765.2トン(うち共和水産が394トン)
※共和水産はニッスイグループ。ニッスイは日本最大の水産会社。
日本一の水産会社が絶滅危惧種であり、お腹に卵を抱えた産卵直前のクロマグロを獲りまくっているのだ。しかも値崩れするほど。
この暴落マグロは翌日から全国の大手スーパーなどで格安販売された。
解体ショーもあちこちで開催。
格安だが、スーパーの仕入れは激安なので利益は大きいかも?
あちこちのスーパーで売れ残り、この価格からさらに値引き販売。そして最後まで売れ残り廃棄処分も多いと聞く。
境港さんは資源管理に取り組んでいます・・・と。
競りで売れ残った大量の産卵前のマグロ。何度も言うが、獲らないで産卵させるべきである。絶滅危惧種でもあるのだ。
マグロが安く買える秘密
さらに一言
この産卵期の乱獲は消費者の皆さんが「安いから」と言って飛びついて買うのも大きな原因である。
「絶滅危惧種であり、産卵期でもあり、一年を通じて一番美味しくない時期でもある」
国民の皆さんがそれに気づいて6月から8月の国産生クロマグロを買い控えることもマグロを絶滅から救うために大切なことです。(売れなくても水産会社が乱獲を続けているようでしたら、完全に日本の水産業に未来はありません)
市場が暴落している、そんなときでも、対馬近海ではまき網船が漁師さんの仕掛け(シイラうけ)に付いたヨコワ(クロマグロの幼魚)を横取りしようと狙っている。
漁師さんが見張っていても、平気でヨコワを獲っていくらしい。見張ってないときはシイラうけごと巻いていくそうだ。その被害は毎年甚大。証拠写真を見せて抗議しても無視と聞いている。
21日はついに壱岐、対馬の漁師さんの最大の仕事場であり、現在は禁漁している七里ヶ曽根にも巻き網船が現れた。
2008年にこのような合意が壱岐とまき網との間で決められてます。
==========================================================================================================
2008年に壱岐と日本遠洋まき網組合、山陰まき網組合、長崎まき網組合との間で交わした暫定合意書には、『七里ヶ曽根周辺には周年いついかなる時も近づかない。』と明記されています。
※七里ヶ曽根を航行しているだけでも暫定合意違反になります。
もし、七里ヶ曽根周辺でまき網漁船を見かけた場合には、写真・日時・船名・緯度経度などを勝本町漁協までお知らせ下さい。
==========================================================================================================
こんな泥棒猫のようなことをしているのは日本最大の水産会社なのです。泥棒猫は魚を盗むだけです。この大猫は漁師さんの仕掛けまで壊します。もう呆れて返す言葉もありません。
漁師さんの未来。
ピーク時は100万人もいたのです。魚が獲れなくなって毎年1万人ずつ減っています。
離島の経済は漁業が支えてきました。このままでは離島の暮らしはさらに厳しくなり、過疎化がさらに進みます。政府が唱える地方創生は掛け声だけで終わります。
魚が獲れなくなった最大の原因は巻き網の乱獲です。そしてそれを規制せず野放しの水産庁です。グルになって乱獲をやっていると言われても仕方ないと思います。
食用とされるほとんどの魚がこの100年間で90パーセント以上減少しました。
数年後は、自然界の魚を獲りつくし、日本のスーパーに並ぶのは養殖と輸入物だけになるかもしれません。
かつては世界一の水産大国でした。現在は上位10位から外れていると思います(2013年は世界8位)。
現在は世界の笑われ者になってます。
「資源管理のできない国」「金のためなら絶滅するまで獲りつづける国」・・・etc
完全に狂っている水産庁はなんと釣り人を規制をしようとしています。釣り人が獲るクロマグロは全体の0.2パーセント(約15トン)です。これを規制して資源は回復するのでしょうか?
