水産庁、ニッスイ前で釣り人が吠えた!
今年も水産庁前とニッスイ前で大声で吠えてきた。
一部の漁師が、また一部の学者が、10年以上資源管理の改革を求めても、まったく変化のない我が国の水産行政。
100万人以上いた漁師は17万人までに減り、60万トン以上あった太平洋クロマグロの親魚資源量は1万トン台まで激減した。
我々釣り人は難しいことはわからない。しかし、「机の上」でなく「現場を見て」魚が減っていることを知っている。
しかし、我々の意見をまともに聞く相手ではない。
ならば
直接聞かせてやろう!
今年は105名が集結した。昨年は86名だった。北は北海道が4名、南はタイ、台湾、宮古島、九州15名、関西多数。デモに出るために飛行機、新幹線など自腹で来たのだ。ほとんどが日帰りか1泊である。
数年ぶりの再会も多かった。前日入りした人はあちこちの飲み屋で親交を温め、明日のパワーを充てんした。どこかの関係者が「飲み屋が多いから来てるんでしょ」と言ってたらしい。どんな高級店だろうが、自分の金で飲んで何が悪い。しかも税金など一銭も使ってない。
今年はマグロの旗を10枚、国旗を5枚用意した。参加者全員が日本を心から愛する人である。抗議の原動力は愛国心なのだ。
宮古島(沖縄)からクロマグロが到着した。
今年はクロマグロ?も一緒に歩く。
スタートは昨年と同じ日比谷公園・霞門。
水産庁前(農水省)を大声で吠えながら歩く。
「クロマグロは絶滅危惧種だ!」
「水産庁は資源管理をしっかりやれ!」
「クロマグロは2パーセントしか残ってないぞ!」
今年は水産庁前、ニッスイ前でかなり長い時間立ち止まって抗議ができた。昨年は警察の誘導で止まらないで、ずっと歩き続けた。警察の方も俺たちを応援しているように感じた。
職業は会社員、自営業、釣り船船長、釣り具屋経営、釣り具メーカー経営、弁護士、医者、会社経営者など多種。
デモに出たからといって見返りなど何もない。全員が自腹、そしてポロシャツを1450円で購入して参加している。
「正義を貫く!」
黙っていたら何も変わらない。全員が勇気を出して参加しているのだ。参加者の中にはデモに出ることでリスクのある人も多数いる。
今年は警察の方も友好的だった。
昨年のデモを模範的と認めてくれたらしい(デモを申請した弁護士の話)
警察官(笑顔で)「デモはたくさん見てきましたが、マグロが歩くデモは初めてですよ」
ニッスイ前でさらに大声で吠えた。
「ニッスイは産卵期のクロマグロを獲るな!」
「ちゃんと子供を産ませろ!」
「ニッスイは悪い会社だ!」
沿道の人も好意的な人が多かった。手を振ったり、声をかけていただいたり。観光バスから一斉に写メを撮ったり。
昨年は炎天下の8月。今年は曇り空の6月。歩くのがとても気持ちよかった。
一生懸命生きているから日本を良くするために行動をする。中途半端な人は何もしないで愚痴だけを延々と語る。
参加者全員が参加したことに喜びを感じた。「来て良かった」
暴走はしない。粛々と、正々堂々と歩いた。
新橋駅近くの公園で「産卵期のクロマグロを獲るなー!!!」と大声をあげて解散した。
水産に限らず、我が国は腐敗がどんどん進んでいる。税金を自分の金と勘違いしている人多すぎ。利権、天下り・・・
黙っていたら腐るばかりである。
デモ終了後に数名を選んで水産庁とニッスイに抗議書を渡してきた。ニッスイは企業イメージを考え、6階の会議室に通してマニュアル通りの対応。水産庁は1階玄関で3人が出てきて受け取り。まあ昨年よりは対応に関しては進化してました(笑)
農林水産省(日本水産株式会社)
森山 裕大臣様(細井典男社長様)
本日、私たちは農林水産省前(ニッスイ本社前)でデモを行いました。
日本海で産卵期のクロマグロをまき網船が大量に獲っていることに対しての抗議デモです。
太平洋クロマグロの親魚資源量は今年の4月19日に大幅に下方修正されました。
2010年 25,476トンから11,505トンへ
2011年 25,227トンから11,860トンへ
2012年 26,324トンから13,795トンへ
太平洋クロマグロの初期親魚資源量は60~70万トンと推定されています。また漁業者人口も昭和初期は200万人もいたと伺っています。
しかし、まったく科学的でない資源管理と、持続性を無視した乱獲(主にまき網)で太平洋クロマグロは初期資源の約2パーセントまで減少しました。漁業者人口も17万人まで激減しました。
なんと資源が2パーセントまで減少したのに、今年も産卵期のまき網は行われています。かつてはまき網で獲れるクロマグロの平均サイズは100キロを優に超していましたが、ここ数年は30キロ台と大幅に小型化しています。30キロ台というと初めての産卵です。初めて卵を産みに来たお母さんマグロを産む前に獲ってしまうのです。
