2010/05/24

トカラ竹の子ツアー

k1_20100524233808.jpg

いつまでたっても竹の子みたいな男どもを連れてトカラ列島に竹の子食べに行ってきました。

トカラの島はどこも竹がいっぱいです。
k2_20100524233807.jpg

学名は琉球竹(リュウキュウチク)と言うらしいけど、現地では大名竹と呼んでます。調べてみると昔大名に献上した竹だからこの名が付いたそうだ。鹿児島県の竹島が特に有名で島の名前の由来もこの竹からだそうだ。

k3_20100524233807.jpg

k4_20100524233806.jpg

いつも泊まる松元荘で竹の子をいただく。メチャクチャ美味くて50本くらいあった竹の子はあっという間に終了~~~!
k5_20100524233805.jpg

市川で焼肉屋を営む白さんも横浜で創作料理を営むまっふんもいっぱい買ってました。

シーズンは5月から6月中旬までです。みんなもトカラに行ったら是非食べてくだされ。


食後はチキンの激痛マッサージ!当日GT釣れなかった奴はこれが待ってやんす。
k8_20100524233852.jpg

k7_20100524233853.jpg

k6_20100524233804.jpg



竹の子で満腹になったんで釣りなんかもしてみました(^^)

これは中ノ島のラクダという岩です。俺にはスフィンクスに見えます。
k9_20100524233852.jpg

びっぐでぃっぱ~は広くて投げやすくて好評です。このフロントデッキの下には俺専用の寝室があります(笑)
k10_20100524233851.jpg

腰痛君が1匹目~
k11_20100524233850.jpg

地方公務員がキハダゲッチュ~
k12_20100524233849.jpg

広告屋もキハダゲッチュ~
k13_20100524233933.jpg

腰痛君が2匹目~
k13b.jpg

自動車屋にデカイのがひっとー!
k14_20100524233931.jpg

デカカッタ・・・
k15_20100524233931.jpg

チキンにも来たー!
k16.jpg

むひょひょ
k17_20100524233930.jpg

肉屋には食えない魚・・・しかも特大!
k18_20100524235210.jpg

グルーパー新人はキハダで修行~
k19_20100524235210.jpg

まっふんはずっと仕入れ中~
k20t.jpg

まっふん仕入れ中断してキャストしたらすぐにヒット!
k21_20100524235209.jpg

一進一退の攻防が続いた~(^^;

まっふんの初GTは33キロ~!
k22.jpg

ぐっちも頑張ったけど・・・
k23.jpg


時間切れ直前に肉屋とぐっちにダブルヒット!
k24.jpg

海水を口からホースで注いで回復させてます。
k26.jpg

やっと自作のルアーで釣れた。
k27_20100524235357.jpg

どこかの釣具屋親父「う~む、これなら500円で売れるかも」。250円で仕入れるからいっぱい作れと言われてました(爆)

肉屋は5年ぶりにGTチャレンジ。休養明けはしんどかった~とフーフーハーハーしてました。
k28.jpg


前半組と後半組の間に怪物ファミリーと他国籍レストランへ
k29.jpg

怪物親子です。
k31.jpg

1日早く入ったチキンと乾杯♪
k30.jpg

いろんな料理が出ました。そして激美味!
レストランの名前は・・・忘れました(^^;
k32.jpg



最後は動物園に行きました?
k33_20100524235438.jpg

このグリーンイグアナはどこから逃げてきた???

このあと怪物対怪獣の戦いが!?


船:ビッグディッパー
http://bigdipper-amami.com/
2010/05/21

豪州秘境・ブガッティリーフ

b17.jpg

前回、GTゲームの歴史と未来をアップした後にJGFAのイヤーブックを見ていたら「20秒ルール」というのがあった。

以下イヤーブック44ページからから抜粋

なにが20秒?!
魚は水中でしか呼吸できません!空気中で20秒以上たつと生存率に支障が出るという科学的重要なレポートがあります。ですから釣り上げた20秒以内でリリースを・・・それ以上時間がかかるときは魚を窒息させないためにいったん水中に戻し呼吸をさせます。


