とき止まる場所
東北の某鉱山あとを訪れた後、近くに佇む講堂らしき建物。
中には息をのむ光景が残されていた。
目に飛び込んできた講堂の光景
緞帳(どんちょう)と並べられた椅子。
ありふれた講堂の姿であり、それ以上でもそれ以下でもない。
しかしこの鉱山は閉山したのは実に40年以上前なのだ。
その後、この講堂が再利用されていたのかどうかは定かではないが
最後に使用された時から随分と年月が経っている光景なのは確かである。
これまで多くの鉱山跡を見てきた。中には同じように併設されている講堂も見てきた。
しかしながら殆どが崩壊が激しいものや荒らされているものが殆どであり
このように整然と並べられた椅子までもがそのまま残されているのは稀である。
因にこの椅子は折りたたみ式であり、動かす事ができない固定された椅子ではない。
奇蹟の光景と言っても言い過ぎでないような光景にそれは思えた。
廃墟を語る上で幾度となく例えられ、
今さら口に出すのも気恥ずかしいような言葉であるが
あえて言いたい。
まさに『時が止まった場所』だった。
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