まき網は1回の水揚げで100トンを超すことも多々あります。そのまき網はほぼ野放しです。
※最新鋭のまき網船はソナー、魚探、GPSなどを最新式の強力なものを装備。群れを探す技術、そして見つけたらほぼ100パーセント巻いてしまうそうです。産卵で集まるマグロが一番のターゲットになります(集まるので巻きやすい)。
しかも、多くの釣り人や釣り船がすでに壱岐や対馬の漁師さんに協力して産卵期を自粛と決めてます。水産庁がやらなくても釣り人は自主規制をやってます。
まったく我が国の水産庁は何を考えているのかわかりません。
国民が知らない不条理は山ほどあります。調べれば調べるほど、怒りがこみあげてきます。
世界銀行が試算した2030年の世界の水産業。日本は一人負けです。
大西洋のクロマグロはTAC(総漁獲量)の大幅削減(実質80パーセント)、産卵場の禁漁(地中海は1年のうち20日間前後しか漁ができない)(メキシコ湾は1982年から通年禁漁を現在も続けている)等、厳しい漁獲規制を実施した結果、2013年ころから急激に資源が回復している。
太平洋は有効な資源管理を一切やってない。未成魚(30キロ未満)は2002年から2004年の漁獲の平均から50パーセント削減と昨年決まったが、2倍以上獲れていた時の50パーセント削減なので実質獲り放題と同じである。成魚(30キロ以上)に関しては2002年から2004年の漁獲の平均を超えないとなっている。成魚に関しては現在の3倍以上獲れていた。いまはどんなに頑張っても規制枠の半分も獲れない。規制したように見せかけて、実質はまったく規制していない。国民を騙していると思われても仕方ない。
水産先進国は環境NGOが育つ。それだけ国民の環境や資源への関心が高い証拠である。悲しいことに日本は環境NGOがほとんど育たない。
欧米の先進国では環境NGOが行政のチェック機関として機能している。それが水産資源の持続、成長へと繋がっている。日本はまったくチェック機関がない。行政の都合の良いように決められている。それが企業との癒着、そして天下り、腐敗へと繋がっている。
日本で環境NGOの話をすると「左」とか「共産党」とか言われてしまう。悲しいことである。俺は集団自衛権は賛成。そして原発は反対である。良い悪いは左だとか右だとかで決めるものではない。良いことはそんなことに関係なく良いのである。悪いことはそんなことに関係なく悪いのである。
今のクロマグロの問題に関しては水産庁より、グリーンピースやWWFのほうがはるかに正論である。
そして環境NGOの育っている国は魚もいっぱい釣れる。環境NGOが育たない国は魚も釣れない(ますます減少、小型化)。これは俺が70か国以上で釣りをして感じた事実である。
これは水産先進国ノルウエーの漁業を視察したある記者の感想である。
魚とつきあう。「量」より「質」の漁。
http://globe.asahi.com/feature/101101/02_1.html
筆者は最後はこう結んでいる。
ノルウェーの漁業団体役員に「IQに抵抗する漁師も多かったのでは?」と尋ねると、次のような答えが返ってきた。「水産資源は漁業関係者のものではない。国民のものだ」
たしかに、漁業関係者の言い分ばかり聞いていたら、禁漁や減船といった大胆な施策は進められない。ノルウェーでは改革が進んで資源が安定し、自らの収入が増えるようになって初めて、漁業関係者たちもその意義を理解したという。かつては膨らんだ政府の補助金支出も、いまはほとんどない。
現状のまま尻込みしているようでは、日本の漁業はじり貧だ。改革の荒波に乗り出すには勇気がいるが、けっして「海図なき航海」ではない。
絶滅直前まで減少したガラパゴスゾウガメ。今は厳しく保護されて資源は年々回復している(保護が間に合わなくて絶滅した島もあります)。
最後に、嫌なことばかり読んでいただいたので、ウユニ塩湖の美しい写真をとくとご覧ください。
我々はこの美しい地球を次世代に美しいまま残す義務があります。
我々はこの水産資源を次世代に残す義務があります。
みんなで力を合わせて太平洋クロマグロを守ろう!