という内容である。ここには書かれてなかったがポンプでくみ上げた海水をホースで口から注ぐ方法も有効だろう。写真を撮るときは魚に触れる部分はすべて海水で濡らして、口からホースで海水を注ぎながら撮るのが良い方法だろう。

人間は1分くらいは海中に潜って無呼吸でも問題ないが、魚は空気中での扱いを気をつけないと致命的になるようだ。乾いて太陽熱で熱くなったデッキはさらに危険である。人間で例えれば熱くなった焼肉用の鉄板の上に置かれるようなもんだろう。


NOMADも素早いリリースに心がけている。そして小さいGTは写真を撮らずに船べりリリースすることが多い。釣り用のボートにはホースがないので撮影も素早くしなければならない。一人がファイト中に同船の仲間はカメラを取り出して待機していなければならない。それでも20秒以内でリリースすることはかなり難しい・・・

大西洋と太平洋の東側を除く世界中の暖かい海でGTは釣れる。その中でもオーストラリアは面積も広く、厳しいレギュレーションもあるのでGTの生息数はおそらく世界で一番多いだろう。20キロ未満のGTならケープヨーク周辺からエクスマウスにかけての北部海域で飽きるほど釣れる。大型となると東海岸はマッカイから南、西海岸ならニンガルリーフから南に多い。今回行ったブガッティリーフはマッカイからほぼ真東にある。数年前にNOMADはここへのツアーを始めたが毎回大型のGTが数多くキャッチされている。リザードアイランドの北にあるジュエルリーフには2007年、2008年と2年連続で行ったが、数はたくさん釣れるが30キロオーバーの大型は極端に少なかった。


今回の参加メンバー
ビルダー、ブレイク、手下、電結あらためサンパイ、イソギンあらためミッキー、ヤガラ(赤か青か不明)、俺の日本人7名に、シンガポールからクーさん、タンさん、オーストラリアからジムさん、ブルースさん、デーブさんの12名だった。


以下、今回のメンバーがキャッチしたGTの一部をアップ。
b2_20100521142645.jpg

b3_20100521142645.jpg

b4_20100521142644.jpg

b5.jpg

b6.jpg

b7.jpg

b8.jpg

b9.jpg

b10.jpg

b11.jpg

b12.jpg

b13.jpg

b14.jpg

n20_20100521153717.jpg

b15t.jpg

ヒットが多いのでロッドのテストには最高かもしれない。
b16.jpg

ブレイクのファイト(ロッドはメロン屋工房のプロト)


ビルダー小西のファイト


b18.jpg

b19.jpg

b20.jpg


NOMADは宿泊用の80フィート大型カタマランと20~25フィートのフィッシング用小型ボート4艇でブガッティリーフに1ヶ月以上滞在していた。季節でオーストラリアの東海岸をあちこち移動している。グレートバリアリーフだけでも南北2000キロもあるのでポイントに困ることはないだろう。
b32.jpg

