静かに時を待つ -大黒市場-
大黒市場ラストです。
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO
長崎には猫が多い。ここでも数匹の猫さんがこちらを伺いながらチョロチョロ。
君の住処はもうすぐ無くなっちゃうけど逞しく生きてくれよ。
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
3月いっぱいで閉鎖。
あと数日で60年あまりの歴史に幕が下りようとしています。
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
私が訪れた日は休日で市場は閉まってましたが、
閉鎖を知って最後の姿を見ようとしてたのか、
ポツリポツリと人が訪れては消え、訪れては消え、
という光景を繰り返していました。
昔はかなりの活気があった市場だった様子。
懐かしむ人もきっと多いのでしょう。
思えば私も小さい頃、母に連れられて通っていた市場とかありましたしね。
閉鎖となった後はおそらく解体が待っています。
その日が刻々と近づき
休日とはいえ、人の少ない市場の姿はとても寂しく見えました。
積木 -大黒市場-
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
大黒市場に行って目を見張るのが、この市場を形成している建物の裏手側。
増改築を繰り返した結果でしょう、住居部が飛び出したような異形を放つ姿となってます。
これがまた昭和チックでいいんですけどね。まるで積木のようです。
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO
現代の建築基準法には…もちろんムリでしょうねぇ
今ではあり得ない、良くも悪くもおおらかな時代を生き抜いてきた
市場だからこそのこの姿です
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
この付近一帯にこういうレトロ建築物が立ち並んでいるかというとそういう訳ではなく、
市場の周りはそれなりに現代のマンションなどがあります。
まるでこの一角だけが時を止めているかのような雰囲気です。
歩いていると、ちょっと時の狭間に迷い込んだような、そんな感じ。
風前の台所
長崎市内にある昭和の情景がまたひとつ消えようとしています。
長崎駅からほど近い、恵比須町という場所にある大黒市場という名の古い木造市場
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO
Nikon D700+ Tamron SP AF90mm F2.8 Di MACRO
この大黒市場が生まれたのは、戦後の混乱期でもある昭和30年ごろ。
戦後にあった闇市がこの場所に移ってきたのが始まりだそう。
長屋のような市場には様々な食材が並んでいました。
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
Nikon D700 + Nikkor AF-S VR 24-120mm F3.5-5.6G
昭和の面影を色濃く残す、知る人ぞ知るワンダーゾーンでしたが
残念ながらこの3月いっぱいで閉鎖してしまうのです。
実はこの市場は河川の上にフタをして、その上に建っているのですが
そのフタ自体がコンクリートの老朽化で崩落の恐れが出てきたのが原因だそう。
長崎の台所として戦後を見守ってきた市場が今まさに消えようとしています。
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