カナダ・プリンスエドワード州は釣り人が釣ったクロマグロはすべてリリースと義務づけられている。
自然、文化、遺跡、生物・・・
この中には消えてしまったものも多い。
そして、現在も消えつつある生物がいる。
何百年も、何千年も、何万年も、さらに人類が現れるはるか大昔から存在した生き物が、このたった100年間の間に数えきれないほどの種が消えて行った。
6か国22研究機関の科学者たちがまとめたこの論文によると、地球は現在、有史以来6度目の大量絶滅期の最中にある。しかし、過去の大量絶滅とまったく違うところは、今回は完全に人類の活動によって引き起こされているという点だ。
http://d.hatena.ne.jp/sarabande/20130702
国民が知らなければならない現実
太平洋クロマグロは昨年11月に絶滅危惧種と認定された。
原因は乱獲である。黒いダイヤと呼ばれ、100年ほど前から営利目的に毎年大量に捕獲されてきた。
その親魚(SSB)資源量は初期資源の3.6パーセントまで減少したと報告されている。
https://swfsc.noaa.gov/FRD-Pacificbluefintuna/
親魚の初期資源は推定633,648トン。2010年には推定22,606トンまで減少した。2015年現在は2パーセント前後(12,669トン)と専門家は推定している。
※初期資源とは人類が漁を開始する前の資源
※我が国の太平洋クロマグロの漁獲のピークは1935年の47,635トン。
6月22日、その黒いダイヤが大暴落!
鳥取県産のまき網(中)はなんと安値キロ500円である。しかも競り場では500円でも買い手が付かず、大量に売れ残ったそうだ。
※大は100キロ以上、中は40~99キロ、小は40キロ以下
メバチやキハダより安い!
この中(40~99キロ)は計画的に獲ればキロ5000円以上の値が付く。大(100キロ以上)ならキロ1万円以上が相場である。
輸入冷凍物より安い!
絶対にあってはならないことである。
ここまで暴落する理由は
1.一度に獲りすぎ
2.一番不味い産卵期の漁獲
3.大量に獲りすぎて、処理が追いつかない(身が痛む、身が焼ける)
連日、大量に獲っているのは大手水産会社が所有するまき網船である。
売れ残ったマグロはどこかの業者が交渉してまとめ買いをする。1キロ400円とも、それ以下ともいう噂。これはいくらでも伝票操作でごまかせるらしい。
暴落するほど獲るなんて完全に狂っている。未来を考えるなら獲らないで海に残し産卵させるべきである。
まして、壱岐と対馬の漁師さんが資源を危惧して産卵期である6月と7月の2か月間を今後3年間禁漁に決めたばかりである。
そんなときに連日大量に獲り放題。まったく盗賊と変わらない。
※詳細は前回のブログ参照
http://uminchumogi.blog111.fc2.com/blog-entry-433.html
海の資源は国民の財産。一部漁業者(大手水産会社)のものではない。
今年の産卵期の境港への水揚げ
※産卵期のまき網船の水揚げは境港に集中する(一部は島根JFや塩釜などに水揚げ)
境港
5月29日 19.6トン 第1光洋丸(共和水産)
6月1日 43.2トン 第1光洋丸(共和水産)
6月9日 50.3トン 第63惣宝丸(青森県)
6月12日 2.5トン 第8光洋丸(共和水産)
6月12日 14.3トン 第21たいよう丸(東京都)
6月15日 94.6トン 第63惣宝丸(青森県)43.1トン 、第18輪島丸(石川県)51.5トン
6月16日 96.1トン 第18輪島丸(石川県)61.7トン、第1光洋丸(共和水産)34.4トン
6月17日 133.2トン 第28光洋丸(共和水産)122.9トン、第21たいよう丸10.3トン(東京都)
6月18日 107.1トン 第8光洋丸(共和水産)
6月19日 64.3トン 第1光洋丸(共和水産)
6月19日 43.4トン 第21たいよう丸(東京都)
6月20日 43.7トン 第18輪島丸(石川県)
6月21日 52.9トン 第1わかば丸(鳥取県)
合計 21日現在 765.2トン(うち共和水産が394トン)
※共和水産はニッスイグループ。ニッスイは日本最大の水産会社。
日本一の水産会社が絶滅危惧種であり、お腹に卵を抱えた産卵直前のクロマグロを獲りまくっているのだ。しかも値崩れするほど。
この暴落マグロは翌日から全国の大手スーパーなどで格安販売された。
解体ショーもあちこちで開催。
格安だが、スーパーの仕入れは激安なので利益は大きいかも?