小型ボートで釣り場へ
b33.jpg

食事はいつも美味しいし、クルーもフレンドリーである。そして世界中から訪れるアングラーも共通の趣味ということですぐに仲良くなれる。
b23.jpg

b24.jpg

b21.jpg

昨年12月にプロショップMOGIにご来店したオーストラリアのジムさんも一緒。
b22.jpg


GT以外の魚もいっぱい見ることが出来た。

母船の回りにはいつもレモンシャークがいっぱい群れている。
b25.jpg

それを狙う釣り人
b26.jpg
なんと餌はピザパン

すぐヒット!
b27.jpg
レモンシャークの下にGTがいる。それも次々とヒットした。


釣りをしているときもレモンシャークは寄ってくる。
b30.jpg

これは大きなサカタザメの仲間
b31.jpg

夜は母船でアオリイカが入れ食いになる。
b28.jpg

b29.jpg


行きと帰りは水上飛行機で
b34.jpg

b35.jpg

b36.jpg

ハミルトン島まで約1時間
b37.jpg


お世話になったNOMAD
b1_20100521142646.jpg

http://www.nomadsportfishing.com.au/index.htm
2010/05/18

GTゲームの歴史と未来

n_1.jpg

GTのキャスティングゲームはいつごろから始まったのか?
俺が初めて知ったのは1983年の何月号だか忘れたがフィッシングという雑誌で知った。その中に「丸橋英三氏が16ポンドライン(ナイロン4号)で35キロのGTをクリスマス島で釣った」という内容のバリバスの広告だった。当時としては大記録で日本中が驚いたニュースだった。当時はまだPEラインは誰も使っていなかった。ナイロンの16ポンド、20ポンドが主流だった。俺は当時磯釣り師で沖縄に住んでいた。連日のように磯の上に立ち、30キロオーバーの大物(ガーラ、アーラミーバイ、トカキン)を狙っていた。ラインはナイロンの100から200号、ハリスはワイヤーでリールはペンのセネター12/0と9/0だった。ロッドはダイワやがまかつのクエ竿を改良して使っていた。そんなときに飛び込んできたナイロン4号でのニュースは正直言って信じられなかった。

日本のGTゲームはその数年前から始まっていたらしい。パラオやクリスマス島、ケアンズあたりが人気スポットだったと思う。そして日本国内では1988年ごろから鈴木文雄氏が石垣島に移り住み国内GTフィッシングの普及に大きく貢献した。その後、宮古島、沖縄本島近海、奄美大島と南から北へと広がっていった。今ではトカラや奄美、種子島などGTの北限とされている海域の人気が高い。昔から言われているが生息域の北限と南限に大型のGTがいるという説はほぼ当たっていると思う。

ここ数年、日本人のGTゲームは一段落しているように見受けられる。海外まで遠征する人に限れば減少傾向にあるだろう。特にオーストラリアに行く人は激減した。10年くらい前まではケアンズに行く人はかなりの数だったが、最近はパッタリと行かなくなった。原因はオーストラリアドルが高くなったことが一番にあげられる。そのうえここ数年オーストラリアはバブルで船代が大幅に値上げされた。8年前、1ドルが60円台の時代に船代が1700ドルだった船が今は3500ドルに上がり、しかも1ドルは80円台後半である。一時は1ドル108円まで上がった。10万円でチャーターできた船が35万円以上になったわけである。最近は日本が割安に感じられて、オーストラリアから日本への観光客が増えている。

GTゲームはフランスやアメリカ、オーストラリアでは人気が上昇している。海外の有名スポットを訪れるとフランスやアメリカ、そして最近はロシアからのGTアングラーが多く訪れていることに気付く。今回のNOMADは世界中のGTアングラー憧れの船だが、日本から訪れる人はほとんどいないらしい。多いのはフランス人とアメリカ人という答えだった。俺自身は今回が6回目だが、初めて乗った8年前とは船も装備もレギュレーション(保護への取り組み)も大きく変わっていた。
n_9.jpg

釣りに関して白人圏(特に西欧と北米)はまず生態の調査から始まる。絶滅のおそれのある種、生息数の激減している種などは保護の対象となり釣り禁止となる。他、生息数は安定していても乱獲を防ぐためにサイズリミット(長さ制限)、バッグリミット(匹数制限)などが設定されている。違反すると多額の罰金、ライセンスの没収(船を没収する国もある)など厳しい処置が取られる。ニュージーランドはヒラマサのキープは一人一匹まで、そして75センチ以下はリリースしなければならない。マダイ、ハタ類、マグロ類などほとんどの魚種にレギュレーションが決められている。

先日行ったところはグレートバリアリーフの一部「ブガッティ・リーフ」というところだ。まずシドニーに入り、国内線でハミルトン島に飛び、そこから水上飛行機でブガッティ・リーフに向かった。グレートバリアリーフは世界最大のサンゴ礁で、その長さは南北2000キロに及ぶ。とてつもない広さでそこに生息する魚は無尽蔵といえるくらい多い。ところがこんなにたくさんの魚がいるところでも生態保護のためのレギュレーションがいくつも設けられている。
n_2.jpg

n_3.jpg

n_4.jpg

n_5.jpg

n_7.jpg

まずグレートバリアリーフには多くの釣り禁止区域(釣り以外の漁法も)がある。

以下はPDFファイルでかなり重いが是非見ていただきたい。

グレートバリアリーフ・ゾーニングマップ(Zoning Maps)
http://www.gbrmpa.gov.au/corp_site/management/zoning/zoning_maps.html