水産資源は国民の財産です。水産庁、天下り団体、一部企業のものではありません。
大西洋クロマグロの産卵場は地中海とメキシコ湾です。地中海は産卵後にまき網で獲っています。しかも年に3週間前後しかまき網漁はできません。今年は5月25日にまき網解禁となりましたが、スペインは漁獲枠の1200トンを3日間で達成したそうです。資源が回復しているので時間と燃費を大幅に減らすことができました。現地を視察した人は「スペインのマグロ漁師はとにかくリッチ」とお話しをしていました。メキシコ湾は1982年から産卵場でのマグロ漁は禁止されています。その結果、大西洋クロマグロは東も西も資源が急激に回復しています。
我が国は、そのような産卵期のまき網漁を野放しにしてきた結果、資源は激減、2014年にはついに絶滅危惧種に指定されました。
それでも産卵期のまき網を続けるのは、狂っているとしか思えません。しかも産卵期のマグロは一番美味しくない時期でもあります。美味しい時期なら市場でキロ1万円以上になることは珍しくありませんが、産卵期はキロ300円以下になることもあります。このような資源の無駄遣いは即刻やめるべきです。高い時期に獲る、美味しい時期に獲る、値崩れをするほど大量に獲らない、それが賢い漁業です。
水産庁は資源管理をやっていると話しますが、30キロ以上の成魚の漁獲枠は4882トンですが、過去7年間一度も達成したことがありません。また30キロ未満に関しても大中まき網は2000トンに規制されていますが昨年は923トンで終了しています。頑張っても獲れない量を漁獲枠にすることは規制とは言いません。これは漁獲目標、実質獲り放題と同じです。
すでに壱岐、対馬の離島漁師さんたちは昨年から6月と7月の産卵期のクロマグロ漁(30キロ以上)を自粛しています。このままではマグロでは生活ができない、追い詰められた漁師さんが自ら自粛と決めたのです。「卵を産ませるために」。
北部九州遊漁船連絡協議会(岩崎幸広会長)に加盟する25隻の釣り船も今年から6月と7月の2か月間クロマグロ釣りを自粛すると決定しています。また多くの釣り人も昨年から産卵期は自粛しています。
今年は東北の太平洋側で好調にクロマグロが揚がっているようです。塩釜港は1990年代日本一の生クロマグロ水揚げを誇っていましたが、2010年ごろは0トンを記録するまで水揚げは激減しました。ところがしばらく太平洋側で獲らなかったことで資源が回復しつつあるようです。ヒラメや太平洋側のマサバも震災後漁獲が減ったことで資源が回復しました。獲らなければ増えるという良い実例だと思います。
太平洋クロマグロも日本海側の産卵で集まったマグロは獲らないで卵を産ませるべきだと思います。今は獲るより、資源を回復することが最優先だと思います。そして資源が回復させてから持続性のある資源管理をすべきだと思います。頑張っても獲れない量を漁獲枠にしても、それは資源管理とは当然言えません。
是非、まき網船での日本海産卵期での漁を自粛(禁漁)していただきたく本日は農林水産省を訪れました。
今後も日本海産卵期(6月から8月)のまき網漁を続けていく限り毎年デモは行わせていただきます。
未来を見据えた回答を期待しています。
2016年6月15日
太平洋クロマグロを絶滅から守る会
代表 茂木陽一
続いてデモに参加した人のコメント(Facebookより抜粋)
釣り人の。
釣り人による。
資源保護のためのデモ。
今年も参加しました✨
強制されることもなく、
心のまま、感じるままに、
行動することの大切さを学ぶ✨
将来のために。
今こそ日本は漁獲規制をするべきだ。乱獲をやめるべきなんだ。
全ての食べ物は、
自然界の中から生まれる事を忘れてはいけない✨
今日は仕事を休みにして嫁と東京にデモ行ってきた😄
「産卵期のクロマグロを獲るな‼️」
「水産庁はちゃんと資源管理をしろ‼️」
いっぱい叫んで腹減ったのでいきなりステーキ500グラム❤️
俺どんどん腹が出てきてます😓
6/15 「絶滅危惧種、太平洋クロマグロを守るデモ」に参加してきました。太平洋クロマグロは、ニッスイの巻き網による産卵期のクロマグロ乱獲によって、絶滅の危機を今、迎えています。 国民の声で、産卵期クロマグロの乱獲を止めさせましょう。国民の皆さん、乱獲反対運動に協力してくださいね。よろしくお願い致します。m(_ _)m
産卵と云う神聖な場を狙い打ちにした【巻き網】による大量捕獲が原因で、絶滅の崕っ縁に追い込まれたクロマグロ!
その大量虐殺の張本人【ニッスイ】と【水産庁】に対して、釣り人有志でデモって来た!!
水産庁等、霞ヶ関官僚主義(天下り組織)からマグロを守り、子供&孫たちが末長く美味しいマグロを食べ続ける事が出来るようにしたいもの!!