あちこちのスーパーで売れ残り、この価格からさらに値引き販売。そして最後まで売れ残り廃棄処分も多いと聞く。
境港さんは資源管理に取り組んでいます・・・と。
競りで売れ残った大量の産卵前のマグロ。何度も言うが、獲らないで産卵させるべきである。絶滅危惧種でもあるのだ。
マグロが安く買える秘密
さらに一言
この産卵期の乱獲は消費者の皆さんが「安いから」と言って飛びついて買うのも大きな原因である。
「絶滅危惧種であり、産卵期でもあり、一年を通じて一番美味しくない時期でもある」
国民の皆さんがそれに気づいて6月から8月の国産生クロマグロを買い控えることもマグロを絶滅から救うために大切なことです。(売れなくても水産会社が乱獲を続けているようでしたら、完全に日本の水産業に未来はありません)
市場が暴落している、そんなときでも、対馬近海ではまき網船が漁師さんの仕掛け(シイラうけ)に付いたヨコワ(クロマグロの幼魚)を横取りしようと狙っている。
漁師さんが見張っていても、平気でヨコワを獲っていくらしい。見張ってないときはシイラうけごと巻いていくそうだ。その被害は毎年甚大。証拠写真を見せて抗議しても無視と聞いている。
21日はついに壱岐、対馬の漁師さんの最大の仕事場であり、現在は禁漁している七里ヶ曽根にも巻き網船が現れた。
2008年にこのような合意が壱岐とまき網との間で決められてます。
==========================================================================================================
2008年に壱岐と日本遠洋まき網組合、山陰まき網組合、長崎まき網組合との間で交わした暫定合意書には、『七里ヶ曽根周辺には周年いついかなる時も近づかない。』と明記されています。
※七里ヶ曽根を航行しているだけでも暫定合意違反になります。
もし、七里ヶ曽根周辺でまき網漁船を見かけた場合には、写真・日時・船名・緯度経度などを勝本町漁協までお知らせ下さい。
==========================================================================================================
こんな泥棒猫のようなことをしているのは日本最大の水産会社なのです。泥棒猫は魚を盗むだけです。この大猫は漁師さんの仕掛けまで壊します。もう呆れて返す言葉もありません。
漁師さんの未来。
ピーク時は100万人もいたのです。魚が獲れなくなって毎年1万人ずつ減っています。
離島の経済は漁業が支えてきました。このままでは離島の暮らしはさらに厳しくなり、過疎化がさらに進みます。政府が唱える地方創生は掛け声だけで終わります。
魚が獲れなくなった最大の原因は巻き網の乱獲です。そしてそれを規制せず野放しの水産庁です。グルになって乱獲をやっていると言われても仕方ないと思います。
食用とされるほとんどの魚がこの100年間で90パーセント以上減少しました。
数年後は、自然界の魚を獲りつくし、日本のスーパーに並ぶのは養殖と輸入物だけになるかもしれません。
かつては世界一の水産大国でした。現在は上位10位から外れていると思います(2013年は世界8位)。
現在は世界の笑われ者になってます。
「資源管理のできない国」「金のためなら絶滅するまで獲りつづける国」・・・etc
完全に狂っている水産庁はなんと釣り人を規制をしようとしています。釣り人が獲るクロマグロは全体の0.2パーセント(約15トン)です。これを規制して資源は回復するのでしょうか?