MPZ11の中にブガッティーリーフはある。
bg_a.jpg

さらに詳しく
bg_b.jpg

さらに詳しく
bg1.jpg

さらに詳しく
bg2.jpg

さらに詳しく
ブガッティ・リーフはこの地図の中にある(真ん中の部分)
bg3.jpg
http://www.gbrmpa.gov.au/__data/assets/pdf_file/0004/8275/mpz_11.pdf

禁止事項
bg4.jpg



一昨年行ったジュエルリーフはMPZ5の中(北側)にある。
http://www.gbrmpa.gov.au/__data/assets/pdf_file/0018/8271/mpz_05.pdf
リザードアイランド周辺は釣り禁止。


このように多くの海域が釣り、漁業禁止となっている。保護海域を設けることで、釣り可能な海域の魚も増えているという報告もある。グレートバリアリーフは多くの環礁が連なってできている。そのため環礁から環礁へと魚の回遊が可能なのである。これが外洋の独立した環礁となるとGTやハタなどは移動することができないので、一度乱獲されるとなかなか復元できない。

現在、南太平洋の多くの国で海洋保護区が設けられている。その成果は地元住民の協力が得られたところでは確実に出てきているが、しっかりと管理ができていない地域ではその成果はほとんど出ていない。保護区がちゃんと機能すれば周辺の保護区以外の海域でも水産資源が増えることがほぼ証明されている。

クロマグロに関しても日本近海の資源量は確実に減っている。玄界灘の七里ケ曽根を見る限り5年後にはクロマグロは消えるのではと思えるくらい減っている。この減少を止めるためには1.産卵期を禁漁にする。2.クロマグロ保護区を設ける。3.巻き網の漁獲制限を設ける。この3つを実行すれば間違いなく減少は止まり、数年後には資源は増加に転じるだろう。増加すれば漁業関係者も喜べるはずだが・・・日本人はこんなわかりきっていることも実行できない民族なのだ。

ヒラマサやマグロのリリース後の生存率が高いことはタグ&リリースなどですでに証明されている。しかしシイラとGTの生存率はかなり低いようだ。数年前だがJGFA関係者に「シイラのタグ&リリースで翌年以降の再捕はないんだよね」と聞かされた。おそらくその時点で1万匹以上タグを打ってリリースしていたと思う。ところが数週間、1~2か月後の再捕はあっても翌年以降の再捕はないらしい。どこか遠くに回遊して戻ってこないのか?それともすべて死んでしまったか?それとも弱っていたところをサメやマグロなどの大型魚に食べられてしまったのか?
GTも多くの個体がタグ&リリースされているが翌年以降の再捕はメッキなどの幼魚を除いて聞いたことがない。
知り合いに水族館の関係者がいるがヒラマサやマグロは環境の変化に強く、また病気にもなりにくいが、シイラとGTは飼育が難しいと言っていた。またどんな魚も鰓が傷つくと致命傷となる。

オーストラリアのNOMADではシングルフックを推奨している。理由はトレブルフックに比べて魚へのダメージが少ないかららしい。確かにトレブルは鰓に掛かったり、胸鰭やお腹、目の近くに刺さることが多い。フックで傷だらけになって上がってくることが多いのは事実である。
n_10.jpg

n_11.jpg

n_12.jpg

n_13.jpg

n_15.jpg

最近GTがパッタリと釣れなくなったところは世界中いたることろにある。先日もシンガポール人が言っていた「コモドはもう釣れない」と。

釣れなくなると新しいポイントを探すという方法はいずれ終わりを迎える。海は無限ではないからだ。

そろそろ今のGTポイントをいかにして守っていくかを真剣に考えなければならない。

シングルフックの使用、匹数制限(リリース魚も匹数に入れる)、ランディングとリリース方法(ネットの網を柔らかい素材にする、乾いたタオルや手袋で触らない、船べりリリースなど)

昨年行ったニカラグアではターポンのすべてを船べりリリースだった。そのためアングラーが抱えた写真は一枚もない。このままではGTもそんな時代が来るかもしれない。