小さな一歩かも知れないが、大きな流れに成るものと信じて居ます!
ホントに
クロマグロは
激減であります💦
産卵期のクロマグロを
獲らないで下さい。
黙っていては、何も変わらないです。産卵期に巻き網で一網打尽ってのは、やめてほしいゾ
絶滅してからでは、手後れ。
【水産庁とニッスイに。。。】
カリスマ釣り人茂木さん主催のデモ。
しっかり撮影してきました。
昨年は真夏の直射日光がまぶしすぎる時期でしたが、
今年は涼しく、あるくにはちょうど良い時期。
沿道の方々はめずらしそうに写真を撮っていました。
デモ終了後は、茂木さんと有志数人で水産庁とニッスイに文書をお届けにいかれたようです。
資源管理については他国からかなり遅れをとっている日本。
東京オリンピックを機会に、持続可能で、生態系や環境に負荷のかからない漁業にかわっていってほしいと切に願います。
今年も声の出せない魚の代わりに声出してきました。
残り2%しか居ない絶滅危惧種のクロマグロを産卵期に一網打尽は一刻も早くやめさせなければ!
仕事しろ、水産庁!
無事に終了!来れなかった人の分まで叫んできたぞ!皆様お疲れ様でした!今から水産資源シンポジウム!早稲田大学行ってきます!
昨年より人数も気合いも入り良いデモになりました!皆様有難うございました!
声枯れた~(笑)
けど本気で叫ぶって気持ちいいかも🎵これから地道に消費者にも説明して回ります😁
昨日は、長い1日でした!
昨年と変わってきたのは、沿道の歩行者の方々から、声援や手を振ってくれる方が多くなったこと。
ニッスイに産卵期の巻き網漁の中止を求める署名を渡しに行くのに同行させてもらいニッスイの敷地に入るとき、警備責任者の方が、極めて好意的に接してくれ、フレンドリーに話をしてくれました。
天気が曇りで良かったですね!
昨年は8月3日で晴れてましたから、マグロの被り物の方は、大変なことになりますよね!
昨年よりも20名位デモ行進の人数も増えてますね?
政治的なデモ行進ではないし釣人がデモするなんて、他のデモ行進とは異質で、日本のことを考えているのだなと感じますよ!
警察にも届け出しているし、違法的なことを行うような団体には見えませんから、心配していません。
と、気さくに話してくれました。
昨日は人生初のデモ行進に参加してまいりました。
素直にキモチイイ。
警察の方には丁重に行き先案内や車の誘導をしていただいて、堂々と車道を歩く。
大声を出す気持ち良さ。
これはなかなかにありだなと。
デモが終わったあと、一部の人は早稲田大学の勉強会に参加した。デモに参加することから資源管理などに対する関心が高くなったのだ。
問題は最後まで起きていられるか・・・(-_-;)
会場は満席だった。
今回のお勉強は「持続可能な漁業と、その認証ラベル」
水産エコラベルのことである。
海のエコラベル(うみのエコラベル、MSC認証、MSCエコラベル)とは、国際的な非営利団体(NPO)である海洋管理協議会(Marin Stewardship Council, MSC)の環境規格に適合した漁業で獲られた水産物に認められる証である。MSCラベルとも呼ばれる。MSCは、減少傾向にある世界の水産資源の回復を目指し、1997年に設立された。本部はイギリスのロンドンにある。
※ウイキペディアより
世界のエコラベルの比較。日本はまだまだ発展途上国。
審査基準が甘く、不透明なのが我が国のエコラベル「MEL」
ロンドンオリンピック、リオデジャネイロオリンピックではすべてエコラベル付きの水産品が提供された(される)。
日本はどうなるのか?
今のままでは国産の水産品はほとんど提供できなくなる。
東京オリンピックは当初予算の6倍もオーバー、そして不正送金の疑惑・・・
世界が注目する東京オリンピック。
これ以上恥をかくことがなく、厳しく審査して国際的に認められるエコラベルを採用していただきたい。
最後に意気のよい若者のスピーチ
趣味は釣り(^-^)
若者の明快で元気な声に明るい未来が見えたように感じた。
黙っていたら何も変わらない。
時代は自分たちで変えていく。
懇親会が終わって、さすがにヘロヘロなんで、早稲田からタクシーで帰った。
運ちゃんと話をしていたら
...
運ちゃん「今日霞が関でデモを見ましたよ」
俺「デモなんて最近あまり見ないよね」
運ちゃん「黙っていたら何も変わりません。デモをやる人は勇気があるし、日本を真剣に愛している人ですね」
嬉しかったー
俺「おつりは取っといて(^-^)」
7月上旬は境港を見学してきます。
PS.来年はニッスイにするか、マルハニチロにするか未定です。
NGOとしての活動を放棄しているWWFジャパンもターゲットに入れてます。環境保護団体の前で「しっかり資源保護の仕事をやれー!」すごいニュースになるでしょう。