まき網は1回の水揚げで100トンを超すことも多々あります。そのまき網はほぼ野放しです。
※最新鋭のまき網船はソナー、魚探、GPSなどを最新式の強力なものを装備。群れを探す技術、そして見つけたらほぼ100パーセント巻いてしまうそうです。産卵で集まるマグロが一番のターゲットになります(集まるので巻きやすい)。
しかも、多くの釣り人や釣り船がすでに壱岐や対馬の漁師さんに協力して産卵期を自粛と決めてます。水産庁がやらなくても釣り人は自主規制をやってます。
まったく我が国の水産庁は何を考えているのかわかりません。
国民が知らない不条理は山ほどあります。調べれば調べるほど、怒りがこみあげてきます。
世界銀行が試算した2030年の世界の水産業。日本は一人負けです。
大西洋のクロマグロはTAC(総漁獲量)の大幅削減(実質80パーセント)、産卵場の禁漁(地中海は1年のうち20日間前後しか漁ができない)(メキシコ湾は1982年から通年禁漁を現在も続けている)等、厳しい漁獲規制を実施した結果、2013年ころから急激に資源が回復している。
太平洋は有効な資源管理を一切やってない。未成魚(30キロ未満)は2002年から2004年の漁獲の平均から50パーセント削減と昨年決まったが、2倍以上獲れていた時の50パーセント削減なので実質獲り放題と同じである。成魚(30キロ以上)に関しては2002年から2004年の漁獲の平均を超えないとなっている。成魚に関しては現在の3倍以上獲れていた。いまはどんなに頑張っても規制枠の半分も獲れない。規制したように見せかけて、実質はまったく規制していない。国民を騙していると思われても仕方ない。
水産先進国は環境NGOが育つ。それだけ国民の環境や資源への関心が高い証拠である。悲しいことに日本は環境NGOがほとんど育たない。
欧米の先進国では環境NGOが行政のチェック機関として機能している。それが水産資源の持続、成長へと繋がっている。日本はまったくチェック機関がない。行政の都合の良いように決められている。それが企業との癒着、そして天下り、腐敗へと繋がっている。
日本で環境NGOの話をすると「左」とか「共産党」とか言われてしまう。悲しいことである。俺は集団自衛権は賛成。そして原発は反対である。良い悪いは左だとか右だとかで決めるものではない。良いことはそんなことに関係なく良いのである。悪いことはそんなことに関係なく悪いのである。
今のクロマグロの問題に関しては水産庁より、グリーンピースやWWFのほうがはるかに正論である。
そして環境NGOの育っている国は魚もいっぱい釣れる。環境NGOが育たない国は魚も釣れない(ますます減少、小型化)。これは俺が70か国以上で釣りをして感じた事実である。
これは水産先進国ノルウエーの漁業を視察したある記者の感想である。
魚とつきあう。「量」より「質」の漁。
http://globe.asahi.com/feature/101101/02_1.html
筆者は最後はこう結んでいる。
ノルウェーの漁業団体役員に「IQに抵抗する漁師も多かったのでは?」と尋ねると、次のような答えが返ってきた。「水産資源は漁業関係者のものではない。国民のものだ」
たしかに、漁業関係者の言い分ばかり聞いていたら、禁漁や減船といった大胆な施策は進められない。ノルウェーでは改革が進んで資源が安定し、自らの収入が増えるようになって初めて、漁業関係者たちもその意義を理解したという。かつては膨らんだ政府の補助金支出も、いまはほとんどない。
現状のまま尻込みしているようでは、日本の漁業はじり貧だ。改革の荒波に乗り出すには勇気がいるが、けっして「海図なき航海」ではない。
絶滅直前まで減少したガラパゴスゾウガメ。今は厳しく保護されて資源は年々回復している(保護が間に合わなくて絶滅した島もあります)。
最後に、嫌なことばかり読んでいただいたので、ウユニ塩湖の美しい写真をとくとご覧ください。
我々はこの美しい地球を次世代に美しいまま残す義務があります。
我々はこの水産資源を次世代に残す義務があります。
みんなで力を合わせて太平洋クロマグロを守ろう!